2015年10月19日月曜日

「つばめ文庫」の出張販売も楽しみ!——珈琲を飲む会情報(2)

さて、11月15日開催の「海の見える美術館で珈琲を飲む会vol.2」の目玉は、なんといっても古本の出張販売!

鹿児島市武岡にある「つばめ文庫」さんにイチオシの古本を持ってきていただきます。

「つばめ文庫」は、鹿児島市での様々なイベントに出店されており、 例えばアミュでやってる「デイライトパーク」などで目にされた方も多いのではないかと思います。でも実は私も武岡の店舗には行ったことがなくて、先日ようやく行ってきました! というわけで、珈琲を飲む会への予習として、「つばめ文庫」の紹介をさせてください。

といっても、「つばめ文庫」の紹介は既にいろいろなところ↓でされているので、私は本棚中心に行きますね!
 古書店で見つかる浪漫派ツーリズム
 かごしま一番星 自分らしい生き方を探して


「つばめ文庫」の得意ジャンルは、郷土誌や民俗学だそうです。古本屋は、新刊書店と違ってお店ごとに品揃えにかなりの個性が出ますからそれが面白いところです。

そして一口に「郷土誌」といっても、「○○町郷土誌」みたいなものを充実させている古本屋もあれば、郷土誌の理論に強いところ、地元の人が書いているもの(○○史談会みたいなところが出している本)に強いところ、また郷土の歴史資料(昔のパンフレットや雑誌など)に強いところなどいろいろありますよねー。


民俗学の棚はこちら。『論集 日本文化の起源』が気になります。それ以上にウズウズするのは『大日本及全属国の郵便切手』という怪しい資料! こういう怪しい資料に出会えるのも古本屋ならではですよね。柳田國男、折口信夫、宮本常一といったメインストリームの人気がある本より、ちょっと傍系の研究書が多いのも興味を引きます。


そして「本で旅する」をテーマにしている「つばめ文庫」らしく、旅関係の本の棚は眺めているだけでもひときわ楽しげです。


『世界探検史』なんて興味深いですね。


『アラビア奥地行』なんてそそります。『仏蹟巡礼行』も気になりますねー。

私自身は紀行文学はさほど読んでいないのですが、「探検文学」は好きです。最近一番面白かったのは河口慧海の『チベット旅行記』! ほとんどヴェルヌの『八十日間世界一周』を彷彿とさせる、良質なエンターテインメントのような本でした。しかも資料的価値も高いという第一級の探検文学です。

他にも『マゼラン 最初の世界一周航海』なんてのも意外と面白かったです。世界の果てまで行ってみたけど怪物とかいませんでした、という報告がこの本でされているんですが、古代ギリシア以来の世界観が2000年の時を超えて修正されているかと思うと感動すら覚えます。

ちなみに、この日に私が購入した本は、『写真集 明治大正昭和 加世田』、『私と農学—名著を読む』、『幕末の薩摩―悲劇の改革者、調所笑左衛門』の3冊でした。


『写真集・・・』にまだ値札が付いていなかったため、その場で値付けする店主の小村さん。

「値付けしてない方が悪いので・・・」といってかなり割引してもらいました。ありがとうございます!

「海の見える美術館で珈琲を飲む会vol.2』の当日は、14:00から「困ったときの本頼み! —生き方に迷っても—」と題して小村さんに講演もしていただきます。

普通、生き方に迷った時は本の知識なんかに頼ってはいけない、と言われますよね。先輩のアドバイスを聞けとか、内なる直観に従えとか、まあいろいろ考え方はありますが、あんまり本には頼らないものです。

私も講演の内容は事前には聞いていないのですが、たぶんハウツー本や自己啓発本に頼るとかそういうことではなくて、もっと高尚な!アドバイスが聞けると思うのですごく楽しみです。

イベント当日はコーヒーを飲むだけだとかなり暇だと思うので、ぜひ「つばめ文庫」の本棚を覗いていただいて、このイベントがなければ決して手にとってはいなかっただろう一冊と出会っていただけたら幸いです。

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