南薩の田舎暮らしでは各種のジャムを作っているわけですが、そのジャムの砂糖はほとんど全て「薩南製糖」から仕入れています。
薩南製糖は、枕崎にある製糖会社です。沖縄、奄美から仕入れた砂糖の原料(粗糖)を精製して各種の砂糖を作っています。ここの含蜜糖は本当に美味しくて、そのままペロペロなめたいくらいです。特にコーヒーに入れて牛乳を入れれば、美味しい「黒糖ミルク珈琲」ができちゃいます。
薩南製糖が販売している砂糖は、種類がたくさんあります。砂糖には、黒砂糖など糖蜜を分離していない黒っぽい砂糖と、糖蜜を分離して精製した白っぽい砂糖があるんですが、ここから黒、ここから白、というようなものではなくて、その中間にグラデーションがあるんです。白い砂糖の中でもクリーム色をした砂糖もありますし。
そこで難しいのが原材料表示! お客さんの中にはどのような砂糖が使われているのか気にしている方も多いです。最近は、白砂糖は体に悪いとかいう人もいるので、私たちも使っている砂糖をちゃんとお伝えしたいと思っているのですが、正直JAS(日本農林規格)に則って書くと黒と白の間の部分が全然伝わりません。規格上は白と黒がキッチリ分かれているので…。
例えば、現在販売中のジンジャージャムの場合、「島砂糖」という商品を使っていて、これは国内原料100%(鹿児島・沖縄産)のサトウキビから作られた「きなこ色」の砂糖です。でもこれ、JASに則って書くと単に「砂糖」なんですよね…(糖蜜が除かれているため)。これじゃ普通の廉価な白砂糖を使っていると誤解されてしまうかもしれません。
そもそも原材料表示は、中身に何が使われているか消費者へ伝えるものなのに、杓子定規にJASに従ってよくわからなくなるのは本末顚倒な気がします。
そこで、私たちのジンジャージャムでは、これから砂糖の原材料表示は「島砂糖」とすることにしました。これは薩南製糖がつけている商品名なんですが、これが一番わかりやすいという考えです。
その他、商品毎にいろんな砂糖を使っています。どんな砂糖を使うかで結構味や見た目が変わるんですよね。ジャムにグラニュー糖を使うとコクはないけど色が鮮やかになりますし、黒糖を使うと芳醇な味わいになりますが色はくすみます。そのあたりのバランスを見ながら砂糖を選んでいます。
先日、薩南製糖に砂糖を仕入れに行ったら、「この前いただいたジャム、美味しかったですよ!」と声を掛けて頂きました! 覚えていてくれたんですね。嬉しかったです。何かお土産を持っていけばよかったと後悔しました。いつもお世話になっております!
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