2020年2月13日木曜日

タンカン、鳥に喰われる

や、やってもーた…!

何のことかというと、タンカンを鳥さんに思いっきり喰われてしまいました!!!収穫がほんの5日ほど遅かったようです。

というのは、最も大きな被害をもたらすヒヨドリの場合、果実が十分美味しく熟すまではじっと待っているわけです。グルメな鳥なので。十分に味が出来上がるまでは(糖度が高くなって酸度が低くなるまでは)、ちょっとつつくくらいはするけど、あんまり食べない。

しかし、「これは熟したぞ、うまいぞ、食べ時だ!」となると、集団でわーっと来て好き放題ついばんでいきます。ギョーギョー鳴きながら。まさに宴です。その被害を受けてしまいました。

ただでさえ豊作ではないのに、2〜3割は鳥に喰われてしまいました。ガックリ…!! 5日ほど早く収穫作業をしていたら被害は軽微だったと思うのですが…。毎日見廻りしてなかったのがいけなかった。

でも、普通の企業で、ちょっとしたミスによって2〜3割も売上が減ったら懲戒処分ものでしょう。ところが自営業の農業ですから、自分が困るだけで何のお咎めも無し! 気楽なもんですね〜(本当に気楽なのか…??)。

さらに、実は不知火はもっと酷くて、半分くらい鳥に喰われてしまいました。といっても、不知火はもともとが不作過ぎてたいした収穫がないので、半分喰われたといっても3ケース分くらい。出荷自体を諦めていたのであまり打撃でもないような。

不知火は毎年楽しみにしてくださっているお客様がいるのに、このところ不作続きです。不知火に関しては、無農薬・無化学肥料での栽培法が未だにわかりません。どうしてもうまくいかないですね。ただ、不知火はすごく光がいる植物なんだということがわかってきました。今年はまた工夫してやってみたいと思います。

というわけで、鳥害をかろうじて生き延びたタンカン、販売中ですのでよろしくお願いいたします!!

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【南薩の田舎暮らし】無農薬・無化学肥料のタンカン

2020年2月8日土曜日

収穫が終わったら剪定です。

ポンカンの収穫が終わったので剪定作業をしています。

剪定というのは、余分な枝を切ることです。柑橘栽培においては、私は剪定が最も重要だと感じています。

というより、私の栽培方法の場合、肥料はほとんどあげないし、農薬はかけないし、植物への直接的な働きかけという意味では、剪定が唯一の手段です。

そして植物生理の理論からも剪定は重要です。というのは、植物は自分がつくり出したセルロースとかリグニンといった物質は、自分自身で分解することができないのです。だから、仮にある枝が不要になったとしても(日当たりが悪いとか)、植物はそれを自分で落とすことはできず、自然に枯れるのを待つしかありません。

そこのところを、人間が少し手伝ってあげて、不要な枝を除去してあげると植物も喜ぶわけです。枝をバサバサ切って可哀想、と思う人もいるかもしれませんが、負担になっている不要な枝の除去をやるだけでも植物というのは元気になるんですよ。

しかもその剪定を、私はほとんどハサミやノコギリを使わないでやります。

どうやるのかというと、エイヤっ!とむしり取ります。ハサミで切った方が切り口がキレイで植物へのダメージが小さいように思うかも知れませんが、実は逆。むしり取ることで、植物の組織に沿って枝が除去できるのでこっちの方が傷の治りも早いんです。

時には写真のようにビヤーーーっとむしられてしまうこともありますが、これは組織に沿った傷なので一年で治ります。逆にハサミで切った傷は数年間治らないこともあります。治りが早いってだけでも、むしり取る方がいい。

それに植物にとって不要な枝は楽にむしり取ることができますが、逆に必要な枝(光をたくさん受けている働き盛りの枝)は、細くてもなかなか折ることができません。これはハサミやノコギリを使わないからこそ発見したことです。植物って不思議…!

最初は手探りだった剪定も、何年かやっているうちに随分理解してきましたし、スピードも数倍になりました。いや、まだまだ分からないことだらけですが…。

そんなわけで来年の収穫に向けた作業がもう始まっています。


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2020年2月6日木曜日

ブラッドオレンジがひっそりと初収穫(今年はまだ非売品)

今季の柑橘は、全般的には不作気味なんですが、二ついいことがありました。

一つは、3年前に定植したブンタンの苗木が、初収穫を迎えたことです。といってもコンテナ2ケース程度(40個くらい)ですけどね。でも来年はその倍以上収穫できるはずです!

ブンタンは私がこれから力を入れていきたい品種の一つ。売れ行きもとってもいいんです。昨晩、「無農薬・無化学肥料のブンタン」を販売開始したところ、1日で10件以上もご注文がありました! すぐに売り切れてしまうペース! 本当に有り難いことです。

でも逆に言えば、こんなに早く売り切れてしまったら、欲しくても買えない人もいそうです。なので来年から徐々に増産して、ちゃんと欲しい人に行き渡るようにしていきたいです!

そしてもう一つは、ブラッドオレンジが初収穫できたこと!(冒頭写真)

実はもう6年も前になりますが、タンカンが植わっていたところを全部ちょん切って、ブラッドオレンジを植え付けた圃場があります。そのタンカンの樹は少々傷んでいて、回復させるより新しく植えた方が早いような状況でした。それでどうせならタンカンじゃなくて、珍しい柑橘を植えてみたいと思って、ブラッドオレンジを植えたんです。

というのは、私、ブラッドオレンジジュースが大好きなんですよね! 昔PRONTO(プロント)に行ったら必ずブラッドオレンジジュースを頼んでました(笑)今もPRONTOにはあるんでしょうかね?(田舎にないのでわからない)

そしてもう一つは、昔からなんだかシチリアという土地に憧れがあるんです。シチリアにはエトナ山という活火山があって、その麓で人々が暮らしています(行ったことはありません(笑))。それ、まるで桜島と鹿児島みたいじゃないか、っていうことで無意識的に(?)シチリアには親近感を感じています。

で、シチリアといえばブラッドオレンジですよね! 植えるっきゃない(笑)

それはともかく、普通ならこういうのは4年程度で実がなるのですが、私の場合無農薬でしかもあんまり肥料もあげないため、初収穫まで6年もかかってしまいました。

モロ
小さいけど赤が濃くて味も濃厚な「モロ」という品種と、赤はちょっとしか入ってないけど大きくて食べ応えがある「タロッコ」という品種を植えています。

この2品種、同じブラッドオレンジなのに樹自体の感じ(葉っぱのしげり方や枝の伸び方)もけっこう違いますよ。

今年は、残念ながら初収穫のためそれほど量がなく、しかもちっちゃーい小玉が多かったので販売はしません。来年から、少しずつ販売できると思います。(たぶん5箱くらいから)

定番のポンカンやタンカン、ブンタンなどと共に、来年からよろしくお願いいたします! お楽しみに!

※現在はポンカンを販売中です。タンカンは2月中旬から販売スタートの予定。

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タロッコ