明けましておめでとうございます。旧年中は多くの方にご高配を賜りありがとうございました。今年も何卒よろしくお願いいたします。
新年早々、また話題がポンカンで申し訳ありませんが、正月休みらしい休みもなく、早くも2日からポンカンの収穫作業がスタートです! 今、2巡目の収穫作業をしているところです。
「2巡目」というのは、ポンカンは果実による差がとても大きく一斉に色づくわけではないので、私は何回にも分けて収穫をするんですが、その2回目という意味です。昨年は4回収穫しました。今年はおそらく5回することになると思います。
写真は、その2巡目収穫が終わった様子です。色づいた果実がまだかなり残っているように見えますけど、私は樹上完熟してから収穫することにはこだわっているので、ちょっとでも青味が残っていたら穫りません。まあ、そう思っていても、やっぱり穫ってみたらちょっと青かったなー、というのは結構混じっちゃうんですけど。
ところで、これは私のポンカン園の、隣の園の写真です。同じ日に撮ったものです。もう、ほとんど全ての実が収穫されていますね。
ポンカンは、年明けには価格がガクッと下がってしまうので、農協出しの農家は年内にはほとんどの収穫を終えます。もちろん、収穫した果実にはひどく青いものも混じりますが、それをエチレンガスで燻蒸してカラーリング(色づけ)して出荷するわけです。
だから、年内に流通しているポンカンには未熟なものが多く、正直あまり美味しくありません。糖度や酸度の基準に合格しないと出荷ができないので、ひどくマズいというものはないと思いますが、でもやっぱり完熟したものと比べるとかなり味が落ちます。
でも、ポンカンはこのあたりでは伝統的に御歳暮用の果物として普及したので、そのイマイチな年末ポンカンが高く売られていて、年明けの美味しい完熟ポンカンの方が安値なんです。これがポンカンというフルーツの直面している大きな矛盾です。美味しいのが安値なのは別に構わないとしても、イマイチなものが高値なのはちょっといただけないですよね…。といっても、値段は味で決まるのではなく、需要と供給のバランスで決まっているので誰が悪いというものでもないですが…。
こういう事情から、私だけでも、ちゃんと美味しく完熟したポンカンを売ろうと、4回も5回も手間のかかる収穫作業を行っているわけです。
ちなみに、全部完熟してからまとめて穫ったらいいんじゃない? と思うかもしれませんが、完熟したらヒヨドリさんたちが来てバクバク食べていくので、完熟した実はすぐに収穫しないといけません。特に年明けからはヒヨドリさんたちとの収穫競争です!
無農薬や無化学肥料といった栽培方法が、味にどういう影響を与えているのかは正直いうとよくわかりません。でも、樹上完熟にこだわると、明らかに美味しいポンカンが収穫できます。これはもう間違いがありません。手間のかかる作業のし甲斐があるというものです。
これから、1月10日から15日頃にかけて完熟のピークを迎えます。3巡目で収穫する分です。これが一番味が乗ったポンカンだと思われます。ご注文の方、よろしくお願いいたします!
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