2023年9月12日火曜日

第8回そらまどアカデミア「仮面にみる文化形成」を開催します

第8回そらまどアカデミア開催します!

今回は、ギャラリー蛇足の漣(さざなみ)俊介さんに、仮面について語ってもらいます。

漣さんと知り合ったのは、イベント出店で隣同士になったのがきっかけでした。出店の屋号が「仮面夫婦プロジェクト」。どこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。

「仮面夫婦」とは、対外的には夫婦だけれども、実際には夫婦ではない、という意味ですよね(最近は、冷え切った関係という意味で使われているらしい)。

でも「仮面夫婦プロジェクト」はそう言うことではなく、これは夫婦で行う仮面作りの活動で、そしてイベントは仮面作り(彩色)のワークショップでした。

仮面作り活動に「仮面夫婦プロジェクト」っていう危うい名前を付けちゃうところが、漣さんの人柄をよく表しています(笑)

【参考】仮面夫婦プロジェクトのInstagram
https://www.instagram.com/kamenfufuproject/

さらにこの「仮面夫婦」は、頴娃町に「ギャラリー蛇足」というギャラリーを2021年12月にオープンさせました(奇しくも「そらまど」と同時期)。頴娃の田舎にあるのに、妙にインターナショナルな感じがする場所です。

【参考】ギャラリー蛇足
https://dasoku.kamenfufuproject.com/

「蛇足」というのは、「やらない方がいい無駄なつけたし(をやっちゃうこと)」ですが、文化ってそういう余分なものから育まれるものでしょ? という考えでこの名前にしたみたいです。漣さん夫妻は、マイナスの意味がある言葉をプラスに転化して使うのがお好きなようです。物事を裏側から見るタイプ。つまり、ひねくれてる(笑)

こういう人には、ぜひ話を聞いてみたい! というわけで、「世界の仮面について語ってくれませんか?」とお願いしてみました。漣さんは、世界中いろんなところに行っているみたいなので、世界の仮面についても詳しいのではないかと思ったからです。そしたら「ちょうど自分でも仮面文化についてまとめたいと思っていたところです」とご快諾いただきました!

仮面の裏側を覗くような面白い話が聞けそうです。どうぞお申し込み下さい。

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第8回 そらまどアカデミア

仮面にみる文化形成

講 師:漣 俊介

なぜ人間は仮面を必要としたのか、仮面はどのようにして文化となり得たのか。そして仮面の役割はどう変化したのか。姫路張り子のコレクターだった祖父の影響で、私自身も張り子面を作るようになりました。そのお面の材料から、世界の仮面文化を考察したいと思います。

日 時:2023年10月8日(日)14:00〜15:30(開場13:00)
場 所:books & cafe そらまど (駐車場あり)
料 金:1000円(ドリンクつき) ※中学生以下無料
定 員:15名
要申込申込フォームより、または店頭で直接お申し込みください。※中学生以下は無料ですが申込は必要です。
問合せこちらのフォームよりお願いします。

<講師紹介>
1984 年兵庫県姫路生まれ。グラフィックデザイナー・一コマ漫画家。南九州市で私設アートギャラリー「ギャラリー蛇足」を夫婦で運営。仮面夫婦プロジェクト名義でも活動。漣俊介デザイン企画代表。


2023年8月16日水曜日

南薩の田舎暮らしの米作り

南薩の田舎暮らしのお米=「無農薬・無化学肥料のお米」が、今年はちょっと豊作です。

いつもなら、常連さん達がご購入くださるとほとんど在庫がなくなります。

去年はちょっと不作だったこともあって8月25日には売り切れました。

しかし、今年はまだまだ在庫があります! 

つまり、新規顧客開拓のチャンス。ということで、南薩の田舎暮らしではどんな風に米作りをしているか、改めてお伝えしたいと思います。

まずは苗作りです。

うちでは、近所の農家Kさんの米作りに便乗させてもらっています。なので、苗作りはKさんがやってくださっています。

無農薬での米作りでポイントとなるのが苗作り。植えてから無農薬にするのは草取りさえすればそんなに難しいことではありませんが、苗作りの段階で農薬を使わないのが難しい。

さて、苗作りで最初に行うのが種子の消毒。消毒といっても農薬は使わずにやります。「温湯消毒」といって、60℃のお湯に一定時間種を浸して消毒します。これけっこう手間がかかります(専用の機械も必要)。

ちなみに種子は富山県産コシヒカリです。

次は播種です。

これは共同作業ですので、うちも手伝います。播種は、このようなベルトコンベア式の機械で、培土→種子→水→覆土の順に苗箱にいれていく作業です。

普通なら、この時かける水に農薬を混ぜておき、培土・覆土の消毒を行うのですが、当然、化学農薬は使いません。

ではどうして雑菌の繁殖を抑えるのかというと、「タフブロック」という農薬を使います。これは生物農薬で、無害な菌を敢えて繁殖させることで雑菌の繁殖を抑えるものです。 

なお、培土・覆土は熱殺菌したものを使います。土の熱殺菌は普通の農家はできないので、この土は専門の業者からわざわざ購入したものです。

なお、うちのお米は「無農薬・無化学肥料」を謳っていますが、実はこの土に微量の化学肥料が含まれているので、厳密には無化学肥料ではありません。でもほんの少しなので大目に見てくださいね。

ともかく、普通なら、苗作りの段階でいくつか殺菌の工程があり、いろいろな農薬を使うんです。これに農薬を使わないのは工夫と設備が必要。それをしているKさんのおかげで無農薬・無化学肥料の米作りができています。ありがとうございます。

次に圃場の方にいきます。

こちらは、冬の間、たんぼにレンゲを植えている様子です。

「無農薬・無化学肥料」と言っていますが、うちでは実際には有機肥料もほぼ使いません。

ちなみに以前は鶏糞を使っていましたが、最近はほんの少しの堆肥とレンゲによる窒素補給分だけで育てています。窒素の量でいうと、平均の3分の1程度の肥料ではないかと思います。

ただし、天候の関係などでレンゲがうまく育たなかった田んぼには、今でも鶏糞肥料を少しあげています。

代掻き・田植えは、普通どおりです。

世の中には、冬期湛水とか、直播きとか、不耕起とかいろいろありますが、うちではごく一般的な栽培方法を採用しています。

他の農法はやったことがないのでわかりませんが、この普通のやり方でも十分美味しいお米ができると思っています。

作業は普通通りですが、普通でないのは、うちの地域は「早期水稲」といって、田植えの時期が普通より2ヶ月くらい早いということです。例年4月10日前後に田植えを行います。

「早期水稲」は、早く収穫することによって台風被害を受けないようにする、という工夫ですが、「水温がまだ低い時期に植えるので、低温に強いコシヒカリに適した栽培方法」という副次的なメリットがあります。

田植えが済んだら、次は草取りです。

除草剤を使わないと、当然ながら草が生えます。それを、意地になって手で取っていきます。

「八反押し」という除草の手押し車みたいなのもあるのですが、効率は一見いいものの、完全には除草できないことと、非常に力がいることから使わなくなり、いろいろ工夫した結果、今では一本一本手で草取りしています。

いろいろ工夫した結果、一番原始的な方法に落ちついたのが自分でも不思議です。

でも、数年草取りを徹底してやっているおかげで、最近はこの写真(数年前撮影)のようには雑草が生えなくなりました。一度、徹底的に除草すると、雑草の種が落ちないので自然に雑草が減ってくるというわけです。

また、田んぼがきれいに湛水(水が溜まっている)していれば、そんなに雑草が生えるものではありません。特にこの地域にはジャンボタニシ(スクミリンゴガイという巻き貝)がいて稲も食べますが(!)雑草も食べてくれるので、草取りの手間は比較的少なくてすみます。

ちなみに、水はどこから引いているんですか?という質問が時々あります。

3箇所ある田んぼのうち、1箇所は名も無い小川から水を引いていて、ここは非常に水が綺麗です。川シジミがいます(写真)。

もう2箇所は、塘川(ともがわ)という近所の川で、人家はありますが基本的に生活雑排水は少なく、上流に田んぼがないので農薬などの混入もないところです。

田んぼの中には、カエル、アカハライモリ、ヒルなどがたくさんいて、時々カニもいます。

なお、大浦町の干拓地では共同防除が行われており、開花時期(6月末頃)にヘリコプターで農薬を散布しています。うちの田んぼは干拓からは遠く離れていて、当然この農薬はかかりません。肥料分を少なくしているので、そもそも虫害も病気もほとんど出ないので農薬は不要です。

ただし、カメムシ食害はたまにあります。白いお米の中に混入した、黒く変色したお米がそれです。こればっかりはどうしようもないので、見なかったことにしてください。

早期水稲では、稲刈りは8月です。

稲刈りは、例によってKさんに委託しており、コンバインで刈って、乾燥機で乾燥させます。

天日干しじゃなくてすみません…!

でも、一人で米作りしているので、とてもじゃないですけど天日干しとか不可能ですね。きっと美味しくなるとは思うのですが。

ところで、うちの田んぼは非常にキレイだとKさんも褒めてくださっています。刈りやすいと。無農薬だからといって、雑草だらけになったらいやですし、効率も悪く、周りの目も気になります。

私が無農薬でお米を作るうえでの一つの目標は、「美しい田んぼ」をつくることです。「美しい田んぼ」は、大抵味もいいです。草取りの甲斐あって、この数年は、目標としている「美しい田んぼ」ができています。

お客様からもとても高い評価をいただいており、この1週間でほぼ1トンのお米が売れました。残りは200kg程度です。有機認証は取っていないですが、無農薬・無化学肥料のお米としては結構安い方だと思いますので、この機会にぜひご賞味ください。

玄米での発送もOKです。

↓ご購入はこちらから
【南薩の田舎暮らし】【2023年産】無農薬・無化学肥料のお米(5kg) (2,900円)
【南薩の田舎暮らし】【2023年産】無農薬・無化学肥料のお米(10kg) (5,100円)

2023年8月10日木曜日

【お客様の声】「今年も新米を楽しみにしておりました」

2023年の新米、販売開始しました!

といっても、受注開始したのは8月2日のことなので、ブログでの案内が1週間以上も後になってしまいました。申し訳ありません。

今年は、天候(特に水)に恵まれ、管理が行き届いて、これまでで一番綺麗な田んぼをつくることができました。雑草もあんまりないし、生育も揃っているし。それに生育が早くて、例年より1週間ほど早く収穫を迎えました。

ただ、収穫してみると、例年よりも粒(りゅう)がやや小さくて、意外とすごく豊作という感じではありませんでした。今年は最高の出来かと思っていましたが、見た目ではわからないものですね。それでも、豊作で品質もよい方かもしれません(虫害はちょっと受けましたが)。

すでに、たくさんのご注文をいただいており、ブログで案内する前に在庫が半分になりました。例年ご注文を下さる常連さんのおかげです。

ところで、「南薩の田舎暮らし」のカート機能には「備考」を書く欄があるのですが、ここにわざわざメッセージを書いてくださる方が多く、これにはいつもビックリしています。食べて美味しかったとメッセージするのではなく、注文の段階(!)でメッセージを下さる方も多いんです。というわけで、その一部をご紹介します。

待望の新米を今年もいただけて、とても幸せです!(東京都 Hさん)

この日を楽しみにしておりました。
お米だけで食べるのが、大好きです。一粒一粒が甘くて、お米のしっかりした味がして感動しながら食べてます。毎年、美味しいお米をありがとうございます。(鹿児島県 Tさん)

今年も窪さんのお米が食べられる幸せ 大事に食べます。(鹿児島県 Yさん)

今年も新米を楽しみにしておりました。(神奈川県 Sさん)

例年ご好評をいただいており、(自分でいうのもなんですが)ファンが多いお米です。

半分になったとはいえ、まだ在庫はたくさんありますので、南薩の田舎暮らしの「無農薬・無化学肥料のお米」をぜひお試し下さい。

↓ご購入はこちらから
【南薩の田舎暮らし】【2023年産】無農薬・無化学肥料のお米(5kg) (2,900円)
【南薩の田舎暮らし】【2023年産】無農薬・無化学肥料のお米(10kg) (5,100円)

 ※今の時期は玄米での発送も可能です。

2023年7月30日日曜日

第7回そらまどアカデミア「戦前・戦中・戦後の絵本〜移りゆく子ども観〜」を開催します

第7回そらまどアカデミア開催します! 今回のテーマはちょっとディープですよー。

講演してくださるのは、四元誠さん。四元さんには、昨年9月に開催した第3回そらまどアカデミアでも、「絵本が映す世相と価値観—昭和・平成・令和をたどりながら—」と題した講演をしていただきました。

【参考】
第3回そらまどアカデミア開催しました! 絵本が語る社会の変化。
http://nansatz-kurashi.blogspot.com/2022/09/3.html

この講演は、大正時代から現代までの絵本の移り変わりを大量の絵本とともに語るものでしたが、あまりにも内容がありすぎて、2時間半近くの大講演となりました。その際に、「この内容が1000円では安い!」「また聞きたい!」という声をたくさんいただいたので、ご要望にお応えして、また四元さんに語っていただくことにしました。

そして今回は「戦前・戦中・戦後の絵本」に絞り、「子ども観」の移り変わりに着目した話をしてくださいます。このテーマをいただいた時、「すごいところを狙ってきたな!」と思いました。

というのは、四元さんの本業は作陶家ですが、陶業の傍らで長年にわたって児童施設での読み聞かせを行っていらっしゃいます。なので、絵本は仕事の一部でもあるんです。ところが、戦前・戦中の本なんか、読み聞かせでは絶対使わないわけです。読んだら問題になるかもしれない(笑) だから普通にしてたら絶対買わない本…のはず。なのに、結構この種の本をコレクションしているみたいなんですよね、四元さん。

しかも前回の講演では、「絵本も戦争遂行に協力させられたので、戦中には面白い絵本はない」 と言ってました。面白い絵本はない、と思っているのによく集められますよね。実際、戦前・戦中の絵本は今ではほとんど顧みられることはないと思います。つまり、ひとかたならぬ思い入れがないと足を踏み入れないのがこの世界ではないでしょうか。

でも四元さんは、前回の講演で「国策への協力という大義名分があったため、むしろこの機会を捉えて多くの絵本が出版された」とも言っていました。

つまり戦前・戦中は、絵本の歴史の恥部であると同時に、実は次の時代へのスプリングボードだったのかもしれません。私にとっても、全く”未知の領域”であるこの世界のことを、ちょっと覗くことができるのを楽しみにしています。

ぜひお申し込み下さい。

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第7回 そらまどアカデミア

戦前・戦中・戦後の絵本〜移りゆく子ども観〜

講 師:四元 誠

児童向けの読み物として編集される絵本の内容には、社会における彼らの存在をどう捉えるのかといった、いわゆる「子ども観」が色濃く反映されます。今回は、戦前・戦中・戦後、それぞれの時期に出版された絵本を紹介しながら、その移り変わりをたどってみたいと思います。

日 時:9月10日(日)14:00〜15:30(開場13:30)
場 所:books & cafe そらまど (駐車場あり)
料 金:1000円(ドリンクつき) ※中学生以下無料
定 員:15名
要申込申込フォームより、または店頭で直接お申し込みください。※中学生以下は無料ですが申込は必要です。
問合せこちらのフォームよりお願いします。

<講師紹介>
作陶家/琴鳴堂 代表。1973年鹿児島県生まれ。博物館の展示造形物の制作やミュージアムグッズのデザイン。学習教材の開発と製作、文化財の啓発普及に関する体験学習の企画・立案を中心に活動中。


2023年7月1日土曜日

「今年はかぼちゃで儲かるぞ!」と思ったのもつかの間…

6月半ばからかぼちゃの収穫を順次やっていたのですが、ようやく収穫作業が終わりました。

かぼちゃって一つ一つがとても重いうえに、初夏の暑い時期に一気に収穫するので、収穫作業はホントーに大変なんです。

ちなみに、今年の収穫量は全部で280ケースほどでした。1ケース15㎏として4.2t。これを畑から運び出すわけですからそりゃ疲れます。連日すっかり疲労困憊しておりましたが、収穫が終わってホッとしているところです。

ところで、みなさんは「今年はかぼちゃが高いなー」と思っていませんでしたか?

実は、今年は異常事態と言えるほど、かぼちゃ価格が高騰しておりました。長くかぼちゃ栽培をやっている方も「こんな価格は見たことがない」と言ってました。

原因は、冬の間の日本のかぼちゃを支えているニュージーランド産が激減したためです。ニュージーランドでは2月14~16日にサイクロン「ガブリエル」が直撃し、ニュージーランド政府は国家非常事態宣言まで出すという大変な被害を受けました。

そのためニュージーランドの農業生産は壊滅! 農地の冠水もかなりあったように報道されています。こうして、特に台風には弱いかぼちゃは輸出されなくなってしまいました。なおメキシコ産も今年は不作だったみたいなので、輸入物かぼちゃ全体が激減してしまい、かぼちゃ価格が異常に高騰したのです。

一番高騰した2月後半のかぼちゃ卸売価格は、平年の5倍近くの約700円/kgにもなりました! そこから一度はやや価格が低下したものの、沖縄産も不作だったために3月中旬から価格が反転して再び上昇し、南さつまから「加世田のかぼちゃ」を出荷開始する5月上旬にも600円/kg近くの単価になっていました。

かぼちゃ1ケース(15㎏)が1万円近くするという、とんでもない好況で迎えたのが今年の「加世田のかぼちゃ」だったわけです。世間のみなさんが、「最近かぼちゃが高くて手が出ないなあ」と不便に思っていたその裏で、我々かぼちゃ生産者は「今年は稼げるぞ!」と喜んでいたんです(笑)

ところが6月に入って相場が急落します!

原因は、春先のかぼちゃの異常な高騰を見た全国の生産者が、急遽生産を拡大(または早期出荷)したためではないかと私は思っていますが、単に正常化しただけなのかもしれません。鹿児島でも2月以降に割と天候に恵まれたことで豊作傾向であり、どちらかというと市場にはかぼちゃが余り気味という状況になってきました。

そんなわけで、私がかぼちゃを出荷する6月末には、かぼちゃの卸売り価格は平年並みどころか、平年よりちょっと安いくらいという状況に……。「今年は稼げるぞ!」と思っていただけに精神的ダメージが大きい(泣)

農業は地に足の着いた仕事と思わていますが、実際はギャンブル性が高い賭博みたいな面があります。かぼちゃはまだ安定しているほうで、キュウリとかジャガイモなんてのはほとんど公営ギャンブル(笑) 雨の日に農家がパチンコに行くのも納得です。

しかし私自身は、これまで相場でいい思いをしたことがありません。今年は初めてかぼちゃで儲かると思ったのにぬか喜びでした。そんなわけで、収穫作業も、なんだか思った以上に疲れました…。

でも、相場が正常化したのはみなさんにとってはいいことですよね。ようやくかぼちゃが安くなったのでたくさん食べてください。

※南薩の田舎暮らしのかぼちゃ(南薩かぼちゃ)は、販売開始したのですがすぐに売り切れてしまいました。すみません。

※冒頭の画像は、「Fieldman Research」の「カボチャの市場価格 変動とその理由 2023年6月」からトリミングして引用しました。作成方法は以下のとおりだそうです。
https://hatakemon.com/pumpkin_market_price/

農林水産省の「青果物卸売市場調査」をもとに作成しています。札幌市、仙台市、東京都、横浜市、金沢市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市、広島市、高松市、北九州市、福岡市及び沖縄県に所在する卸売市場のデータの集計です。


2023年6月21日水曜日

お得なコンフィチュール3種セットをぜひご利用ください

南薩の田舎暮らしのコンフィチュール3種セットを作りました!

コンフィチュールは、「南薩の田舎暮らし」創業の頃からの商品で、今年の8月でちょうど10周年を迎えます。

この10年間、ずっと作ろうと思っていて作れなかったのがこの3種セットでした。

まあ、「ずっと作ろうと思っていて…」というのはちょっと大げさですが、実際、なかなか作れなかったのです。

というのは、うちのコンフィチュール(ジャム)は、製造量が少なく、しかも賞味期限を短めに設定しているので、3種類を同時に販売している時期がすごく短い! 2種類販売している時は結構あるんですが…。

今年は、いろいろな事情が重なって、今の時期にコンフィチュール3種類が揃いましたので、「今だ!」と思って作ったのです。そして「金柑とたんかん」のコンフィチュールの賞味期限も8月末とだんだん迫ってきていますので、ちょっと割引することにしました。

コンフィチュール3つは別々に買うと通常1,800円ですが、3種セットは割引して1,560円。10%以上お安くなっております。もちろん箱代はいただいておりません(ただし熨斗は準備しておりません)。

この機会にぜひお得なコンフィチュール3種セットをご利用ください。

<3種のコンフィチュール>
■ 金柑とたんかん
■ 南高梅
■ すもも

↓ご購入はこちらから
【南薩の田舎暮らし】コンフィチュール3種セット

2023年6月13日火曜日

第6回そらまどアカデミア開催しました! 尺八という特異な楽器について

6月11日(日)、第6回そらまどアカデミア「竹の音に魅せられて」を開催しました。

当日は大雨になるかもという予報でしたが、それほどでもなくてホッとしました。

さて、今回は室屋無吹さんにお越し頂き、尺八を吹きながら、尺八の魅力とその歴史について語っていただきました。

室屋さんは虚無僧の姿で登場。そして室屋さんが吹く尺八の音の素晴らしさに、まず会場の皆さんが衝撃を受けていました。それは、西洋音楽のようなピッチが定まった音ではなく、「かすれと揺らぎ」が醸し出す音の魅力です。「音楽」ではなく「音」と言いたいですね。

尺八は元々、禅宗の一派である普化宗(ふけしゅう)の僧侶=虚無僧(薦僧)たちが、悟りを得るための修行として吹く「法器」でした。そこでは「一音成仏(いっとんじょうぶつ)」といって、「一音」で悟りの境地に至るという、なんとも信じ難いようなことが言われていました。

「一つの音だけで悟れるわけないだろ!」というのが普通の人の感覚かと思いますが、実際に室屋さんの尺八を聞いてみると、「一音で昇天することだってあるかも」と思います。そういう、「音楽」とは全く違う音の世界が尺八にあるんです。

では、尺八だけでなく、日本の伝統音楽にはそういう音の世界が他にもあったのかというと、もちろん多少はあったのですが、尺八は他の楽器とはちょっと違います。

というのは、日本の伝統音楽は、元々は古代の律令国家の時代(飛鳥・奈良時代)に、唐からごっそり輸入されたものでした。この音楽は法会で演奏されるなど仏教と共に受容されており、笙とか篳篥(ひちりき)、龍笛、琵琶といった楽器も、今では純邦楽みたいに思われていますが元は中国からの輸入楽器です。

尺八も中国から輸入されたものが原型になっているそうですが、当時は竹に穴を6つ空けたもので、今のものとは少し違うようです。この尺八の祖先のような楽器はなぜか廃れてしまい、室町時代くらいに5穴の尺八が登場するようになります。

それは、やはり室町時代に中国からもたらされたようなのですが、そのあたりの伝説は『虚鐸伝記国字解』というものに書いてあります。ところがこれがクセモノの本で、虚実入り交じっている。この本は『虚鐸伝記』という漢籍に註解を施した体裁になっているのですが、そもそも『虚鐸伝記』なんて本があったのかどうかも定かでないという…(笑)

尺八は、嘘か誠かわからないような伝説が常にまつわりついているそうです。ともかく尺八は、音楽=楽器としてではなく、室町時代の頃は「法器」として、吹禅(すいぜん)の道具として受け取られていたのです(しかし「吹禅」という言葉もいつからある言葉なのか判然としない、ということです)。

では、楽器ではなく「法器」である意味は何か? それは、「決まった曲を決まった音程で吹くという技術的なことを目的とするのではなく、それぞれの人が出す音、人となりを表す音によって自己表現する」というようなことなのかなと理解しました。

「一音成仏」というのも、一音に命をかけるというような意味もあるのでしょうが、それよりも、「曲」のようなまとまりを技術的に再現することを目的としないのが尺八の「法器」たる所以(ゆえん)なのかもしれません。

そしてだからこそ、尺八は頑固なまでの(?)独奏楽器として発展していきます。

箏、琵琶、笛、三味線、太鼓などなど、雅楽由来の邦楽器の多くは、基本的には合奏することを前提に作られたものです。というのは、雅楽は元々アンサンブル音楽であるためです。それが伝播する過程で独奏楽器に変容していく場合もありましたが、ゴッタンのような民俗楽器も含め、伴奏・合奏を目的としているのが基本です。

ところが尺八の場合、「音は人を表す」という個人の禅境と深く結びついていたためか、みんなで合奏しましょうとか、歌の伴奏をしましょうとかいう方向には行かず、基本的に独奏楽器…ならぬ独奏「法器」として続いていきます。

そう考えると、尺八は、究極の個人主義的な楽器かもしれません。これが邦楽器の中における尺八の特異性なのではないか、と講演を聞きながら考えました。

そして、だからこそ地無し尺八は自由なんです。曲や吹き方にはもちろん伝承がありつつも、それは口伝を繰り返す伝播の中でいろいろに変化しており、その人なりの吹き方が許されるのが尺八の世界だそう。そんな楽器、他にはなかなかないですね。

ところで、講師の室屋さんをおじさんだと思っていた方がいたようなのですが、写真の通り若い女性で、普段は控えめでホンワカした感じの方です。今回の講演も朴訥というか、良くも悪くも(!?)流暢にしゃべる感じではありませんでした。

ところがひとたび尺八を手にするや、表情も雰囲気も一変! まるで鬼神のような調子で尺八を吹かれ、なんとも雄弁に音の世界を展開されました。 このギャップもまた室屋さんの魅力かなと思います。

今、日本で多くの人が親しんでいるのは「地あり尺八」といって、明治以降に西洋音楽の音階を演奏出来るように作られた新しい尺八です。今回室屋さんが熱く語ってくださったのは、明治以前の伝統的な「地無し尺八」。どう違うかという詳しい説明は割愛しますが、よりワイルドで原始的なのが「地無し尺八」だと思って下さい。こちらは調律もだいたいだそうです。つまり綺麗な(ピッチが整った)音が鳴らない。ところが綺麗な音でないところに、幽玄の美が生じるというのが面白い逆説です。

この「地無し尺八」は、日本では取り組んでいる人がとても少ないそうですが、今はかえって外国で評価され、外国ではたくさんの方が吹いているということでした。こんな素晴らしい世界があるのに、知らないなんてもったいない! ということで、室屋さんは「地無し尺八」を知ってもらう活動もしています。今回の講演も、その一環かと思います。

今回、初めて「地無し尺八」の音を聞かれた方も「これはめちゃくちゃカッコイイ」とその虜になっていました。「そらまど」が尺八の世界を覗く小さな窓になれてよかったです。お越し頂いたみなさま、ありがとうございました。