第7回そらまどアカデミア開催します! 今回のテーマはちょっとディープですよー。
講演してくださるのは、四元誠さん。四元さんには、昨年9月に開催した第3回そらまどアカデミアでも、「絵本が映す世相と価値観—昭和・平成・令和をたどりながら—」と題した講演をしていただきました。
【参考】
第3回そらまどアカデミア開催しました! 絵本が語る社会の変化。
http://nansatz-kurashi.blogspot.com/2022/09/3.html
この講演は、大正時代から現代までの絵本の移り変わりを大量の絵本とともに語るものでしたが、あまりにも内容がありすぎて、2時間半近くの大講演となりました。その際に、「この内容が1000円では安い!」「また聞きたい!」という声をたくさんいただいたので、ご要望にお応えして、また四元さんに語っていただくことにしました。
そして今回は「戦前・戦中・戦後の絵本」に絞り、「子ども観」の移り変わりに着目した話をしてくださいます。このテーマをいただいた時、「すごいところを狙ってきたな!」と思いました。
というのは、四元さんの本業は作陶家ですが、陶業の傍らで長年にわたって児童施設での読み聞かせを行っていらっしゃいます。なので、絵本は仕事の一部でもあるんです。ところが、戦前・戦中の本なんか、読み聞かせでは絶対使わないわけです。読んだら問題になるかもしれない(笑) だから普通にしてたら絶対買わない本…のはず。なのに、結構この種の本をコレクションしているみたいなんですよね、四元さん。
しかも前回の講演では、「絵本も戦争遂行に協力させられたので、戦中には面白い絵本はない」 と言ってました。面白い絵本はない、と思っているのによく集められますよね。実際、戦前・戦中の絵本は今ではほとんど顧みられることはないと思います。つまり、ひとかたならぬ思い入れがないと足を踏み入れないのがこの世界ではないでしょうか。
でも四元さんは、前回の講演で「国策への協力という大義名分があったため、むしろこの機会を捉えて多くの絵本が出版された」とも言っていました。
つまり戦前・戦中は、絵本の歴史の恥部であると同時に、実は次の時代へのスプリングボードだったのかもしれません。私にとっても、全く”未知の領域”であるこの世界のことを、ちょっと覗くことができるのを楽しみにしています。
ぜひお申し込み下さい。
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第7回 そらまどアカデミア
戦前・戦中・戦後の絵本〜移りゆく子ども観〜
講 師:四元 誠
児童向けの読み物として編集される絵本の内容には、社会における彼らの存在をどう捉えるのかといった、いわゆる「子ども観」が色濃く反映されます。今回は、戦前・戦中・戦後、それぞれの時期に出版された絵本を紹介しながら、その移り変わりをたどってみたいと思います。
日 時:9月10日(日)14:00〜15:30(開場13:30)
場 所:books & cafe そらまど (駐車場あり)
料 金:1000円(ドリンクつき) ※中学生以下無料
定 員:15名
要申込:申込フォームより、または店頭で直接お申し込みください。※中学生以下は無料ですが申込は必要です。
問合せ:こちらのフォームよりお願いします。
<講師紹介>
作陶家/琴鳴堂 代表。1973年鹿児島県生まれ。博物館の展示造形物の制作やミュージアムグッズのデザイン。学習教材の開発と製作、文化財の啓発普及に関する体験学習の企画・立案を中心に活動中。
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