2026年10月19日月曜日

第26回そらまどアカデミア「東南アジアの仏教と人と社会、生活の中の信仰」を開催します

12月6日(日)、そらまどアカデミア開催します。

今回のテーマは東南アジアの仏教です。みなさんは東南アジアの仏教ってどんなものかイメージがありますか?

私事ですが、この夏に娘(中2)が青年海外協力隊関係の事業で、ラオスに一週間行かせてもらいました。首都ビエンチャン近郊にあるホーナーニャイ村というところに4日間ホームステイさせてもらったのですが、村の中心にはお寺があり、歓迎会や別れの儀式(バーシーというらしいです)などは全てお寺で行われたそうです。そして朝にはお坊さんが托鉢で村を回るので、村人は家の前に座って食べ物などを準備して待ちます。一緒にホームステイした中高生17人のうちの一人が「生活の中心に宗教がありました」と書いていました。

東南アジアの仏教は「上座仏教」です。「上座仏教」とは、インドでブッダが説いた教えに近い、「出家し、修行して悟りを目指す」仏教です。一方、日本の仏教は「大乗仏教」。「大乗」とは「大きな乗り物」のことで、「出家や修行をしていない人も含めすべての人を救う」という意味合いです。こういう説明では、「上座仏教」は限られた出家者のみの狭い仏教だというイメージになるのですが、実際には、修行しているお坊さんに喜捨(お布施)をすることで功徳を積めるという宗教的実践が広く共有されており、お寺と人々の生活は密接にかかわっています。

もちろん、東南アジアといってもいろいろな地域があります。ラオスやタイは仏教国ですが、マレーシアはイスラム教を国教に定めています。ただ国教といってもマレーシアではイスラム教以外も自由に信仰してよく、仏教、キリスト教、ヒンドゥー教、道教などが信仰されており、多宗教国家となっています。

かつて、「神と仏が仲良く共存している日本の神仏習合は和の心だ。」といった言説が流行ったことがありました。さらには、日本人は正月には神社に詣で、葬式は仏教で行い、クリスマスや結婚式はキリスト教的に祝います。これは異なる宗教を排除せず取り込んできた日本人の特性だというのです。しかし東南アジアでも多宗教が併存してきました。しかも東南アジアの国々は少数民族を多く抱え、そうした在来の人々の信仰に加え、華人(中国人)の信仰(道教・大乗仏教)、植民地時代のキリスト教もあり、多民族・多宗教が共存するという状況になっています。日本の神仏習合よりもずっと異質なものの共存度が高いのかもしれません。

今回ご講演をお願いした黒田景子先生には、このような仏教を中心とした東南アジアの宗教と社会の状況について、タイとマレーシアという隣接しながらも宗教面では大きく異なる位置にある国を題材にして語っていただきます。日本の仏教や信仰を客観的に顧みる機会にもなるかもしれません。ぜひお聞きください。

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第26回 そらまどアカデミア

東南アジアの仏教と人と社会、生活の中の信仰

講 師:黒田景子

東南アジアの仏教は上座仏教(小乗仏教)で日本の仏教信仰とはかなり異なります。そこでは人々は生活の端々に仏教の教えや慣習を感じつつ暮らしています。長年のタイやマレーシアでのフィールドワークでの経験や多民族多宗教社会の中での暮らしや祭りなどについてお話しします。

日 時:12月6日(日)14:00〜16:00(開場13:00)
場 所:books & cafe そらまど (駐車場あり)
料 金:2000円(ドリンクつき) ※中学生以下無料
定 員:15名
要申込:申込フォームより、または店頭で直接お申し込みください。※中学生以下は無料ですが申込は必要です。

<講師紹介>
1957年、京都生まれ。大阪外国語大学タイ語科卒、マレーシアのマラヤ大留学、大谷大学大学院仏教文化博士課程中退から1994年より鹿児島大学勤務、京都大学東南アジア研究所バンコクリエゾンオフィス所長を経て、鹿児島大学法文学部、後に共通教員センター教授を経て現在鹿児島大学名誉教授。 

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