2020年3月26日木曜日

オリーブを伐採して「河内晩柑」を植えました

春は定植シーズンです。

世の中は新型コロナウイルスCOVID-19で大騒動となり、大変な状況になっていますが、大浦では穏やかにいつも通りの日常が続いています。こういう時はド田舎にいるのが有り難いですね。

そんなわけで、例年と全く同じようにカンキツの苗木をせっせと植えていました。

今年初めて植えたのが「河内晩柑(かわちばんかん)」(30本)です。

実は、これを植えた圃場は、以前オリーブを植えていたところ。南さつま市がオリーブの栽培を振興するということで私も35本くらい植えていました。ところがあまりうまくいかない!

というのは、「オリーブコクゾウムシ」という害虫がいてこいつらが初夏から木の根元に穴を開けまくり、枯らしてしまうのです。もちろん農薬で防除することはできますし、人力でも(=一匹一匹ほじくり出せば)防除は可能。でもそういうマメな作業は、正直なところ私は苦手なんです。農薬は使いたくないし。

しかもこの害虫はオリーブの本場ヨーロッパにはいない…! ただでさえオリーブ栽培には気候的に不利な日本で、独自の強力な害虫もいるんだから、経済的に成り立つ栽培が可能なんだろうか? うーん、難しそう。

ちなみに南さつま市のオリーブ栽培振興の中心を担っていた寺田農園さんも、オリーブ搾油施設をつくるのを諦めたという話も聞きました。どうもオリーブ栽培は雲行きが怪しい。

そんなわけで、既に害虫でかなり樹が傷んだり枯れたりというのも多かったですし、もう思い切ってオリーブは全部伐採しました。もったいないけど、ものにならなそうなものは諦めるのも肝心…!

そして代わりに植えたのが先述の「河内晩柑」。これはあまりメジャーなカンキツではないです。ブンタンの仲間なんですが、ブンタンとしては小ぶりでサイズはオレンジくらい、「晩柑」と名前がついているとおり5〜6月くらいに収穫する最も晩生の品種です。

柑橘類が不足する初夏の時期に収穫できるのが魅力ですし、私はブンタンに今後力を入れていきたいと思っているので植えてみました。これはオリーブと違ってうまくいくといいんですが…!

苗木の定植が終わったので、次は田植えの準備です。春は忙しいです!

2020年3月22日日曜日

今年の春かぼちゃは(暖冬なのに)薄氷を踏むスタート

もう1ヶ月近く前になってしまいましたが、2月27日に春かぼちゃの苗を植えました。

今年はめったにないような暖冬ですから、霜が降る回数も少なく、例年より1週間程度早く定植しました(でも地域の平均)。

ところが! 油断というのは怖いものですねー。定植後1週間ほどした3月はじめ、霜注意報が出ていることに気づかず、霜対策をせずに朝を迎えてしまいました。

そしたら案の定、一部のかぼちゃ苗の葉っぱは霜で煮えてしまいました…。

被害を受けた苗は、もう死亡かな…と思っていたのですが、1週間くらいして根元の方から新芽が出てきました。これがちゃんと育ってくれて持ち直してくれるといいのですが…!

ちなみに「一部」というのは、全部で約750本ある苗の50本くらいです。もう少し朝の温度が下がったら、全滅だったかもしれません。いやー、図らずも薄氷を踏むようなことをしてしまいました。

しかし逆に言えば、もう少し温度が高かったら、全く被害はなかったわけで、(おそらく)ほんの1℃未満の微妙な温度で生死が分かれました。

というのは、 この写真でわかるように、被害を受けた苗の隣は全然平気で、被害を受けた50本は散在していたんです。

特に温度が下がった区画があったわけではなく、ところどころで被害を受けました。こうしたバラツキがあったのは、たぶん活着(根がちゃんと張っていたか)の差によるものではないかと思います(根がちゃんと張っていれば、植物の中の水分が多いため霜被害を受けづらい)。

だとすれば、霜が降るのが一日二日ずれていたら大被害だったかもしれませんねー。本当にやばかった…! ギリギリ乗り切りました。

ところで、今年は初めて「栗五郎」という品種のかぼちゃを植えてみました。試験的に80本くらい。これは所謂「栗かぼちゃ」で、ホクホクしている品種です。

同じかぼちゃでもこれまでの「えびす」とは苗の時からちょっと違いますね〜。ちなみに「栗五郎」は全く霜被害を受けませんでした。ちょっと寒さに強いんでしょうか? でも偶然かも。

そんなわけで、今年の春かぼちゃもなんとか(全滅せずに!)育っています。豊作でありますように!!