鹿児島は、今年の元旦から4日ほどはたいへん穏やかな天気で、こんなに穏やかな正月はちょっと記憶にないくらいでした。最高のお正月を迎えられたと思います。
しかし、正直に言うと、私自身は元気がありません。昨年の記事に書いた通り、主力商品の柑橘類が大不作のためです。ポンカン・タンカンは平年の1割くらいしかありません。
【参考】「ないじゃ、なっちょらん!」|南薩の田舎暮らし ブログ
https://nansatz-kurashi.blogspot.com/2024/11/blog-post_9.html
じつは、この不作は私だけではなく、地域全体が大不作なのです。加世田のスーパー「ニシムタ」では、年始に大浦ポンカン5㎏が5,980円(税込みで6,458円!)でした。しかもこれ、「これが贈答用…⁉」っていうくらいの、見た目も(たぶん中身も)よくないやつです。こんな価格は初めて見ました。それだけ不作っていうことです。
そもそも今年は不作な年だったのですが、その上で大被害を及ぼしたのが夜蛾(やが)でした。(上にリンクを貼った記事では「カメムシ被害」と書いていたのですが、後にこれが夜蛾であることが明らかになりました。)
夜蛾とは、文字通り夜にやってきて果汁を吸う蛾です。普通の年では、これは中晩柑(年明け以降に収穫する柑橘)には被害がないのです。ところが、今年は夏が異常に暑くてしかも長かったからか、夜蛾が大量発生し、その活動期間がまた長かったようです。この蛾に果汁を吸われてしまうと、果実が腐って落ちてしまうという致命的な被害があるのです。
津貫で60年くらい柑橘農家をしている方も、「自分が子供の頃も含めて70年は柑橘栽培を知ってるけど、こんな年は初めて」と言っていました。この方も収穫が例年の2割くらいしかなかったそうです(ちなみに夜蛾には使える農薬がほぼありませんので慣行農法でも被害は大きいです)。そんなわけで自分だけが不作なのではなく、地域全体が運命を共にしているので、せめてものなぐさめ(⁉)になっております。
しかし、話はこれで終わりではありません。今年は、イノシシの被害と、鳥害(ヒヨドリ)が例年になくひどい!! 1月の始めからヒヨドリが果実を食べ荒らしている年というのは、ちょっと記憶にありません。そもそもヒヨドリが多い上、なっている果実は少ないので、被害も大きいのです。不作だからって、ヒヨドリが手加減するわけではないですからね。
そんなことで、例年は1月中はほとんど鳥害を受けないタンカンが、驚いたことに半分くらいヒヨドリに食べられてしまいました。ただでさえ不作なのに、これは無慈悲…。しょうがないので、収穫適期にはまだ3週間以上ありますが、このまま全部食べられてしまうよりはマシと判断し、タンカンやしらぬいはやむなく収穫しました。
つまり、まとめるとこうです。
・今年は、南薩の田舎暮らしの柑橘類は例年の1割しかありません。
・しかも品質もいまいち。
・タンカンやしらぬいは、かなり早採りしています(後日販売するとは思いますが、まだ販売はしていません)。
ただし、ブンタンだけは豊作になっていますので、今年は代わりにブンタンをぜひお買い求めいただければと思います(後日販売)。
なお、ニシムタでは5㎏が6,458円でしたが、当店では今年は値段は据え置きです。(本当は値上げしたいですが、品質がいまいちなので値上げしきれません。)どうぞよろしくお願いいたします。
↓ご購入はこちらから。
【南薩の田舎暮らし】無農薬・無化学肥料のポンカン
今年は数量限定です。4.5㎏入り(2,900円)のみの販売。