2021年1月24日日曜日

ポンカンを値上げしました(せめて農協並みの価格に…)

お待たせしました! ポンカンの販売をようやく、よーやく開始しました。

世間では、ポンカンの収穫はとっくの昔に終わって、販売の方も終盤になっている中ですから、「もしかしたら南薩の田舎暮らしのポンカンは今年は販売しないのでは?」と思っていた方もいそうです。

このように時期が遅れてしまったのは、今季のポンカンがけっこうな不作であるためです。不作なので収穫できる果実(熟したポンカン)がありませんでした。先日、ようやくだいたい色づいてきましたので本格的に収穫を行い、インターネットでの販売を開始した次第です。よかったー。

ところが、いつもお買い上げいただいている皆さんには申し訳ないのですが、今回よりポンカンを値上げすることにしました。

理由が2つあります。第1に、世間でのポンカンの価格がこの5年くらいでだいぶ上がってきたことです。地元物産館「大浦ふるさとくじら館」では、1月15日にポンカン5キロ箱が3L・2L 2800円、L 2600円、M 2200円で売っていました(農協の販売)。

※冒頭の写真が「大浦ふるさとくじら館」での農協の販売です。

1月15日というと、これまでだったら値崩れしてかなり安くなっているはずの時期…。それなのにこの価格が維持されているとは…。しかも一番驚いたのは、M玉でも5kg2200円したということです。ちょっと前までM玉というのは、こういう箱詰めはせず、自家用品として売られるものだったと思いますが…。ポンカン農家の減少=生産量の減少などにより、近年のポンカン相場は高止まりしております。

一方、これまでのうちのポンカンは、4.5kg 2000円、9kg 3900円でした。キロあたり単価で比べてみると、無農薬・無化学肥料であるにもかかわらず、農協のM玉と同程度ということになります。もちろん、うちのポンカンは外観・大きさの選別をしていないのでいろいろ混じっているわけですけど、それにしても安い。

第2に、この数年、不作が続いているということです。例年作っている商品説明から抜き出してみますね。

2017年 「今季は台風も2回来ましたが、大玉傾向で外観もよいものが多く…」
2018年 「今季は裏年と天候不良が重なりものすごく不作で、例年の10分の1くらいしか収穫がありませんでした」
2019年 「今年は台風の塩害で大きな被害を受けてしまいましたが、それ以外は天候に恵まれ大玉傾向で品質もよいようです」
2020年 「昨年の台風塩害のため、今年はかなりの不作で品質も十分ではありませんが…」
2021年 「今年は柑橘全体が低酸・低糖傾向で、 しかも不作となってしまいました」

こうして並べてみるとボージョレ・ヌーボーの論評みたいです(笑) ともかく、直近の6年でいうと豊作だったのが2017年だけで、それ以外は大なり小なり不作でした。となると、もうこの「不作」の方が平常だと受け入れるしかないです。

私は、柑橘を「無農薬・無化学肥料」で作っていますが、実際にはほぼ無肥料に近い栽培方法です。これだと、どうしても毎年豊作というわけにはいかないというのが現状。となれば、単価を上げない限り、慣行栽培(農薬や肥料を使う栽培)と比べて収益があがりません。

という2つの理由から、「せめて農協で売っているポンカンよりは高くさせてください」という考えで、4.5kg 2400円、9kg 4500円の設定といたしました。でもこれでも、3L・2Lの農協単価よりは少し安いです。無農薬・無化学肥料のポンカンとしては、相変わらず非常に安価だと思いますのでご理解をよろしくお願いいたします。

既に、常連さんからは多くのご注文をいただいており、値上げの影響がないようで嬉しいです。ありがとうございます。

なお、既に説明のとおりポンカン不作のため、販売期間が短いと思いますので、気になっている方は早めにご注文いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

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無農薬・無化学肥料のポンカン

2021年1月10日日曜日

南薩も大雪の正月です。

皆さん、明けましておめでとうございます! 今年もよろしくお願いいたします。

いやー、新年早々、日本中が大寒波に襲われていますね。ただでさえコロナ禍で大変な中、大雪でも全国各地に被害や問題が起こっていて波瀾の年明けとなりました。

今この時にも、不便されている方や困っている方がいらっしゃるのではないかと思います。早く雪が溶けますように。

南国、のはずのここ南さつま市大浦町でも、雪が積もりました。それもかなり。

1月8日の朝起きたらすっかり雪景色になっていたのですが、この日は子どもたちもまだ学校にも登校できましたし、午後からはちょっと溶けてきたような感じでした。

私自身も、「これくらいの雪なら大丈夫だろう」と思って、ブンタン園に行って仕事をしていました。その時撮ったのが冒頭写真です。途中で大量の牡丹雪が降ってきて、「このままでは軽トラを動かすことができなくなるのでは??」と焦りましたが大丈夫でした。

ところが、1月9日の朝に積もった雪はちょっと大変な量でした。

この日は土曜授業の日だったのですが、学校は臨時休校。いい判断だったと思います。

大雪警報が出ていたのである程度覚悟はしていましたけど…。

でも子どもたちは大喜び! 朝から庭に出て雪遊びに興じていました。そして、意外と家内が「かまくらを作りたい! どうせ作るならちゃんとしたやつを作りたい」と言いだして作ることに。

かなり寒くて、実際長靴の中の足は「寒い」を通り越して「痛い」中でした。にも関わらずかまくらづくりって体力を使うんですねー、ちょっと汗ばむくらいでした。足先はめちゃくちゃ冷たいのに…。

できたのは直径1メートルくらいのもので、小学校低学年の子供がようやく一人入れるくらい。でもけっこうしっかりしたのが出来て、いい思い出になりました!

それにしても驚いたのは、平地に降りてみると雪の量が全然少ない、ということです。

うちは、大浦町の中でも「久保」というちょっと山の方に進んだ集落にあります。「山の方」といっても、標高で言うと40メートルくらいです。ほぼ平地ですよね。

ところが、平地の集落「木連口」に降りてみると、あんまり雪がない…。

さらに干拓の方に行ってみると、ほとんど雪がない。

そして加世田の方に出てみると…全く雪なんかねーじゃねーか!!(1月8日の話です)

地形や位置のほんのちょっとの差でここまで違うとは…。台風とかもちょっと山の中に入ると激しい被害があったりしますが、雪も同じですね。

ところで、この雪での農作物への被害ですが、まだ確認していません。以前雪が降った時は何もありませんでしたが、今回は雪の量がすごいので、柑橘類の枝が折れていないか心配です。

また今回の降雪は、雪が積もっている時間が長いです。3日間くらいずっと雪があるわけですから、寒の傷みが出る可能性があります。せっかくの収穫シーズンなのに…。

雪が溶けたらポンカンの収穫作業を行う予定です。何も被害がありませんように!