2021年3月20日土曜日

カラスノエンドウの海

数年前、地主さんから「ここは何をやっても、うまくタンカンができない」といわれて借りた農地があります。

確かにタンカンが植えられていたのですが、枯れかかったり、既に枯れて欠株になっていたり、一見してうまくいっていない農地であることがわかりました。

しかし管理が悪かったわけではありません。この地主さん、このあたりでは一二を争うくらいの柑橘農家で、栽培技術はとても高かったのです。

だから、私も「ここはきっと柑橘には向いていない農地なんだろう」と思って、ちょうどその頃南さつま市が栽培を勧奨していたオリーブを植えてみました。

ところがオリーブは私の管理が悪かったためどんどん枯れてゆき(←トホホ…)、結局昨年全て伐採して、改めて河内晩柑を植えました。つまり、結局、柑橘に戻ってきました。

【参考ブログ記事】オリーブを伐採して「河内晩柑」を植えました
https://nansatz-kurashi.blogspot.com/2020/03/blog-post_26.html

では、どうして「柑橘には向いていない農地」と思っていた場所にまた柑橘を植えたのかというと、この数年間の間に土が変わってきたんじゃないかと思ったからです。

実は前ここを耕作していた地主さんは、除草剤を使っていました。除草剤をずっと使っていると、土がボロボロ・スカスカになっていくのですが、まさにここはそんな感じのところでした。そこに生えている雑草も、いかにも豊かでない感じなんです。

しかし私が引き継いでからは、もちろん除草剤は使いませんし、肥料もほとんどやりません。夏の間は意地になって草払いです。こうすると、刈草によって継続的に有機物が補給され、土の中の生物多様性が高まっていきます。

このような管理を5年くらい続けていると、だんだん雑草が変わってきます。雑草が、美しい感じになっていくんです。それは当然、土が豊かになっていくからなんだと思います。

そして、今年の春は、この畑は一面のカラスノエンドウの海になりました。カラスノエンドウだからいいとか、悪いとかではないのですが、今年は実に美しくカラスノエンドウが繁茂したので、これはいい傾向だと思っています。こういう風に雑草が生えるところは、作物もうまくできるような気がします。

ただ、こうなってしまうと早く草払いをしないといけません。これから半年間の、草との戦いの始まりです。

 ↓クラウドファンディングもよろしくお願いします!

2 件のコメント:

  1. 広島県の道法正徳さんの直立農法は参考にならないでしょうか…

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    1. コメントありがとうございます。私、数年前に道法さんの研修を受けており、既に参考にしております(まんま実践しているわけではないですが)。ありがとうございます!

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