2021年9月16日木曜日

古民家ブックカフェこと「そらまど」の本棚づくり。総天然木・柿渋仕様!

前回の記事でお伝えしたように、古民家ブックカフェこと「そらまど」の改修工事がほぼ終わったので、早速本棚をDIYする作業に入りました!

というわけで、まず木材を大量に仕入れました。厚さ18mmの杉材です。材木屋さんから直接購入したら安くて良かったのですが、全くの未乾燥で水もしたたるような材でしたので、しばらく天日干ししました。

しかし天気が良かったのは2日間くらいで、雨がちの天気だったのでやむなく倉庫内での乾燥になりました。なので乾燥はちょっと甘いです。

私はこれまで本棚を10個くらい作ってきました。最初に作ったのは中学生の時で、それ以来、大きさはもちろん、いろんな構造のものを作ったことがあります。

そういえば、農業用ビニールハウスの鉄パイプ(直管)を使って作ったこともあります。

【参考】ブルックリンスタイル風の本棚をDIY!
https://nansatz-kurashi.blogspot.com/2018/09/diy.html

というわけで、一口に本棚といってもいろんな作り方があるのですが、これまでの経験上、最も早く、十分な強度で、軽くて大きな本棚を作ることができるのが今回使用したこの方法です。

まずは杉板に溝を掘っていきます。

溝は、丸ノコの刃先の量を調整して何本も切り込みを入れてから、それをノミで削っていくのがオススメです。

こんな感じで、棚板のところに全部溝を掘りました。ここに棚板がはまっていくわけです(「大入れ加工」といいます)。

こうすると、ただ木ネジで留めるよりもずっと強度が出ますし、それに将来的には棚板のソリを矯正してくれるという利点があります。

さらに、この方法だと大きな本棚でも一人で製作することができます。ただ木ネジで棚板を留めていくやり方だと、板を誰かに押さえておいてもらわないとやりにくいのですが、溝を掘っていればそこにはめるとある程度固定されますからね。

なので、溝を掘るのに時間がかかる(あと加工の精度を要求される)のを除けば、いいことづくめのやり方です。

次は塗装です。

無塗装の雰囲気もいいんですけど、防虫しておいた方がいいのと、質感も向上しますので塗装します。

塗装は、「柿渋」を使います。

これまで、蜜蝋ワックスとか天然オイル、普通の水性塗料などいろいろ試しましたが、結局は日本の伝統塗料「柿渋」に辿り着きました。

というのは、蜜蝋ワックスとかは塗ったときの質感は最高なのですが、梅雨時期にカビるんですよね。古民家は湿気がすごいので…。2年くらいすると落ちつくのでそこを我慢すれば蜜蝋やオイルもすごくいい塗料だと思います(3年目くらいからは、蜜蝋の防水効果によってカビも防げるようになる)。

でも蜜蝋やオイルには防虫の効果はあまりないようですし、やはり日本の気候には柿渋が合っているようです。

ちなみに私は「無臭柿渋」というのを使っています。これは柿渋特有の臭気がなく、蜜蝋やオイルに比べて塗るのが圧倒的に早くて簡単だし、防虫・防カビの効果が高いし、非常にオススメです。ただし色が選べない、というのだけが柿渋のデメリットです。

柿渋を塗ったら一日乾燥させて、さっそく組み立てていきます。溝に棚板をはめてネジで留めていくだけなのでここからは早いです。

出来上がったのは、こういう、天井まである本棚(高さ2m30cm)です。

棚板の高さは、基本的に22cmにしました。これは、箱入りの大きめ単行本が入るサイズです。

なお背板は入れませんでした。壁につけて使うので、ちょっと不格好ですが壁が背板の代わりです。背板を入れると強度がさらに増すのですが、入れない方が壁への固定などもやりやすいです。

ちなみに、総天然木のこのサイズの本棚を買うとすると、3万5000円から4万円ほどすると思います。自分で作ったら製作費用は6000円くらい。随分安くつきました。

でも「天然木は贅沢。化粧合板で十分じゃん!」と思うかも知れませんね。ところが先ほども書いた通り、古民家は湿気がすごい。だから化粧合板は梅雨時期にびしーっとカビが生えてしまってダメなのです。天然木(かスチール)じゃないと。それもあって本棚はDIYなんですよね。

このようにして、先日来、本棚をどんどん製作し、作り始めて1週間でこんな感じになりました。

天井までの本棚がいくつも並ぶと壮観ですねー! こういう部屋が自宅に欲しいです(笑)

これでもまだ計画している全部の本棚を作ったわけじゃないので、もうしばらく本棚づくりは続きます。

さっさと本棚づくりを終わらせて、次は寄贈予定となっている本を取りに伺ったり、それを値付けして本棚に並べる作業をやらないと!!

頑張ります!

2021年9月10日金曜日

古民家ブックカフェこと「そらまど」、改修工事がほぼ終了!

皆様にご報告です!

クラウドファンディングで資金を募り、空き家を改修して作っている古民家ブックカフェこと「そらまど」ですが、ついに改修がほぼ終わり、支払いを行いました。

そんなわけで、まずは振込書のコピーを掲載します。この振込書では321万4000円、そしてコピーは割愛しますが、他に28万6000円の支払いもあって計350万円を支払いました。

計画では改修費用は300万円でしたが、工事が始まってからトイレの汲み取り槽が壊れていることが発覚し、合併浄化槽を設置する費用が上乗せされたために50万円足が出ました。

それでもクラウドファンディングで集めたお金は計画以上の244万円。これから手数料や返礼品のための経費が引かれて、実質は200万円くらいが手元に残るお金です。そして元々、自己資金150万円を投入する予定だったので、ほぼ計画通りです!

…と言いたいところですが、実は工事がまだ完工していない所がある(具体的には薪ストーブ設置工事)のと、やっぱりやり出すとコレが足りないアレが足りないというのがあって、こまごましたものも購入しなくてはならないので、計算はしていませんが50万円〜70万円くらい想定より自己資金を多く投下する感じです。まあ事前の計算が甘すぎるんですけど(苦笑)

お金の話はともかく、じゃあ古民家はどんな具合に生まれ変わったのか…? というところが皆さんの知りたいところかと思いますが、実はまだ中が片付いていなくてちゃんとした紹介ができないんです。

というのは、工務店さんの行う内装工事は終わったのですが、そこからすぐさまDIY編の工事が始まったからです。9割以上は工務店さんがやってくれたので、あとは細かいところが多いですが、一番見た目的に大きいのは手作り本棚設置ですね。ちょうど今やり始めたところです。

それから、工務店さんが今後、庭の方も少しキレイにしつらえてくださる予定とのことで、こういうのも完成してから改めてご報告しようと思います。

そんなわけで、着々と(遅々と?)オープンに向けた準備が進んでいますので楽しみにお待ち下さい!