2019年5月31日金曜日

こんなに日差しに弱い野菜も珍しい

ようやくかぼちゃの管理が一段落しました。収穫は約1ヶ月後の6月末〜7月始めです。もう食べることはできるのですが、私が作っているのは完熟が売りの「加世田のかぼちゃ」。これから畑では熟成期間に入ります。

最後の作業は、かぼちゃの日焼け防止でした。「かぼちゃが日焼けするってどういうこと?」と思うのではないでしょうか。だってかぼちゃは燦燦と照る日差しの下で実っているイメージがありますもんね。ところが実際は、かぼちゃは非常に日差しに弱いのです!

ちょっと油断していたら、数個のかぼちゃが、写真のように真っ白に日焼けしてしまいました。こうなるとここから腐ってしまうので出荷は無理です。もったいないですが廃棄しました。こんなに日差しに弱い野菜も珍しい気がします。

なお、表面が橙色になるかぼちゃ、つまり「パンプキン」は日差しに強くて、日焼けすることもないようです。羨ましいですね(笑)

さて、そういうわけなので、かぼちゃ一つ一つに、日焼け防止の紙の覆いをつけていきます。

例年、新聞紙を折って作っていたのですが、新聞紙だと弱くて、どうしても何割かが破れてしまい、改めて覆いをするのが二度手間なので、今年は厚めのクラフト紙を購入して覆いを作ってみました。

新聞紙はタダなので例年よりちょっとお金はかかりましたけど、これで確実に日焼けが防げるなら妥当な出費です(なお2000枚で1万2000円くらいでした)。

今年は、春先が温かく初期生育がよかったので、このままいくと過去最高の収量を更新するかもしれません。あとは相場が良ければ言うことはないのですが…!

2019年5月28日火曜日

ウォルナットのマガジンラックをハーフDIY

農業とも食品加工とも全く関係ない話ですが(笑)、マガジンラックをハーフDIYしたので自慢します。

最近、雑誌の置き場所がなくて散乱気味でしたので、手頃なマガジンラックを探していました。でもちゃんとしたやつは高いので、それなりで安いやつがないかなーと探していたんです。

そしたら、この前与次郎が浜(地名)のONLY ONEという家具屋さんでまさにそんな感じのマガジンラックを見つけました。ちょうど3000円くらいでした。

それをそのまま使っても十分いいと思いましたが、天板にフランス語の文章が書いているのが地味に気になったのと、ややチャチな質感だったこともあって、天板のみをつけかえるというハーフDIYをすることにしました。

ちょうど、分厚いブラックウォルナット(クルミ)の板を持っていたので、これに交換。冒頭写真がそれです。これは無塗装なんですけど、無塗装の無垢の木でこういう色合いがでるのがさすがウォルナットです。しかも、写真では分かりづらいのですが、一部に杢(もく)という揺らぎ模様があって、これが美しいです。これは研磨してみてから初めて気づきました。

ちなみに、このサイズのウォルナットの板を買うと少なくとも4000円くらいはするのですが、なんでちょうど持っていたのかというと、話は数年前の正月に遡ります。鹿児島中央駅のAMU(アミュ)に家族で初売りに出かけた時のことです。私自身は初売りなどに全く縁がないので、所在なくぶらついていました。デパートで買うものってホントにないんですよね…。

しかし何気なーく覗いた家具屋さんで、ウォルナットの端切れが100円均一で売られているのを発見。オーダー家具の店では、家具を製作した時の端切れが売られていることがありますが、100円は激安。しかも端切れといってもだいたい30cm以上あるものばかりで、ウォルナットとしては普通に売られていてもおかしくないサイズです。これが正月の初売りだった模様。その時、テンションが上がってそこの端切れを全て購入しました。それでも1500円くらいだったと思います。初売り万歳!!

そんなわけで数年間、倉庫の隅に眠っていたウォルナットの端切れでしたが、遂にこうして陽の目を見たという分けですね。買っといてよかった。マガジンラックには3枚の端切れを使ったので、ハーフDIYに係った経費は300円。あ、紙やすりを2枚使ったから500円か。

最後に、DIY前の元のマガジンラックの写真も載っけておきます。まあ、悪くはないやつですよね。でもこれに500円+手間を加えるだけで高級感あるマガジンラックに変えることができました。

それにしても、元の天板のフランス語、なんて書いてあったんでしょうね…?

2019年5月15日水曜日

学校では教えてくれない「休む」技術

今週、地元の大笠(だいりゅう)中学校から職場体験の中学3年生を一人受け入れています。大浦・笠沙には職場らしい職場があまりないので、うちのような超零細農家にも声がかかりました。

期間は、1週間(5日間)。自分の時代には1週間も職場体験したかなあ…?

というわけで、今週は中学生に農作業を手伝ってもらっています。

例えば、田んぼの草取り。昨年かなり草取りしたはずなのに、今年はなぜか昨年以上に草が生えました。私は除草剤を使わないので手で取る以外方法がありません。こういう地味〜な作業には、お手伝いがいると精神的にもいいですね!

そして、せっかくの職場体験ということで、単純な農作業だけでなく仕事を行う上での心構えのようなことも少しずつ教えています。

でも「心構え」といっても、最も強調しているのは「無理せず、自分のペースを守り、適度に休んで疲れないようにしろ」ということです。

これは、農業をする上で私は最も大事なことだと思っています。だって、疲れてしまったら作業が進みませんからね…! 「疲れても頑張って終わらせるんだ!」という考えもありますが、毎日それやってたら体が持ちません。年中外で働くんですからね、そもそも疲れないことが大事です。

そして「無理しない」「自分のペースで」「休む」というのは学校教育でほとんど教えられないことですし、むしろ逆に「全力を尽くせ」「みんなに合わせて」「休むな」の方が盛んに「指導」されるんじゃないでしょうか。

でも「全力を尽くす」なんてバカでもできますからね。敢えて教えなくても。「3割くらいの余力を残してやる」とかの方がよほど考えがいりますよ。「みんなに合わす」というのはまあちょっと教育は必要ですが、でも「自分のペース」を守る方がもっと難しい。

そして最高に難易度が高いのが「休む」です。学校教育では「休憩時間」が定められているので、休むのに頭を使う必要はありませんが、 一人でやる農業のようにひたすら仕事をこなしていかなくてはならない状況の場合、「どのタイミングで休むか」っていうのは意外と難しいんです。「作業的にキリのよいところで休む」がごく自然ですけど、それが自分の疲れ具合と合致しないことが多い、というのが落とし穴。自分の疲れ具合を観察して、作業的にも合理的なタイミングで休む、っていうのはそれだけで一つの「技術」ですね。

学校教育ではなぜか「休まない」ことに価値を置いていて、「皆勤賞」とかもありますけど、私に言わせればちゃんと休む方がずっと頭を使う必要があるわけで、「休み方」を勉強すべきですね。「休まない」と「サボる」はバカでもできますけど、「適度に休む」はしっかりとした考えがないと出来ないことです。

そんなわけで、職場体験の中学生には「無理せず、自分のペースを守り、適度に休んで疲れないようにしろ」を呪文のように繰り返して教えているのですが、それでもやはり無理して疲れてしまう様子。一日外にいるだけでも普通の人にはきついですから当然です。残り数日で、ちゃんと「疲れたから休みまーす」が言えるようになるよう、厳しく指導していきたいと思います…!

2019年5月13日月曜日

私の方が闖入者、のようです。

このたび、また樹園地を借りました。

場所は笠沙町赤生木というところで、6段の段々畑になっていて、面積は1反5畝(15a)くらいです。

元々はタンカン園だったようですが、既に半分くらいは枯れてしまっていて、空き地の方が大きいような状況。また、残っているタンカンの樹についても、結構痛んでいるのが多くて、しかもやはり昨年の台風の塩害でもやられたのか、息も絶え絶えになっている樹も散見されます。

というわけで、一言で言うと「すぐには収益を生まなさそうな樹園地」ということになります。少なくとも空き地が多いのは管理効率上アホらしいので、早速この春に柑橘の苗木を植えました(グレープフルーツとオレンジです)。

というわけで園地を草払いしようと行ったところ、なんと! まるでクレーターのような直径1m以上の巨大な穴がたくさん空いているではありませんか!

…やられました…!

これはイノシシが地面をほじくり返した跡です。

しかも周りにはイノシシの糞がたくさん…! 完全に自分のテリトリーだという認識のようです。イノシシにとっては私の方が闖入者なんでしょう。この園地はこれからイノシシに苦労しそうですねー…。

早速、役場に害獣駆除依頼を出しましたけど、残っていた足跡の大きさから考えてかなりの大物。老獪なイノシシでしょう。簡単に罠に入ってくれるようなやつではなさそうです。とはいえダメもとであっても、お願いしてみないと分かりませんしね!

それにしてもイノシシはこんな巨大な穴を掘って、何をしていたんでしょう…? ミミズを食べるためにしては深くて大きすぎる穴なんですよね。相当むしゃくしゃしていたんでしょうか…!?