先日の台風でバタバタと倒れてしまった「しらぬい」の樹を、ダメもとで起こしてみました。
これらは15〜20年生くらいの樹で、とても人力では起こすことが出来ないので、基本的にはユンボを使います。樹にスリングベルトをつけて、ユンボのバケットにはシャックルで固定。そして倒伏した側の枝はかなり思い切ってチェンソーで切ってしまいます。
というのは、倒伏した側の枝が残っていると、そっちの方が重くてまた倒れてしまうからというのが第1の理由。そして、根がブチブチ切れてしまっているので、根が減った分、枝も減らさなくてはならないというのが第2の理由です。
ユンボが入らないところ(段差になっている所の下とか)はウインチで起こします。ウインチは1トンくらいの力が出ますから樹を起こすくらいの力は余裕で出るのですが、問題はウインチのロープを固定するちょうどいい場所がない時です。もうその時はしょうがないので枝をバッサバッサと切り落として、樹を軽くしてから持ち上げます。たぶん苗を植えて一から育てるよりは早く結果期に入ると思います。
樹を起こしたら、倒れていた方にはつっかえ棒をして、その反対側はヒモで引っ張ります。このつっかえ棒ですが、台風で倒れてきた大きな椿の木の枝を使いました。ちょうどよいつっかえ棒になりそうな枝がたくさんある椿の木でしたから、渡りに船というか棚からぼた餅というか、本当に都合がいい倒木でしたね。
こうして起こしてみましたが、ベテランの方から、倒伏した樹はあんまり起こさない方がよい、と後から言われました。なんでかというと、起こして直立させてしまうと、逆から強風が吹いたときに今度は逆の方に倒れて、再起不能になってしまうから…と。
なので、完全には起こさずにかなり斜めの状態で留めておくそうです。そうすると、いずれ直立した枝が出てくるので問題ないとのこと。まあ、今になってそういうことを言われても後の祭りですけどね。
今、また台風が来たら多分完全に根が引っこ抜けてしまうので、活着するまでは台風が来ないことを祈るだけですね…!
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