2017年7月24日月曜日

ジラフェス最高! 神社deマルシェも大成功!

昨日、「大浦 "ZIRA ZIRA" FES 2017(ジラフェス)」が、大浦は満ヶ崎特設会場にて開催されました!

いやー、暑い、熱いイベントでした!

天気は快晴! 海は穏やかで澄み、海辺のイベントとしては最高の日和に恵まれました。

会場は、20年以上前、「ペガサス大浦」というマリンスポーツ施設があったところです。当時あったプールは砂に埋もれ、建物は廃墟化していましたが、それもまた一つの情趣であったように感じます。ここは、かつてはそうめん流しの店があったり、大浦の一大レジャースポットとして開発されかけたところでした。某地元企業は、ここにリゾートホテルを建てる計画も持っていたそうです。

それくらい、海に臨むには最高のところです。今年は、そこでジラフェスが開催されました。

海側から会場を見るとこんな感じ。

ところで、今回で、ジラフェスも4回目。

1回目の時は、「大浦の若者 100人集まれ!」をかけ声にスタートしましたが、2回目、3回目では100人どころか200人以上も人が来たと思います。

でもそのおかげで、実行委員会の負担も大きくなり、正直、ちょっと疲れる部分もあって、「今年はどうしよっか…?」みたいな話もあったと聞きます(なお、私は実行委員ではないんです)。

で、一度原点に返って、「お客さんのためじゃなく、自分たちが楽しむイベントにしよう!」ということになり、今回はお客さんの数も100人に制限しての開催となりました。

だから、運営はもうちょっとズルズルかと思ってたんですが、めっちゃちゃんとしてました!

例えば、こんな天気じゃ暑すぎだろ…と心配してたんですが、ちゃんと日よけの黒ネットが掛けられており、暑いにしても結構涼しかったです。テントの骨組みが貼っているのに天幕をかけないで、ネットを張ったところが気遣いですよね。焼肉だから煙がこもりますから。

その他、別段手を抜いている風ではなく、実行委員会の方々がしっかり準備され、完成されたイベントになっておりました。でも、そんな中でも「自分たちが楽しむ」という基本はしっかりと貫徹していたように思います!

途中、大浦の亀ヶ丘のパラグライダーサークル「チームガメラ」による、パラグライダーの実演(?)もありました。

風はそんなに強くなかったので、人が引っ張って走る間だけ浮くんですが、実際浮いたら「わー!」っていう歓声が。

やっぱり飛ぶって素晴らしい。盛り上がります。

ちなみに、人数制限もあったので、今回はポスターも製作せず、告知も積極的にはしなかったみたいですが、実際来られた方々を見てみると、半分くらい私も知らない人でした。もうちょっと内輪感があるかと思ったんですが、全然そんなことなかった。

大浦だけじゃなく、加世田や知覧といった近隣からも来て下さっていました。知り合いの知り合いみたいな感じでしょうけど、すごい集客力だと思いました!

そんな中、私は例年通り「かき氷屋」をしていました!

でも今年は、「有木十五夜祭り」で毎年かき氷を売りまくっているAさんと、川辺の菊野病院からボランティアに来て下さった女性2人が手伝ってくださったので、私はほとんど何もしていません。本当ありがとうございました!

それにしても、菊野病院の皆さんには大感謝です。ジラフェスのボランティアは菊野病院に支えられていると言っても過言ではありません。すごいぞ菊野病院!

それにしても、本当に楽しいイベントでした。気心が知れた仲間たちと、始めましてのみなさんと、楽しい一時を過ごすことができました。ジラフェス最高です!

終了後は、みなさんと一緒に後片付けをしなくちゃならない立場なんですが、挨拶もそこそこに、この日、私には次の予定がありました。それは、「竹田神社夏祭り」の一環で行われる「神社deマルシェ ナイトマーケット」への出店です。

「ジンジャーエール」や「南高梅とりんご酢ソーダ」などの自家製ドリンクの販売。

夜になっても暑かったですし、たくさんの方にご利用いただきました。私は、正直ジラフェスで疲れていたんですが(ボケッとしていて、本当は着替えてから来る予定だったのに、まるっきり私服で来てしまった…)、お客さんが多くて、しかもみなさんフレンドリーだったのに元気が出て、後半はかなり楽しむことができました。

完全に私の主観ですが、「竹田神社夏祭り」のお客さん、昨年よりかなり多かったような気がしますね。お客さんにも「今日はどちらからいらしたんですか?」といちいち聞いてみたら、地元以外の方がかなり多かったように思います。

「神社deマルシェ ナイトマーケット」は21:00までありました。本来は、ここでも撤収作業を手伝うべき立場なんですが、子ども2人を連れているということもあって、皆さんの厚意に甘えてお先に失礼させてもらいました。

主催のmojocaのみなさんも大変だったと思いますが、ありがとうございました。片付け手伝えなくて本当もうしわけありませんでした。

そんなこんなでダブルイベントの一日となり、かなり疲れはしましたが、どちらもとても充実していて、楽しく出店することができました。

でも心残りは、「竹田神社夏祭り」のためにジラフェスの打ち上げに参加できなかったことです! ジラフェスは打ち上げの方が本体みたいなところがあるのに…。

来年こそは打ち上げまで参加したいと思います!

2017年7月21日金曜日

一日中這いつくばって…

「すごく苦労しながらもなんとかやり遂げようとする」ことを、「這いつくばって進む」、なんていいますよね。

とはいいながら、実際に這いつくばって何かをやることなんてあまりないのではないかと思います。が、農業だとこれがしょっちゅうある。

この時期、私は一日中這いつくばって、柑橘の木の根元と格闘しています。

何をしているかというと、柑橘の根元に卵を産み付けてしまう害虫「ゴマダラカミキリ」の駆除をしているのです。成虫もやっつけますが、基本的には生み付けられた卵と孵化した幼虫を、ハリガネでほじくってやっつけています。

根元をチェックして、僅かな痕跡(木くずや浸み出した樹液)を頼りに数ミリの幼虫・卵をプチっとやる仕事です。

正直、こんな地味ーーーな仕事、まともな成人男性のやる仕事ではない、と言われたら返す言葉もありません。都会では生き馬の目を抜くような熾烈な競争が行われているというのに、害虫をプチプチつぶす仕事を一日中やっているなんて…。こんなことをしてるから日本の農業はダメなんだ! といわれるかもしれませんね。

しかしこの仕事は、柑橘栽培の中でも一二を争うような重要な仕事です。他の農家の方は基本的には農薬で防除されている方がほとんどだと思いますが、それにしても重要な仕事です。

ゴマダラカミキリを放置すると、柑橘の木は枯れてしまうからです。割と簡単に。

50〜60年前、大浦町でポンカン栽培を一生懸命振興していた頃には、このゴマダラカミキリの頭を役場に持っていくと1匹につき10円くれたそうで、子どもたちの小遣い稼ぎになっていたと聞きます。こういうのでも「猛者」というべき子どもがいて、マッチ箱にゴマダラカミキリの頭をギッシリ詰めて、軽く100匹くらい集めていたとか。100匹で1000円です。当時の1000円、子どもにとってはかなりの大金ですよね。当時は1000円で「岩波文庫」が6〜7冊買えたんじゃないでしょうか。

ともかく、子どもにこうして駆除させたくらい、致命的な害虫なんですよ。

他の柑橘産地ではどうやって駆除しているのでしょうね。まさか一日中這いつくばってプチプチやるような原始的なやり方をしているのはごく少数派でしょうが、みなさん苦労はしていると思います。いくらやっても、なかなか完全に駆除するのは難しい害虫なんですよね…。

というわけで、しばらくは一日中這いつくばるのが続きます。

2017年7月18日火曜日

7月23日、「神社 de マルシェ ナイトマーケット」に出店します

告知です!

加世田では7月23日(日)といえば「竹田神社夏祭り」ですが、この夏祭りに合わせて行われる「神社 de マルシェ ナイトマーケット」に出店します。

場所は、竹田神社夏祭りの会場…ではなく、竹田神社の横のポンプ場駐車場。地元の人には、かつて「田中ベーカリー」があったところの前、と言った方がわかりやすいでしょうか。ちょっとツウの人向けには、「常潤院跡の手前」と説明します。

「南薩の田舎暮らし」では、自家製ドリンクや焼き菓子を用意する予定です。出店は夕方から夜とは言え、最近の天気の感じだとものすっごく暑そうなので、まず自分でガブガブ自家製ドリンクを飲んじゃうんじゃないかって気がしますね…。ちなみに子ども用のパックジュースも用意する予定なので、子連れの方も安心ですよ!

ところで、実はこの7月23日、大浦ではもう一つ大イベントがあるのです…。

それは、「大浦 "ZIRA ZIRA" FES 2017」!

通称「ジラフェス」も今年で4回目。大浦の若者による焼肉フェスです。

なお、申し訳ありませんが、既に申込は締め切っているのでこれは告知ではありません。今回は、地元メンバーを中心にこぢんまりとやろうということで、積極的にお知らせはしていないようです。

今年も「南薩の田舎暮らし」では、この「ジラフェス」のポスターその他グッズ等のデザインをさせてもらいました。

それで、今年やってみたのは、ジラフェスのロゴの製作です。昨年くらいに、ロゴがあったらいいなあと思っていて、1年間なんとなく頭の隅にあったんですよね。

ジラジラ(ちなみに、こちらの言葉で「焼肉」のことです)だから、クジラが2頭でいいんじゃないか? 大浦に以前打ち上げられたのがマッコウクジラだから、ゆったりした感じのクジラじゃなくて、むしろ歯がギザギザっとした強そうなクジラでいってみたいなあ〜、なんていう自分の思いを形にして、つくってみましたよ!

これがそのロゴです。

自画自賛ですけど、大浦の若者の溢れるエネルギーを形にできたと思います!

白黒で作ったので、いろんなカラーバリエーションで使い回ししたいですね(というのは、ジラフェスは昨年から毎回違ったテーマカラーを決めるということになったので。ちなみに今年は緑です)。

あるんだかないんだか分からない「南薩の田舎暮らし デザイン部」ですが、「ジラフェス」だけは毎年やらせてもらえて感謝です。

ところで、このジラフェスは日程が「神社 de マルシェ ナイトマーケット」と重なっているので、今年は「南薩の田舎暮らし」は出店しない予定でした。ですが、実行委員会から「焼肉! 海! そこにかき氷がないなんてありえない!」とたっての要望があり、かき氷のみですが急遽出店することになりました。

というわけで、7月23日は「ジラフェス」「神社 de マルシェ ナイトマーケット」と盛りだくさんの予定です。お互いに暑さに気をつけていきましょうね。竹田神社夏祭りで冷たいものが飲みたくなったら、田中ベーカリー前の駐車場にお越し下さい。15:00から開店して、21:00までやってます。

2017年7月16日日曜日

稲穂が垂れてきました。

ようやく梅雨明けした南薩です。

といっても、最後の2週間くらいは梅雨の雨じゃなくて、すっかり夏の雨みたいでしたけどね。

でも梅雨明けしたらさすがに暑い! 殺人的な暑さですね〜。

もちろんコンクリートで覆われた都会の暑さに比べたら全然たいしたことないんでしょうけど…。

そんな今日この頃ですが、もうすぐ稲刈りが迫ってきています。大浦町では早期水稲を作っていますので、稲刈りは8月の一番暑い時に行います。

田んぼでは、少しずつ稲穂が垂れてきました。

穂が出ることを「出穂(しゅっすい)」というんですが、出穂からちょうど1ヶ月後が稲刈りの適期です。私は、刈り取り作業自体は先輩農家Kさんに委託するので、さほど準備があるわけじゃないのですが、こうして穂が垂れてくるといよいよだなあという感じがします。

今年の出来は、まあまあ! なんじゃないでしょうか。

といっても、去年と一昨年が不作すぎたので、ようやく平均に手が届くかな…という程度の「まあまあ」ですが…。

写真の奥に見えるのは、「南薩の田舎暮らし」のシンボルである磯間岳。いつも私たちを見守ってくれています。

※今年も、7月下旬くらいから予約販売しますのでもう少しお待ちください。

2017年7月4日火曜日

「完熟」のデメリット

完熟マンゴー、完熟トマト、完熟メロン…など、果物でも野菜でも「完熟」すると美味しいわけですが、生産者からすると「完熟」っていうのはなかなか難しいんです。

私が作っているブランド野菜「加世田のかぼちゃ」は完熟にこだわっていて、着果後60日以降の収穫が決められています。かぼちゃっていうのは、着果(花が咲くこと)後45日もすれば美味しく食べられて、50日で適熟といいますから、60日っていうのはかなり長いんですよ。

こうして、60日間も畑で熟成されたかぼちゃは確かに美味しいです。色合いもかなり濃くなりますし、文字通り「完熟」って感じです。

でも世間では完熟かぼちゃはほとんど出回っていません。みなさんが食べているかぼちゃは、着果後45〜50日程度で収穫したものがほとんどだと思います。

それはなぜか? というと、生産者的に、完熟させるデメリットが大きすぎる。

第1に、長く畑に置いておくわけなので、当然痛みも入りやすくなります。特に虫に食べられるリスクが大きいです。虫に食べられたところから腐り…というパターンですね。それから葉っぱもどんどんなくなるため、かぼちゃが日焼けするリスクも大きいです(日焼けすると商品価値がなくなります)

第2に、長く栽培するため、管理の手間も長くなる。農薬の撒布も回数が増えます。農薬はできれば使いたくないわけですけど、完熟まで生育させようと思うとどうしても農薬を使わざるを得ない。ちなみに、長く栽培するとそれだけ雑草も生えてくるので、畑の片付けをするのも大変になります。

第3に、完熟すると、写真のようにボチボチが出てきてしまう。このボチボチは、ハウスものではほぼ出ないんですが実は病気でも虫害でもありません(実は原因不明)。でもこれは完熟したサインのようなもので、完熟したやつにしか出てきません。そして食べても全く問題はありませんが外観が悪くなるので等級が落ちる! 当然単価が下がります。そんなわけで、かぼちゃは着果後45日くらいまではほぼ全てA品なんですが、着果後60日になるとA品率が20%くらいになります。

となると、わざわざ完熟させてから出荷するより、着果後45日で収穫した方が単価がよく、収入が多くなるわけです。これじゃあ誰もわざわざ完熟させませんよね?

さらに、完熟させることには、流通・小売業者的にもデメリットがあります。

それは、棚持ちが悪くなること! 着果後45日で収穫すれば、かぼちゃは夏でも2ヶ月は持ちます。でも60日で収穫すると、1ヶ月くらいしか持ちませんし、本当に美味しいのは収穫後2週間くらいかもしれません。

さらにさらに、実は完熟させることには、消費者にもデメリットがあるんです。というのは、かぼちゃは普通の野菜と違って完熟すると硬くなるんです。軟らかくなるんじゃなくて。しかもかなり硬くなるんで、切るのに苦労するレベルです。

生産者、流通・小売業者、消費者にとって「完熟」にはデメリットがある。一方メリットは、「美味しい」ということだけ…。

ですから、完熟かぼちゃは市場でほとんど出回っていないわけです。私の実感としても、わざわざ完熟させてブランドかぼちゃとして出荷するより、着果後45日でごく普通のかぼちゃとして出荷した方が収入がいい気がするので、かぼちゃに関して市場は「完熟」をあまり評価しない、というのは間違いないです。

にも関わらず完熟にこだわった「加世田のかぼちゃ」。ある意味すごいですよね。数あるデメリットをものともせず(?)美味しさだけを追求してるわけですから。少なくとも我が道をいくかぼちゃであることは間違いないです!


↓予約販売のみ。としておりましたが、在庫が5つだけ出ましたのでもしご注文される方はこちらから。
南薩かぼちゃ(1玉約2kg)【2017夏予約販売】