2015年12月28日月曜日

年末に生コン打ち

みなさんは、農家の仕事というとどんなイメージがありますか?

トラクターに乗ったり、剪定や植え付けといった作業を思い浮かべる方が多いと思いますが、農業をやっていると本当にいろいろな仕事を経験できます。

というわけで、今日は道路にコンクリートを打つ共同作業でした!

なんで道路にコンクリートを打つのかというと、田んぼの中を通っている里道をより通りやすくするためにやるんです。舗装したら草も生えてこないですしね。

ユンボ(パワーショベル)で少し掘って、そこに砂利を敷き、生コンを流し込みます。流し込んだら平らに均し、エイヤエイヤと押し込んで表面の凹凸をなくします。この作業がなんとも疲れるんですよねー。ちなみに端っこはコテでキレイにします。

男6人で作業して、今日一日で、約150mの舗装ができました! 最初の方はかなり時間がかかりましたが、午後はだいぶ慣れてきてスピードアップして、なんとか終わった感じです。私もコンクリートを打つのは2回目なのでかなり感覚が摑めてきました。

それにしても今日は12月28日。普通の会社は仕事納めというところが多いでしょうね。でも農家に仕事納めはありませんので、まだまだ作業は続きます。

2015年12月26日土曜日

椿の木の枝を倉庫に運び込む

今年の夏に来たすっごい台風。その台風で、私の柑橘園に大きな椿が倒れてきました。胸高直径40cmくらいの…。

台風直後に、とりあえず端の方にどけておいたのですが、先日、その椿の木をようやく片付けました。

チェンソーで適当な大きさに切って運び出すわけです。最初は、どこかで燃やそうと思っていました。でも、椿の木って木材としては結構な高級品なんですよね。材質は高級木材として知られるツゲに似ていて、稠密で堅く、細工物なんかに適しているそうです。実際、チェンソーで切った切り口がとてもキレイで、ほれぼれしてしまいました。

というわけで、何に使うというアテがあるわけではありませんが、この椿の枝がキレイで捨てるのがもったいなかったので、痛みがあまりない部分をとりあえず倉庫に運び込んでみました。

世の中では「断捨離」が流行っていて、なるべくモノを持たないのがスマートだという風潮ですが、私はガラクタみたいなものをたくさん持っているのが好きなので、使うアテのない木の枝だって大事に取っておきますよー。

でも本当に何に使いましょうかね。誰か必要な人います?

2015年12月24日木曜日

もうすぐポンカンシーズン

今年の大浦町はポンカンが大不作で、「大浦ふるさとくじら館」で例年やっている「ポンカン祭り」も縮小実施になったそうです。

そうしてみなさんがポンカンの収穫作業を終えられる頃、私はようやく収穫作業のスタートです。といっても、作業が遅れているわけじゃないですよ! ポンカンの本当の旬は1月なので、早く収穫するとあまり味がのっていなくて美味しくないと思うんですよね。

というか、まだ青い実が多いです。青いうちに収穫してカラーリング(エチレンガスによって黄色く熟させること)をする人もいますが、私はそれはしないほうがいいと思います。カラーリングをしてしまうと、消費者が熟した果実と未熟な果実を見分けることができなくなりますから。青い実を収穫してもいいと思いますが、青いまま出荷すべきでは…、と思います。

今年は、長雨と台風があったのでうちのポンカン園も不作です。

昨年の半分くらいでしょうか。でも少ない分、大玉傾向ですね。あと、農薬を使っていないのに、キレイな果実が多い! つまり病虫害の被害をあまり受けていない。これは天候のお陰もありますが(梅雨に雨がたくさん降るとキレイな果実が多くなる、ような気がします)、やっぱり圃場の生態系のバランスが取れてきた結果なんでしょうか? 来年に期待です。

というわけで、ぼちぼちポンカンの収穫作業をやっていますが、インターネット販売は1月始めくらいからスタートする予定です。

もうしばらくお待ち下さい!

2015年12月21日月曜日

無農薬とか本当はいいたくないんですが

大浦ふるさとくじら館に、大根や高菜の出荷を始めました! といっても、家庭菜園に毛が生えたような小規模の畑で作っているのでちょっとの間だけですが…。

それで、一応無農薬・無化学肥料でつくっているものなので、簡単なシールを貼って表示することにしました。でもこれが、なんだか悩ましい。

なんかこういう「無農薬ですよ!」というアピールをすると、そのつもりがなくても「農薬は悪いものだ」「慣行農法はよくない」みたいな雰囲気が醸し出されますよねえ。それは、周りの出荷者のお野菜や農法を批判していることになるので、気分がよくありません。

私自身、かぼちゃの栽培では農薬を使っているわけで、別に慣行農法に対して敵意はないのでなおさらです。農薬だって、適正に使用すれば問題はないものですし、肥料も化学肥料だって節度をもって使えばよいと思います。なのにこのシールを貼ると、なんだかアンチ農薬、アンチ化学肥料派みたいな感じがするじゃないですか。

それから、無化学肥料はともかくとして、無農薬は家庭菜園レベルではそんなに珍しいことでもないので、敢えてアピールするのが気恥ずかしいというのもありますね…。わざわざシール貼ってアピールするほどのことじゃないでしょうね。

でもそういうモヤモヤした思いをしながらも、やっぱりシールを貼ることにしたのは、できれば無農薬の野菜がいい、という人が少数ながらいると思うので、そういう人たちのお役に立てればよいかな…、というところです。

ちなみに、無農薬・無化学肥料だからといって、他の方が出荷されている大根や高菜と大きく値段が違うことはないと思います。大根は1本100円、高菜は1束70円で出しています。こういうつくりやすい野菜は、本当に薄利ですよねー…。

ついでにいうと、無化学肥料というか、実は肥料自体を入れていないんですよね。これまでの経験では大根や高菜は肥料ない方がよく出来るような気がします。肥料があるとすぐに大きくなりすぎて出荷時期を逸してしまうし、無肥料に適した野菜なんじゃないでしょうか。

2015年12月16日水曜日

配送料金を改訂しました!

もうすぐ「南薩の田舎暮らし」の主力商品である柑橘のシーズンです。というわけで、前々からちょくちょく予告していた「配送料金の改定」を行います!

これまで、全国一律500円にしていたんですが、もちろんそういう料金で配送できていたわけもなく、実際にはこっちで足りない配送料を負担していたんです。例えば、関東は実質配送料が950円くらいなので、450円はこっちで負担していました。わざわざ遠方から頼んでくれるんだからそれくらい割引してもいいんじゃないか、という考えで…。

でも一律料金だと、例えば北海道の方が注文した場合は800円近く割り引くことになっていましたし、公平なのかなというのもちょっと疑問でした。 あと、割と遠方からの注文が多くて利益が出ない時がありました(重要)。

というわけで、消費税も8%になりましたし、配送料金を改定することにしました。今回の料金体系は、「基本的にゆうパックの料金を踏襲する」という考えでやっています。つまり実費徴収です。

新たな料金表は以下の通り。
鹿児島県内 400円
九州・中国 550円
四国・近畿・沖縄 750円
東海・北陸・関東・信越 900円
東北 1000円
北海道 1200円
※クール便の場合はこれに+250円

少し計算が煩瑣になりますし、実質的に値上げになりますが、これで公平な料金になったのではないかと思います。県内配送の場合は100円ですけど値下げしてますしね。

しかしAmazonなどで配送料無料に慣れている方(私もそうです)には、1000円近い配送料金を払うのにとても抵抗があるでしょうね…。でも配送料無料にしようとすると、結局は商品自体の値段を上げるしかないので、実費徴収するのが一番素直で透明性が高いような気がしてきました。

とはいっても、この料金体系にしたことで注文がすごく減ってしまったらそれはそれで問題なので、しばらくやってみて、問題があればまた料金体系を見直ししたいと思います。

ちなみに、現在はゆうパックを使っているのですが、シール伝票にちょっと問題があり(印刷がマトモにできない時がある)、佐川急便に変えるかもしれません。試行錯誤しながらの販売ですが、ご理解いただけますようよろしくお願いいたします。

2015年12月9日水曜日

アボカド畑に「暗渠」づくり

今秋、人生初の「暗渠」を作りました!

みなさん、農業でいうところの「暗渠」って分かるでしょうか。畑や田んぼの中にメッシュ状のパイプなどを埋めて水の通り道を作り、排水をよくすることです。

暗渠を作ったのは、アボカド畑。

昨年までは生育もよく、人の背丈も超えるほど大きくなっていたアボカドたちが、今年の梅雨が終わってみると、その多くがみすぼらしい姿へと変わっていました…。半分くらい壊滅状態。正直なところ、かなり落ち込みました。

原因は何か? …たぶん排水だと思います。アボカドは水はけのよいところを好みます。ここのアボカド畑は元は水田だったところ。もう20年は耕作していないところですが、やはり排水は悪かったみたいです。雨が続いた時に根元に水が溜まって、根に病気が入ったのでしょう。水田跡に果樹はやっぱり難しいですね。

といっても、普通の年なら全然問題ないんですよ! 今年の梅雨が異常に雨が多かっただけで…。でも数年に一度でもこういう年があって、そのたびにアボカドが潰滅してしまったらどうしようもない。それで、暗渠を作ってみることにしたわけです。


暗渠用のパイプというのもあるんですが、やっぱり自然素材だと後が安心です。最後には全て分解されてなくなりますからね! ずぼらな私にはぴったりです。というわけで材料は孟宗竹と籾殻のみ。竹は、中の節をバリバリ割って、水が浸透するようにドリルでたくさん穴を開けました。

溝はユンボ(パワーショベル)で掘ります。そしたら、人の体重よりもずっと重い石がワンサカ出てきました。ここは、私の曾祖父の代くらいに、山を切り開いて造成した土地のようです。重機のない時代に、大きな石を人力だけで動かすというのはさぞ大変だったことでしょう。というか、ユンボでも動かせない石が結構あります。どうやって運んだんでしょうね〜。で、そういう石がチラホラあるので、思うように溝を掘ることができません。

本来なら、溝にきっちり傾斜をつけて排水口まで持っていく必要があるのですが、どうしてもびくともしない石がいくつかあったので、傾斜があるんだかないんだかわからないような暗渠になってしまいました。でも暗渠がないよりはマシでしょう!

来年の梅雨からは、多分安心です(だといいな…)。