2018年1月30日火曜日

お客様から励ましの言葉をもらいつつ

ブログではご案内していませんでしたが、実はひっそりとポンカン販売していました。

ポンカンが不作過ぎて販売すらないかもしれません

という記事を書いていたので、今年の販売はないと思われた方も多いと思います。「売ってたなら教えてくれればいいのに!」と思うかもしれません。

でもたった35箱しか販売しなかったので、お知らせする前に売り切れちゃったんです。Twitterでは控えめにお知らせはしたんですが…。見てくださってるんですね。

それから、 やっぱり味にあまり自信が持てなかったというのもあります。商品説明にもこう書きました。
自信を持ってオススメできる品質といえないことは、商売の場では触れない方がいいのかもしれませんが、正直に言ってそんな感じです。
…きらびやかな売り文句が渦巻くECサイト(ネットショップ)の中で、こんな風に書いたら売れるものも売れないだろうなあ、と思っていました。

ところが、いざ販売してみますと、意外と反響があって、お客様からこんなメッセージをいただきました。
  • とても美味しく子どもたちにも人気でもう半分くらい食べてしまいました。(東京都 Oさん)
  • とても美味しかったです。特に甘ったるさのない爽やかさは最高です。(兵庫県 Sさん)
  • ちゃんと⁈美味しかったですよ!(東京都 Iさん)
  • サクサクしていて、おいしくいただいてますよ。(大阪府 Hさん)
  • 我慢出来ずで(笑)早速小さめのコをいただきました☆
    ミカンらしい酸味で私は好きでしたよ~(広島県 Hさん)
毎年のことながら、本当に有り難いです。今年は、「味が十分じゃないかも」ということを予めお知らせしていたので、このように励ましのメッセージをいただいたのだと思います。お客さんから「ちゃんと美味しかった」と言われるなんて有り難いような情けないような…。でも本当に嬉しかったです! いや、嬉しいというより「ホッとした」って感じでした。

そんなポンカンですが、先日最終の収穫を行いました。これでまた10箱ほど在庫ができそうですので、ささやかですが今季最後の販売をしたいと思います。

たいしたものではありませんが、どうぞよろしくお願いします。

↓ご購入はこちらから。
【南薩の田舎暮らし】無農薬・無化学肥料のポンカン

2018年1月26日金曜日

雪の重みに耐えきれず…

今日もほんとに寒かったですね…!

ポンカンの収穫作業をしていたら、指先が凍傷になるんじゃないかと思いました。家に帰って温まったら指先がジンジンしました。

寒波が強烈です。

明日の朝はマイナス4度まで下がるんだとか。

果樹や果実に被害がないといいんですけど…。

被害と言えば、先日の大雪で意外な被害がありました

それは、柑橘の苗木の枝がたくさん裂けてしまったことです。

冒頭の写真はライムなんですが、一番生育が良かった樹の主枝がサクーっと裂けてしまったんです。雪の重みで。かなり積もりましたからね、30センチ以上はあったと思います。

ライムはちょうど大きくなり始めの時期だったので、これ以外にもけっこう裂けてしまいました。

あと被害が大きかったのがベルガモット! ベルガモットというのはアールグレイティーを作るのに使う香り付けの柑橘です。私はベルガモットを20本ちょっと植えていますが、まさに一番大きな樹の根元がバキっと折れてしまいました。

太い丸太杭で固定していたにもかかわらず…。

もうこれは根元からいっちゃってるので再起不能ですね。せっかく今年くらいから実をつけるような樹だったんですが…。

まあしょうがないです。天候のことには逆らえませんので。

柑橘類は亜熱帯の植物ですので、寒波に弱いのはもちろん、雪が積もるとバキバキ折れてしまうということが分かりました。

除雪をすればよかったのかもしれませんけど、雪の日はとてもじゃないけど軽トラが圃場まで行けなかったですし…。

気を取り直して、また苗木を植え直したいと思います。

2018年1月13日土曜日

雪の中で

降りました、雪が。大雪が。

磯間嶽も雪化粧。一面の銀世界になっています。

2年ぶりですね。しかも降雪量は2年前よりも多いです。

しかし2年前の寒波・大雪は「何十年ぶり」という話だったのです。言う人でそれぞれ違いましたけど、20年から30年に一度の大雪、ということでした。それがまたなぜ2年後に来るんでしょう…?

気候の不安定化…なんでしょうか。

なお農作物(亜熱帯系の果樹=アボカドとか)にはけっこう被害があると思いますが、もうしょうがないですね。

そんな大雪の中、月に1度の「石蔵ブックカフェ」もやりました! 厳しい天候の中、お越し下さったみなさまありがとうございました。

いろんな店が急遽お休みになる中で、開催するかどうか迷いましたけど、結果的には開催してよかったと思います。まあ、お休みにしたところで、どうせ農作業もできませんしね。

ところでそんな「石蔵ブックカフェ」で、一冊の絵本に目が留まりました。

うしかいと おりひめ』という七夕伝説の絵本で、絵を描いているのが丸木 俊さんという方。

この丸木さんという画家は、原爆投下直後の広島に入りその惨状に衝撃を受け、生涯原爆の絵を描き続けた人です。

この人の書いた絵本に『ひろしまのピカ』というのがあり、 これがまさに代表作かと思いますが、私にとって原爆といえばこの絵本だ、というくらい幼い頃に衝撃を受けた本です。あまりにも原爆が怖すぎて、この絵本を2度と開けなかったほどです。それどころか、背表紙が見えると原爆の恐怖が甦ってくるため、今だから言えますが、この絵本を見えない所に封印してしまったのでした。

それくらい、この丸木さんという方の描く原爆は、怖ろしく、胸に迫るものがあったのです。いや、正直言うと、いまでもあの絵本を開くのが怖いくらいなのです。

その方の描く、七夕伝説。

幼い頃の、トラウマといってよいほどの思い入れがある画家の絵でした…。(ちなみに、この絵本の絵は全然怖くなくて、非常に美しいものですので、誤解しないでくださいね)

しかしそんな感傷に浸っているヒマもなく、翌日は残雪の中ポンカンの収穫作業でした。

計画では1月10日頃収穫の予定が、天候不良で遅れてしまいましたので、雪の中の作業はいやですが断行です。

それに、もしかしたら積雪によって果実に痛みが入っているかもしれません。早く確認してみないとという気持ちもありました。今のところ、それほど被害はなさそうだという感じで一安心していますが…。

ちなみに、ポンカンと言えば大浦町のみなさんはほぼ収穫を終了している頃です。私が今の時期にノコノコ収穫しているのは樹上完熟にこだわっているためで、決して作業をサボっていたからではないのでその点誤解なきように!

そんな大雪も、やっと溶け始めたようです。

何か、別の場所に来てしまったような心地がした雪の2日間でした。

2018年1月10日水曜日

「ちょっとReading Salonに行ってくる!」

明後日1月12日は、月に一度の「石蔵ブックカフェ」の日です。

…と、先日のブログ記事でご案内したばかりですが、「石蔵ブックカフェ」のWEBサイトが出来上がったので改めて報告しますね。

↓石蔵ブックカフェ
https://so1ch1ro.wixsite.com/ishigura-bookcafe

今回初めて、Wixを利用してWEBサイトを作ってみました。今までHTMLを書いてWEBサイトを作っていたので、WixみたいにHTMLをほぼ全く使わないでWEBサイトを構築するのは初めてで、デザインでは便利な半面、慣れなくて意外と苦労しました。でも頑張ったおかげで、すごく今っぽいサイトになったと思います(自画自賛)。できてよかったー。

そして、前回もお知らせした「Reading Salon」についてもサイト内でご案内してみました。引用しますね。

Reading Salon

Reading Salonは、読書専用スペースです。
忙しい日々の中で、ジックリ読書に集中する時間も場所も、なかなか見つけられないという方は多いのではないでしょうか。そこで「石蔵ブックカフェ」では、読書をするためだけの場所をつくりました。
カフェの奥にある立派なテーブル。10:00〜12:00と17:00〜19:30の2回、ここがReading Salonになります(席数6)。
皆さんが読書に集中できるよう、次のことを守って下さいね。
  1. Reading Salonに座っている方には、話しかけないで下さい。知り合いがいても挨拶不要です。
  2. Reading Salonでは、読書をしましょう。スマホはやんわり禁止。
  3. Reading Salonで読んだ本を、備え付けのノートに書き留めて下さい。タイトルと著者だけで結構です。
  4. Reading Salonで読む本は、持ち込みOK。もちろんその場で選んだ本でもOK。
なんでこんな取り組みをしたのかというと、一言で言うと「こんな”読書会”があったら行きたいな」と自分たちが思ったからですね。

「読書」ってとても個人的なものなので、あえてみんなでやる必要は無いですし、ちょっとした空き時間に読めばいいというようなものではあるんですが、何かそれって「暇つぶし」的な扱いでもありますよね。でも、読書をする時間ってすごく大切だとも思うわけです。

だって、読書って最高の「自分磨き」だと思いません?

あるいは「本当の自分に返る時間」であったり。

あんまり大げさにいうとこれまた本質を見失いそうになりますけど、ともかく読書だって大切な用事なんだと思うわけです。その大切な用事のために、特別な時間と場所をしつらえてみましたというのが、「Reading Salon」なんですね。

ほら、サロンっていうと、「エステサロン」とか、「自分磨き」的な意味がちょっとありますし。「ちょっとReading Salonに行ってくる!」って家を出て行ったら、何か特別な用事っぽくないですか? 実際はひたすら本を読むだけでも。

まあそんなに理屈を捏ねなくても、ともかくみんなが黙々と読書している空間があったら自分の読書もはかどること間違いないですし、日常のことをしばし忘れ、本の世界に没頭できると思います。

1月12日は初回なので、そんな空間が本当につくれるか分かりません。まだ試行段階です。でもそんな場にしていきたいと思いますので、ぜひお越し下さい。

2018年1月8日月曜日

鬼火焚きが終了!→次は「石蔵ブックカフェ」

先日はうちの集落の「鬼火焚き」でした。

鹿児島以外の人は「鬼火焚き」って何? って感じかもしれません。正月に行う火の行事は、全国的には「左義長」または「どんど焼き」といいますね。

実は、家内が婦人会の役員になっていて、この鬼火焚きで行われる振る舞い料理やあれやこれやで大変でした。もちろんベテランの方々が中心になってするんですけど、振る舞い料理もすごく多くて、手打ちそば、ぜんざい、豚汁、おにぎり、焼き芋等々ありますから準備も半端ないです。

ちなみに、これらの振る舞い料理は全て無料です! うーん、すごいイベント。毎年この料理が余り気味なのでぜひ多くの方に来て欲しいですね。集落の行事ですけど、誰でも来ていいオープンなイベントなんですよ!

このビッグイベントが終了したということで、次回イベントのご案内が心置きなくできます(笑)

ということで、1月12日(金)は、月例の「石蔵ブックカフェ」@万世丁子屋石蔵です!

月例のイベントなので毎回同じかと思いきや、実は、今回の「石蔵ブックカフェ」から徐々に内容がアップグレードしていく予定なんです。

まず、古本を持ってきて下さる「つばめ文庫」さんが、棚の構成をリフレッシュするとのこと。例えば、毎月テーマを変えた特集コーナーを設けたり、定番の「郷土本」コーナーを設けたりするということです。毎月行うイベントということは、お客さんからの反応を見て棚の内容をどんどんブラッシュアップできるということでもあるので、みなさんもリクエストやご意見ご要望をぜひお伝え下さいね。

次に、カフェスペースでは「Reading Salon」という新しい取り組みを始めます。これは、読書するため専用のテーブルを設けて、読書に集中してもらおうというものです。そのテーブルに座っている限り外から話しかけるのは厳禁で、スマホも弄らず会話もせず、ひたすら読書だけにいそしんでもらおうという、そんな空間を作ろうと考案中です。意外と「読書だけに集中する」って空間、ないですからね。なお、「Reading Salon」は10:00〜12:00、17:00〜20:00にしようかと検討中です。たぶんその時間が静かなので。また決定してから改めてご案内します(もう直前なんで今回は試行かも)。

そして最後に、これはブックカフェの内容そのものではありませんが、「石蔵ブックカフェ」の専用WEBサイトも構築中です。知り合い以外の方にも徐々に来ていただきたいと思っているので、やっぱりサイトくらい作らないとですね。

あ、でも情報発信等は基本的に、「つばめ文庫さん」のブログとこのブログで行っていきますよ! というわけで1月12日(金)は万世の丁子屋石蔵でお待ちしております!

【情報】石蔵ブックカフェ
次回開催日:2018年1月12日(金)
時間:10:00〜20:00
場所:南さつま市加世田唐仁原6032(丁子屋石蔵)

2018年1月5日金曜日

ブックトーク「罪深き愉しみ」での本を(いまさら)ご紹介

新年、明けましておめでとうございます。

今年も、「南薩の田舎暮らし」をよろしくお願いいたします。

さて、せっかく新年になったんですが、昨年末開催した「石蔵古本市」についてブログ上でお礼を申し上げるのを忘れていたようですので、遅ればせながら関係各位、そして来ていただいたお客様、ご協力いただいたみなさまに御礼申し上げます。ありがとうございました。

お礼がこんなに遅れてしまったのは、それこそ古本市の最終日あたりから体調を崩しまして、風邪から気管支炎になり、それが治ってもなんだか調子が出ないのが続いていたせいなんですが、ようやく回復してきましたので気を取り直して、今回は「石蔵古本市」の特別企画ブックトーク「罪深き愉しみ」について書いてみたいと思います。

で、実は何と、この体調が悪くてボヤボヤしている間に、せっかく撮った写真を間違って削除してしまっていたようなので(!)、残念ながら当日の会場の様子を載せられません。そこは想像で補っていただけますようお願いします。

会場は、丁子屋さんのいくつかある石蔵のうち、表通りからは見えないところにある「第2石蔵」と呼ばれているところです。そこに約40名の方に集まっていただき、かなり寒い中でしたが盛大に開催できました。感触としては25人がせいぜいかなと思っていたので、有り難かったです。

さて、この「罪深き愉しみ」というイベントなんですが、改めて言うと鹿児島を代表する若手読書家6人に集まっていただき、テーマに沿ってオススメ本を紹介しまくってもらおうという内容です。

そのテーマは、
(1)幼い頃の思い出の本
(2)衝撃の本     
(3)オススメできない本 
(4)この作家はほぼ全部読んでるけどその中でも特にオススメな本
(5)まさに今会場で見つけた気になる本
の5つを設定いたしました。なお、(3)だけは「なぜオススメできない本をオススメするのか?」という疑問があると思いますので説明すると、要するに「自分としてはすごく好きなんだけど、この本はみなさんにはオススメしづらい理由があるんですよ」というワケありな本を挙げてくださいという意味です。決してつまらない本という意味ではないので誤解なきように。

なお、このテーマについては標記を簡潔にするため、以下次のように言い換えますね。
(1)思い出本
(2)衝撃の本
(3)非押し本
(4)作家の本
(5)見つけ本

というわけで、早速ブックトーカー(紹介者)ごとに挙げられた本をここでお知らせしちゃおうと思います。当日のトークでは、もちろんそれぞれの本について熱い想いが語られまして、すっごく面白かったですよ!(なお書名のリンク先は基本的にAmazonページです)

【岩男 昭人さん】
(1)思い出本『未来いそっぷ』星 新一
(2)衝撃の本『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている』 佐々 涼子
(3)非押し本『地の星』流転の海シリーズ2巻 宮本 輝
(4)作家の本『暗号解読』サイモン・シン著、青木 薫 訳
(5)見つけ本『春宵十話』岡 潔
※非押し本の「流転の海」シリーズの話が面白かったですねー。このシリーズ、すっごく面白いとのことなんですが、宮本輝さんが遅筆のためなかなか続刊が出ず、しばらくして新刊が出るたびに第1巻から読みなおしているそうです。そうしないと新刊を楽しめないからということで。でもそのせいで、長いシリーズを何回も読みなおした結果、「もう最終刊が出てから改めて一気に読もう!」と封印されたそうです。なお、岩男さんはお勤めの企業内に半私設図書館を作ってしまったとのこと。罪深いですね…!

【チサトさん(READ)】
(1)思い出本「こまったさんシリーズ」 寺村輝夫 作、岡本颯子 画
(2)衝撃の本『父の詫び状』向田邦子
(3)非押し本『芽むしり仔撃ち』大江健三郎
(4)作家の本『向田邦子全対談集』向田邦子
(5)見つけ本『パールストリートのクレイジー女たち』トレヴェニアン 著、江國香織 訳
※チサトさんは、自身が「私は向田邦子の生まれ変わりなんじゃないか」と思うほどの向田邦子の大大ファンだそうです。向田邦子といえば鹿児島にゆかりある作家さんですけど、実は私はこれまで読んだことがありませんでした。『父の詫び状』は読まないといけませんね!

【諏訪田 寛人さん】
(1)思い出本『どんぐりと山猫』作 宮沢賢治 絵 高野玲子
(2)衝撃の本『黄色い本 ジャック・チボーという名の友人』高野文子
(3)非押し本『けんかはよせ 腹がへるぞ 水木しげるの妖怪名言集』水木しげる
(4)作家の本『カフカの「城」その他三篇』森泉岳土
(5)見つけ本『浜田知明 版画と彫刻による人間の探求』浜田知明
※諏訪田さんが紹介してくれた本は、なんと全部「絵のある本」で、しかもそのうち3冊が「本を題材にした本」という、すごく特徴的な内容でした。視覚的なものから入る方なんだなというのが真っ直ぐに伝わってくる選書です。そんなわけで私は『浜田知明 版画と彫刻による人間の探求』が気になりました。かなり濃いアートのようです。

【マイコさん(READ)】
(1)思い出本『ゴッドファーザー』マリオ・プーヅオ著、 一ノ瀬 直二 訳
(2)衝撃の本『不思議を売る男』ジェラルディン・マコックラン著、金原瑞人 訳
(3)非押し本『本棚の歴史』ヘンリー・ペトロスキー著、‎ 池田栄一 訳
(4)作家の本『奇跡のタッチダウン』ジョン・グリシャム著、 白石 朗 訳
(5)見つけ本『乳房』池波正太郎
※幼い頃の思い出の本が『ゴッドファーザー』ってどんな女の子だよ! とまずそこから入ったんですが、マイコさんは独特の感性で本を選んでいますねー。例えば『奇跡のタッチダウン』は法廷小説で有名なジョン・グリシャムの本ですが、これは法廷ではなくアメフトを題材にしています。でも好きな点は、そこで描かれる食べ物の描写が本当に美味しそうだから、とのことでした。どんな描写なのか気になります。

【ミホコさん(READ)】
(1)思い出本『秘密の花園』フランシス・ホジソン・バーネット(*)
(2)衝撃の本『プリズン・ブック・クラブ——コリンズ・ベイ刑務所読書会の一年』アン・ウォームズリー著、 向井和美 訳
(3)非押し本『クマのプーさんと魔法の森』クリストファー・ミルン著、石井桃子 訳
(4)作家の本『クリスマスの思い出』トルーマン・カポーティ著、村上春樹 訳
(5)見つけ本「1988年のデュフィ展図録」、『にんげんになったニクマンジュウ』長新太
※ミホコさんは本の紹介が上手! でした。特に『プリズン・ブック・クラブ〜』は会場に衝撃を与え、みなさんメモっていましたね。これは刑務所の中で行われる読書会が囚人にどんな影響をもたらしていったかというドキュメントの本です。一方私が気になったのはカポーティの『クリスマスの思い出』。本の紹介が上手なミホコさんが、想いが高まりすぎて逆にあっさりした紹介になっちゃった感じがしたので、かえってカポーティを読みたくなりました。
(*)本書がどの訳者のものだったのかが記録していません。

【小村 勇一さん】
(1)思い出本「ズッコケ三人組シリーズ」那須正幹
(2)衝撃の本『ドバラダ門』山下洋輔
(3)非押し本『ゴーマニズム宣言Special 大東亜論2 -愛国志士、決起ス-』小林よしのり
(4)作家の本『なくしたものたちの国』角田光代
(5)見つけ本『薩摩のかくれ門徒』星野元貞
※今回のブックトークで、登壇者の調整など実質的なコーディネータ役をつとめて下さった小村さん。小村さんがことあるごとに紹介している『ドバラダ門』がやっぱり気になります。これは、ジャズピアニスト山下洋輔さんのお祖父さんが、鹿児島アリーナのところにある昔の刑務所の門「ドバラダ門」の設計者であることから紐解かれる小説(のような本)で、ちょっと普通のカテゴリーではくくれない超絶的な本だとのこと。「とにかく読んでみろ!」そういうタイプの本ですね。

以上が紹介された30冊の本なんですが、不詳コーディネータを務めました私も、あわせてオススメ本を紹介しましたのでそれもお知らせします。
(1)思い出本『海底二万里』ジュール・ヴェルヌ著、村松潔 訳
(2)衝撃の本『狂風記』石川淳
(3)非押し本『フィネガンズ・ウェイク』ジェイムズ・ジョイス著、柳瀬尚紀 訳
(4)作家の本『ユービック』フィリップ・K・ディック著、浅倉久志 訳
(5)見つけ本『薩摩の兵児大将』『薩摩のボッケモン』大迫亘

そんなことで、ブックトーク「罪深き愉しみ」、非常に楽しいイベントでした! 読書家のみなさんの熱い熱いお話を伺って、私自身としてもよい刺激を受けましたし、きっと会場の皆さんも「これは!」という本が見つかったのではないかと思います。すごく熱心に聞いていただいて、ホントに寒い中でしたけど「会場の熱気」が精神的に(?)感じられました。お越し下さったみなさま、本当にありがとうございました!

この企画、2回目があるかどうか例によって決めていませんが、ホントに面白かったのでまたやりたいです。でも無料イベントにしたので、完全赤字だったのが痛いところ! 次回やるならトントンくらいになるように工夫したいと思います。