2016年12月31日土曜日

評判のかぼちゃ、インターネットで買えます!

ひっそりと、「南薩かぼちゃ」をインターネットで販売しております。

もう半年も前のことになりますが7月に、名山町のレトロフトで「かぼちゃ闇市」と銘打ってこのかぼちゃを販売しましたら、思いの外評判がよくて、

「もうちょっと買っておけばよかった!」

という声をたくさんいただきました。Facebookにいただいたコメントの中からいくつかご紹介します(他の方の投稿へのコメントなんですけど)。
☆カボチャ、美味しすぎて、止まりません!
 今朝から何年振りかに味噌汁作りましたσ(^_^;)

☆かぼちゃ、やっとポタージュへ
 美味しすぎて、止まらないです

☆ほんと、一個丸で買えばよかったと後悔ε-(´∀`; )

こういうコメントをいただいて、本当に嬉しかったですねー。そもそも、普段かぼちゃの味なんて特に意識することなく食べていると思いますが、改めてジックリ味わって食べていただいた、ということ自体が嬉しいです。

で、「かぼちゃ闇市」では評判がよかったのに、シーズン最後のかぼちゃでしたのでその場で販売終了となり、「もっと欲しかった!」という声にお応えできませんでした。というわけで、半年経ってしまいましたがようやく「南薩かぼちゃ」が収穫できましたのでインターネットで販売を開始しました次第です。収穫後約3週間経って、今が一番美味しい状態になっております。

「南薩の田舎暮らし」の今のメイン商材はもちろんポンカンですが、あわせてかぼちゃもご購入くださいね!


↓ご購入はこちらから。
【南薩の田舎暮らし】南薩かぼちゃ(1玉約2kg)(800円(税込み))

2016年12月27日火曜日

無農薬・無化学肥料のポンカンの販売開始しました〜!

ポンカンの販売、開始しました!

例年、ポンカンは年明けからなんですが、今年はポンカンが豊作で、割と早くから熟した果実が多いので、インターネットでの販売を開始したところです。

と、FacebookとTwitterで案内したら、深夜だったにも関わらず初日に6件ものご注文があってビックリしました。ほとんどがリピーターの方です。続けていると、だんだんお客さんが付いてきてくれるものですね。有り難いことです。

今年のポンカンは、豊作なだけでなくて、見た目もよいものが多いです。無農薬でこんなにキレイなの? って感じがすると思います。ポンカンに関しては、無農薬・無化学肥料での作り方がだいぶ分かってきました。肥料をほとんどやらないで、樹の力を引き出す(というより「邪魔しない」)ようにすれば、害虫も病気もほとんど出てきません。

ところで、今年からポンカンの値段をちょっとだけ値上げして1キロあたり約350円にいたしました。とはいえ、これでも一般のポンカンよりも随分お安いとは思います。昨日農協で見たら、ポンカン5キロが2650円で販売されてましたよ。つまり1キロあたり約500円。もちろん化粧箱入りですが。

つまり、これは農協で買うより安い無農薬のポンカンなんです。常識ではありえないですが、実際そういうことです。安さの秘密は、大きさや外観での等級分けを一切行っていないとこと。だから「2L」とか「M」とか、「優品」とかそういう区分けはないです。ダンボールにはいろんな果実が(整然と並べられないで)バラバラっと入っています。でも極端に小さなものとか、ひどく傷だらけなものや虫害を受けたものは除けています。

しかも今年は大玉傾向で、割と粒ぞろいなのでそれほどバラバラ感もないですね。今年は台風も2回きましたし、夏の異常な乾燥で虫害を心配しましたが、無農薬・無化学肥料ならではの樹の力を感じさせられました。

あとは、収穫したものが順調に売れてくれることを願うばかりです。というわけで、今年もうちのポンカンをよろしくお願いいたします!

↓お買い求めはこちらのリンクから〜
【南薩の田舎暮らし】無農薬・無化学肥料のポンカン
9kg@3500円/4.5kg@1750円/3kg@1350円
送料別(400円〜)、クレジットカード利用可

※ご注文は、1月いっぱいくらいまで受け付ける予定。
※ひっそりと、かぼちゃも販売していますのでよろしければついでにどうぞ。

2016年12月20日火曜日

12月23日は加世田でパンとコンフィチュールをどうぞ!

クリスマス直前の12月23日(金)10:00〜16:00、南さつま加世田の市役所前広場にて、「しやくしょマルシェ ぱん!ぱん!ぱん!」というイベントが開催されます!

「しやくしょマルシェ」というイベントは、基本的には雑貨マルシェなんですが、今回は「雑貨+パン」ということで、たくさんのパンが並ぶらしいです。

「南薩の田舎暮らし」も出店して、パンのお供のコンフィチュールやドリンクを販売しますよ!

ちょうど今、寒い冬にぴったりのスパイシーな「ジンジャー」のコンフィチュールを製造しているところです。今季初販売になります! それから、「グレープフルーツ」のコンフィチュールも最後の在庫をほんのちょっとだけ販売します。こっちは今季最終販売で、早いもの勝ちです! その他、定番のスコーンやフィナンシェも持参しますよー。

ところでこのイベント、個人的に楽しみにしてるのは、伊集院にある「bagel+(ベーグルプラス)」さんのベーグルが出品されるということ。すっごい人気店らしいですよねー。行列が出来ているという噂も。これまで伊集院まで買いに行く機会がなかったので早く食べてみたいです!

ちなみに、なんでこんなクリスマス直前にイベントをしているのかというと、この日に加世田では伝統ある「歳の市」をやっているからです。この市、明治時代から続いているらしいです。地域のお年寄りに聞くと、「歳の市で新年の準備を揃えるものだった」と懐かしく語ってくれる、その「歳の市」です。

さらにこの日には、私も今の今まで知らなかったんですが(!)、加世田麓の伝統的建築を巡る「加世田麓のまち歩き」というイベントも同時開催されるそうな。詳細がわかりませんのでどのような解説があるのかなど謎ですが、面白そうですね。

というわけで、12月23日(金)に南さつま市役所にてお会いしましょう!どうか晴れますように!

2016年12月16日金曜日

石蔵古本市、ありがとうございました!

12月9日〜12日、無事「石蔵古本市」を開催いたしました。一応、成功といっていい結果だったのではないかと思います。

記録は取っていませんが、推計では200人くらいの人にお越しいただきました。わざわざ遠方より来て下さった方もいらっしゃいました。まず、来て頂いた方に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました!

また、今回ご出店いただいた5店の古本屋のみなさんにも大感謝です。田舎で古本市を開催するという無謀な企画にご賛同頂き、4日間も南さつま市に「通勤」していただきました(うち1店は地元ですが)。しかも、前回の記事にも書いたように、かなり本格的な古本を並べてくれました。単純に売り上げだけ考えたら、手軽な本(実用書とか、手軽な文庫とか)を並べるのが得策だと思いますが、敢えて小難しい本を陳列していたところに、古本屋の心意気を見ました。

そして、会場を快く貸して下さった丁子屋さんにも感謝です。いろいろと気を遣ってくださり、会場をとても気持ちよく使うことが出来ました。本当にありがとうございました。

さらには、除籍本の配布をしてくださった南さつま市立図書館、駐車場を貸して下さった顕證寺さん、広報に多大なるご協力をいただいた知覧図書館のSさん、口コミにご協力いただいた方々など、たくさんのご厚意によりこのイベントを開催することができました。この場を借りて、力を貸して下さった全ての方に改めて御礼申し上げます。ありがとうございました!

加えて、4日間ずっとお天気に恵まれました。12月とは思えないほど暖かく、過ごしやすい陽気でした。人にも天気にも恵まれて開催できた幸せなイベントでした。

ですが、主催者としては反省点も多かったです。

何より、広報不足でした。チラシが出来たのが開催1ヶ月前で、しかも印刷部数が少なかったので積極的に配布することができませんでした。やっぱりこの手のものは、3ヶ月前までにはチラシをつくって、各所に配布する段取りを組まないとダメですね。今回メディアも使えなかったので地元でも知らない人が多かったです。口コミは頑張ったんですが…。

そんな中、飛ぶ鳥を落とす勢いの「Kagoshimaniax」さんに取り上げてもらったのが、唯一のまともな広報だったかもしれません。「Kagoshimaniax」さん、ありがとうございました!

【参考】Kagoshimaniax:【イベント案内】12月9日から南さつまで石蔵古本市!素敵な出会いがあるかもだよ!

というわけで、広報不足のため、私が思っていたよりお客さんの数が半分くらいしかいなかったので、古本屋さんたちには大変申し訳ない思いでした…。

でも、お客さんの入りはイマイチでしたが、会場の雰囲気は抜群でした!

お客があまりいないお店というのは、普通は閑散として寂しいものですが、今回そういう寂しさがあまりありませんでした。そしてその寂しさが和らいでいたのは、やはり石の質感と古本が共鳴していたからでしょう。凛としながらも落ちつく空間になっていたと思います。ここだけは狙いがバッチリ決まった感じがします!

この素晴らしい雰囲気の中で、もっといろいろできるんじゃないかという気がしてきました。本を売るだけではなくて、古本を売りながら小さな講演会みたいなものもできるんじゃないでしょうか。さらに夜になると隠れ家的になってさらに雰囲気がよかったので、「夜の古本屋」なんていう趣向も面白いかもしれません。今回は除籍本の配布で図書館にご協力いただきましたが、「古本屋 vs 図書館」という禁断の(!?)対談なんかもしたら面白いんじゃないかと思います。こういう雰囲気のいいところにいると、空想が膨らみますね!

とはいえ、「石蔵古本市」は単発のイベントとして企画しましたので、次回また開催するとは決まっていません。私自身、古本屋でもなんでもないので、そういう自分が古本市を開催するのはおこがましいのではないかという気持ちもあります。ですが、お客さんからも「またやってほしい」という声をたびたびいただきましたし、古本屋さんたちも次回開催に前向きです。ぜひ第2回目ができるように考えていきたいです。

ところで、ブログやFacebookではお知らせしていませんでしたが、会場では「南薩の田舎暮らし」も小さく出店し、コンフィチュールや珈琲を販売いたしました。お買いあげいただいた皆様、ありがとうございました!

なお、会場では「普段石蔵はどうなってるの?」というご質問をたくさん頂きました。石蔵は、普段は丁子屋さんが待合所等として使っていますが、営業時間中ならば丁子屋さんに声を掛けて確認すれば、見学させてもらえます(当然ですが石蔵が空いている場合のみ)。とてもいい雰囲気のところなので、醤油を買うついでに見に行ってみて下さい。

2016年12月9日金曜日

石蔵古本市オープン!

遂に始まりました「石蔵古本市」!

天候にも恵まれ、本日12月9日13時よりスタートしました。

石蔵に並んだ古本。

いやー、想像以上にぴったりきてますね! 「ザ・古本屋」ですね。

先日マルヤガーデンズにて「古書目利き市」という古本市が開催されてたんですが、それより雰囲気は抜群にいいと感じました。使い古された石蔵と、古本がぴったり呼応している感じです。

本の内容も、思った以上にガッツリしています。古本屋さんのみなさんが、南さつまの人の知的水準の高さを信じて選書したということが伝わってきました。鹿児島の田舎で、この筋の本が揃うなんてすごいですよ!

舞台は整いました。あとは、千客万来となれば言うことなしです!

というわけで、私の気になった本を中心に、会場の紹介をしてみたいと思います。

まずは地元郷土誌コーナー(古書リゼット)。郷土誌関係は、図書館に行けば見られるのは分かってはいても、やっぱり手元に置いておきたいものですよね。「笠沙町郷土誌」なんかは今でも販売していますが(確か)他はもう売っていなかったと思いますので、私もこういう機会を捉えて徐々に揃えていきたいです。

郷土誌といえば、鹿児島の民俗学者である下野敏見さんの『東シナ海文化圏の民俗』がありました(あづさ書店)。下野さんは南方新社から出ている『南九州の民俗文化誌』など鹿児島で各種の民俗学叢書をまとめている方です。その下野さんが、さらに視点を広げて東シナ海の中に南九州の民俗文化を位置づけて考察したもので、かなり興味をそそられました。

一方、こちらは地元とは全く関係のない道元研究のシリーズ(特価書店)。このシリーズは知りませんでした。私は『正法眼蔵』という道元の難解な本をちょっとずつ読んでいるんですが(正直あまり理解はしてませんけど)、道元という文字に反応してしまいました。こういう、日常生活を送っているだけでは全く縁のないような世界にバッタリ出会ってしまうのが古本屋の醍醐味です。

この道元シリーズを置いていた特価書店さんは、地元加世田からの参加なのですが、戦記ものを得意としているんだそうです。すごいコレクションです!

このシリーズ「戦争を知らない世代に」は、県ごとにまとめられた戦争の記録のようです。国際情勢がキナ臭さを増している今こそ読まれる価値があるのかもしれません。戦記ものというと暗鬱な気持ちになる本が多く、私自身が好んで読みたくなるものではないんですが、どうして日本は狂った選択をしていったのか、それを知ることは決して無駄ではないと思います。

特価書店からもう一冊。廃線歩きの第一人者、宮脇俊三さんの『七つの廃線跡』。この本では、なんと地元の南薩鉄道(の廃線跡)が取り上げられています。表紙も、吹上の永吉にある南鉄の橋脚跡の写真ですね。地元民的にはぜひ手にとってもらいたい一冊です!

うって変わって、こちらは竹下夢二(古書リゼット)。相場の半額で売っているそうです。なんで半額にしているのかは聞くの忘れましたが、趣味っぽい感じがしました(笑)。

古書リゼットさんに、こんな趣味があったんですね。かなり高価なものも出品していました。「石蔵だから飾りたくなった」ということで、鹿児島市のお店でも出品していないこういう貴重なものを大放出してくれています!

古書リゼットさんには、なぜか幼女関係の資料(古い雑誌のコピーなど)もたくさんあって、その中で一番気になったのがこの「幼女すごろく」。なんか今の時代だとヤバい感じですよね。でも内容は変なものではないです。でも「幼女すごろく」っていうタイトルの強烈さで印象に残りました。

こちらは、泡沫(うたかた)さんから松岡正剛著『知の編集工学』。松岡正剛さんは、読書界では知らぬ者のない読書の達人、いや「読書の仙人」です。2006年に、千冊の本を独自の視点から案内した「松岡正剛 千夜千冊」という超弩級の読書案内を刊行したのですが、これは読書界における一種の「事件」とまで呼べるものだったと思います(10万円もするのに結構売れたらしいです)。

その松岡正剛さんが提唱するのが「編集工学」という概念で、これは要するに知的生産の技法です。千冊の本を案内する荒技が、どのような技法により支えられているのか、その秘密の一端がわかるかもしれませんよ。


ところで超弩級の「知」の巨人といえば、なんといっても南方熊楠ですね! つばめ文庫には「南方熊楠全集」がバラで販売されておりました。大型本の「南方熊楠選集」はよく見るんですが、この小型の「全集」はあまり見ない品です(まあ、内容は相当被ってるんですけどね……)。ちなみに、この中では『十二支考』がオススメです。これは、十二支の動物それぞれを民俗学的に考察したもので、内容は至極真面目で学術的なものなんですが、書き方にユーモアがあって、唐突にダジャレが飛び出したり油断ならない本です。ちょっと読むのに骨が折れますが慣れると意外とすらすらいけます。

「つばめ文庫」からもう一冊、『西蔵旅行記』(西蔵=チベットと読みます)。これは明治時代の黄檗宗の僧侶である河口慧海が、仏典の原典を勉強するためにチベットに密入国して大学に入り、法王に認められて医者になったりして目的を達し、また日本へ帰ってくるという探検旅行記。と書くとつまらなそうに感じるかもしれませんが、途中強盗に身ぐるみ剥がされたり、迷ったり、死にかけたりというハラハラドキドキの展開で、古い本ですが全く退屈しません。チベットに興味があろうがなかろうが、エンターテインメントとして読める第一級の旅行記です。

「つばめ文庫」さんは、「本で旅する」をテーマに掲げていて、旅行記が充実しています。旅行記というと昔すごく流行った時代があって、アムンセンとスコットの南極点到達競争の話とか、スウェン・ヘディンがさまよえる湖を求めてシルクロードを旅する話とか一世を風靡したものですし、日本でもNHK特集「シルクロード」は大流行しましたね。でも最近では、探索すべきところは大概探索し尽くしてしまった(ような感じがする)ので、そういう「未知なる世界への憧れ」が持ちにくい時代かもしれません。 でもまだまだ世界が人跡未踏の地で溢れていた頃の古い旅行記を読むと、違った目で世界を見られるような気がします。

またまた気分を変えて、こちらは書道の本です(あづさ書店)。古本屋の伝統的実用書が書道のお手本なんですが、書道の本が並んでいるといかにも古本屋的な感じがします。「書道」「山岳」「釣り」は、新刊書店ではさほどの分量がないのに、なぜか古本屋では大々的においているジャンルですよね。

あづさ書店さんには、外にも本を並べて頂きました。外に本が並んでいると、これまた古本屋という感じです。外に並べた本は、古本屋にとってのショーウィンドーですね!

その外の本に「Nostalgi Hero」という雑誌を見つけました。どうやらいわゆる「オールドカー」の雑誌のようです。「オールドカー大作戦」というイベントを定期的にしている「南さつま旧車会」のみなさんに来て頂きたいと思いました。

外には絵本もたくさんありました(中では古書リゼットさんが絵本を揃えていました)。その中で目についたのが『さっちゃんのまほうのて』。これ、涙なしには読めない絵本です。いやほんと。途中で泣いちゃうので読み聞かせとかできない本です。思い出すだけで目頭が熱くなります。私からはとても紹介できないので、ぜひ現物を手にとってご覧ください。

最後に。泡沫(うたかた)さんでは、なぜか顕微鏡が売ってました。謎です。こういう謎の商品があるのが、また古本屋の面白いところです。

というわけで、今度の土日はぜひ万世の丁子屋石蔵で古本屋のめくるめく世界に浸って下さい!

【情報】
「石蔵古本市—万世*丁子屋石蔵」
日時:12月9日(金)-12日(月)10:00-17:00(初日13:00〜、最終日〜15:00)
場所 :南さつま市加世田万世 丁子屋石蔵
参加古書店:あづさ書店 西駅店泡沫(うたかた)古書リゼット(レトロフト内)特価書店つばめ文庫
協力:南さつま市立図書館(12月11日(日)11:00より、会場にて除籍本の無料配布を開催) 
主催:南薩の田舎暮らし
Facebookイベントページでも順次案内を差し上げる予定です。

2016年12月7日水曜日

万世立ち寄りスポット案内—石蔵古本市情報

今週末に迫って参りました「石蔵古本市」。舞台は南さつま市加世田万世(ばんせい)の丁子屋石蔵です。

鹿児島市内から石蔵に来ていただく方は、古本市だけ見てとんぼ返りというわけにもいかないと思うので、ちょっと万世の案内をしてみたいと思います!

【目次】
1.万世特攻平和記念館
2.萬来ラーメン
3.京うどん彌蔵(やぞう)
4.万世ストアの鳥刺し
5.大崎公民館
6.村田旅館

1.万世特攻平和記念館

万世といえば、始めに触れなければならないのは、「万世特攻平和祈念館」です。

ここには、太平洋戦争末期に急ごしらえで出来た特攻基地があったのです。南薩の特攻基地というと知覧が有名ですが、万世からも約200人の若者が海の藻屑と消えました。

知覧と違って入館者はごく僅かですが、展示内容は見劣りしません。静かな慰霊の場になっています。ぜひ足を運んでみてください。

会場の石蔵からの距離は、徒歩で15分くらいです。

■万世特攻平和記念館
鹿児島県南さつま市加世田高橋1955番地3
0993-52-3979
・大人(高校生以上)300円
・子供(小・中学生)200円
営業時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)

2.萬来ラーメン

万世でお昼ご飯といえば「萬来ラーメン」です。

私は鹿児島の多くのラーメン屋より、ここのラーメンは美味しいと思っています。間違いないです。でも、その美味しさを説明するのは意外と難しくて、「これぞ鹿児島ラーメンって感じの落ちつく感じ」とでも言うんでしょうか。イマドキのラーメン屋にありがちな、「こだわりの○○」とか「究極の〜」とかそういうのは(いい意味で)全然ありません。「俺のラーメンを食ってみろ」的な傲慢さなど、かけらもありません。「よくきたね、ありがとう」って感じのラーメンです。大好きです。

「しょうゆラーメン」と「みそラーメン」がありますが、当然ながらどちらも豚骨ベースです。というか、「しょうゆラーメン」は全国的な基準でいえば豚骨ラーメンに分類されると思います。

会場の石蔵からの距離は、徒歩で5分くらいです。

■萬来ラーメン
南さつま市加世田小湊12-1
0993-52-7512
月曜定休 但し、祭日の場合営業 ←とネット情報ではあったんですが、火曜定休に変わったような…。未確認です。


3.京うどん彌蔵(やぞう)

最近出来た、うどん屋さんです。ここの店主は京都からほとんど縁のない万世に移住してきました。京うどんということですが、カレーうどんが看板メニュー。鹿児島にはほとんどない(他にありますかね?)本格的な京風カレーうどん屋さんです。

わざわざ京都から取り寄せたネギを使うなど、随所にこだわりがありそうです!(でも詳しく話を聞いたことはないんですけど)

うどんなのに一杯1000円くらいするので、覚悟して行ってください(笑)

会場の石蔵からの距離は、徒歩1分くらいです。

京うどん彌蔵
鹿児島県南さつま市加世田唐仁原6021
0993-87-5084
営業時間:11:00〜14:00


4.万世ストアの鳥刺し

今年、インターネット上で話題になりました…が、実は私は未だ食べていません! 時々は万世ストアには行くんですが。

詳細は以下の記事を参照してください!

【Kagoshimaniax】南さつま市加世田「万世ストア」の鳥刺しは他とはちょと違う激ウマ。加世田までそれだけの目的で走っていいレベル。

会場の石蔵からの距離は、徒歩で2分くらいです。

■万世ストア
鹿児島県南さつま市加世田唐仁原5393
0993-53-6666
営業時間:9:00~20:00


5.大崎公民館

ここは、普通の公民館なので許可なく中に入ってはいけないのですが、建築としてなかなか面白いので、通りを歩いた時にでも外から覗いてみてください。国登録有形文化財にもなっています。

元は「大崎報公議會舘」といって、いわゆる青年会館でした。初めに建設されたのは明治の末頃のことで、石造りの建物です。大正時代に洋風のファサード(正面)が増築されており、この頃は鹿児島県内で唯一の青年会館だったそうです。万世(当時の自治体名は「大崎町」と言いました)が県内でも先進地だったころの遺産です。

「明治末期の平屋建石造会堂の前面に鉄筋コンクリート造2階建を増築し、桁行28m梁間10m規模とする。会堂演台まわりはイオニア式の柱や偏平アーチで飾られ、増築部は柱形頂部や玄関ポーチの縁取、正面の飾りなど独特で特異な意匠が随所に見られる。(文化遺産データベースより引用)」とのことです。

会場の石蔵からの距離は、徒歩で3分くらいです。万世のAマートというJA店舗の向かいにあります。


6.村田旅館

まさかまさか、泊まりで「石蔵古本市」に来られる方はいないと思いますが、一応旅館を案内しておきましょう!

万世といえば、私は「村田旅館」がお気に入りです。詳しくは以下の記事を参照していただければと思いますが、古いタイルの流しを大事に大事に使っている、”ホンモノレトロ”な宿です。昔の広告入り鏡もいい味出しています。それに料理がとっても美味しいんです。

【南薩日乗】 ホンモノレトロな村田旅館が素晴らしい
【南薩日乗】 ホンモノレトロな村田旅館がステキにリニューアル

私は、(地元民なので)泊まったことはありませんが、食事利用だけでもできますから、たびたびここで美味しいご飯を食べさせてもらっていますよ!

■村田旅館
鹿児島県南さつま市加世田唐仁原5640
0993-53-3321


もちろんこれ以外にもいろいろ見所はあるんですが、なんといっても古い家を眺めるのが一番面白いですね。万世は南薩の商業の中心地として殷賑を極めた時代がありました。当時の立派な家は、傍目に見るだけでもその富のすごさがわかって感心します。でも実際に街歩きする際には、住んでいる方がいらっしゃいますので、あまりじろじろ見ないでくださいね。

【情報】
「石蔵古本市—万世*丁子屋石蔵」
日時:12月9日(金)-12日(月)10:00-17:00(初日13:00〜、最終日〜15:00)
場所 :南さつま市加世田万世 丁子屋石蔵
参加古書店:あづさ書店 西駅店泡沫(うたかた)古書リゼット(レトロフト内)特価書店つばめ文庫
協力:南さつま市立図書館(12月11日(日)11:00より、会場にて除籍本の無料配布を開催) 
主催:南薩の田舎暮らし
Facebookイベントページでも順次案内を差し上げる予定です。

2016年12月6日火曜日

図書館より、無料本の配布もあります!—石蔵古本市情報

「石蔵古本市」には、南さつま市立図書館もご協力いただいています!

12月11日(日)の11:00より、除籍本の無料配布をしていただくんです。つまり、いらなくなった本をタダで配ってくれます!

除籍本の無料配布は図書館で定期的に行われていますが、いつも人気のイベントですよね。最近は行っていませんが、以前はその日だけ図書館に黒山の人だかりがよくできていました。本がタダで手に入る! というのはとっても魅力的なことです。

私も、こちらへ越してきて間もない頃、図書館の除籍本無料配布に行って、とってもいい本をゲットしたことがあります。それは、河出書房新社から出ている「生活の世界歴史」シリーズ全10巻!

このシリーズは、政治史や国際紛争史がメインとなる普通の世界史とはうって変わって、人々の生活そのものの歴史を振り返るという画期的な叢書です。とはいっても、無料配布のイベントで目にするまで、このシリーズのことは知りませんでした。こういう出会いがあるから古本(除籍本も一種の古本ですよね)の世界は面白いです。

ところで、南さつま「市立」図書館が、「南薩の田舎暮らし」のような弱小団体のイベントにご協力してくれるなんてすごいことだと思いませんか? 実は南さつま市の図書館は、「ぬいぐるみのおとまり会」とかコンサートみたいな、ちょっと変わった活動もしている意欲的なところなんです。運営は、指定管理者でTRC(図書館流通センター)が行っています。

古本も面白いですが、図書館も地域にはとっても大事なところですよね。田舎の図書館は正直蔵書数などの面で十分ではないところが多いと思いますが、もっと充実させていってほしいと切望しています。

というわけで、「石蔵古本市」の3日目、12月11日の昼は南さつま市立図書館も参加してくださるので、無料本の配布をお楽しみに!

※配布の終了時刻は16:30を予定しています。

【情報】
「石蔵古本市—万世*丁子屋石蔵」
日時:12月9日(金)-12日(月)10:00-17:00(初日13:00〜、最終日〜15:00)
場所 :南さつま市加世田万世 丁子屋石蔵
参加古書店:あづさ書店 西駅店泡沫(うたかた)古書リゼット(レトロフト内)特価書店つばめ文庫
協力:南さつま市立図書館(12月11日(日)11:00より、会場にて除籍本の無料配布を開催) 
主催:南薩の田舎暮らし
Facebookイベントページでも順次案内を差し上げる予定です。

2016年12月2日金曜日

かぼちゃ収穫!

最近、ブログがイベントの告知ばっかりになってしまっていたので、時々は農業についても書きますね。

今日は、秋かぼちゃの収穫作業でした! 私は田んぼ後の水田を3枚借りてかぼちゃをつくっていて、そのうちの1枚の収穫です。

「加世田のかぼちゃ」という、一応ブランド野菜です(でも高級品というわけではないのが悲しいところ)。

今日収穫したのは、だいたい60ケースくらいありました。計画より、正直ちょっと少ないです。すごく不作というわけではないんですけど(「普通」の範囲内で、少なめな方という感じ)。何しろ台風が2回来ましたからね…。台風後、作業がうまくいかなくて結構諦めモードに入った時もありましたけど、こうして無事収穫の時を迎えられてよかったです。

台風後も、まるで真夏みたいな高温が続いて、しかも雨が多かったので病気が頻発しました。台風で痛んでますしね。やっぱり傷から病気が入るんです。昨年の2倍くらい農薬を使ったんじゃないでしょうか(もちろん基準内ですよ)。「普通」の範囲内に入ったことを喜ぶべきですね。

そして、病気の後はイノシシ! 実は私はかぼちゃには電柵をしていません。イノシシは、かぼちゃはあまりお好みでないようなので…。でも、圃場にいるミミズなどを食べに(だと思うんですが)やっぱりイノシシが来ます。そんなわけで、収穫前のかぼちゃがゴロゴロ転がってしまいました…。でも全体的にはそれほど酷い被害ではなかったのでセーフって感じでした。

そんなこんなで、今日が収穫開始日でした。しばらく収穫作業で忙しいです。ばっちり終わらせて、清々しい気持ちで「石蔵古本市」に入りたいですね!

ちなみに、このかぼちゃは基本的には農協に出荷しますが、一部はインターネットでも販売しようと思ってますので、その節はよろしくお願いいたします。

2016年12月1日木曜日

生まれ変わった石蔵と丁子屋——石蔵古本市情報

来る12月9日からの「石蔵古本市」の会場は、南さつま市万世の丁子屋さんの石蔵です。

この石蔵、最近リノベーションされまして、いろんな形で利用できるように整備されました。その素敵なリノベーションを見て「是非ここを使わせてもらいたい!」と思ったのが「石蔵古本市」の企画の発端です。

というわけで、会場となる「株式会社丁子屋」とその石蔵についてご紹介いたします。

さて、丁子屋さんといえば、県内では第3位の長寿企業で、なんと創業は享保12年(1735年)だそうで、280年以上の歴史があります。元々は廻船問屋(今で言えば総合商社みたいなもの)を営んでいましたが、幕末に醤油製造を開始、県内では相当な老舗のお醤油屋さんです(もしかしたら一番古いのかも)。

【参考:南薩日乗】丁子屋:廻船問屋が醤油屋になったわけ

長い商売の歴史がある醤油屋さんなので、石蔵以外にも遺産的なカッコイイ建築物が敷地内にはたくさんあるのですが、そのほとんどは今は(利用されていないという意味で)眠った状態です。

今回の会場となる石蔵も、以前はこんな風にほぼ全面がオオイタビ(やっかいな蔓性植物)に覆われて、半ば廃墟化していました。

しかしこの状態でも、立派な建築なのはすぐにわかるような建物で、私はリノベーションされる前からこの存在が気になっていて、「ここで何か面白いことができたらいいなな」と思っていました。

ちなみに、建築は大正時代。本来はもっと大きな倉庫だったのが、道路拡幅のために前面部分が取り壊されているのだそうです。

それがリノベーションされたのが、去年だったか一昨年だったか(あやふやですいません)。それはそれは素晴らしい空間に生まれ変わっています!

リノベーション後に、不思議な縁からピアノが設置され、「石蔵コンサート」も過去2回開かれていますし、時々は講演会のようなものも開催されているようです。

【参考】丁子屋ニュース(2016/8/31の記事)

ちなみに、この「石蔵コンサート」は来年2017年3月4日にも計画されていて、チェロの伊藤悠貴さんという方のリサイタルがあるそうです。楽しみですね!

ところでリノベーションの内容ですが、基本的には石の存在感と立派な梁は活かしつつ、見違えるようにキレイに改装されました。私も驚いたんですが、ちゃんとトイレまで設置しているのが立派です。

外観も(当たり前ですが)こんなにキレイに。

この鉄の扉がちょっと迫力がありすぎる感じかもしれませんが、「石蔵古本市」の当日はこれが開け放たれますので、気兼ねなくご入館ください。

ちなみに、この石蔵は丁子屋本店の向かいにあるのですが、「石蔵古本市」にお越しになりましたらぜひ丁子屋も覗いてみてくださいね。

私のオススメはなんといっても「なごみ酢」! 酢の物なんかつくるのにももちろん使えますし、意外な使い方としてはポテトサラダにこれを使うとものすごく美味しくなります。これうちの常備調味料ですね。

その他、「白だし」もいいですね! もちろん、お醤油屋さんなのでお醤油は言うに及ばずです。鹿児島の甘い醤油の、さらに濃厚な「さしみ醤油」がオススメです。

というわけで、「石蔵古本市」では、古本だけでなく老舗お醤油屋さんと石蔵もご堪能ください。

※丁子屋さんは、第2土曜と日曜日は定休日になってますので、残念ながら12月10日、11日はお休みですのでご注意ください!(日曜定休は知ってましたが、第2土曜もお休みなのはチェックしてませんでした。すいません)

【情報】
「石蔵古本市—万世*丁子屋石蔵」
日時:12月9日(金)-12日(月)10:00-17:00(初日13:00〜、最終日〜15:00)
場所 :南さつま市加世田万世 丁子屋石蔵
参加古書店:あづさ書店 西駅店泡沫(うたかた)古書リゼット(レトロフト内)特価書店つばめ文庫
協力:南さつま市立図書館(12月11日(日)11:00より、会場にて除籍本の無料配布を開催) 
主催:南薩の田舎暮らし
Facebookイベントページでも順次案内を差し上げる予定です。