2016年12月31日土曜日

評判のかぼちゃ、インターネットで買えます!

ひっそりと、「南薩かぼちゃ」をインターネットで販売しております。

もう半年も前のことになりますが7月に、名山町のレトロフトで「かぼちゃ闇市」と銘打ってこのかぼちゃを販売しましたら、思いの外評判がよくて、

「もうちょっと買っておけばよかった!」

という声をたくさんいただきました。Facebookにいただいたコメントの中からいくつかご紹介します(他の方の投稿へのコメントなんですけど)。
☆カボチャ、美味しすぎて、止まりません!
 今朝から何年振りかに味噌汁作りましたσ(^_^;)

☆かぼちゃ、やっとポタージュへ
 美味しすぎて、止まらないです

☆ほんと、一個丸で買えばよかったと後悔ε-(´∀`; )

こういうコメントをいただいて、本当に嬉しかったですねー。そもそも、普段かぼちゃの味なんて特に意識することなく食べていると思いますが、改めてジックリ味わって食べていただいた、ということ自体が嬉しいです。

で、「かぼちゃ闇市」では評判がよかったのに、シーズン最後のかぼちゃでしたのでその場で販売終了となり、「もっと欲しかった!」という声にお応えできませんでした。というわけで、半年経ってしまいましたがようやく「南薩かぼちゃ」が収穫できましたのでインターネットで販売を開始しました次第です。収穫後約3週間経って、今が一番美味しい状態になっております。

「南薩の田舎暮らし」の今のメイン商材はもちろんポンカンですが、あわせてかぼちゃもご購入くださいね!


↓ご購入はこちらから。
【南薩の田舎暮らし】南薩かぼちゃ(1玉約2kg)(800円(税込み))

2016年12月27日火曜日

無農薬・無化学肥料のポンカンの販売開始しました〜!

ポンカンの販売、開始しました!

例年、ポンカンは年明けからなんですが、今年はポンカンが豊作で、割と早くから熟した果実が多いので、インターネットでの販売を開始したところです。

と、FacebookとTwitterで案内したら、深夜だったにも関わらず初日に6件ものご注文があってビックリしました。ほとんどがリピーターの方です。続けていると、だんだんお客さんが付いてきてくれるものですね。有り難いことです。

今年のポンカンは、豊作なだけでなくて、見た目もよいものが多いです。無農薬でこんなにキレイなの? って感じがすると思います。ポンカンに関しては、無農薬・無化学肥料での作り方がだいぶ分かってきました。肥料をほとんどやらないで、樹の力を引き出す(というより「邪魔しない」)ようにすれば、害虫も病気もほとんど出てきません。

ところで、今年からポンカンの値段をちょっとだけ値上げして1キロあたり約350円にいたしました。とはいえ、これでも一般のポンカンよりも随分お安いとは思います。昨日農協で見たら、ポンカン5キロが2650円で販売されてましたよ。つまり1キロあたり約500円。もちろん化粧箱入りですが。

つまり、これは農協で買うより安い無農薬のポンカンなんです。常識ではありえないですが、実際そういうことです。安さの秘密は、大きさや外観での等級分けを一切行っていないとこと。だから「2L」とか「M」とか、「優品」とかそういう区分けはないです。ダンボールにはいろんな果実が(整然と並べられないで)バラバラっと入っています。でも極端に小さなものとか、ひどく傷だらけなものや虫害を受けたものは除けています。

しかも今年は大玉傾向で、割と粒ぞろいなのでそれほどバラバラ感もないですね。今年は台風も2回きましたし、夏の異常な乾燥で虫害を心配しましたが、無農薬・無化学肥料ならではの樹の力を感じさせられました。

あとは、収穫したものが順調に売れてくれることを願うばかりです。というわけで、今年もうちのポンカンをよろしくお願いいたします!

↓お買い求めはこちらのリンクから〜
【南薩の田舎暮らし】無農薬・無化学肥料のポンカン
9kg@3500円/4.5kg@1750円/3kg@1350円
送料別(400円〜)、クレジットカード利用可

※ご注文は、1月いっぱいくらいまで受け付ける予定。
※ひっそりと、かぼちゃも販売していますのでよろしければついでにどうぞ。

2016年12月20日火曜日

12月23日は加世田でパンとコンフィチュールをどうぞ!

クリスマス直前の12月23日(金)10:00〜16:00、南さつま加世田の市役所前広場にて、「しやくしょマルシェ ぱん!ぱん!ぱん!」というイベントが開催されます!

「しやくしょマルシェ」というイベントは、基本的には雑貨マルシェなんですが、今回は「雑貨+パン」ということで、たくさんのパンが並ぶらしいです。

「南薩の田舎暮らし」も出店して、パンのお供のコンフィチュールやドリンクを販売しますよ!

ちょうど今、寒い冬にぴったりのスパイシーな「ジンジャー」のコンフィチュールを製造しているところです。今季初販売になります! それから、「グレープフルーツ」のコンフィチュールも最後の在庫をほんのちょっとだけ販売します。こっちは今季最終販売で、早いもの勝ちです! その他、定番のスコーンやフィナンシェも持参しますよー。

ところでこのイベント、個人的に楽しみにしてるのは、伊集院にある「bagel+(ベーグルプラス)」さんのベーグルが出品されるということ。すっごい人気店らしいですよねー。行列が出来ているという噂も。これまで伊集院まで買いに行く機会がなかったので早く食べてみたいです!

ちなみに、なんでこんなクリスマス直前にイベントをしているのかというと、この日に加世田では伝統ある「歳の市」をやっているからです。この市、明治時代から続いているらしいです。地域のお年寄りに聞くと、「歳の市で新年の準備を揃えるものだった」と懐かしく語ってくれる、その「歳の市」です。

さらにこの日には、私も今の今まで知らなかったんですが(!)、加世田麓の伝統的建築を巡る「加世田麓のまち歩き」というイベントも同時開催されるそうな。詳細がわかりませんのでどのような解説があるのかなど謎ですが、面白そうですね。

というわけで、12月23日(金)に南さつま市役所にてお会いしましょう!どうか晴れますように!

2016年12月16日金曜日

石蔵古本市、ありがとうございました!

12月9日〜12日、無事「石蔵古本市」を開催いたしました。一応、成功といっていい結果だったのではないかと思います。

記録は取っていませんが、推計では200人くらいの人にお越しいただきました。わざわざ遠方より来て下さった方もいらっしゃいました。まず、来て頂いた方に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました!

また、今回ご出店いただいた5店の古本屋のみなさんにも大感謝です。田舎で古本市を開催するという無謀な企画にご賛同頂き、4日間も南さつま市に「通勤」していただきました(うち1店は地元ですが)。しかも、前回の記事にも書いたように、かなり本格的な古本を並べてくれました。単純に売り上げだけ考えたら、手軽な本(実用書とか、手軽な文庫とか)を並べるのが得策だと思いますが、敢えて小難しい本を陳列していたところに、古本屋の心意気を見ました。

そして、会場を快く貸して下さった丁子屋さんにも感謝です。いろいろと気を遣ってくださり、会場をとても気持ちよく使うことが出来ました。本当にありがとうございました。

さらには、除籍本の配布をしてくださった南さつま市立図書館、駐車場を貸して下さった顕證寺さん、広報に多大なるご協力をいただいた知覧図書館のSさん、口コミにご協力いただいた方々など、たくさんのご厚意によりこのイベントを開催することができました。この場を借りて、力を貸して下さった全ての方に改めて御礼申し上げます。ありがとうございました!

加えて、4日間ずっとお天気に恵まれました。12月とは思えないほど暖かく、過ごしやすい陽気でした。人にも天気にも恵まれて開催できた幸せなイベントでした。

ですが、主催者としては反省点も多かったです。

何より、広報不足でした。チラシが出来たのが開催1ヶ月前で、しかも印刷部数が少なかったので積極的に配布することができませんでした。やっぱりこの手のものは、3ヶ月前までにはチラシをつくって、各所に配布する段取りを組まないとダメですね。今回メディアも使えなかったので地元でも知らない人が多かったです。口コミは頑張ったんですが…。

そんな中、飛ぶ鳥を落とす勢いの「Kagoshimaniax」さんに取り上げてもらったのが、唯一のまともな広報だったかもしれません。「Kagoshimaniax」さん、ありがとうございました!

【参考】Kagoshimaniax:【イベント案内】12月9日から南さつまで石蔵古本市!素敵な出会いがあるかもだよ!

というわけで、広報不足のため、私が思っていたよりお客さんの数が半分くらいしかいなかったので、古本屋さんたちには大変申し訳ない思いでした…。

でも、お客さんの入りはイマイチでしたが、会場の雰囲気は抜群でした!

お客があまりいないお店というのは、普通は閑散として寂しいものですが、今回そういう寂しさがあまりありませんでした。そしてその寂しさが和らいでいたのは、やはり石の質感と古本が共鳴していたからでしょう。凛としながらも落ちつく空間になっていたと思います。ここだけは狙いがバッチリ決まった感じがします!

この素晴らしい雰囲気の中で、もっといろいろできるんじゃないかという気がしてきました。本を売るだけではなくて、古本を売りながら小さな講演会みたいなものもできるんじゃないでしょうか。さらに夜になると隠れ家的になってさらに雰囲気がよかったので、「夜の古本屋」なんていう趣向も面白いかもしれません。今回は除籍本の配布で図書館にご協力いただきましたが、「古本屋 vs 図書館」という禁断の(!?)対談なんかもしたら面白いんじゃないかと思います。こういう雰囲気のいいところにいると、空想が膨らみますね!

とはいえ、「石蔵古本市」は単発のイベントとして企画しましたので、次回また開催するとは決まっていません。私自身、古本屋でもなんでもないので、そういう自分が古本市を開催するのはおこがましいのではないかという気持ちもあります。ですが、お客さんからも「またやってほしい」という声をたびたびいただきましたし、古本屋さんたちも次回開催に前向きです。ぜひ第2回目ができるように考えていきたいです。

ところで、ブログやFacebookではお知らせしていませんでしたが、会場では「南薩の田舎暮らし」も小さく出店し、コンフィチュールや珈琲を販売いたしました。お買いあげいただいた皆様、ありがとうございました!

なお、会場では「普段石蔵はどうなってるの?」というご質問をたくさん頂きました。石蔵は、普段は丁子屋さんが待合所等として使っていますが、営業時間中ならば丁子屋さんに声を掛けて確認すれば、見学させてもらえます(当然ですが石蔵が空いている場合のみ)。とてもいい雰囲気のところなので、醤油を買うついでに見に行ってみて下さい。

2016年12月9日金曜日

石蔵古本市オープン!

遂に始まりました「石蔵古本市」!

天候にも恵まれ、本日12月9日13時よりスタートしました。

石蔵に並んだ古本。

いやー、想像以上にぴったりきてますね! 「ザ・古本屋」ですね。

先日マルヤガーデンズにて「古書目利き市」という古本市が開催されてたんですが、それより雰囲気は抜群にいいと感じました。使い古された石蔵と、古本がぴったり呼応している感じです。

本の内容も、思った以上にガッツリしています。古本屋さんのみなさんが、南さつまの人の知的水準の高さを信じて選書したということが伝わってきました。鹿児島の田舎で、この筋の本が揃うなんてすごいですよ!

舞台は整いました。あとは、千客万来となれば言うことなしです!

というわけで、私の気になった本を中心に、会場の紹介をしてみたいと思います。

まずは地元郷土誌コーナー(古書リゼット)。郷土誌関係は、図書館に行けば見られるのは分かってはいても、やっぱり手元に置いておきたいものですよね。「笠沙町郷土誌」なんかは今でも販売していますが(確か)他はもう売っていなかったと思いますので、私もこういう機会を捉えて徐々に揃えていきたいです。

郷土誌といえば、鹿児島の民俗学者である下野敏見さんの『東シナ海文化圏の民俗』がありました(あづさ書店)。下野さんは南方新社から出ている『南九州の民俗文化誌』など鹿児島で各種の民俗学叢書をまとめている方です。その下野さんが、さらに視点を広げて東シナ海の中に南九州の民俗文化を位置づけて考察したもので、かなり興味をそそられました。

一方、こちらは地元とは全く関係のない道元研究のシリーズ(特価書店)。このシリーズは知りませんでした。私は『正法眼蔵』という道元の難解な本をちょっとずつ読んでいるんですが(正直あまり理解はしてませんけど)、道元という文字に反応してしまいました。こういう、日常生活を送っているだけでは全く縁のないような世界にバッタリ出会ってしまうのが古本屋の醍醐味です。

この道元シリーズを置いていた特価書店さんは、地元加世田からの参加なのですが、戦記ものを得意としているんだそうです。すごいコレクションです!

このシリーズ「戦争を知らない世代に」は、県ごとにまとめられた戦争の記録のようです。国際情勢がキナ臭さを増している今こそ読まれる価値があるのかもしれません。戦記ものというと暗鬱な気持ちになる本が多く、私自身が好んで読みたくなるものではないんですが、どうして日本は狂った選択をしていったのか、それを知ることは決して無駄ではないと思います。

特価書店からもう一冊。廃線歩きの第一人者、宮脇俊三さんの『七つの廃線跡』。この本では、なんと地元の南薩鉄道(の廃線跡)が取り上げられています。表紙も、吹上の永吉にある南鉄の橋脚跡の写真ですね。地元民的にはぜひ手にとってもらいたい一冊です!

うって変わって、こちらは竹下夢二(古書リゼット)。相場の半額で売っているそうです。なんで半額にしているのかは聞くの忘れましたが、趣味っぽい感じがしました(笑)。

古書リゼットさんに、こんな趣味があったんですね。かなり高価なものも出品していました。「石蔵だから飾りたくなった」ということで、鹿児島市のお店でも出品していないこういう貴重なものを大放出してくれています!

古書リゼットさんには、なぜか幼女関係の資料(古い雑誌のコピーなど)もたくさんあって、その中で一番気になったのがこの「幼女すごろく」。なんか今の時代だとヤバい感じですよね。でも内容は変なものではないです。でも「幼女すごろく」っていうタイトルの強烈さで印象に残りました。

こちらは、泡沫(うたかた)さんから松岡正剛著『知の編集工学』。松岡正剛さんは、読書界では知らぬ者のない読書の達人、いや「読書の仙人」です。2006年に、千冊の本を独自の視点から案内した「松岡正剛 千夜千冊」という超弩級の読書案内を刊行したのですが、これは読書界における一種の「事件」とまで呼べるものだったと思います(10万円もするのに結構売れたらしいです)。

その松岡正剛さんが提唱するのが「編集工学」という概念で、これは要するに知的生産の技法です。千冊の本を案内する荒技が、どのような技法により支えられているのか、その秘密の一端がわかるかもしれませんよ。


ところで超弩級の「知」の巨人といえば、なんといっても南方熊楠ですね! つばめ文庫には「南方熊楠全集」がバラで販売されておりました。大型本の「南方熊楠選集」はよく見るんですが、この小型の「全集」はあまり見ない品です(まあ、内容は相当被ってるんですけどね……)。ちなみに、この中では『十二支考』がオススメです。これは、十二支の動物それぞれを民俗学的に考察したもので、内容は至極真面目で学術的なものなんですが、書き方にユーモアがあって、唐突にダジャレが飛び出したり油断ならない本です。ちょっと読むのに骨が折れますが慣れると意外とすらすらいけます。

「つばめ文庫」からもう一冊、『西蔵旅行記』(西蔵=チベットと読みます)。これは明治時代の黄檗宗の僧侶である河口慧海が、仏典の原典を勉強するためにチベットに密入国して大学に入り、法王に認められて医者になったりして目的を達し、また日本へ帰ってくるという探検旅行記。と書くとつまらなそうに感じるかもしれませんが、途中強盗に身ぐるみ剥がされたり、迷ったり、死にかけたりというハラハラドキドキの展開で、古い本ですが全く退屈しません。チベットに興味があろうがなかろうが、エンターテインメントとして読める第一級の旅行記です。

「つばめ文庫」さんは、「本で旅する」をテーマに掲げていて、旅行記が充実しています。旅行記というと昔すごく流行った時代があって、アムンセンとスコットの南極点到達競争の話とか、スウェン・ヘディンがさまよえる湖を求めてシルクロードを旅する話とか一世を風靡したものですし、日本でもNHK特集「シルクロード」は大流行しましたね。でも最近では、探索すべきところは大概探索し尽くしてしまった(ような感じがする)ので、そういう「未知なる世界への憧れ」が持ちにくい時代かもしれません。 でもまだまだ世界が人跡未踏の地で溢れていた頃の古い旅行記を読むと、違った目で世界を見られるような気がします。

またまた気分を変えて、こちらは書道の本です(あづさ書店)。古本屋の伝統的実用書が書道のお手本なんですが、書道の本が並んでいるといかにも古本屋的な感じがします。「書道」「山岳」「釣り」は、新刊書店ではさほどの分量がないのに、なぜか古本屋では大々的においているジャンルですよね。

あづさ書店さんには、外にも本を並べて頂きました。外に本が並んでいると、これまた古本屋という感じです。外に並べた本は、古本屋にとってのショーウィンドーですね!

その外の本に「Nostalgi Hero」という雑誌を見つけました。どうやらいわゆる「オールドカー」の雑誌のようです。「オールドカー大作戦」というイベントを定期的にしている「南さつま旧車会」のみなさんに来て頂きたいと思いました。

外には絵本もたくさんありました(中では古書リゼットさんが絵本を揃えていました)。その中で目についたのが『さっちゃんのまほうのて』。これ、涙なしには読めない絵本です。いやほんと。途中で泣いちゃうので読み聞かせとかできない本です。思い出すだけで目頭が熱くなります。私からはとても紹介できないので、ぜひ現物を手にとってご覧ください。

最後に。泡沫(うたかた)さんでは、なぜか顕微鏡が売ってました。謎です。こういう謎の商品があるのが、また古本屋の面白いところです。

というわけで、今度の土日はぜひ万世の丁子屋石蔵で古本屋のめくるめく世界に浸って下さい!

【情報】
「石蔵古本市—万世*丁子屋石蔵」
日時:12月9日(金)-12日(月)10:00-17:00(初日13:00〜、最終日〜15:00)
場所 :南さつま市加世田万世 丁子屋石蔵
参加古書店:あづさ書店 西駅店泡沫(うたかた)古書リゼット(レトロフト内)特価書店つばめ文庫
協力:南さつま市立図書館(12月11日(日)11:00より、会場にて除籍本の無料配布を開催) 
主催:南薩の田舎暮らし
Facebookイベントページでも順次案内を差し上げる予定です。

2016年12月7日水曜日

万世立ち寄りスポット案内—石蔵古本市情報

今週末に迫って参りました「石蔵古本市」。舞台は南さつま市加世田万世(ばんせい)の丁子屋石蔵です。

鹿児島市内から石蔵に来ていただく方は、古本市だけ見てとんぼ返りというわけにもいかないと思うので、ちょっと万世の案内をしてみたいと思います!

【目次】
1.万世特攻平和記念館
2.萬来ラーメン
3.京うどん彌蔵(やぞう)
4.万世ストアの鳥刺し
5.大崎公民館
6.村田旅館

1.万世特攻平和記念館

万世といえば、始めに触れなければならないのは、「万世特攻平和祈念館」です。

ここには、太平洋戦争末期に急ごしらえで出来た特攻基地があったのです。南薩の特攻基地というと知覧が有名ですが、万世からも約200人の若者が海の藻屑と消えました。

知覧と違って入館者はごく僅かですが、展示内容は見劣りしません。静かな慰霊の場になっています。ぜひ足を運んでみてください。

会場の石蔵からの距離は、徒歩で15分くらいです。

■万世特攻平和記念館
鹿児島県南さつま市加世田高橋1955番地3
0993-52-3979
・大人(高校生以上)300円
・子供(小・中学生)200円
営業時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)

2.萬来ラーメン

万世でお昼ご飯といえば「萬来ラーメン」です。

私は鹿児島の多くのラーメン屋より、ここのラーメンは美味しいと思っています。間違いないです。でも、その美味しさを説明するのは意外と難しくて、「これぞ鹿児島ラーメンって感じの落ちつく感じ」とでも言うんでしょうか。イマドキのラーメン屋にありがちな、「こだわりの○○」とか「究極の〜」とかそういうのは(いい意味で)全然ありません。「俺のラーメンを食ってみろ」的な傲慢さなど、かけらもありません。「よくきたね、ありがとう」って感じのラーメンです。大好きです。

「しょうゆラーメン」と「みそラーメン」がありますが、当然ながらどちらも豚骨ベースです。というか、「しょうゆラーメン」は全国的な基準でいえば豚骨ラーメンに分類されると思います。

会場の石蔵からの距離は、徒歩で5分くらいです。

■萬来ラーメン
南さつま市加世田小湊12-1
0993-52-7512
月曜定休 但し、祭日の場合営業 ←とネット情報ではあったんですが、火曜定休に変わったような…。未確認です。


3.京うどん彌蔵(やぞう)

最近出来た、うどん屋さんです。ここの店主は京都からほとんど縁のない万世に移住してきました。京うどんということですが、カレーうどんが看板メニュー。鹿児島にはほとんどない(他にありますかね?)本格的な京風カレーうどん屋さんです。

わざわざ京都から取り寄せたネギを使うなど、随所にこだわりがありそうです!(でも詳しく話を聞いたことはないんですけど)

うどんなのに一杯1000円くらいするので、覚悟して行ってください(笑)

会場の石蔵からの距離は、徒歩1分くらいです。

京うどん彌蔵
鹿児島県南さつま市加世田唐仁原6021
0993-87-5084
営業時間:11:00〜14:00


4.万世ストアの鳥刺し

今年、インターネット上で話題になりました…が、実は私は未だ食べていません! 時々は万世ストアには行くんですが。

詳細は以下の記事を参照してください!

【Kagoshimaniax】南さつま市加世田「万世ストア」の鳥刺しは他とはちょと違う激ウマ。加世田までそれだけの目的で走っていいレベル。

会場の石蔵からの距離は、徒歩で2分くらいです。

■万世ストア
鹿児島県南さつま市加世田唐仁原5393
0993-53-6666
営業時間:9:00~20:00


5.大崎公民館

ここは、普通の公民館なので許可なく中に入ってはいけないのですが、建築としてなかなか面白いので、通りを歩いた時にでも外から覗いてみてください。国登録有形文化財にもなっています。

元は「大崎報公議會舘」といって、いわゆる青年会館でした。初めに建設されたのは明治の末頃のことで、石造りの建物です。大正時代に洋風のファサード(正面)が増築されており、この頃は鹿児島県内で唯一の青年会館だったそうです。万世(当時の自治体名は「大崎町」と言いました)が県内でも先進地だったころの遺産です。

「明治末期の平屋建石造会堂の前面に鉄筋コンクリート造2階建を増築し、桁行28m梁間10m規模とする。会堂演台まわりはイオニア式の柱や偏平アーチで飾られ、増築部は柱形頂部や玄関ポーチの縁取、正面の飾りなど独特で特異な意匠が随所に見られる。(文化遺産データベースより引用)」とのことです。

会場の石蔵からの距離は、徒歩で3分くらいです。万世のAマートというJA店舗の向かいにあります。


6.村田旅館

まさかまさか、泊まりで「石蔵古本市」に来られる方はいないと思いますが、一応旅館を案内しておきましょう!

万世といえば、私は「村田旅館」がお気に入りです。詳しくは以下の記事を参照していただければと思いますが、古いタイルの流しを大事に大事に使っている、”ホンモノレトロ”な宿です。昔の広告入り鏡もいい味出しています。それに料理がとっても美味しいんです。

【南薩日乗】 ホンモノレトロな村田旅館が素晴らしい
【南薩日乗】 ホンモノレトロな村田旅館がステキにリニューアル

私は、(地元民なので)泊まったことはありませんが、食事利用だけでもできますから、たびたびここで美味しいご飯を食べさせてもらっていますよ!

■村田旅館
鹿児島県南さつま市加世田唐仁原5640
0993-53-3321


もちろんこれ以外にもいろいろ見所はあるんですが、なんといっても古い家を眺めるのが一番面白いですね。万世は南薩の商業の中心地として殷賑を極めた時代がありました。当時の立派な家は、傍目に見るだけでもその富のすごさがわかって感心します。でも実際に街歩きする際には、住んでいる方がいらっしゃいますので、あまりじろじろ見ないでくださいね。

【情報】
「石蔵古本市—万世*丁子屋石蔵」
日時:12月9日(金)-12日(月)10:00-17:00(初日13:00〜、最終日〜15:00)
場所 :南さつま市加世田万世 丁子屋石蔵
参加古書店:あづさ書店 西駅店泡沫(うたかた)古書リゼット(レトロフト内)特価書店つばめ文庫
協力:南さつま市立図書館(12月11日(日)11:00より、会場にて除籍本の無料配布を開催) 
主催:南薩の田舎暮らし
Facebookイベントページでも順次案内を差し上げる予定です。

2016年12月6日火曜日

図書館より、無料本の配布もあります!—石蔵古本市情報

「石蔵古本市」には、南さつま市立図書館もご協力いただいています!

12月11日(日)の11:00より、除籍本の無料配布をしていただくんです。つまり、いらなくなった本をタダで配ってくれます!

除籍本の無料配布は図書館で定期的に行われていますが、いつも人気のイベントですよね。最近は行っていませんが、以前はその日だけ図書館に黒山の人だかりがよくできていました。本がタダで手に入る! というのはとっても魅力的なことです。

私も、こちらへ越してきて間もない頃、図書館の除籍本無料配布に行って、とってもいい本をゲットしたことがあります。それは、河出書房新社から出ている「生活の世界歴史」シリーズ全10巻!

このシリーズは、政治史や国際紛争史がメインとなる普通の世界史とはうって変わって、人々の生活そのものの歴史を振り返るという画期的な叢書です。とはいっても、無料配布のイベントで目にするまで、このシリーズのことは知りませんでした。こういう出会いがあるから古本(除籍本も一種の古本ですよね)の世界は面白いです。

ところで、南さつま「市立」図書館が、「南薩の田舎暮らし」のような弱小団体のイベントにご協力してくれるなんてすごいことだと思いませんか? 実は南さつま市の図書館は、「ぬいぐるみのおとまり会」とかコンサートみたいな、ちょっと変わった活動もしている意欲的なところなんです。運営は、指定管理者でTRC(図書館流通センター)が行っています。

古本も面白いですが、図書館も地域にはとっても大事なところですよね。田舎の図書館は正直蔵書数などの面で十分ではないところが多いと思いますが、もっと充実させていってほしいと切望しています。

というわけで、「石蔵古本市」の3日目、12月11日の昼は南さつま市立図書館も参加してくださるので、無料本の配布をお楽しみに!

※配布の終了時刻は16:30を予定しています。

【情報】
「石蔵古本市—万世*丁子屋石蔵」
日時:12月9日(金)-12日(月)10:00-17:00(初日13:00〜、最終日〜15:00)
場所 :南さつま市加世田万世 丁子屋石蔵
参加古書店:あづさ書店 西駅店泡沫(うたかた)古書リゼット(レトロフト内)特価書店つばめ文庫
協力:南さつま市立図書館(12月11日(日)11:00より、会場にて除籍本の無料配布を開催) 
主催:南薩の田舎暮らし
Facebookイベントページでも順次案内を差し上げる予定です。

2016年12月2日金曜日

かぼちゃ収穫!

最近、ブログがイベントの告知ばっかりになってしまっていたので、時々は農業についても書きますね。

今日は、秋かぼちゃの収穫作業でした! 私は田んぼ後の水田を3枚借りてかぼちゃをつくっていて、そのうちの1枚の収穫です。

「加世田のかぼちゃ」という、一応ブランド野菜です(でも高級品というわけではないのが悲しいところ)。

今日収穫したのは、だいたい60ケースくらいありました。計画より、正直ちょっと少ないです。すごく不作というわけではないんですけど(「普通」の範囲内で、少なめな方という感じ)。何しろ台風が2回来ましたからね…。台風後、作業がうまくいかなくて結構諦めモードに入った時もありましたけど、こうして無事収穫の時を迎えられてよかったです。

台風後も、まるで真夏みたいな高温が続いて、しかも雨が多かったので病気が頻発しました。台風で痛んでますしね。やっぱり傷から病気が入るんです。昨年の2倍くらい農薬を使ったんじゃないでしょうか(もちろん基準内ですよ)。「普通」の範囲内に入ったことを喜ぶべきですね。

そして、病気の後はイノシシ! 実は私はかぼちゃには電柵をしていません。イノシシは、かぼちゃはあまりお好みでないようなので…。でも、圃場にいるミミズなどを食べに(だと思うんですが)やっぱりイノシシが来ます。そんなわけで、収穫前のかぼちゃがゴロゴロ転がってしまいました…。でも全体的にはそれほど酷い被害ではなかったのでセーフって感じでした。

そんなこんなで、今日が収穫開始日でした。しばらく収穫作業で忙しいです。ばっちり終わらせて、清々しい気持ちで「石蔵古本市」に入りたいですね!

ちなみに、このかぼちゃは基本的には農協に出荷しますが、一部はインターネットでも販売しようと思ってますので、その節はよろしくお願いいたします。

2016年12月1日木曜日

生まれ変わった石蔵と丁子屋——石蔵古本市情報

来る12月9日からの「石蔵古本市」の会場は、南さつま市万世の丁子屋さんの石蔵です。

この石蔵、最近リノベーションされまして、いろんな形で利用できるように整備されました。その素敵なリノベーションを見て「是非ここを使わせてもらいたい!」と思ったのが「石蔵古本市」の企画の発端です。

というわけで、会場となる「株式会社丁子屋」とその石蔵についてご紹介いたします。

さて、丁子屋さんといえば、県内では第3位の長寿企業で、なんと創業は享保12年(1735年)だそうで、280年以上の歴史があります。元々は廻船問屋(今で言えば総合商社みたいなもの)を営んでいましたが、幕末に醤油製造を開始、県内では相当な老舗のお醤油屋さんです(もしかしたら一番古いのかも)。

【参考:南薩日乗】丁子屋:廻船問屋が醤油屋になったわけ

長い商売の歴史がある醤油屋さんなので、石蔵以外にも遺産的なカッコイイ建築物が敷地内にはたくさんあるのですが、そのほとんどは今は(利用されていないという意味で)眠った状態です。

今回の会場となる石蔵も、以前はこんな風にほぼ全面がオオイタビ(やっかいな蔓性植物)に覆われて、半ば廃墟化していました。

しかしこの状態でも、立派な建築なのはすぐにわかるような建物で、私はリノベーションされる前からこの存在が気になっていて、「ここで何か面白いことができたらいいなな」と思っていました。

ちなみに、建築は大正時代。本来はもっと大きな倉庫だったのが、道路拡幅のために前面部分が取り壊されているのだそうです。

それがリノベーションされたのが、去年だったか一昨年だったか(あやふやですいません)。それはそれは素晴らしい空間に生まれ変わっています!

リノベーション後に、不思議な縁からピアノが設置され、「石蔵コンサート」も過去2回開かれていますし、時々は講演会のようなものも開催されているようです。

【参考】丁子屋ニュース(2016/8/31の記事)

ちなみに、この「石蔵コンサート」は来年2017年3月4日にも計画されていて、チェロの伊藤悠貴さんという方のリサイタルがあるそうです。楽しみですね!

ところでリノベーションの内容ですが、基本的には石の存在感と立派な梁は活かしつつ、見違えるようにキレイに改装されました。私も驚いたんですが、ちゃんとトイレまで設置しているのが立派です。

外観も(当たり前ですが)こんなにキレイに。

この鉄の扉がちょっと迫力がありすぎる感じかもしれませんが、「石蔵古本市」の当日はこれが開け放たれますので、気兼ねなくご入館ください。

ちなみに、この石蔵は丁子屋本店の向かいにあるのですが、「石蔵古本市」にお越しになりましたらぜひ丁子屋も覗いてみてくださいね。

私のオススメはなんといっても「なごみ酢」! 酢の物なんかつくるのにももちろん使えますし、意外な使い方としてはポテトサラダにこれを使うとものすごく美味しくなります。これうちの常備調味料ですね。

その他、「白だし」もいいですね! もちろん、お醤油屋さんなのでお醤油は言うに及ばずです。鹿児島の甘い醤油の、さらに濃厚な「さしみ醤油」がオススメです。

というわけで、「石蔵古本市」では、古本だけでなく老舗お醤油屋さんと石蔵もご堪能ください。

※丁子屋さんは、第2土曜と日曜日は定休日になってますので、残念ながら12月10日、11日はお休みですのでご注意ください!(日曜定休は知ってましたが、第2土曜もお休みなのはチェックしてませんでした。すいません)

【情報】
「石蔵古本市—万世*丁子屋石蔵」
日時:12月9日(金)-12日(月)10:00-17:00(初日13:00〜、最終日〜15:00)
場所 :南さつま市加世田万世 丁子屋石蔵
参加古書店:あづさ書店 西駅店泡沫(うたかた)古書リゼット(レトロフト内)特価書店つばめ文庫
協力:南さつま市立図書館(12月11日(日)11:00より、会場にて除籍本の無料配布を開催) 
主催:南薩の田舎暮らし
Facebookイベントページでも順次案内を差し上げる予定です。


2016年11月29日火曜日

鹿児島の古本屋5名店——石蔵古本市情報

Facebookでは既に告知していますが、12月9日−12日に、「石蔵古本市」というイベントを開催します!

これは、万世の丁子屋にあるステキな石蔵(登録有形文化財)をお借りして、そこに古書店さんに集まってもらい出張販売していただくもの。

あれ? 農業やジャムには何の関係があるの? と思うかもしれませんが、実は何の関係もありません! さらには、私自身、古本業界とも別に関係はないですし、そんな「南薩の田舎暮らし」が古書市を主催すること自体、不思議な巡り合わせなんです。

そんな遊びみたいなイベントやってないで、農業をしっかりやりなさい! という声がどこからともなく聞こえてきそうですが、(ブログには書いていないだけで)農業の方もしっかりやっておりますのでご安心ください(本当か?)。

…というわけで、この田舎で古書を販売するという一見無謀な企画にご賛同いただき、当日万世、丁子屋石蔵にお店を構えて頂く5軒の古本屋をまずはご紹介します(50音順)。

■あづさ書店 西駅店

鹿児島市中央町30-7-1F 099-254-5048
この店で20年近く本に食べさせて頂き、古本ニーズの時代変遷と共に歩んでおります。
当日は美術モノを中心に郷土史、読み物などバラエティに富ませたい考えです。
あづさ書店さんには、実は行ったことがありません。お店の前は(車で)何度も通っているのですが…。ところで、「西駅店」というのがいいですよね。私も未だに「中央駅」が馴染めなくて、なんとなく「西駅」から脳内変換して「中央駅」にしているクチなので、「西駅店」とかいわれるとそれだけでいいお店な気がします。

■泡沫 (うたかた)

(出張販売などイベント専門店)
イベントに古本屋として出店したり、泡沫サロンを開催したりしています。
「貴方のアンテナをふるわす本」を並べます。
以前は、天文館の七味小路で「古本喫茶」をしていました。そのお店がまだあった頃、某読書イベントに参加させてもらい、とてもいい刺激を受けたのを覚えています。ここの店主さんは古本屋には極めて珍しい女性の方で、やっぱり本の並べ方なんかも、他のお店とはちょっと変わって独特なセンスをしています。

■古書リゼット (レトロフト内)

鹿児島市名山町2-1 レトロフトブックパサージュ1F 090-7982-4380
普段のご来店は「レトロフトブックパサージュ」にお越しくださいませ。
「自家焙煎珈琲kissako」「オーガニック野菜『森のかぞく』」等のお店と同居した不思議な空間をお楽しみ下さい。
レトロフトにある古本屋さんです。「南薩の田舎暮らし」が稀にレトロフトに出店する時、暇な時間にいつもここで本を買うのですが、なんだかいつも値引きしてもらっているような気がします。思想、哲学、芸術などの本がとても充実していて、「暇とお金があったらあの本を買いたいなあ」みたいに思っている本がここに何冊もあります。

■特価書店

(ネット通販専門店)
地元・加世田からの参加です。よろしくお願いします。古本全般を持参いたします。
個人的に、一番楽しみにしているのがここです。ネット上ではリアル店舗があるように書いているので、こちらに越してきてから一度探し回ったことがあります。でも今は店舗はなくて、ネット通販のみということでした。どんな古本屋さんなんでしょうか。遂にそのヴェールが剥がされます!

■つばめ文庫

鹿児島市武岡一丁目23-7 サブセンターたけおか 099-281-2729
住宅街のど真ん中にある、不定期営業の古本屋です。最近では主にネット(Amazon、「日本の古本屋」など)を中心に販売しています。また今回のような催事での出店も多く行っています。詳細はブログ「つばめの旅日記。」をご覧くださいませ。今回は多様なジャンルの出品を行います。
今回、古本屋さんのとりまとめをしていただいているのが冒頭写真の舞台でもある「つばめ文庫」さんです。「つばめ文庫」さんは、実店舗はありますが現在はネット通販をメインにしていますので開店日もかなり限られています。店主さんが私と同世代で、(一方的に)親近感を覚えています。「石蔵古本市」は「つばめ文庫」さんの存在に負うところが大きくて、「つばめ文庫」の協力がなかったら実現していないのは確実です。ちなみに、「つばめ文庫」は読書会などの取り組みも精力的にやっていて、私の知る限り、鹿児島で一番積極的な古本屋だと思いますよ!


という、鹿児島の古本屋5名店に集まってもらいます。ちなみに、(歴史書を紐解いて確認してはいませんが)鹿児島の古書籍商組合史上、鹿児島市外での古書市開催は初めてのことだそうです。もちろん、古書店さんが単体で出張販売することはそれほど珍しくないみたいですが、このように「複数店舗が集まって」鹿児島市外で古書市を開催するのは初めてだそうな…。

うまくいけば、他の地域でも開催するなんてこともあるかもしれませんが、逆に散々な結果だったら「やっぱり田舎で本を売ったって無理」となりそうです。軽い気持ちで企画したのに、責任重大なイベントになってきました。

というわけで、12月9日(金)−12日(月)は、南さつま市加世田万世、丁子屋石蔵にぜひお越し下さい!


【情報】
「石蔵古本市—万世*丁子屋石蔵」
日時:12月9日(金)-12日(月)10:00-17:00(初日13:00〜、最終日〜15:00)
場所 :南さつま市加世田万世 丁子屋石蔵
参加古書店:あづさ書店 西駅店泡沫(うたかた)古書リゼット(レトロフト内)特価書店つばめ文庫
協力:南さつま市立図書館(12月11日(日)11:00より、会場にて除籍本の無料配布を開催) 
主催:南薩の田舎暮らし
Facebookイベントページでも順次案内を差し上げる予定です。

2016年11月18日金曜日

【告知】11月19日(土)マルヤガーデンズで講演します!

相変わらず直前の告知です!

明日、11月19日(土)、「南薩の田舎暮らし」店主(私)が鹿児島市のマルヤガーデンズで講演します。

演題は、「田舎工学序説」!

何が飛び出すんでしょうか…?

…何も飛び出さなかったらすいません。

実は、私も実際スライドを作ってみるまでどんな話をしたいのかよくわかってなくて、それ以前に、ここのところ農作業やイベント開催に追われていて、内容を考えるのも先延ばしになり、結局準備に着手したのが今週に入ってからでした。

それが、つい先ほど発表資料が完成したところです(よかった間に合って)。

どんな話になるか、目次だけ載せておきますね。

1.プロローグ
2.田舎に越してみて
3.田舎工学
4.Case Study 新潟県村上市
5.場の活性化の力学
6.田舎工学の基本定理

それでは、明日、マルヤガーデンズでお会いしましょう!

【情報】
Tech Garden Salon
日時:2016年11月19日(土)15:00開場 15:30-17:30講演
場所:マルヤガーデンズ 7F 入場無料(定員50名)
講演テーマ「田舎工学序説」
演者:窪 壮一朗  百姓、南薩の田舎暮らし 代表

詳しくは→蔵前工業会 鹿児島県支部のWEBサイトにて

2016年11月13日日曜日

「海の見える美術館で珈琲を飲む会vol.3」ありがとうございました!

本日、「海の見える美術館で珈琲を飲む会vol.3」を開催いたしました!

たくさんの方に来ていただき、充実した会になりました。お越しいただいた皆様、ご協力いただいた皆様、そして出店者や関係の皆様に御礼申し上げます。ありがとうございました!

ちょっと心配だった天気も、午前中は快晴で日差しが強すぎるくらいでした。ご来館いただいた皆様は、素晴らしい風景が堪能できたのではないかと思います。

ところで、今回ちょっと誤算がありました。それは、地元でイベントがありすぎたこと! 川辺では「かわなべ磨崖まつり」、金峰では「金峰2000年橋竹燈籠音楽祭」、大浦・笠沙でも駅伝、そして坊津では「特産市」! うーん、人出が分散されましたねー。なので、想定よりも、地元の方の参加が少なかったように見受けられました。それでも、大人156人、子ども25人(推計)のご来館があり、計180人くらいの方にお越しいただいたようです。

本当にありがとうございました。

というわけで、当日の模様を少しお伝えいたします!

珈琲を昨年に引き続き淹れまくっていただいた「珈琲と洋酒 水」のマスター。昨年は一人でしたが、今回はご夫婦での出店でした。初めての共同での出店だったそうです。

昨年は珈琲をお待たせしまくって、整理券を急遽配布し、確か最大で20人待ちくらいの状況に陥った記憶がありますが、今年は2人体制なので(やはり整理券は配っていましたけど)それほどの混雑はありませんでした。よかったです! ものすごく忙しい中でしたが、珈琲をとても丁寧に淹れていただきました。

「南薩の田舎暮らし」も今年はかなりお菓子を増やして出店しました。やっぱりタルトがあると華やかですねー。

それから、今年はドリンクスタンドもやりました。自家製ジンジャーエール、レモネード、 梅サワーです。

ホットもできるように準備していたんですが、なんとホットは1杯しか出ず…。今日は結構暑かったですもんね。こういう天気次第のものは読めないからしょうがないです。

坊津の「食堂 勝八」は、昨年は双𠝏鯖ピザでしたが、今年は鯖が不漁で全然獲れないというまさかの事態により、鯖じゃないピザでの出店です(これも美味しかった!)。

しかしそれにしても、ホームグラウンド坊津での「特産市」に出ないで「珈琲を飲む会」への出店ということになって、なんだか申し訳ない気持ちでした。売り上げ的には遜色なかったのではないかと思いたいですが…。

ちなみに、鯖は11月になってようやくちょっと獲れはじめたということです。一安心ですね。

「ZAKCAR byオート・エス」は、雑貨の販売とレザークラフトのワークショップでの出店。

このワークショップ、大人気でひっきりなしにお客様が。先日の「しやくしょマルシェ」でも休む間もないほどでしたが、今回もたくさんの方が自分なりの皮のブレスレットをつくられていました。

ちなみに、うちの娘もまた作ってもらってました!

午後になって、ちょっと薄曇りになってきて、過ごしやすい天気になりました。

つばめ文庫」も昨年に引き続いてのご出店。昨年もそうでしたが、気合いが入りすぎて、朝はかなり早く到着したそうです(前泊まで検討されていたとのこと。多分このイベントに一番気合い入ってるのはここです)。

「つばめ文庫」さんはSNS上でもかなりこのイベントのCMをしてくれて、広報効果大でした。「つばめ文庫」の周辺には、一種の読書サークル(?)みたいなものがあるのですが、今日その方々が来て下さって、まるでそこで読書会でも開催されるみたいになってました。人が、本を縁にして集うなんてステキなことですね。

そして、2時からはトクダマサミさんのギター演奏! 待ってました!

……最高でしたね!

即興演奏なので何が飛び出すのか主催者の私にも事前にはわかりません。演奏が始まったら、みんな「おおっ!」って感じで聴き入っていました。

特に2回目(3時くらい開始)の最初の方なんかは素晴らしかったです。やっぱり音楽がある空間ってのはまた格別です。演っていただいて本当によかった…。

でも運営的には、午後にギター演奏があるということで今回は午後にお客さんが集中して、午前中がかなり少なかったようなので、やっぱり午前・午後にそれぞれ催しを設けないといけないなあと反省しました。

こうして、事故もなく、天気の崩れもなく、無事「珈琲を飲む会」を終えることができました。

今回、個人的によかったと思うのは、来て下さった方の滞在時間が長かった(ように見える)ことです。本当にゆっくりとした時間を楽しんでいるようでした。

「ただ景色を眺めながら珈琲を飲む」というこのイベントの趣旨が実現できていたように感じました。素晴らしい景色と美味しい珈琲で、しばし日常を忘れ、心を遊ばせる時間になったのではないかと思います。

終了時刻は昨年より30分繰り上げ、16:30にしましたが、日没の時間との兼ね合いはちょうど良かったですね。

出店者のみなさまも、片付けを相互にご協力いただき、爆速での撤収作業でした。本当にびっくりするほどのスムーズさでした。主催者には至らない点も多々あったと思いますが、終止ゆるやかな雰囲気で、(主催者なのに)くつろぐことができました。出店のみなさま、お客様のみなさまのお陰だと思います。

繰り返しになりますが、みなさん、ありがとうござました!

来年もやるとは決まっていませんが、たぶんやると思います。また笠沙美術館でお会いしましょう!

2016年11月12日土曜日

主役は風景——珈琲を飲む会vol.3情報

「海の見える美術館で珈琲を飲む会」、いよいよ明日です!

このイベントの主役は、珈琲もそうですが、一番大事なのは風景です。

会場の笠沙美術館から眺める沖秋目島。東シナ海に浮かぶ無人島です。

天気のよい時は、青い海、青い空、無人島……迫力ある風景が目の前に。眺めだけなら、日本一眺めがいい美術館なのではないでしょうか。ここより眺めがいい美術館があったら教えてください。

この風景を眺めながら、淹れたての珈琲を飲みたい! そういう私の「エゴ」が、このイベントの原動力になってます。

明日の天気は、快晴とはいかなそうですが雨は降らないようです。とりあえずよかった…。ここの風景は、曇天の時はそれはそれで神秘的なので、「天子の梯子」が降りてくることを期待したいですね!

ところで、今日は明日の珈琲に使う水を川辺まで汲みに行ってきました。

川辺の高田というところにある、「命水」というお水です。 凝結凝灰岩を通ってきた水はまろやかでとても美味しく、珈琲によく合います。

ちょっと前まで、地元の人の水汲み場、知る人ぞ知る名水でしたが、最近ここに水汲みに来る人が増えて、どんどん整備が進んできました。今日行ったら、立派なトイレと休憩所が出来ていました(休憩所は建設中)。高田の地元の人たちが地域おこしで頑張っているみたいですが、本当にすごいですね!

肝心の水汲み場所も、タンクに水が入れやすい工夫がしてあって感心しました。「海の見える美術館で珈琲を飲む会」では、初回からここのお水を使っていますが、年々水汲み場が立派になっていくのを感じています。来年くらいにはカフェでも建っていそうですよ。

というわけで準備も着々と進んでいます。明日はぜひ笠沙美術館までお越し下さい。


【情報】
海の見える美術館で珈琲を飲む会 vol.3
日時:11月13日(日)10:00〜16:30
場所:笠沙美術館(南さつま市笠沙町赤生木8666-1 )
参加料:500円(コーヒー1杯つき、子ども無料)


【道案内】鹿児島市内からのアクセス
(1)谷山インターから県道20号線へ。(大坂経由)
(2)南さつま市に入って加世田で右折し国道226号線(笠沙・大浦方面へ)
(3)笠沙町玉林で「杜氏の里笠沙」の看板に従い左折
(4)「杜氏の里笠沙」の正面が美術館です。
(谷山インターから車で約1時間20分)

※公共交通機関を利用すると、バスで行くことはできますが所要時間が半端ないので車で来るのがオススメです…。 

2016年11月10日木曜日

「珈琲と洋酒 水」——珈琲を飲む会vol.3情報

「海の見える美術館で珈琲を飲む会」に最も重要なのは、景色と、それから珈琲!

というわけで、昨年に引き続き、 珈琲は天文館の深夜の洋酒喫茶「珈琲と洋酒 水」さんに出張販売していただきます。

昨年は、予定では「古本喫茶 泡沫(うたかた)」さんに出張販売をお願いしていたのですが、急遽出られなくなったということでのピンチヒッター出店でした。

そういうご縁をいただいてから、後日お礼にお店に伺ったら、すっかり家内は「珈琲と洋酒 水」のファンになってしまい、足繁く通っております。

「水」は天文館の地蔵角交番近くの雑居ビルの2階にあり、ちょっとわかりにくい立地でいつも空いていますが(笑)、とてもステキなお店です。いい味を出しているのがマスターで、一見ぼーっとしているような隙のあるところが落ちつきます(ちなみにマラソンや自転車もやるスポーツマンです!)。

それに、席料を取らないところも入りやすくていいです。メニュー表にはちゃんと値段も書いていて明朗会計のお店。天文館で飲んだら二次会は「水」で決まりですね。

そして、お酒を飲まない私には、「珈琲と洋酒」の看板が有り難いです。深夜のバーで遠慮なく珈琲が飲めます。ちなみに「珈琲アイス」(みたいな名前)もあって、これはアイスクリームの上に珈琲豆をひいた粉を振りかけたデザート。これが美味しいんですよ。でももちろん「珈琲を飲む会」の時にはありませんので、これは天文館のお店に行った時に召し上がって下さい。

昨年の「珈琲を飲む会」は、事前の想定以上に人が来て珈琲を淹れまくり、珈琲を淹れる杯数の最高記録をマークしたそうです。こちらも珈琲をお待たせすることになってしまって申し訳なかったですね。でもその反省から、今年は体制を充実して臨むみたいですよ!

当日は参加料500円で珈琲1杯付ですが(ちなみにお店で飲んだら珈琲600円だったと思います)、おかわりは200円にしてもらいました! 私も3杯くらい飲もうと思います。

「珈琲を飲む会」は、景色のいいところで淹れたての珈琲を飲んだら美味しい、というのがそもそもの始まりです。そういう最高の一杯、早く飲みたくてうずうずしているところです!

【珈琲と洋酒 水】海の見える美術館で珈琲を淹れまくる会
↑昨年のイベントの模様。

【珈琲と洋酒 水】海の見える美術館で珈琲を飲みませんか? 2016
↑今年のイベントの案内。


【情報】
海の見える美術館で珈琲を飲む会 vol.3
日時:11月13日(日)10:00〜16:30
場所:笠沙美術館(南さつま市笠沙町赤生木 )
参加料:500円(コーヒー1杯つき、子ども無料)

2016年11月9日水曜日

プチマルシェもやります!——珈琲を飲む会vol.3情報

今年の「海の見える美術館で珈琲を飲む会」、昨年同様プチマルシェもあります!

お昼時に来た方は迷わず「食堂 勝八」でランチを食べてください。昨年、双𠝏鯖ピザを販売していただきましたが、すぐに売り切れてしまいました。会場の付近にはランチを食べるようなところがあまりないので、これは早い者勝ちですよ!

しかし実は、今年は鯖がとっても不漁で、双𠝏鯖ピザは作れないんだそうです。それで代わりに「溶岩pizza」というものを引っ提げて販売いただく予定。これ、先日行われた「南さつまグルメグランプリ」というものに参戦したメニューですね。このイベントは行くことができなかったので、私も当日食べるのが楽しみです!

そして、加世田のクルマ屋さんオート・エスによります「ZAKCAR」は、今年はレザークラフトのワークショップを開催してくださるとのこと。

9月に行われた「しやくしょマルシェ」というイベントで初めてこのレザークラフトワークショップが開催されたんですが、大人気でひっきりなしにお客さんが訪れ、材料が足りなくなるくらいだったみたいです。

気になるその内容は、皮のブレスレットをつくるというもので、実はうちの娘(6歳)も先日やりました! といっても実際作業したのはほとんど私ですけどね…。割と雰囲気のあるブレスレットが簡単にできて、娘も大満足だったようです。

プロ仕様の道具で綺麗に切り出される皮の部材を眺めるだけでも楽しいワークショップですよ。店主のオート・エス2代目さんは「2代目日記 season2」というブログもやっているのでこちらも要チェックです(レザークラフト関係の記事もいっぱいあります)。

さて、最後に「南薩の田舎暮らし」では、今回もドリンクスタンドを行う予定です。

もちろん「珈琲を飲む会」なので、基本的には珈琲を飲んでいただきたいのですが、珈琲が苦手な方もいますし、珈琲ばかり何杯も飲んだら胃の調子が悪くなるかもしれないので、口直しに爽やかなレモネードやジンジャーエール、梅サワー(全てホット/アイスあり)を用意してお待ちします。

その他、珈琲のお供の焼き菓子なんかも準備する予定。あ、もちろんコンフィチュールも販売しますので、是非買って下さいね!

ところで、「珈琲を飲む会」からしたらライバルかもしれないのですが、実は当日、坊津で9時から「特産市in坊津」というイベントが開催されます。そこで、「オリジナル海鮮丼」がなんと300円で販売されるんですよ! うーん、食べたい。

数量限定だから行っても確実に食べられるわけではなさそうですが、これを食べるためだけに坊津に行きたいくらいですね。もちろん「珈琲を飲む会」があるから行けないけど。

というわけで、お昼ご飯は坊津で海鮮丼を食べて、お昼過ぎに「珈琲を飲む会」に来ていただくというのもアリかな…と思っています。坊津の特産市は2時には終わるので十分間に合いますよ!

【情報】
海の見える美術館で珈琲を飲む会 vol.3
日時:11月13日(日)10:00〜16:30
場所:笠沙美術館(南さつま市笠沙町赤生木 )
参加料:500円(コーヒー1杯つき、子ども無料)

2016年11月8日火曜日

つばめ文庫——珈琲を飲む会vol.3情報

11月13日の「海の見える美術館で珈琲を飲む会 vol.3」にご出店いただきます「つばめ文庫」。

昨年の「珈琲を飲む会」でのご出店が、初めての鹿児島市外での販売だったそうです。


田舎で本が売れるわけない、というセオリーを打ち破り、昨年は結構本が売れたみたいです。このあたりは古本屋も新刊書店もどちらもあまりない地域なので、「出店を心待ちにしていました」というようなお客さんもいました。すごく手応えがあった出店だったみたいですね!

それにしても、本がある空間、っていいですよねー。この空間作りのために「つばめ文庫」さんに来ていただいている感じです。

そして、「古本と珈琲」ってのはとても相性がいいです。どうしてなんでしょう。「新品の本と珈琲」も悪いことはないのですが、「古本と珈琲」になるとぐっと雰囲気が出ますよね!

そういえば昨年は、「つばめ文庫」店主の小村さん(写真でピザを頬張っている方)には、ミニ講演会もしていただきました。事前の予定とは違って(笑)ご自身の読書遍歴についての話でしたが、そこで強くオススメされた本が山下洋輔さんの『ドバラダ門』。

これは鹿児島アリーナにある古い門で、昔の鹿児島刑務所の門。この門を、ジャズピアニストの山下洋輔さんのお祖父さんが設計したということで、そこから家族史や地域史が飛びだし、小説とも随筆とも言えない独特な本になっているのだそうです。

私事ですが、うちの母がこの本にものすごく興味を惹かれ(幼少の頃に原良の方に住んでいたということもあり)、「珈琲を飲む会」の後に早速図書館で借りて読みふけっていました。

ところで、今年の12月9日-12日には、南さつま市万世の丁子屋石蔵をお借りして「石蔵古本市」というイベントを開催するのですが、実はその手配をお願いしているのもこの「つばめ文庫」さん。とてもお世話になっている古本屋さんなんです。

つばめ文庫さんは「つばめの旅日記。」というブログで日々情報発信していますのでそちらも覗いてみて下さい。

というわけで、当日は珈琲を傾けながら、ぜひお気に入りの一冊と出会ってください!


【情報】
海の見える美術館で珈琲を飲む会 vol.3
日時:11月13日(日)10:00〜16:30
場所:笠沙美術館(南さつま市笠沙町赤生木 )
参加料:500円(コーヒー1杯つき、子ども無料)

2016年11月6日日曜日

トクダマサミさんの「海と風のリチェルカーレ」——珈琲を飲む会vol.3情報

一大イベント「いなかの夜カフェ@西福寺」の余韻に浸るまもなく、次は恒例の「海の見える美術館で珈琲を飲む会」が控えています。

【参考】「海の見える美術館で珈琲を飲む会 vol.3」開催案内、及び出店者募集!

というわけで、今週は「珈琲を飲む会」に向けてお知らせを頑張っていきたいです!

さて、今年の「珈琲を飲む会」のメインイベントは、ギター生演奏!

ふしぎで素敵なギター演奏を行うトクダマサミさんに、「海と風のリチェルカーレ」として笠沙の風景と共鳴するギターの即興演奏を行ってもらいます。14:00から、休憩を挟み90分程度。

多分、読者の方でトクダマサミさんをご存じの方はごくごく僅かだと思います。トクダさんを目当てにしているお客さんは少ないでしょう。でも、トクダさんのギターはぜひぜひ聞いてもらいたいです。笠沙の風景と珈琲と、トクダさんのギター、もう素晴らしい空間になることは間違いないのです。

ひとまず、vimeoで聞いてみて下さい↓

soraruki from masami.tokuda on Vimeo.

どうですか? これ、楽譜があるワケじゃなくて、即興演奏なんですよ。その場の空気感に応じて紡がれるギターの世界。ちょっとした機材(録音・繰り返し再生ができる)を使って、ギター一本とは思えない複雑な音を作っていきます。

私がトクダさんのアトリエ(本業は木工家です)を訪ねたのは8月の夜。薄暗いアトリエで、私一人のためにギターの即興演奏を聴かせてくれました。素晴らしい体験でした。まるで別の世界に迷い込んだような…。アトリエは 鹿児島市の田上にあるのですが、まさか田上にこんな世界があるなんて、周りの人は想像すらしてないだろうと思います。

そして今回は、秋の午後で、しかも海風を受けての演奏ですから、その時とはまた違った世界が展開されるだろうと楽しみにしています。そういう期待を込めて、(主催者として)当日の演奏を「海と風のリチェルカーレ」と題させていただきました。

リチェルカーレ」とは、ルネサンス音楽や初期バロック音楽における音楽形式の呼び名で、(1)「特に形式らしい形式を持たない即興的な曲」と、(2)「いくつかの声部が模倣的に複雑に絡み合うフーガ的な曲」の2つを指します。こういう、全く正反対の曲のタイプを指すのに同じ「リチェルカーレ」という呼称が与えられるのが興味深いです。

(1)の曲の例としては、フランチェスコ・ダ・ミラノという人のリチェルカーレ。トクダさんのギター演奏にも通じるものがあるような気がしています。



(2)の曲の例としては、有名なJ.S.バッハの「音楽の捧げもの」のリチェルカーレでしょう。西洋音楽史に燦然と輝く名曲です。



「神」といわれたフランチェスコ・ダ・ミラノやバッハに擬するわけではありませんが、トクダさんのギターはそれくらい幽玄な表現力があると思います。トクダさんは一般には無名ですが、知る人ぞ知る存在なんだそうです(私も知人を通じてご紹介いただいたので、偉そうなことは言えませんけど。あ、それにもちろんこんな古風な音楽ではありませんよ! )。

当日は、演奏会というよりもBGM的なものとしてギターを弾いてもらいます。そんな素晴らしい音楽なのに、BGMで使うのはもったいないんじゃない? と思う人もいるかもしれませんが、これはトクダさん自身からの希望でもあります。それに、BGMって簡単なようでいて、実は一番難しい音楽だと思います。

というわけで、「海の見える美術館で珈琲を飲む会 vol.3」、トクダさんのギターからどんな世界が紡がれるか、どうぞお楽しみに!

【情報】
海の見える美術館で珈琲を飲む会 vol.3
日時:11月13日(日)10:00〜16:30
場所:笠沙美術館(南さつま市笠沙町赤生木 )
参加料:500円(コーヒー1杯つき、子ども無料)

「いなかの夜カフェ@西福寺」大盛況! ありがとうございました!

昨日11月5日は、「いなかの夜カフェ@西福寺」でした!

多くの方にお越しいただき、喜んでいただけたと思います。慣れない仕事で不手際もありましたが(主に、コーヒーがなかなか出なくてお待たせしてしまったところですね。ホントすいません!)、事故もお金の間違いも、大きな混乱もなく終えることが出来ました。お客様のお陰です。本当にありがとうございました。

お客様は、当初の狙い通りほとんど地元の方で、仲間同士で盛り上がる方、静かに本を読まれる方、スイーツを頬張る方とめいめいに楽しんでいる様子でした。中には、年に一度の夜の外出ができたと喜んでいる方もいたそうで、「なかなか夜に出て行けない女性に向けて」という最初の思いが実現したような気がします。

途中、子どもたちがわーわー盛り上がって走り回ったのは想定外でしたけど、子どもの世話をせずにゆっくりできてお母さん方にはかえってよかったかもしれません。いつも仕事に家事に育児にと息をつく暇もない皆さん方に、ほんの一晩ですが羽を伸ばす時間を提供できていたとしたら嬉しいですね!

当日は、ご注文への対応であたふたしてしまってほとんど写真を撮れませんでしたが(去年と同じ…)、ある分だけで雰囲気をご紹介します!

用意していたオリジナル番号札。

この10番まである番号札が、一番注文が立て込んだときは全部出払いました!

ってお待たせしすぎですよね。しかも、番号札を回収するという手順に慣れていなくて回収漏れもけっこうあり、どの注文がまだできていないのか分からなくなる始末…。

あ、でも、去年はもっと慣れてなかったので番号札もなく、訳が分からなくなって「まだ注文が来てない人は教えてください」というような状態になりましたが、今年はそういうこともなく、なんとか全ての注文をお届けすることができました! よかったよかった。

会場の様子はこんな感じです(営業前)。

昨年の台風で大きく被害を受けた本堂。その本堂がキレイに改修されています。そこにテーブルを12脚ならべました。

混み合う時間は、このテーブルが全部埋まり、危うく座れないかもしれないという状態になったくらいです。でもキャパ的にはちょうどよかったと思います。

前半(7時までくらい)は、かなりお客さんが少なくて、「昨年は今の時間帯が一番忙しかったのにおかしい。見捨てられたのか…!?」と焦りましたが、皆さんが「夜カフェ」の趣旨をよく汲んで下さっていたのか、遅い時間から賑わいました。ありがとうございます!

テーブル毎に、キャンドル、松ぼっくり、お花を並べました。松ぼっくりは吹上浜海浜公園で拾ってきたやつで、お花は家の周りからパパッと摘んできたやつです。

そのお花を、住職さんの奥さん(坊守さん)が品よく活けて下さいました。さすがにお花を活けるのに慣れていらっしゃる! とても助かりました。当日、子どもさんが急病になったということで大変な状況の中、いろんなお手伝いをいただいた坊守さんには大感謝です。

そもそも、「夜カフェ」をお寺でしてくれないかとご提案してくださったのも坊守さん。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

8時過ぎくらいから、ピアノ生演奏も始まりました!

ちょうどこの時間、多くの人で賑わって注文が立て続けにきたところでした。コーヒーをお待たせしまくったのもこの時です。スイーツが来ているのに、コーヒーがまだ……という状況になり、会場の雰囲気も悪く……なりかけたところでのピアノ演奏!

救われました(コーヒー担当の私が)。なごみました。音楽を聴きながらお待ち下さいね〜、という気分になりました。音楽の力ってすごいですね。ステキなピアノを聞かせてくれた先生に感謝です!

こうして、9時半ころにはほとんどのスイーツが売り切れてしまいました。

11時までの営業なのに売り切れるの早すぎです。お持ち帰りを希望されたお客様が多くて、それが誤算でした。

急遽お持ち帰りも対応しましたが、そのための箱も用意していませんでしたし、せっかく来て下さった人に行き渡らなかったところがあったので、やっぱりお持ち帰りはしない方がよかったかも? と反省しています。

ところで、今回の夜カフェの目玉の一つは、大浦の謎のパティシエ「T福」さんのスイーツだったんです。私は結局「チョコテリーヌ」の切れ端しか食べられませんでしたがめっちゃ美味しかったです。もっと食べたかったですねー。

10時前くらいからは新たなお客さんも来なくなったので、私もようやくゆっくりすることが出来ました。

スリランカ・カレーを食べて、コーヒーを飲みました。当日は準備が忙しくて、お昼ご飯も食べることができなかったのでようやくの休息です。

祭壇(といっていいんでしょうか?)を眺めながらの食事は格別ですねー。祭壇の照明もリニューアルされてステキにライトアップされていますよ!

……こうして、夜が更けていきました。

写真には全然写ってませんが、上には素晴らしい星空!

空気が冴え渡って星が瞬き、最高の夜でした。寒すぎるんじゃないかと心配していましたが、冷え込みもそれほど厳しくなく、ちょうどいい感じの気候でした。

片付けも、最後まで残っていたお客さんが手伝ってくれて、スムーズに済みました。昨年は撤収したのが夜の1時くらいでしたが、今年は12時には終わりました。ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました!

ちなみに「次はいつやるんですか?」と何回も聞かれましたけど、未定です!  というわけで次回を気長にお待ち下さい。