2021年12月24日金曜日

【そらまど】年始は2ー4日に営業します!

年末年始の「そらまど」の営業案内です!

「books & cafe そらまど」をオープンして1ヶ月。こちらもようやく営業に慣れてきました。来て下さったみなさま、ありがとうございます。

さて、「そらまど」の通常営業日は、「金・土(ただし第4土曜日を除く)」ですが、年末年始の営業は冒頭画像のようになっております。

要するに、「12月31日、1月1日はお休み」その代わり「2ー4日に臨時営業」します。

2日(日)〜4日(火)に営業するのは、大浦には帰省客が多い…というか、来たくても帰省時にしか「そらまど」に来ることができないお客様が多いだろうな、と思ったからです。

クラウドファンディングでご支援頂いた方にも、県外の方がとても多かったのです。昨今はコロナ禍でなかなか帰省も思うようにならないですが、それでも今は感染状況は落ちついているので、それなりに帰省客があるのではないかと思っております。そこで、帰省中のみなさまに来ていただきやすいように年始に営業することにしました。

というわけで、多くの方とお会いできるのを楽しみにしております!

【そらまど】
通常営業日:金・土曜日(ただし第4土曜日は休み)
営業時間:13:00~18:00
場所:南さつま市大浦町13647
※注意:駐車場が4台しか停められません。いっぱいの時は声を掛けてください。別の場所を案内します。

【2021.12.26修正】
当初の記事では臨時営業日が3日と4日でしたが、2日も追加しました。というのは、Instagramの方では2,3日が営業日と案内しており、営業日がずれていたからです。既に予定を立ててしまった人もいるかもしれないので臨時営業日を追加することにしました。

 

2021年12月6日月曜日

祝!「books & cafe そらまど」オープン!

報告が遅れましたが、12月3日、ついに「books & cafe そらまど」オープンしました!

オープン日は金曜日でしたが、近所の方を中心にけっこうお客さんに来ていただきました。ありがとうございました。

あわせて、クラウドファンディングにご協力いただいた皆様、ご支援いただいた皆様にも改めて御礼申し上げます!

また、オープン2日目の翌12月4日には、オープン記念イベントとして「かごしま朗読カフェ」が開催されました(←すみません、写真を撮るのを忘れていました)。「田舎に文化的な場を!」という気持ちで作ったお店なので、さっそく文化的活動に使われて嬉しかったです。

「そらまど」は古本屋+カフェのお店です。

つまり、店内においてある本(古本です)は、ほとんど売り物です。今は、ちょっと安めに設定しているのでかなりお得な古本屋だと思います。

「あまり本は売れないかも?」と思っていましたが、多くの方が本も買って下さいました。「こんなに安くていいんですか?」とビックリされる方も多数(笑)

大浦で本が買える場所ができたことが嬉しいですね。子ども向けの本もたくさんあって、特にお得に設定しているので、ぜひお子さん連れでいらしてください(でもマンガは今のところあまりないです)。

ちなみに、この本はどうやって集めたのかですが、実は積極的に集めたのではなく、「うちに本がたくさんあるからあげます」という寄贈の申し出がたくさんあって、それで自然に集まりました。寄贈の申し出があったのに、まだ取りに伺っていないところも何軒かありますので、後日徐々に連絡していきたいと思います。連絡が遅れていてすみません!

「そらまど」にはピアノもあります。

これは、私が小さいときに弾いていたピアノです。実家に死蔵していても仕方ない、ということでこちらに移ってきました。

このピアノ、20年ぶりに調律しました。部品交換が必要ではないかと心配していましたが、交換無しで大丈夫でした!

せっかくピアノを設置したので、ピアノを活かした取組などもしていきたいなと思っています。イベントスペースとしての利用もいいかもしれませんね(ピアノがあるカフェで弾き合いしたいとか?)。

有り難いことに(!?)お店の周りには人家がないので大きな音を出しても大丈夫です。ちなみにピアノ自体はあまり上等なものではないのでご了承下さい。

座席の方はこんな感じになっています。

先ほど「イベントスペースとしての利用も」と書いたのですが、座席数は10席しかなく、詰め込んでも20人以上は入りませんので、コンサートとかはちょっと難しいですかねー。

「古民家を改装した店舗」というと、すごく広い家をイメージする方がいらっしゃるんですけど、この家はあまり大きくはありません。でも大きすぎずかえってよかったと思います。大きい家は冷暖房も効かないし。ちなみに古民家は冬にものすごく冷えるので、薪ストーブを設置したのですが、それでもちょっと寒いくらいです…!

今後もしばらくは「プレオープン期間」として、徐々にいろんなものを調えていきたいと思います。まだ駐車場の表示とか道案内の看板とかがないので、それを作りたいですね。しばらくは不手際が続くかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

【そらまど】当面の営業案内
営業日:金・土曜日(ただし第4土曜日は休み)
営業時間:13:00~18:00
場所:南さつま市大浦町13647
※注意:駐車場が4台しか停められません。いっぱいの時は声を掛けてください。別の場所を案内します。

2021年11月21日日曜日

「そらまど」オープン間近…ですが予定より遅れています!

古民家ブックカフェこと「そらまど」のオープンが近づいてきました。連日、こまごまとした準備作業を行っています。

いやー、お店を作るってとっても手間がかかるんですねー(いまさら)。例えば、クッションを置くことだけでも、ちょうどいいサイズや材質のものがなくて探すのに苦労するんです。当然、家電製品なんかも一つ一つ選ぶ必要があります。

お金が潤沢にあればもう少し楽なのかもしれませんが、できるだけ安上がりに済ませるために、自分で作れる分はDIYですませているので、それにも時間を取りますね。

先日は外の店名サインをDIYで書きました! 業者にお願いしたら見栄えはするけどお金はかかるので、壁に直接書くのが一番低コストで簡単だ、というわけで自分たちでやることにしたんです。割とよくできたと思います! やはり店名サインというのが普通の家と全然違うところなので、これを書いたら一気に店っぽくなりました。

そして、クラウドファンディングでご支援いただいた方への返礼品送付の第2弾を発送しました。オリジナルカップです。

空色のカップに店名をあしらってみました。これは専門の業者にお願いして作ってもらったものですけど、あーでもないこーでもないと議論しながらようやく形にしたものです。

が、実際に使ってみると、持ち手の部分が小さくてちょっと使いづらい…! かも? 

うーん、ベースが安物なのでしょうがないですね…。でも色合いとかは「そらまど」にぴったりのものが作れたのではないかと思います。大きさもちょうどいいです。

そして、クラウドファンディングで思いのほかカップを選んだ方が多かったので、100個以上発注できて1個当たりの金額は思ったより安くですみました。改めてご支援ありがとうございました。

ほかに、クラウドファンディングの返礼品ではドリンクチケットとオリジナルフォトブックの発送が残っています。ドリンクチケットは来週には発送できる見込みです。フォトブックの方は、すみませんが遅れます! 予定では11月下旬に発送となっていたのですが、12月になりそうです。申し訳ありません。

そんなこんなで作業が遅れ気味になっており、開店も予定の11月下旬をちょっと遅れて12月3日(金)からにすることにしました。最初のうちは、プレオープン的な位置づけで、案内もあまりせずオープン記念イベント等も行いません。運営に慣れたら広く案内していこうと思います。

それから一つ大事なことですが、開店祝いの花(蘭とか)は不要です! 花を置くスペースも少ないし、自分たちに余裕がなくて世話もあまりできなさそうです。それに地元老人クラブの人たちが、店の前に花を植えるように準備してくれてるんです(←すごいですよね!)。

というわけで、最初のうちは地味にひっそりと営業していると思いますが、よかったらお越しください。

【そらまど】当面の営業案内
オープン日 12月3日(金)〔開店記念イベント等ありません〕
営業日:金・土曜日(ただし第4土曜日は休み)
営業時間:13:00~18:00

2021年10月16日土曜日

古民家ブックカフェこと「そらまど」、本を入れる作業に入っています!

古民家ブックカフェこと「そらまど」の開店準備作業が続いています。

先日、本棚を作る作業が終わって、DIYでカウンターやこまごまとした什器などを作る作業に目途がついたので、次は本を入れる作業に入りました。

本はどこから持ってきているかというと、実は既にいろいろな方から寄贈していただいています。クラウドファンディングをした時に新聞やテレビに出たので、その時に「うちに本があるから寄附したい」というお申し出が10件くらいありました。

その時は、「今はまだ改修前のため受け入れ体制がないので、改めて連絡します」と言っていたのですが、その宿題を今ようやく手をつけ始めました。そんなわけで、こちらから本を取りにいったり、送っていただいたり、先方が持ってきてくださったりといろいろですが、徐々に本が集まってきています!

そうして集まってきた本を、作った本棚にどんどん入れていく作業です。なかなか楽しいです。そして、「そらまど」は図書室ではなくて古本屋なので、本の値段をつける作業もしなくてはなりません。 これはちょっと手間がかかります。…といっても、うちは本だけで利益を出す必要はなく、ネット販売もしないので、普通の古本屋に比べたら数分の一の手間で値付けをしております(手抜きとも言う)。

そして、値付けや本を入れる作業は、単に受け入れた順番通りに本棚に機械的に入れていたのですが、冊数が増えてくるに従って分野ごとに分けたり、ディスプレイも考えて棚を作っていく感じになってきました。

ということで、今日は元々あった違い棚をディスプレイ場所としてリメイクしてみました。この違い棚は当初の予定だと壊すつもりだったのですが、友人が「違い棚は室町時代から変わらない日本の完成したディスプレイ場所であり絶対に残すべき」というので、「それもそうだな」と思ってあえて工務店さんにも現状のままにしてもらえるよう頼んでいたのでした。

しかし棚はいいとして、そこの壁がベコベコになったうっすいベニヤだったため、壁だけはなんとかしないと貧相も貧相。そこで5mmのコンパネをその上から貼って下地とし、ウィリアム・モリス柄の壁紙を貼りました。「室町時代から変わらない日本の完成したディスプレイ場所」とはちょっとほど遠い出来になってしまいましたが(笑)、これもまあいいでしょう。

そして違い棚の上に、『世界の大思想』全45巻を並べてみたら、すごい迫力の場所となりました。買うかどうかはともかくとして、全集系が並んでいると古本屋感が増しますし、見た目にも面白いですね。いや、実際、こういうアンソロジー全集は読んでも面白いんですけどね。

しかし全体としては、まだこなれない感じが漂っていますので、もう少し工夫していきたいと思います。本を受け取りに行く作業も張り切ってやっていきます。

2021年10月3日日曜日

古民家ブックカフェこと「そらまど」は11月オープン予定、ということで「珈琲を飲む会」は今年はやりません!

古民家ブックカフェこと「そらまど」の準備は着々と進んでいます!

改修工事はほぼ終わり(って「ほぼ終わり」の状態が長いのですが(笑))、自作の本棚の製作も9割は終わりました。さらに、カウンターやその裏の棚もDIYしました。

こういうやつは、作ったやつの写真をアップすればいいのですが、なにせまだ中がとっちらかっていて、写真を撮ろうという気も起こらないので、また後日載せますね(笑)

そして、これからは遂に! 本を棚に入れる作業に入っていきます。具体的には、既に預かっている分の本を値付けして棚に入れていきます。そして寄附のご連絡を頂いている分を取りに伺って、同様の作業をします。

今のところ、値付けは極めてシンプルなシステムにする予定で、色のシールを貼っていくだけなのでそれほど時間はかからない予定です。とはいえ、やはり1冊1冊しなくてはならないのでけっこう大変な作業になりそうです。

そんなわけで、ここで一つ残念なお知らせがあります(って既にタイトルに書いてるけど)、こうした「そらまど」開店準備の作業でいっぱいいっぱいのため、今年は「海の見える美術館で珈琲を飲む会」を開催しないことにしました。

この会、2014年に初めて開催して、毎年11月に開催してきました。昨年2020年まで7回やりました。たいした告知もしてないのに、毎年多くの方に来ていただいて、一年に一度再開する場、みたいになっており、私自身とても楽しみなイベントでした。

が、「そらまど」のオープンを11月に予定しているため、どうしても準備の時間を割くことができません。来年以降のことはわかりませんが、とりあえず今年は開催不可能ということで断念です。

もしかしたら、「今年も珈琲を飲む会やってね!」と思っていた方もいるかもしれません。いや、たぶんいると思います(希望的観測)。しかし今年は、11月に新規オープンする予定の「そらまど」に来て頂ければと思います。

なお、11月何日にオープンするのかはまだ決まっていません。それに、駐車場が5台しか駐められないため(席も10席しかないです)、お客様があまり集中しないように、開店記念イベントのようなことはやらないで、徐々に稼働させていこうと思っています。

ご理解のほどよろしくお願いいたします!

2021年9月16日木曜日

古民家ブックカフェこと「そらまど」の本棚づくり。総天然木・柿渋仕様!

前回の記事でお伝えしたように、古民家ブックカフェこと「そらまど」の改修工事がほぼ終わったので、早速本棚をDIYする作業に入りました!

というわけで、まず木材を大量に仕入れました。厚さ18mmの杉材です。材木屋さんから直接購入したら安くて良かったのですが、全くの未乾燥で水もしたたるような材でしたので、しばらく天日干ししました。

しかし天気が良かったのは2日間くらいで、雨がちの天気だったのでやむなく倉庫内での乾燥になりました。なので乾燥はちょっと甘いです。

私はこれまで本棚を10個くらい作ってきました。最初に作ったのは中学生の時で、それ以来、大きさはもちろん、いろんな構造のものを作ったことがあります。

そういえば、農業用ビニールハウスの鉄パイプ(直管)を使って作ったこともあります。

【参考】ブルックリンスタイル風の本棚をDIY!
https://nansatz-kurashi.blogspot.com/2018/09/diy.html

というわけで、一口に本棚といってもいろんな作り方があるのですが、これまでの経験上、最も早く、十分な強度で、軽くて大きな本棚を作ることができるのが今回使用したこの方法です。

まずは杉板に溝を掘っていきます。

溝は、丸ノコの刃先の量を調整して何本も切り込みを入れてから、それをノミで削っていくのがオススメです。

こんな感じで、棚板のところに全部溝を掘りました。ここに棚板がはまっていくわけです(「大入れ加工」といいます)。

こうすると、ただ木ネジで留めるよりもずっと強度が出ますし、それに将来的には棚板のソリを矯正してくれるという利点があります。

さらに、この方法だと大きな本棚でも一人で製作することができます。ただ木ネジで棚板を留めていくやり方だと、板を誰かに押さえておいてもらわないとやりにくいのですが、溝を掘っていればそこにはめるとある程度固定されますからね。

なので、溝を掘るのに時間がかかる(あと加工の精度を要求される)のを除けば、いいことづくめのやり方です。

次は塗装です。

無塗装の雰囲気もいいんですけど、防虫しておいた方がいいのと、質感も向上しますので塗装します。

塗装は、「柿渋」を使います。

これまで、蜜蝋ワックスとか天然オイル、普通の水性塗料などいろいろ試しましたが、結局は日本の伝統塗料「柿渋」に辿り着きました。

というのは、蜜蝋ワックスとかは塗ったときの質感は最高なのですが、梅雨時期にカビるんですよね。古民家は湿気がすごいので…。2年くらいすると落ちつくのでそこを我慢すれば蜜蝋やオイルもすごくいい塗料だと思います(3年目くらいからは、蜜蝋の防水効果によってカビも防げるようになる)。

でも蜜蝋やオイルには防虫の効果はあまりないようですし、やはり日本の気候には柿渋が合っているようです。

ちなみに私は「無臭柿渋」というのを使っています。これは柿渋特有の臭気がなく、蜜蝋やオイルに比べて塗るのが圧倒的に早くて簡単だし、防虫・防カビの効果が高いし、非常にオススメです。ただし色が選べない、というのだけが柿渋のデメリットです。

柿渋を塗ったら一日乾燥させて、さっそく組み立てていきます。溝に棚板をはめてネジで留めていくだけなのでここからは早いです。

出来上がったのは、こういう、天井まである本棚(高さ2m30cm)です。

棚板の高さは、基本的に22cmにしました。これは、箱入りの大きめ単行本が入るサイズです。

なお背板は入れませんでした。壁につけて使うので、ちょっと不格好ですが壁が背板の代わりです。背板を入れると強度がさらに増すのですが、入れない方が壁への固定などもやりやすいです。

ちなみに、総天然木のこのサイズの本棚を買うとすると、3万5000円から4万円ほどすると思います。自分で作ったら製作費用は6000円くらい。随分安くつきました。

でも「天然木は贅沢。化粧合板で十分じゃん!」と思うかも知れませんね。ところが先ほども書いた通り、古民家は湿気がすごい。だから化粧合板は梅雨時期にびしーっとカビが生えてしまってダメなのです。天然木(かスチール)じゃないと。それもあって本棚はDIYなんですよね。

このようにして、先日来、本棚をどんどん製作し、作り始めて1週間でこんな感じになりました。

天井までの本棚がいくつも並ぶと壮観ですねー! こういう部屋が自宅に欲しいです(笑)

これでもまだ計画している全部の本棚を作ったわけじゃないので、もうしばらく本棚づくりは続きます。

さっさと本棚づくりを終わらせて、次は寄贈予定となっている本を取りに伺ったり、それを値付けして本棚に並べる作業をやらないと!!

頑張ります!

2021年9月10日金曜日

古民家ブックカフェこと「そらまど」、改修工事がほぼ終了!

皆様にご報告です!

クラウドファンディングで資金を募り、空き家を改修して作っている古民家ブックカフェこと「そらまど」ですが、ついに改修がほぼ終わり、支払いを行いました。

そんなわけで、まずは振込書のコピーを掲載します。この振込書では321万4000円、そしてコピーは割愛しますが、他に28万6000円の支払いもあって計350万円を支払いました。

計画では改修費用は300万円でしたが、工事が始まってからトイレの汲み取り槽が壊れていることが発覚し、合併浄化槽を設置する費用が上乗せされたために50万円足が出ました。

それでもクラウドファンディングで集めたお金は計画以上の244万円。これから手数料や返礼品のための経費が引かれて、実質は200万円くらいが手元に残るお金です。そして元々、自己資金150万円を投入する予定だったので、ほぼ計画通りです!

…と言いたいところですが、実は工事がまだ完工していない所がある(具体的には薪ストーブ設置工事)のと、やっぱりやり出すとコレが足りないアレが足りないというのがあって、こまごましたものも購入しなくてはならないので、計算はしていませんが50万円〜70万円くらい想定より自己資金を多く投下する感じです。まあ事前の計算が甘すぎるんですけど(苦笑)

お金の話はともかく、じゃあ古民家はどんな具合に生まれ変わったのか…? というところが皆さんの知りたいところかと思いますが、実はまだ中が片付いていなくてちゃんとした紹介ができないんです。

というのは、工務店さんの行う内装工事は終わったのですが、そこからすぐさまDIY編の工事が始まったからです。9割以上は工務店さんがやってくれたので、あとは細かいところが多いですが、一番見た目的に大きいのは手作り本棚設置ですね。ちょうど今やり始めたところです。

それから、工務店さんが今後、庭の方も少しキレイにしつらえてくださる予定とのことで、こういうのも完成してから改めてご報告しようと思います。

そんなわけで、着々と(遅々と?)オープンに向けた準備が進んでいますので楽しみにお待ち下さい!

2021年8月21日土曜日

【お客様の声】「噛めば噛むほどに美味しいご飯で感激しています」

お知らせです!

「無農薬・無化学肥料のお米」ですが、完売いたしました。

今年は昨年より面積がちょっと増えたのと、豊作だったので収量としては過去最高でしたが、完売するのは過去最速だったかもしれません。これもひとえに日頃よりご愛顧いただいているお客様のお陰です。ありがとうございます。

といっても、例年完売するのが8月25日あたりなので、そんなに早いわけではありません。数日の差です。それでも、今年は体感的にもご注文のペースが速かったです。

美味しかったというメールもたくさんいただきました。その一部をご紹介します。

待ってた甲斐がありました。
間違いないです。美味しいです。(大分県 Nさん)

お米頂きまして、大変美味しゅうございました!炊き立ての幸せ感が凄い。。(広島県 Hさん)

さっそく炊いて新米を堪能させていただきましたが、粒も大きく透明感もあって、お米の美味しさが昨日の夕飯の一番の主役となりました。(神奈川県 Sさん)

ツヤツヤしていて、お米の粒が一つ一つしっかりしていて、噛めば噛むほどに美味しいご飯で感激しています
10キロにしとけばよかったです😄(福岡県 Nさん)

お米があまり好きではない息子がおいしい!と喜んで食べています。
お米ツヤツヤできれいですね♪(福岡県 Wさん)

早く売り切れるのはもちろんありがたいですが、一方で「南薩の田舎暮らしの商品はすぐに売り切れる」という悪名もあるので(笑)、本当はもっと長く販売したいところです。生産量を増やすのは今のところ考えていませんが、毎年豊作を目標にしたいですね!

ところで、話が一転して暗くなりますが、こちらでは長雨・豪雨の被害が出ています。

うちでは狩集農園さんが早めに稲刈りをしてくださったのでよかったのですが、稲刈りが長雨によって中断して終わらず、作業スケジュールがズタボロになったり、稲が倒伏して品質が低下したりということで、苦労されている米農家さんがとても多いです。早期水稲には大変厳しい年になりました。

この時期に前線が停滞して長雨・豪雨になるなんてどんなメカニズムなんでしょうね…。今後の天候が思いやられます。

また、豪雨によってあちこち崩れているところがあります。 これ以上の被害が出ないことを祈っております。

まだまだ不安定な天気がしばらくは続きそうです。みなさまも被害に遭われないように気をつけて下さい。

↓販売ページ
【南薩の田舎暮らし】【2023年産】無農薬・無化学肥料のお米(5kg)

2021年8月17日火曜日

【お客様の声】「今夜炊いて頂きますが美味しいにきまっています(笑)」

お米については、ようやくご予約分の発送作業が終わり、順次ご注文を受け付ける体制になりました。

これからガンガン販売していきます…! という矢先、実は10kg入りのお米の発送をストップしております(現在、予約のみ受付中)。

というのは、なんと10kg入りの米袋が切れてしまったのです…!

もちろん私がボヤボヤしていたせいなんですが、なんだか10kgサイズの方の注文がとても多かったのも事実。今数えてみたらご注文の8割が10kgサイズでした。そんなわけで、10kg袋がどんどんなくなっていき、気づいたら残り20枚くらいになっていたのです。すぐに注文したんですけど、Amazonと違ってすぐに届くものでもないので、袋が切れるのが早かったです(現在残りゼロ枚)。

もちろん、これはとても有り難いことです。特に常連の皆様は、みなさん10kgサイズを選択されるので助かっています。「南薩の田舎暮らしのお米は美味しい」と評価してくださっている証左かと思います。実際、今年はこんなご連絡をいただいております。

今夜炊いて頂きますが美味しいにきまっています(笑)。(神奈川県 Nさん)

いつも美味しいお米を誠に有難う御座います。もう美味しいのは間違いないので(笑)今年も大切に頂かせていただきますね!(広島県 Hさん)

食べてみて「美味しかったです!」というメールはよくいただくのですが、このメールは、食べないうちに「美味しいのは食べなくてもわかっている」という内容なのでビックリです(笑) こんなメールをいただける生産者もあまりいないのではないでしょうか。相変わらず南薩の田舎暮らしはお客様に恵まれています。みなさんありがとうございます!

ということで、現在10kg入りは発送を停止しておりますが、これはあくまで配送資材のストックがなくなったせいなので、もし10kg入りを購入したいという方は、あせって5kg×2袋を購入しないように気をつけて下さい(600円も高くなります!)。10kg入りも予約は受け付けておりますし、8月24日頃に販売を再開する予定です。

もちろん、少量でよい方やお試しの方はぜひ5kg入りの方をご利用下さい。

↓ご購入はこちらから
【南薩の田舎暮らし】【2021年産】無農薬・無化学肥料のお米(5kg)
※今の時期は玄米での発送も可能です(オプションでお選び下さい)。
 

2021年8月13日金曜日

今年の田んぼは「達人の域」の出来かも!? お米販売中です。

稲刈りが終わり、お米の発送作業に入っています。

今年は、なかなかの豊作になっています!

うちは田んぼが3箇所に分かれているのですが、そのうち「久保前」という小字のところは、いつも可哀想なくらい収量が少ないところなんです。ところが、今年はそこが過去最高かも? っていうくらいよくできました。

他の2箇所は、「まあそれなり」っていう程度の出来だったので、全体としてはすごく豊作というのではありませんが、無農薬・無化学肥料(実質的にはほぼ無肥料)としては、今年は「達人の域」っていうくらいによくできたと思います(笑) 

もちろん、それには天候のお陰が大きいです。今年は5月の日照が少なかったのがよくなかったくらいで、全体的に水に恵まれて、地域全体が豊作傾向のようです。

それに今年は、田んぼの草取り(←もちろん全て手で取ります)を徹底してやることができ、ほとんど雑草の生えない美しい田んぼをつくることができました。「無農薬なのに田んぼがキレイだよね」とよく言われますが、意地になって草取りをしているので当然です(笑)機械を使ったらこうはいきませんからね。

そして今年のお米は、カメムシ等の虫害がすごく少なくて、しかも粒が充実しています。一言でいって「今年のお米はとてもキレイ!」。農協の検査に出したら一等米かもしれないです。

実は、うちの地域では今年は8割が一等米だそうですけどね。そんな年は私がこちらに来てから初めてかもしれないです。それだけ、今年はお米にとって天候がよかった年のようです。

さて、肝心の味の方はというと、早速味見をしてみましたら、やはり粒が充実しているだけあって、今年のお米は非常に食感がよい! そして食べた感じが軽やかです。一粒一粒が大きい分、凝縮された味っていう感じではないですが、ぱくぱくとたくさん食べてしまう感じです。毎年同じように作っていても、お米の味は微妙に違いますから面白いですね。

そして、昨日からご予約分の発送を開始しておりますが、なんとネット販売のご予約分だけで550kg分ものご注文がありました。ほとんど全て、「毎年楽しみにしています!」という常連さんからのご注文です。中には一人で100kgくらい(!)ご注文される方も複数いらっしゃいます。ほとんど宣伝もしてないのに本当に有り難いことです。

これから1ヶ月くらいがお米の販売時期です。今年は豊作なのでいつもより少し長く販売するかもしれませんが、それでも9月いっぱいの予定です。よく、秋頃になって「お米が欲しいんですが…」とご連絡をいただくんですけど、南薩の田舎暮らしではお米は夏季限定の商品ですのでご注意ください(←ホントによくある問合せなので!)。

無農薬・無化学肥料で、しかも手で草取りをしているお米としてはすごく安いと自負しておりますので、ぜひよろしくお願いいたします!

↓ご購入はこちらから
【南薩の田舎暮らし】【発送中】無農薬・無化学肥料のお米(5kg) 2,800円
【南薩の田舎暮らし】【発送中】無農薬・無化学肥料のお米(10kg) 5,000円

2021年8月7日土曜日

ブックカフェの名前は「そらまど」に決めました!

大浦では今年も稲刈りが始まりました。

大浦のお米は早期水稲(早場米)なので、稲刈りの時期は8月です。うちの田んぼも、刈り取りをお願いしている狩集農園さんが早速刈り取りを始めてくださいました。

ところが、明日からしばらく天気が悪い予報が続いています。困りましたねー。でもこればかりはしょうがないですね…。大浦ではしばらく稲刈りが足踏みになりそうです。今いただいている予約分も、配送するのはちょっと遅くなりそうですのでご承知おき下さい。

ところで、みなさんにクラウドファンディングで協力いただいた「古民家ブックカフェ」については、改修作業がほぼ終わりました!

これから本棚を作って、お申し出をいただいている本の寄贈を集める作業に入っていきます。そのほか、オープンに向けて必要な作業も一つ一つこなしていかないといけません。

例えば営業許可の取得とか…!

で、営業許可を取得するには店の名前が決まってないといけないんですよね(変更はできますけど)。これまで「古民家ブックカフェ」と呼んできましたが、これは一般名詞的なのでやっぱり特色あるお店の名前があった方がいい……! 

というわけで、南薩の田舎暮らし(=うちの夫婦)でいろいろと検討し、お店の名前を「books & cafe そらまど」と決めました!

改装前の様子
 

「そらまど」は「空色の窓」の意味です。やっぱり、この古民家で私たちが一番気にいったところが、アルミサッシじゃない、昔の木製サッシが空色にペイントされた窓でした(写真参照)。ここがお店の一番の顔になるところですから、それを素直に店の名前にしてみました。

店名が決まったら、店名デザインとかロゴとかも、今っぽいデザインでつくらないと……!

…こういうのはちゃんとデザイナーさんに作ってもらうのが常識でしょうが、うちはなんでも手作りするのが持ち味(だと自分たちでは思っている(笑))ので、あーでもないこーでもないと夫婦で悩みながら作ってみました。

それがこれです!

うーん、まあ、自分でいうのもなんですがクオリティはそれなりです…。プロが作るのには比べるべくもありません…。特にロゴは、そもそも必要ないのではないかという気持ちもあったためか、何かこう、サンプルみたいな雰囲気になってしまいました。

ちなみに、このロゴは何を表しているかというと、古民家の玄関の上にあった飾り窓の装飾です。改修で玄関自体は潰してしまったのですが、これはなんだかオシャレだったので工務店さんがこの窓は残して下さいました。

ロゴはイマイチだとしても、この玄関の意匠はなかなかですよね。

改修で玄関がなくなったのにこの窓はどのように活かされたのか、というか改修で全体的にどう変わったかについては追って報告しますね! かなりステキに生まれ変わっております。

そんなわけで、「古民家ブックカフェ」あらため「そらまど」を引き続きよろしくお願いいたします!

2021年7月19日月曜日

床次文庫の立派な本棚をいただきました!

先日、とっても立派な本棚をいただきました。もちろん、オープン準備中の石蔵ブックカフェのためです。

この本棚、知人の伝手でいただけることになったのですが、なかなか歴史ある代物です。

この本棚は、元々「床次文庫(とこなみぶんこ)」という蔵書が保管されていたものです。昭和10年頃に特注で作られたものとのことでした。

では「床次文庫」とは何かというと、これがちょっと長い話になります。でもここで書いておかないと私も忘れてしまいそうなため、しばらくお付き合い下さい。

さて、戦前の政友会の幹部で、新照院町(ホテル城山があるところ)出身の衆議院議員に床次竹二郎という人がいました。

床次竹二郎は、明治23年に東京帝国大学政治学科を卒業後、徳島県知事、秋田県知事、内務次官、鉄道院総裁等を歴任しました。さらに大正3年には衆議院議員に初当選し、内務大臣(原内閣)、鉄道大臣(犬養内閣)、逓信大臣(岡田内閣)に就任しました。

昭和10年、心臓病にて享年70歳で死去しますが、郷党有志に懇請によってその蔵書を郷土に寄贈することとなり、「床次文庫」が創設。その蔵書保管の為に作られたのがこの本棚というわけです。

「床次文庫」は、最初は県立図書館で保管してもらう希望だったようですが、県図書では独立保管することに難色を示し、やむを得ず鹿児島新聞社がこれを管理します。ところが昭和17年に鹿児島新聞社・鹿児島朝日新聞社が統合合併(→今の南日本新聞)すると、新聞社での蔵書管理が難しくなり、「床次文庫」は「敬天舎」に移管されました。

この「敬天舎」とは何かというと、岩崎行親(ゆきちか)と岡積(おかづみ)勇輔が中心になって大正14年に設立した青年の勉強会です。

岩崎行親は安政4年生まれ。讃岐国(香川県)出身で、鹿児島の一中(現鶴丸高校)の校長、第七高等学校造士館(現鹿児島大学)の校長を歴任した教育者でした。

もう一人の岡積勇輔は、明治15年生まれ。千石馬場の豪商の息子で、従軍の後、岡積度量衡店を経営、技術者として頭角を現しました。「敬天舎」は、岩崎行親に私淑傾倒していた岡積が世話人になって、岩崎の思想を青年に伝えるために創設されたもののようです。

「敬天舎」は、岩崎行親の没後にその著書を公刊するとともに、政治的な教育団体(松下政経塾みたいなものでしょうか?)として発展していきます。会員(同人)数も大変多かったそうで、独自の屋舎を持っていました。勉強会が独自の建物を持っているなんてすごいですね。

屋舎は何度か変転していますが、現在残っている屋舎は磯の尚古集成館のすぐ隣にあります。この立地は、岡積家の本宅が磯にあったことによるものだそうです。

ところで「敬天舎」は、城山の環境保全運動にも取り組んできました。古くは昭和5年頃に城山に自動車道路を開削する計画に反対しており、翌年城山は史蹟名勝天然記念物に指定されています。

また昭和30年代には、城山観光株式会社が保護区であることを知りながら、駐車場の造成のために史跡の土塁を崩したりクスノキを伐採したことを問題視して反対運動を起こしました。運動の結果、文部省文化財保護委員会から城山観光株式会社に原状復帰の行政命令あり、文化財保護法違反の有罪判決があったということです。 

さらに、昭和30年代末には、城山観光株式会社が照国神社からホテルまでロープウェイを架設する計画を立てたそうですが、これにも「敬天舎」は反対して施工が中止となっています。

そんな「敬天舎」ですが、近年は会員数の減少や高齢化によって活動が低迷していました。そのため屋舎の維持を断念することとなり、土地建物の返納が決議されました(要するに取り壊し)。ただし舎の勉強会は場所を変えて引き続き続けていくことになったそうです。

そこで、床次文庫の本棚(計5つあったようです)を急に処分しなくてはならず、そのうちの一つをうちがいただくことになったわけです。

この本棚、不思議な構造になっていて、両面にガラス戸がついています。図書館では両面本棚は普通ですが、両面ガラス戸の本棚は珍しいです。ちなみに幅が60センチもあります。早速古民家ブックカフェの本棚スペースに配置してみたらすごい迫力でした! 歴史ある本棚を分けていただいて本当に有り難いです。

ちなみに、床次文庫の本の方ですが、昭和の終わり頃に自治大学地方自治資料センターに寄贈されているとのことです。

ところで今回の話を聞いて「うちも使ってない本棚あるんだけどいらない?」という方がいらっしゃるかもしれません。そういう場合は有り難くいただきます! …と言いたいところですが、「合板が使われていない」のを条件とさせてください。贅沢なようですけど、古民家は梅雨時期の湿気がすごくて、合板がカビだらけになっちゃうんですよね…。

合板が使われていない本棚というと、概ね昭和30年代以前のものになると思います。基本的に本棚はDIYで作り付けする予定ですが、そういう古い本棚があればご連絡下さい。

2021年7月8日木曜日

梅雨の「見えない被害」

日本全国で豪雨の被害がでていますね。特に静岡県では大きな水害になっており、行方不明者もたくさん出ている模様…。できるだけ被害が少ないことを祈っております。

こちら南薩では、史上2番目に早い梅雨入りだったのですが、これまでのところさほど豪雨に見舞われることもなく、幸いにして水害は起こっていません。

が、実はうちの農園に関しては、かなり大きな「見えない被害」を蒙っております。

それは、柑橘の実が落ちまくってしまったことです。

特に落果がひどいのがブンタン! ブンタンは今年から本格的に出荷と思っていたのですが、「どこに実があるの?」というような、数えるほどしか実がついていない状況になってしまいました。なので今季は販売はないかもしれません。

その次がしらぬいとタンカンで、両方、今年はどちらかというと豊作の年になるハズでした。花もたくさん咲いたし。それが、よーく探さないと実がどこにあるのかわからない、というレベルになっています(冒頭写真はタンカン)。

どうして柑橘の実が落ちたのか。それは早い梅雨入りが関係しています。 実は、今年の梅雨入りのタイミング、つまり5月の中旬あたりは、柑橘の「生理落果期」というのに当たっています。

柑橘というのは、基本的に花がたくさん咲くタイプの植物です。だから実の赤ちゃんは大量に付くわけです。そしてその割の何割かを「生理落果」あるいは「自然落果」といって自分で落とすようにできています。多めに実をつけておいて、後で自分で減らすということですね。もちろん、その後に人の手でも落として(摘果)、より大きくて立派な果実が穫れるように調整します。

ところで、じゃあ植物はどのように「生理落果」の量を調節しているのかというと、基本的には光合成の量を基準にしているのではないかと考えられています。植物にとって果実を実らせるというのは大きな負担なので、自分のできる光合成の量に比べて過大な分の果実を「生理落果」させるということのようです。 

それが5月中旬くらいに起こるのですが、この時期は平年ならば梅雨入り前でピーカン晴れが続く頃です。

ところが、今年は異常に梅雨入りが早かったせいで、この大事な時期に日照量ほぼゼロの日が続きました。具体的には5月12日から22日までの10日間、ほぼ日照がありません(南薩地域振興局の資料による)。日照がないということは光合成はしませんし、雨も自然落果を促進させると考えられています。

というわけで、私だけでなくて地域の柑橘類全般が、今年は「生理落果」が多かったようです。しかしさすがにうちのブンタンくらい着果が少ないのも珍しいような。やはり無肥料で育てているからなんでしょうか? 

ちなみに日照不足・雨量の影響をあまり受けていない柑橘もあって、それはポンカンとブラッドオレンジです。理由はよくわかりませんが、おそらく開花時期との兼ね合いではないかと思います。

ともかく、今残っている分の果実を大事に育てて、できるだけ収穫に繋げていきたいと思います。これは確かに「見えない被害」ですから痛いのは痛いですけど、目に見える水害を受けている方々に比べれば全然たいしたことはありません。これから大きな台風が来ませんように!!

2021年6月24日木曜日

春かぼちゃは、まあまあの結果!!

春かぼちゃの収穫作業が終わりました!

結果は、えびすかぼちゃが126ケース、栗五郎かぼちゃが113ケースの、合計239ケースでした。

この結果は「とっても豊作というわけではないが、まあまあいい方」って感じです。 

実は、今年の春かぼちゃは途中まで大変生育がよく、過去最高収量を更新するのではないかと思っていました(ちなみに過去最高は281ケースです)。自慢じゃないですが、今年は管理が非常によくできた!

ところが、5月に入ってから史上2番目に早い梅雨入りで、日照時間がほぼゼロの日が11日間連続で続きます。この時期は、ちょうどかぼちゃの実が肥大する時期なのです。日照がないと、果実は「現状維持」のみで成長をしません。

なので、かぼちゃが肥大する時期にちょうど日照不足が重なって、期待していたほどは実が大きくなりませんでした。とはいえ、それまでは天候に恵まれていましたし、ある程度の草勢があったので、小玉ばかりというわけでもなく、「やや小さめ」くらいの感じです。過去最高は更新しませんでしたが、それなりに満足できる結果です。

それに、今年は収穫作業がスムーズに出来たのもいいところでした。例年、この時期は梅雨まっさかりの時期なので、雨の中カッパを着て収穫なんてこともザラでした。しかし今年はなぜかこの1週間ほど天気がよかったので、例年になく速やかに収穫が終えられました。

それに、6月26日(土)は月イチの「石蔵ブックカフェ」なので、この日までに収穫が終わるといいなーと思っていました。でも例年だとこれはとても無理で、収穫作業は7月第1週までかかるものなんです。しかし今年は、天候に味方してもらって過去最速で終わりました…!

というわけで、6月26日の「石蔵ブックカフェ」では穫れたての完熟かぼちゃを販売します! 今日、早速自分でも食べてみましたが、美味しかったですよ。お楽しみに!

2021年6月15日火曜日

コロナ禍を乗り切るためお得セットを販売します!

いやー、コロナ禍ですね。

ご多分に漏れず、うちもコロナ禍の影響を受けております。

1.イベントがないので売る機会がない

2.卸先の売れ行きが例年と全然違う(もちろん悪い方で)

というのに困っています。いざ製造しても売れなかったら損しかないので、なんとか売っていかないといけません。でも1も2も、自分たちの力ではいかんともしがたいこと。

特に今年、誤算だったのは「砂の祭典」でしたね。

例年、「砂の祭典」で「金柑とたんかん」のコンフィチュールが結構売れるんです。というかそこで売ることをアテにして製造しています。ところが、今年の「砂の祭典」は縮小開催だった上に天候に恵まれず、実質1日しか販売期間がなかったため、例年の3分の1くらいしか売上がありませんでした。

そんなわけで、「金柑とたんかん」のコンフィチュールの在庫が余り気味。それほど大量にあるわけじゃないんですが、賞味期限が8月上旬であるため、このまま何もしないと若干余っちゃうかもしれない。

それから、製造したばかりの「南高梅とりんご酢のシロップ」は、例年なら製造が追いつかないほど注文が来るんですが、今年は全くと言っていいほど卸先からの注文がない…。コロナ禍怖ろしいですね…。

ということで! これまで、南薩の田舎暮らしでは、加工品の値引きセールをしたことがなかったのですが、初めて値引き商品を作ってみました。

【お得】「金柑とたんかん」コンフィチュールと「南高梅とりんご酢シロップ」のセットhttp://nansatsu.shop-pro.jp/?pid=160857183

・「金柑とたんかん」コンフィチュール×2
・「南高梅とりんご酢シロップ」×1

のセットです。普通の販売価格は合計2,050円ですが、これを約10%値引きして1,850円(内税)で販売します。

○「金柑とたんかん」コンフィチュールは、マーマレードの世界大会で銅賞受賞したうちの自信作の一つ。宝石のように美しい外観も推しポイントの一つです。当該大会でも外観については「完璧!」というコメントをもらいました。

【参考】「ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル日本大会」で「金柑とたんかん」コンフィチュールが銅賞を獲得!
https://nansatz-kurashi.blogspot.com/2019/06/blog-post.html

○「南高梅とりんご酢シロップ」は、炭酸で割って「梅サワー」を作るシロップです。これは他では売ってない独特な美味しい飲み物ですからぜひ試して欲しいですね。蒸し暑い南薩の夏を乗り切る、私にとってもなくてはならない相棒です(笑)

どちらも全力でオススメできる商品。この機会にぜひどうぞ! あ、もちろん単体でご購入されるのも歓迎です!! よろしくお願いいたします。

↓ご購入はこちらから。
【お得】「金柑とたんかん」コンフィチュールと「南高梅とりんご酢シロップ」のセット  

(単体購入)
南薩コンフィチュール「金柑とたんかん」
南高梅とりんご酢のシロップ

 

2021年6月11日金曜日

古民家ブックカフェのために、道に花が植えられていた…!!

古民家ブックカフェの工事が着々と進んでいます。

いやー、大工さんの仕事って本当に早いですね! 工事が始まってからまだ2週間なんですが、もう大体の店舗の形が見えて来ました。床を貼って、壁もつくって、天井も貼って…、どんどん作業が進んでいくので驚きます。

一方、私の方はようやくクラウドファンディングのお礼状を出すことができました。本来は5月に出すべきものでしたがだいぶ遅れてしまいました。すみません…!

※今回出したのはポストカードの分です。コーヒーカップやコーヒーチケット、フォトブックの方はまだまだお待ちください!

ちなみになんで遅れたのかというと、データの整理がなかなか進まなかったのはもちろんのこと、一番の原因は住所ラベルを作るのにどうしてもWordの「差し込み印刷」ができなかったためです(トホホ…)。いつも使っているPCではどうしてもできなかったので、別のPCでやってみたらすんなりできました。意味が分かりません。

ところで、古民家ブックカフェの前の道に、花の苗が植わって来ています。近所のおじいちゃんおばあちゃんたちがせっせと植えていたので、「花を植えてくださってありがとうございまーす!」と声をかけたら、「ここにお店ができるっていうから、少しでもきれいにしたいと思って老人クラブのみんなで植えてます。お店が開くのを楽しみにしていますね〜!」とのこと。

なんと、うちのお店のために植えてくれていたんです…!!!

この道は、毎年花の苗を植える活動がされている道ではあるんですが、お店の前には人家がないので昨年まではこの区画にはお花は植えられていませんでした。それが、お店がオープンするということで、いつもは植えないこの区画にも植えることにしてくれたみたいです。ちなみにこの活動はどこからか補助金が出てるものではなく無償の奉仕活動です。しかも驚くべきことに、この老人クラブのみなさんと私たちには、直接の面識はない…!

店の前の道に、オープン前にもかかわらず花まで植えてもらうなんて、こんな店は全国でもないんじゃないかと思いました。本当にありがとうございます!!!

2021年6月2日水曜日

イノシシと土壌微生物の関係

笠沙の赤生木(あこうぎ)の柑橘園に草払いしに行ったら、とんでもなく地面が掘り返されていました。

無論、イノシシのしわざです。

写真の土が露出しているところは全てイノシシがほじくり返した跡で、本来は雑草で覆われているはずのところです。そして言うまでもなく元は、平坦な土地なのです。こんなにボッコボッコになってしまったのはイノシシのせい…。

このように圃場が穴だらけになってしまうと、機械で草払いすることができないので、穴を埋める必要があります。鍬一本で穴を塞ぐ作業をするのですが、えっちらおっちら、2日間かかってしまいました。ふーっ。

実は、この場所は2019年に借りてから、たびたびイノシシ被害を受けてきたところです。

【参考記事】私の方が闖入者、のようです。
https://nansatz-kurashi.blogspot.com/2019/05/blog-post.html

それで不思議なことに、隣の圃場(別の方が管理しているポンカン園)には全然イノシシが掘った跡がないのに、ここだけやたらとほじくり返しているんですよね。毎年。どうして?

穴を鍬で埋め戻しながら、たくさんのミミズが出てきましたので、どうやらこの圃場にはミミズが豊富でそれを食べにイノシシが来ているんだろうと思います。ではなぜここにはミミズが多いんでしょうか? 

それはおそらく、この圃場を管理するようになってまだ3年目ですので、土が出来上がっていないのです。

「なんで? ミミズが多いことはいいことじゃん」と思うかも知れませんが、実はそうでもありません。ミミズという生物は土壌の有機物を食べています。ミミズが多いのは土壌に有機物が豊富にある証拠ということです。もちろん、土壌に有機物が豊富にあるのは悪いことではありません。

しかし逆に言えば、それは有機物の分解速度が遅いということでもあります。有機物がなかなか分解されないから、ミミズの食料がいつまでも残っているのです。

私の経験では、土壌微生物が豊かな土地の場合、土壌の有機物は微生物によって速やかに分解されてしまうので意外とミミズは多くないのです。つまり、この圃場は土壌微生物が十分ではないためにミミズが多いんじゃないでしょうか。だからイノシシが来る。

私の柑橘管理は、基本的には無農薬・無肥料・機械除草です。それを続けることで、徐々に土壌微生物が豊かになっていく…と思っています(←確かめたわけではない)。そして、その結果ミミズが少なくなるのではないかと思っており、事実長く管理しているところは目立ったイノシシ被害は受けません。

そんな感じになるまで5年くらいかかるでしょうか。それまでは鍬で穴を埋め戻す作業が毎年必要になりそうです…。

2021年5月26日水曜日

古民家ブックカフェの改修工事が始まりました!

5月25日、ついに古民家ブックカフェの工事が始まりました!

工務店さんとの事前相談では、大工さんの手が空かないということで7月からという予定でした。しかし工事をお願いする工務店さん(craftaさん)は店舗建築がメインのため、コロナ禍で工事が減って時間的余裕できた…(←もちろんあまりいいことではない) ので、大工さんにお願いする前に工事が始まりました。

現場を見てはいなかったのですが、初日に、部屋の仕切りなんかをパパっと取っちゃったみたいなので、「やっぱりプロの仕事は早いなあ!」とびっくりしました。私がやったら「ここは切ってもいい部分かな? ここは壊しても大丈夫かな?」といちいち迷って全然作業が進まなさそうです(笑)

設計図は、今のところこんな感じです。「今のところ」というのは、工務店さんの方も「やりながら考えていきましょう!」と言ってくださっているからです。予算がそんなにないので大きく変わることはないと思いますが…。

先日は、本を寄贈したいという方の本の受け取りに行きました。本の寄贈は、基本的に店舗ができて本棚が設置されてからということにしているのですが、今回は先方の都合ではやく取りに来てほしいということだったので伺いました。

そしたら、大変素晴らしい本をたくさんいただくことができました。みなさんの手にとっていただける日が楽しみです。

ところで、クラウドファンディングについては、本当は5月中にお礼状を出す予定だったのですが、そんなこんなでいろいろ忙しく、また事務上のアレコレがなかなかうまくいかなくてまだ出せていません。すみません…! 

工事のみなさんも頑張ってくださるので、私もできることをやっていかないといけません。というわけで、とりあえず可及的速やかにお礼状を出したいと思います!


2021年5月15日土曜日

梅雨入りは観測史上2番目の早さ。雨の中田んぼの草取り。

まだ5月中旬だというのに、早くも梅雨入りです。

鹿児島気象台によると、九州南部の梅雨入りは5月11日で、観測史上2番目の早さだそうです。どうなってるの、最近の気候は…。

こんなに早い梅雨入りだと、農作物への被害が心配です。特に現在生育中のかぼちゃ。かぼちゃって割と乾燥した気候が原産地の作物なので、雨が続くと収穫する前に腐っちゃうこともあるんです。降雨量が少ないか、早く梅雨明けしてくれるのを祈るのみです。

一方、田んぼに関しては、最近水が少なかったので、とりあえず水の心配はしなくてよくなりました。ところが、今の時期はちょうど田の草取りの時期なので、雨の中草取りをすることになります。

今時、手で田の草取りをする人も少ないのですが、私は数年前から「時間はかかるけど、手で取るのが一番確実だ」という考えで意地になって草取りをするようになりました。今年は田んぼが少し増えたので、約6反(60a)を独りで草取りします。

特に今年から作るようになった田んぼは、例年草だらけになっていた田んぼなので警戒していました。そして案の定、草だらけになっていきました。

「これは今の時期取らないと大変なことになる!」

というわけで、雨の中でしたが、延々、田の草取りをしました。そしてなんとか問題の1枚を終えることができました。ふー、よかった。

それにしても、日本で水田稲作が主要農業の地位を占めるようになったのは、草取りのしやすさが大きな要因だったような気がします。6反の田んぼを独りで草取りするのは不可能ではありませんが、6反の畑を草取りしなさいと言われたら「無理!!」と即答します。畑の草取りは労力が桁違いに大きいですから。

もちろん水田稲作が広まったのは政策的な部分が大きかった(←古代の頃から、国家は水田稲作を強制してきた)のですが、やはり気候風土に合っていたから水田稲作が持続したんだと思います。特に日本の高温多湿な気候では、夏季の農業の一番のキモは雑草対策になりますので、比較的草取りがしやすい水田は合理的なのです。

とはいえ、大変なのは大変です。しかも、こんな大変な作業をしても、お米の値段はそんなに変わらないのがもっと大変な点…(苦笑)

長梅雨だと日照不足になって収量も悪くなり、ただでさえ少ない収入がさらに少なくなってしまいます。とにかく早く梅雨明けして欲しいですね。

2021年4月14日水曜日

予想外に手間取った「庭の片付け会」

4月14日(水)、空き家の庭の片付け会を行いました。「古民家ブックカフェプロジェクト」の記念すべき初回イベントです。

【参考】庭の片付け会(古民家ブックカフェPJ vol.1)
https://www.facebook.com/events/951766488990952

といっても、内容は木の伐採とゴミの片付け、しかも一人でやってもそれほど大変ではない内容。…というわけで、友人を一人誘って二人で作業しました。

まずは作業前の様子をご覧ください。

こちらが奥の方にある庭の様子。ここは駐車場になる予定です。わかりにくいですが、樹が数本立っていて、それからところどころにコンクリの流し台などちょっとしたものが置いてあります。

実はここに以前、藁葺きの本宅があったようです。なので地面にはその頃の名残の基礎石とかいろいろあります。コンクリの流し台も、昔の藁葺き本宅の中の流しだったようです。

こちらは玄関側の様子。ツツジの花が咲いていてきれいなのですがこれも伐採します。理由は、第1にここにある木が家に近すぎて雨樋に落ち葉が溜まってしまい、雨樋がすぐに詰まってしまうこと。第2に、工事車両を通し、庭側を駐車場にするために敷地内への入り口の幅を広くする必要があるためです。

というわけで、2時間半もあれば終わるだろう、とタカをくくっていました。しかしやってみると…。

まず大量に出てきたのが畜産波板(=畜波、ポリカ波板、タキロン(メーカー名))!

地面がペコペコするので掘ってみたら、土の中に埋まっていました。なんでこんなにたくさんの畜波が埋まってるんだろう、鶏小屋でもあったのかな〜、と思っていました。

しかしこれをどんどん掘り出してみると、怪しげな四角い穴を発見。この穴を塞ぐためにこれが使われていたようです。じゃあその穴はなんなのか?

うまく写真が撮れなかったので載せませんが、90cm四方で深さも90cmくらいの半地下室のコンクリで作られた小部屋でした。謎です…!

そこに近所のおじいさんがちょうど来てくれて、「ここのお家は、昔鍛冶屋だった。ちょうどこのあたりに鍛冶の小屋があった」と教えてくれました。つまり鍛冶に使うなんらかの設備と思われます。しかし何のための設備なのかいまいち不明です。

これは、コンクリで作られたフネですが、たぶんこれも鍛冶の設備。おそらくは水を溜めて、鍛鉄したものを急冷するためのフネじゃないかと思います。鍛冶屋だったという情報によってここにある不思議な遺物の意味がわかってきました。

その後も、大量の肥料袋が出土するなど、ゴミは想像以上に埋まっていました。庭の一角がゴミ置き場みたいになっていたようです。

そんな中で回収に一番苦労したのがこちら!

網です…! 一体何のために使っていた網なのかさっぱりわかりません。農業用品ではないような。かなり大きくて、家一軒くらいはスッポリと包むことができるくらいのサイズがありそうです。網に木の根などが絡まっていたので「出土」するのに苦労しました。

ちなみに、これを掘り出すために枯葉や腐った木の堆積したところを掘ったのですが、「こんないい土見たことない」っていうくらい豊かな土でした。そこにいたカブトムシの幼虫が、どでかくて日本の虫じゃないサイズでした。こういう土で農業したいものですね(笑)

…そんなわけで、木の伐採はそれほど大変ではなかったのですが、ゴミが次から次に出てきて、片付けに丸一日かかってしまいました。

これが出てきた甕やら壺やら、瓦やら、庭に放置されていたいろいろです。

ゴミの方は軽トラ一杯分ありました。これは一般ゴミではとても出せないものばかりなので、農業用の廃棄物処理ボックスに入れて処分します。

というわけで掃除後はこちら…! といっても、写真で見るとよくわからないですね。

実際に見てみると、すごく明るくなって、すっきりとしています。気持ちいいですね!

入り口側の方は、ちょっと殺風景になってしまいました。ここは工事が終わったら、何か木を植えて雰囲気をよくしたいと思っています。

ということで、予定では午前中で終了だったのが、結局夕方までかかってしまいました。これだから古民家の片付けは読めませんね〜。家の中の片付けも約1年かかりましたしね。

これから、庭の外構工事などが入って駐車場を造成します(これは工務店にお願いしているので自分でやるわけではありません)。今まで駐車場がなくて常に路駐でしたが、これで敷地内に車を駐められるようになります。

家の方の工事は7月以降になる見込です。お楽しみに!!

2021年4月9日金曜日

田植えが終わりました!

おかげさまで、田植えが終わりました!

4月6日までクラウドファンディングに挑戦していたのですが、日中はほとんど例年のとおりの農作業を行っており、特にこの1週間は田んぼの準備でした。

とりあえず大きなトラブルなく田植えが終えられたので一安心です。

今年は、田んぼが1枚増えました。今まで作っていたところの隣に、約1反(10a)の田んぼを借りることになりました。

増えた田んぼは、久保前という小字(こあざ)のところにあります。

ここは、とても水が少なくて苦労するところです。例年、水が切れて田んぼがひび割れだらけになります。そのため、びっくりするほど収量が少ないです。まさに「労多くして益少なし」のところ。しっかり基盤整備された長方形の田んぼなので形は最高なのですが…(笑)

そんなわけで私も「ここを作りたい!」と思って借りたわけではないですが、以前耕作されていた方がもう手を引くというので、隣の私が作ることになりました。

まあ、立地的には悪くない(むしろとてもいい場所)ですし、収量の悪さは私がほぼ無肥料で作ってるせいもあるので、慣行の管理をすればそこまで悪くない条件の田んぼだと思います。だから仮に私が作らなくても荒れることはない田んぼではあります。

とはいえ、隣の私が作るのが最も合理的なので作ることにしました。畦を壊せば1枚にして管理できますしね。

しかし田植え直後(というより直前)から、既に水が抜けていっている気配です。「水が少なくて苦労する」と書きましたが、「水が堪らなくて苦労する」もあるんです。水が少ない上に水が堪らない。そうすると、何をやってもうまくいきません。

田んぼは本当に水が一番大事だなって思います。

これから7月までの4ヶ月間、ちょうどよく雨が降って水が入っていて欲しいです(他力本願ですけど、こればかりは祈るほかない)。

2021年4月7日水曜日

「古民家ブックカフェ」のクラウドファンディング大成功! ありがとうございました!

「古民家ブックカフェ」のクラウドファンディング、終了しました!

結果は、目標以上に達成です! 上のサイトだと172万円になっていますが、この他に現金で持ってきてくださった分や、銀行振込の分があるので足し合わせると244万円となり、目標の200万円を大きく超える結果となりました。

本当にありがとうございました!

多くの知り合いが協力してくれ、またネット上でしか知らない人もたくさん協力してくれました。さらに、南さつま市や大浦町出身の方、南さつま市役所の職員のみなさんなど、地元ゆかりのみなさんが力を貸してくださいました。支援者数は、クラウドとリアル合わせて285人にのぼりました。

正直なところ、200万円は集まらないかもしれない、と思っていました。というのは、クラウドファンディングのプロジェクトって、何人かがチームになってやることが多いわけです。例えばチームが5人だったら、5人の人脈から支援の輪が広がっていきます。

しかしこのプロジェクトはチームでやっているものではないので、私(+家族)の人脈でしか拡散していきません。となると、どうしても広がりが弱くならざるをえない。

そんなことで、不特定多数の人に訴えかけるメディア作戦に力を入れました。具体的にやったのは次の通りです。

3月4日 MBCラジオ「ゆうぐれエクスプレス」に出演
3月5日 @Press にてプレスリリース (農業協同組合新聞をはじめいくつかのサイトで記事化される)
3月11日 南日本新聞に記事が掲載
築60年の空き家、ブックカフェに 「書店ない地域に文化拠点を」 改修へCF募集 南さつま市大浦
3月18日 南日本新聞の【かお】コーナーに掲載
3月21日 朝日新聞鹿児島版に記事が掲載
今秋にも誕生、南さつま市の窪さんCFで改修費募る|朝日新聞デジタル
3月23日 KKBの夕方のニュース番組にて放映。
3月27日・4月3日 MBCラジオ「people's」にて2回にわたって出演

もちろん、「メディア作戦に力を入れた」といっても、自分の方から出してくれとお願いして出られるものでもないので、いろんなご縁で出演の機会をいただきました。取り上げていただいて本当にありがとうございました!

ちなみに、メディアに露出しても目に見えて支援が増えるということはありませんでした(ちょっと意外でした)。しかし地元認知度はグンと高まりますし、支援の裾野を広げる効果(「頑張ってるね!」みたいな応援も含めて)が大きかったです。

ですが、メディアへの売名ともいえる露出(←自分で言う)が功を奏してか、支援がジワジワと増えていったのが今回のクラウドファンディングの特徴です。

実は、クラウドファンディングは始めと終わりの5日間に支援が集中するんだそうです。そしてそれ以外の期間は「中だるみ」で、ほとんど支援は増えない…のが通常らしい。

しかし今回のプロジェクトでは、「中だるみ」は全くありませんでした。

始めの5日間に支援が集中したということもないですが、地道に支援が集まっていきました。これは知り合いがSNSで拡散してくれた効果ではないかと思っています。その材料としてもメディア露出には意味があったと思います(特に新聞記事がシェアされやすいように思いました)。

だから、メディアの露出はどちらかというと間接的な効果で、たくさんの支援が集まったのは、このプロジェクトを理解し応援してくれた方のお陰です。

そして、実際に支援して下さった方の多くが応援メッセージをつけてくださいました。やっぱりそういうのも支援の輪が広がるのに大きな意味があったと思います。

この厳しい時代になけなしのお金を出して頂いた全ての方に大感謝です。ホントにホントにありがとうございました!!!

ここからは、お店を作っていくいろいろなことが動き出します! 返礼品の準備もしないといけません。プロジェクトの進行については、順次このブログでご報告していきたいと思います。

引き続きよろしくお願いいたします!

2021年3月20日土曜日

カラスノエンドウの海

数年前、地主さんから「ここは何をやっても、うまくタンカンができない」といわれて借りた農地があります。

確かにタンカンが植えられていたのですが、枯れかかったり、既に枯れて欠株になっていたり、一見してうまくいっていない農地であることがわかりました。

しかし管理が悪かったわけではありません。この地主さん、このあたりでは一二を争うくらいの柑橘農家で、栽培技術はとても高かったのです。

だから、私も「ここはきっと柑橘には向いていない農地なんだろう」と思って、ちょうどその頃南さつま市が栽培を勧奨していたオリーブを植えてみました。

ところがオリーブは私の管理が悪かったためどんどん枯れてゆき(←トホホ…)、結局昨年全て伐採して、改めて河内晩柑を植えました。つまり、結局、柑橘に戻ってきました。

【参考ブログ記事】オリーブを伐採して「河内晩柑」を植えました
https://nansatz-kurashi.blogspot.com/2020/03/blog-post_26.html

では、どうして「柑橘には向いていない農地」と思っていた場所にまた柑橘を植えたのかというと、この数年間の間に土が変わってきたんじゃないかと思ったからです。

実は前ここを耕作していた地主さんは、除草剤を使っていました。除草剤をずっと使っていると、土がボロボロ・スカスカになっていくのですが、まさにここはそんな感じのところでした。そこに生えている雑草も、いかにも豊かでない感じなんです。

しかし私が引き継いでからは、もちろん除草剤は使いませんし、肥料もほとんどやりません。夏の間は意地になって草払いです。こうすると、刈草によって継続的に有機物が補給され、土の中の生物多様性が高まっていきます。

このような管理を5年くらい続けていると、だんだん雑草が変わってきます。雑草が、美しい感じになっていくんです。それは当然、土が豊かになっていくからなんだと思います。

そして、今年の春は、この畑は一面のカラスノエンドウの海になりました。カラスノエンドウだからいいとか、悪いとかではないのですが、今年は実に美しくカラスノエンドウが繁茂したので、これはいい傾向だと思っています。こういう風に雑草が生えるところは、作物もうまくできるような気がします。

ただ、こうなってしまうと早く草払いをしないといけません。これから半年間の、草との戦いの始まりです。

 ↓クラウドファンディングもよろしくお願いします!

2021年2月25日木曜日

樹の元気と地衣類の関係

これは一体何かというと、ポンカンの樹の幹です。

白く見えるのは地衣類(菌類と植物が共生関係になっている乾いた苔みたいなもの)です。中央部分には薄い苔も見えます。

ずいぶん地衣類がびっしりついていて、なんだか古木みたいな感じですけど、実はそんなに古い枝ではありません。

さて、どうして幹に地衣類がついているのでしょうか。

私も栽培を始めた最初の頃は、そんなことを疑問に思うこともありませんでした。 でもよく注意してみると、このように地衣類がびっしりついている枝がある一方で、そういうのが全くない、キレイな枝もあるのです。

そして、キレイな枝というのは、葉や実にあきらかに元気があります。逆に、地衣類びっしりの枝は、なんだか元気がない。

地衣類が樹の元気を奪っている……っていう可能性もゼロではないですが、たぶん因果関係が逆で、元気がないから地衣類がつくのです。

例えば、バケツなんかを外に出しっぱなしにしておくとします。1年も出しておくと、何も使っていなくても黒ずんで汚れていきますよね。ジメっとした場所に置いていたら苔なんかもつくかも。外に出しっぱなしにするんだから汚れるのは当然です。

樹の幹も一緒です。何もなければ汚れていくはずです。誰かが掃除してくれるわけでもないんですから。でも実際には、元気な樹の幹は全然汚れないのです。

これは、樹自体に、自分を清潔に保つ作用があるとしか考えられません。そして元気がなくなると、その自浄作用が弱くなって汚れてきて、地衣類がつくのだと考えられます。

ちなみに、ポンカンの場合は地衣類がつきますが、しらぬいであれば、苔の方が先につきます。同じ柑橘類でも、弱ったときにどのように汚れていくかは品種によって違う、というのもわかってきました。

じゃあ、この地衣類をこそぎ取って落としてやると、枝の元気さは回復するのでしょうか? うーん、そんな気はしますけどよくわかりません。そこで、今年は剪定のついでに地衣類を取り除く作業をしています。ちょっと(いや、かなり)面倒ではありますけど…実験ですね。

それにしても植物を観察するのは面白いです! 

 

↓クラウドファンディング挑戦中。ご協力お願いします!

2021年2月22日月曜日

「古民家ブックカフェ」のクラウドファンディングを開始しました! ご協力お願いいたします!

もらった家で「古民家ブックカフェ」を作るプロジェクト、がついに動き始めました!

【参考】もらった家で「古民家ブックカフェ」を作るプロジェクト。一緒にやりませんか?
https://nansatz-kurashi.blogspot.com/2020/10/blog-post.html

 2月20日にクラウドファンディングを開始して、既に28人、209,000円の支援金が集まっております(2月22日15:30時点)。

ありがとうございます!

開始する前は、「最初のうちは、支援者の9割くらいは知り合いだろう」 と思っていたのですが、実際やってみると、第1号の方は面識のない方! その他、とても多くの面識のない方から支援をいただいております。まさに人とのご縁を感じています。

特に、「大浦はふるさとです」という方が支援してくださるのは嬉しいですね。大浦は、かつてはかなり人口の多かったところなので、大浦出身者は全国に散らばっているはずです。ぜひ多くの出身者の方に知っていただきたいと思っています(そしてできれば、お店がオープンしたら帰省時に寄っていただきたいですね!)。

ところで、今回のプロジェクトですが、クラウドファンディングと自己資金がちょうど半分ずつの計画です。本当は、これプラス補助金を活用する予定でした。

商工会を通じて申請できる「小規模事業者持続化補助金」というやつです(コロナ対策のための「持続化給付金」などと紛らわしい名前ですが、昔からある補助金)。

商工会の方が言うには、「初回申請だし、この事業の内容から見て、たぶん採択されると思いますよ」ということでした。ところが、普通なら1ヶ月程度で採択結果が出るのですが、今回は申請してから結果が出るまで3ヶ月以上もかかり、しかも不採択でした。

話を聞くと、コロナ対応のための事業で申請数が多い上に、直接のコロナ対策へ予算が振り分けられているためか、通常の「小規模事業者持続化補助金」は採択率が3割ほどへ低下しているということ(平常は7割くらいあるそう)。

まあ、商売を続けていくための事業が優先されるのは当然です。「古民家ブックカフェ」は伝統的な対面商売でコロナ対策とは逆行していますしね。こんなのほほんとした事業が不採択になるのはいたしかたない。

でも、ちょっと待ってください。大浦町は、平常からコロナ自粛かっ、っていうくらい人がいません。ソーシャルディスタンスどころか、外を歩いてる人が連続していたらびっくりっていうくらいの人口密度です。最盛期に8000人以上いた人口は1800人にまで減ってしまいました。

うちの娘は今小学校5年生と2年生ですが、上の子が入学した時には大浦小学校も80人以上児童が在籍していたのに、いまでは50人ちょっと。たったの5年で4割近く児童数が減少してしまいました。コロナ禍以上の危機が、じわじわと進行中なんです。

もちろん、「古民家ブックカフェ」で人口減少の歯止めになるとは思っていませんし、大浦町が過疎地になっていくのは時代の流れでもあったと思います。でも人口が減っても、一人ひとりの住民が楽しく暮らしていれば、きっと大浦は存続できると思っています。このプロジェクトは、まずは自分たちが「こんな店が大浦にあったらいいよね! 楽しいよね!」と思うことを形にするものとして構想しました。 

一見のほほんとしていますが、コロナ禍以上に(!?)危機感もあります。ご協力よろしくお願いいたします!!
↓↓

2021年2月17日水曜日

チラシもダンボールもスロービルド。てなわけでようやくできました。

タンカンの発送も終盤になってきております。今季は柑橘全般がやや不作で、発送量も例年より少なめです。

というわけで、シーズンももうそろそろ終わり…というタイミングなのに、今さらになって「南薩の田舎暮らし」の3つ折りチラシが完成しました!!

シーズンの開始に間に合ったら柑橘のお客様に封入できたのに…、まさに後の祭り。まあこれから2年ほどかけて配布していく予定なので、ちょっと惜しかったけどしょうがない。

これまでも、ポンカンとかタンカンとかをご購入いただいたお客様には、お店のチラシを入れていました。A5サイズ両面の小さなチラシです。私たちはこれで十分かなと思っていました。

ところが、何年か前(3年くらい前でしたかね)、行政が主催する商品デザイン改善の講座みたいなのに出席した時に、中島秋津子さん(鹿児島の商品デザインでは有名なStudio Kの社長)にご意見を伺ったんです。その時のやりとりがこんな感じでした。

窪「このチラシを商品に同封していて、自分たちとしてはこれでいいと思ってるんですけど、どうですか?」

中島さん「どうですか…って、デザインに何を求めるかですよ。売上を伸ばしたいとか、ブランドの認知を広げたいとか」

窪「いや、別に売上を伸ばしたいとかはないですねー。そもそも、自分が収穫した分しか販売できないので、生産量を増やす以外に売上を伸ばす方法はないですし。ブランドの認知とかも特に考えてないです。今は知り合いに売っているような段階なので…。お客様に対して恥ずかしくないものにしたいなと、それだけです」

中島さん「フハハハハ! こういう仕事やってると、売上を増やしたいとか、デザイン変えて儲けようみたいな話ばっかりなのに、窪さんって無欲で面白いね! こんな相談初めてだよ。それならチラシはそのままでもいいと思うけど、「南薩の田舎暮らし」が面白いから、もうちょっと自分たちの説明をしたらいいんじゃない? 今のチラシは説明が少ないから」

というわけで、そう言われてみると確かにそうかなーと思ったので、中島さんに「じゃあもうちょっと説明を増やしたチラシを作りますねー!」と約束しました。中島さんも「南薩の田舎暮らしの新しいチラシをどこかで目にするのを楽しみにしてますね」と言って下さいました。

が、そこからもう3年以上の月日が流れ…。先延ばしにもほどがある…。

で、旧チラシが切れるタイミングに合わせ、新しい3つ折りチラシを製作したわけです。デザインはもちろん自分。説明はこれまでの4倍くらいになったと思います。どんな内容になっているかは、商品をご購入いただいて確認して下さいね(笑)

それから、今季新しく作ったものがもう一つあります。オリジナルダンボールです!

これはもう就農直後からの懸案で、普通の農家は1年目くらいに「○○農園」みたいな屋号入りダンボールを作ります。そうしないと出荷に不便ですし、ダンボール会社に大量注文すれば、無地ダンボールを小売りで買うよりお得です。

ですが、私は(1)まとまったお金がない、(2)ダンボールの置き場所がない(500枚が最小発注数。もちろん少部数でも作れるが割高)、の2つの理由から、オリジナルダンボールの製作も先延ばししまくっていました。就農後9年以上が経過しております(笑)

じゃあどうしていたのかというと、これまでは農協で無地ダンボールを買ってきて、消しゴムはんこでロゴを押していました。まあ、これはこれで手作り感があってよかったと思います。でも、消しゴムはんこにはあまり耐久性がなくて、1000枚以上のダンボールに押してきたのでだいぶ劣化してきていました。

それで、昨年ようやくオリジナルダンボールを作りました。でもこれも、側面にロゴをあしらっただけのシンプルなデザインです。普通、最低でも屋号は書くと思うんですが、どうしてそうしなかったか!?

深い理由はないんですけど、「必要ないと思ったから」ですかね。ダンボールを見て注文して下さる方がいるというのは、他の農家から聞きますけどそんなに多くはないでしょうし。だからうちのダンボールであることがわかりさえすればいいので、ロゴだけがシンプルでいいんじゃないかと思ってこうしてみました。今のところ、いい評判も、悪い評判もありません(笑)

というわけで、今季は懸案だったチラシとダンボールの問題が両方とも解決したのでスッキリした気分でいます。「いや、先延ばししすぎだろ!」ってお叱りを受けるかもしれませんね。もちろん商売にはスピード感も大事。パパっと作って行く方がずっといいとは思います。

でも、これも一種のスロービルド。じっくり作って、まるで柿の実が熟して落ちるように生まれたものになったかなと思います。あぁ、よかったよかった。

※「無農薬・無化学肥料のタンカン」はもうすぐ売り切れになりますので、ご注文はお早めに!

【南薩の田舎暮らし】無農薬・無化学肥料のタンカン

2021年1月24日日曜日

ポンカンを値上げしました(せめて農協並みの価格に…)

お待たせしました! ポンカンの販売をようやく、よーやく開始しました。

世間では、ポンカンの収穫はとっくの昔に終わって、販売の方も終盤になっている中ですから、「もしかしたら南薩の田舎暮らしのポンカンは今年は販売しないのでは?」と思っていた方もいそうです。

このように時期が遅れてしまったのは、今季のポンカンがけっこうな不作であるためです。不作なので収穫できる果実(熟したポンカン)がありませんでした。先日、ようやくだいたい色づいてきましたので本格的に収穫を行い、インターネットでの販売を開始した次第です。よかったー。

ところが、いつもお買い上げいただいている皆さんには申し訳ないのですが、今回よりポンカンを値上げすることにしました。

理由が2つあります。第1に、世間でのポンカンの価格がこの5年くらいでだいぶ上がってきたことです。地元物産館「大浦ふるさとくじら館」では、1月15日にポンカン5キロ箱が3L・2L 2800円、L 2600円、M 2200円で売っていました(農協の販売)。

※冒頭の写真が「大浦ふるさとくじら館」での農協の販売です。

1月15日というと、これまでだったら値崩れしてかなり安くなっているはずの時期…。それなのにこの価格が維持されているとは…。しかも一番驚いたのは、M玉でも5kg2200円したということです。ちょっと前までM玉というのは、こういう箱詰めはせず、自家用品として売られるものだったと思いますが…。ポンカン農家の減少=生産量の減少などにより、近年のポンカン相場は高止まりしております。

一方、これまでのうちのポンカンは、4.5kg 2000円、9kg 3900円でした。キロあたり単価で比べてみると、無農薬・無化学肥料であるにもかかわらず、農協のM玉と同程度ということになります。もちろん、うちのポンカンは外観・大きさの選別をしていないのでいろいろ混じっているわけですけど、それにしても安い。

第2に、この数年、不作が続いているということです。例年作っている商品説明から抜き出してみますね。

2017年 「今季は台風も2回来ましたが、大玉傾向で外観もよいものが多く…」
2018年 「今季は裏年と天候不良が重なりものすごく不作で、例年の10分の1くらいしか収穫がありませんでした」
2019年 「今年は台風の塩害で大きな被害を受けてしまいましたが、それ以外は天候に恵まれ大玉傾向で品質もよいようです」
2020年 「昨年の台風塩害のため、今年はかなりの不作で品質も十分ではありませんが…」
2021年 「今年は柑橘全体が低酸・低糖傾向で、 しかも不作となってしまいました」

こうして並べてみるとボージョレ・ヌーボーの論評みたいです(笑) ともかく、直近の6年でいうと豊作だったのが2017年だけで、それ以外は大なり小なり不作でした。となると、もうこの「不作」の方が平常だと受け入れるしかないです。

私は、柑橘を「無農薬・無化学肥料」で作っていますが、実際にはほぼ無肥料に近い栽培方法です。これだと、どうしても毎年豊作というわけにはいかないというのが現状。となれば、単価を上げない限り、慣行栽培(農薬や肥料を使う栽培)と比べて収益があがりません。

という2つの理由から、「せめて農協で売っているポンカンよりは高くさせてください」という考えで、4.5kg 2400円、9kg 4500円の設定といたしました。でもこれでも、3L・2Lの農協単価よりは少し安いです。無農薬・無化学肥料のポンカンとしては、相変わらず非常に安価だと思いますのでご理解をよろしくお願いいたします。

既に、常連さんからは多くのご注文をいただいており、値上げの影響がないようで嬉しいです。ありがとうございます。

なお、既に説明のとおりポンカン不作のため、販売期間が短いと思いますので、気になっている方は早めにご注文いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

↓ご注文はこちらから
無農薬・無化学肥料のポンカン

2021年1月10日日曜日

南薩も大雪の正月です。

皆さん、明けましておめでとうございます! 今年もよろしくお願いいたします。

いやー、新年早々、日本中が大寒波に襲われていますね。ただでさえコロナ禍で大変な中、大雪でも全国各地に被害や問題が起こっていて波瀾の年明けとなりました。

今この時にも、不便されている方や困っている方がいらっしゃるのではないかと思います。早く雪が溶けますように。

南国、のはずのここ南さつま市大浦町でも、雪が積もりました。それもかなり。

1月8日の朝起きたらすっかり雪景色になっていたのですが、この日は子どもたちもまだ学校にも登校できましたし、午後からはちょっと溶けてきたような感じでした。

私自身も、「これくらいの雪なら大丈夫だろう」と思って、ブンタン園に行って仕事をしていました。その時撮ったのが冒頭写真です。途中で大量の牡丹雪が降ってきて、「このままでは軽トラを動かすことができなくなるのでは??」と焦りましたが大丈夫でした。

ところが、1月9日の朝に積もった雪はちょっと大変な量でした。

この日は土曜授業の日だったのですが、学校は臨時休校。いい判断だったと思います。

大雪警報が出ていたのである程度覚悟はしていましたけど…。

でも子どもたちは大喜び! 朝から庭に出て雪遊びに興じていました。そして、意外と家内が「かまくらを作りたい! どうせ作るならちゃんとしたやつを作りたい」と言いだして作ることに。

かなり寒くて、実際長靴の中の足は「寒い」を通り越して「痛い」中でした。にも関わらずかまくらづくりって体力を使うんですねー、ちょっと汗ばむくらいでした。足先はめちゃくちゃ冷たいのに…。

できたのは直径1メートルくらいのもので、小学校低学年の子供がようやく一人入れるくらい。でもけっこうしっかりしたのが出来て、いい思い出になりました!

それにしても驚いたのは、平地に降りてみると雪の量が全然少ない、ということです。

うちは、大浦町の中でも「久保」というちょっと山の方に進んだ集落にあります。「山の方」といっても、標高で言うと40メートルくらいです。ほぼ平地ですよね。

ところが、平地の集落「木連口」に降りてみると、あんまり雪がない…。

さらに干拓の方に行ってみると、ほとんど雪がない。

そして加世田の方に出てみると…全く雪なんかねーじゃねーか!!(1月8日の話です)

地形や位置のほんのちょっとの差でここまで違うとは…。台風とかもちょっと山の中に入ると激しい被害があったりしますが、雪も同じですね。

ところで、この雪での農作物への被害ですが、まだ確認していません。以前雪が降った時は何もありませんでしたが、今回は雪の量がすごいので、柑橘類の枝が折れていないか心配です。

また今回の降雪は、雪が積もっている時間が長いです。3日間くらいずっと雪があるわけですから、寒の傷みが出る可能性があります。せっかくの収穫シーズンなのに…。

雪が溶けたらポンカンの収穫作業を行う予定です。何も被害がありませんように!