2015年3月31日火曜日

満開の桜の隣でかぼちゃのワラ敷き

今日はこれから雨が降るというので、大急ぎでかぼちゃにワラ敷きをしました。

ワラといっても稲ワラではなく、そこらへんに生えている茅(カヤ)を刈ったものが中心です。なので、雨が降ると刈ったものが湿ってうまくばらまけなくなるので、雨が降る前に作業を終わらせます。

茅をばらまくだけではなく、ワラ敷きをしてしまったらもう耕耘などができないのでこのタイミングで追肥して、耕耘して、その上でワラ敷きをしていくことになります。それで結構時間がかかります。

かぼちゃの栽培の大変なことの一つが、このワラ敷きですね。

稲ワラを敷くにしても、稲ワラの確保(稲刈りの時に集めて保管しておく)が大変ですし、私のようにそのあたりの茅を取ってくるのも、結構手間がかかります。

「茅取り場」がちゃんとあって、そこから取ると決まっていたらちょっと楽だと思うのですが、そういう都合のいいところはないので、毎年茅を取る場所が変わっているのもよくないです。そういう、システム化されていないことがあると作業というのは億劫になりますしね…。

ちなみに、ワラ敷きをしなくても、栽培できることはできます。ワラは、基本的には蔓が巻き付くための土台になるのですが、蔓をところどころ土に埋めたりすれば、それなりに蔓は固定されますし。

でもやはり蔓ものの植物というのは、何かに巻き付いているほうが生育が安定しますね。蔓ものは、何かに依存して一人前です。しっかり依存できれば、蔓ものは安心して根が伸びるんですよ。

今日はなんとか雨が降ってくる前に作業を終えることができました。

畑の奥には一本だけ桜があります。桜をゆっくり見る余裕がなかったですねえ。せっかく満開だったのに。

2015年3月23日月曜日

田起こしとほんの少しの有機質肥料

冬の作業が終わらないうちに、春になってしまいました。

季節は待ってくれないので、残された冬の作業をしながら、春の仕事もやらなくてはなりません。その一番は、田んぼの準備です。

まずは「田起こし」。冬の間休ませていた田んぼを、耕耘して使える状態に持っていきます。

これに先だって、鶏糞堆肥を施肥しておきました。1反(10a)あたり30kgくらいでしょうか。今年の田んぼの肥料はこれだけです。

しかも堆肥といっても、ほとんど土みたいになっているものなので(1年くらい堆積させていた)、肥料というより気休めみたいなものですね…。

でもこの3年間、「化学肥料を農協の基準通り与えてみる」「無肥料にしてみる」「大量に肥料を与えてみる」「ほんの少しだけボカシ肥をやってみる」など田んぼ(3枚あります)によっていろいろ変えて実験してみましたが、今のところの結論は、「やったかやらないかわからないくらい少量の有機質肥料をやるのがよさそう」というところです。

こうすると、収量は当然少なくなりますが、食味がいいみたいです(主観)。私は稲作は「田舎モノの嗜み」としてやっていますから、収量よりも食味重視ですね!

というわけで、今年の米作りがスタートです。

2015年3月17日火曜日

3月21日、Favori*マルシェで新商品「たんかんのオランジェット」を販売します!

「南薩の田舎暮らし」の新商品、「たんかんのオランジェット」の販売を開始しました!

先日、地元の物産館「大浦ふるさとくじら館」であったイベント「タンカン祭り」で限定30枚だけ販売したのですが、すぐに売り切れでした。1枚200円のちょっと高級なお菓子なので、田舎では売れないかなーと思っていましたが試食でご好評をいただいての完売で本当に嬉しかったです!

ちなみに、オランジェットというのは平たく言うと、オレンジの皮をシロップ煮にしたものにチョコレートを掛けたお菓子ですね(wikiの説明では「リキュールなどに浸す」とありますがうちのオランジェットはノンアルコールです(笑))。

でも実をいうと、私も家内に教えてもらうまでその存在を知りませんでした…。

オランジェットとはなんぞやというのを知るために、まずは一流のものを食べてみようということになり、バレンタインデーの時、山形屋(鹿児島で絶大なブランド力を誇る百貨店)にいろんなチョコレート屋さんがきたので、いくつかのお店のオランジェットを試食・購入して食べ比べてみました。

購入したのはヴェストリドゥバイヨルのオランジェットでしたが、どちらも美味い!(当たり前)

こんな美味しいお菓子が出来たらいいなあ!

というわけで、南薩の田舎暮らしでも製造することになったわけです。なにしろ、うちにはこういう皮まで使うお菓子にはもってこいの無農薬のタンカンがありますからね!

製造についてはまた改めて記事に書きたいと思いますが、これは作るのに1週間もかかってしまう手間暇かかる商品で、1枚200円で売っても正直利益がほとんどないのですが、でも美味しいから皆さんに食べて欲しい…!

…のですが、まだインターネットで販売するかは未定です。というのは、賞味期限がそれほど長くない上にあまりに手間がかかるため、いつ注文がくるか分からないインターネットではなかなか売りにくいんですよね。ご要望の声がたくさんあれば、ご予約いただいた上でのインターネット販売できないかなと思っています。

ですが鹿児島の方でしたら、今度2015年3月21日(土)にドルフィンポートで行われるFavori*マルシェで販売する予定ですので、ぜひお越し下さい。このチャンスを逃すと次はいつ販売するか、まだ決まっていません!

※Favori*マルシェ自体は3月21日、22日の2日間開催されますが、「南薩の田舎暮らし」の出店があるのは21日のみなのでご注意ください!!

2015年3月10日火曜日

またまた嬉しいメール!

先日、有り難いメールをいただいたという話を書いたので若干繰り返しみたいになるのですが、お得意様からまた嬉しいメールをもらっちゃいました!

そのお客様の許可を得て、また紹介させていただきます。
いつも美味しい果物を有難うございます。
[...]
お送りいただく果物が全て余りにも濃く、いきいきした味なので
初回のポンカンはジャムにするまもなくあっというまに食べきってしまいましたが

二度目の不知火・サワーポメロはあわてて食べきらず
ジャムでも楽しませて頂いております。
とのことです! 冒頭の画像は、このお客様がご自身で作られたジャムの数々。砂糖の種類を変えたり、苦み抜きの時間を変えたりなどいろいろと工夫して何種類も作っているみたいですね。すごいですね…!

ところで、私自身は「無農薬だから安全・安心」のようなことは言わないようにしています。それ言うと、「農薬を使った果物は危険・不安」という煽りみたいになってしまうので。

でも、マーマレードのように柑橘の皮まで使う場合は、無農薬をオススメします。農薬の基準を決める時は、あくまで通常食べる部分(つまり果肉)しか調べないようなので、皮については残留農薬の心配があります。柑橘の場合、収穫間際に防腐剤を撒布するのが普通なので、慣行農業の柑橘は皮は食べない方がいいのではないかと思います。
(まあ、よく洗えば大丈夫なんじゃないかな、という気もしますけど)

その点、無農薬で作っていていいことは、皮まで気にせず食べられるということですね! そういう意味でも、このメールは嬉しかったです。ありがとうございました!

2015年3月7日土曜日

今年のお米づくりが始まりました

今日は、狩集農園さんの手伝いでお米(稲)の種まきでした!

種まきといっても、もちろんパラパラと手で撒くのではありません。お米の苗は30cm×60cmの薄い箱を苗床にして育てるので、この箱に土と種をベルトコンベアーで入れていく作業です。

こう書くと機械化されているように聞こえるのですが、実際は多くが手作業。確かに土を入れる(種の下に土を敷くのと、種を播いた後で覆土するのの2回入れる→写真の2つの大きな袋は土が入っている袋です!)のは機械でやりますし、種を播くのも機械ですが、その段取りをしたり調整をしたり、なにより資材を運ぶのは人間です。

とはいえ、機械化している以上、普通の人がイメージしている「農作業」ではなくて、半分は機械相手の仕事かもしれませんね。

ところで、お米の苗作りですが、このあたりで米作りをしている他の農家では、この段階で既に2回農薬を使います。種の消毒と、苗床で雑菌を繁殖させないための農薬です。

でも狩集農園さんは農薬をできるだけ使わない米作りを心がけているので、種の消毒は「温湯消毒」という方法で行い、雑菌を繁殖させないための農薬は「タフブロック」という薬を使います。

「温湯消毒」は、簡単に言えば熱湯消毒です。でも熱湯を使うとお米がゆだってしまい死んでしまうので、60度のお湯で9分ほど消毒します(種子が死なないギリギリの線!)。これ、いつか詳しくお伝えしようと思いますが、結構大変な作業なんですよね…。

そして「タフブロック」はいわゆる「生物農薬」で、敢えて無害な菌を繁殖させることで雑菌の繁殖を抑えるものです。

ちなみに、苗箱に入れる土も化学的に殺菌したものではなく、熱殺菌をした土を使っています。そう、一般的にはあまりイメージがないと思いますが、土も殺菌して使うものなんですよね。

このように、一口に「無農薬」と言っても、単に栽培期間中に農薬を散布しないということだけではなくて、細かいところでいろいろ工夫しなくてはならないので大変です…。

この苗を分けていただいて、私も無農薬・無化学肥料の米作りを今年も行う予定です。これまでは自家用のみ(残りはしょうがなく農協に出荷していた)でしたが、今年は南薩の田舎暮らしでも自作のお米を販売したいと思っております!(近日発表予定)

2015年3月4日水曜日

白く稠密な根毛

先日、かぼちゃの苗を定植しました! 約550本ほど。露地栽培(寒い間はトンネルビニールを被せる)のかぼちゃ栽培が開始です。

かぼちゃの蔓は1株ごとに2つ伸ばしていくので、550×2=1100で、うまくいけば1100個のかぼちゃが収穫できる予定です。天候に恵まれてちゃんと育つといいなあ。

ところで、今回かぼちゃの苗に、市販の育苗培土に「山土」を混ぜたものを使ってみました。「山土」といっても本当に山から採ってきたわけではなくて、ただの土手の土なんですけど。

育苗の基本からいえば、本来は消毒をした土を使うべきなのでしょうが(というのは、育苗段階で病気が発生したら苗を作り直さないといけないから)、実際には無菌ではありえないし、定植したら雑菌だらけの世界で生きていくわけだし、普通の土を混ぜた方がいいんじゃないか? と思い使ってみたんです。

そしたら、正直言って苗の生育はよくなかったです。市販の育苗培土には肥料分も入ってますから、苗の段階でグンと大きくなるんですね。ですが「山土」はどちらかというと栄養分が少ないので、けっこう小さな苗でした…。

ですが、違いがあったといえばあったのは「根」ですね! 根張りがいいような気がします。そして、根から出ている根毛が白く稠密です。こういうのは、すごくいい根なんですよ。

根は植物の基本なので、根がしっかりしていれば後からの生育はいいはずです。というか、本当に元気な植物というのは、苗の段階では地上部分の生長が意外と遅くて、生長期に達してからグーンと大きくなるもんなんですよね。

というわけで今後の生長による挽回に期待です。予定では1100個、1個の重さが平均1.5kgとして約1.5tの収穫を見込んでいますが、本当は2t以上穫れたらいいなと期待しているところです。