2016年9月16日金曜日

俊夫おじさんの忘れ形見のマンゴーで

同じ集落に、「俊夫おじさん」というおじいちゃんがいました。90歳を超えても背筋がぴんと伸びていて、いつも爽やかな笑顔で農作業をしていた大先輩でした。

その俊夫おじさんが不慮の事故で亡くなったのは2015年の1月。そして、いつも世話をしていたマンゴーの樹が残されました。

でも、その樹は、俊夫おじさんの生前は、まともに実をつけることはありませんでした。何が悪かったのかはわかりません。ハウスに足繁く通って、そのたびに草取りをするので完全に草が生えなくなった、というくらい手塩に掛けて育てていたのに、毎年ほんの小粒のマンゴーが数個だけしか穫れない、というような状態でした。

俊夫おじさんの死後は、その世話をする人もいなかったので、ほとんど放置されていました。世話がしきれないから、ということだったのだと思いますが、ご遺族がマンゴーの樹を半分伐採してしまったくらいでした。

そのマンゴーの樹が、なんと、今年たわわに実をつけたのです! 全くほったらかしだったのに!

なんでなんでしょう? 農業というのは謎です。俊夫おじさんがあれだけ一生懸命管理をしていなかったのに収穫できなかったマンゴーが、なーんにもしないで豊作になってしまったのです。多分天候がよかったのだと思いますが、それにしても不思議です。何もしない、というのが逆によかったんでしょうか。

ということで、奇跡的に無農薬・無肥料・無加温のマンゴーが収穫できたのです。

そのマンゴーたちはご遺族により、俊夫おじさんが生前親交の深かった人に配られました。買ったら、1個2000円はするような立派なマンゴーでした。俊夫おじさんも、さぞ喜んでいることだろうと思います。俊夫おじさんの笑顔がまぶたの裏に浮かびます。

南薩の田舎暮らしでは、そのマンゴーを少しだけ分けてもらって、コンフィチュールを作りました。 小玉やキズものも多く出たので、そういうのを分けてもらって作ったものです。でも知ってました? マンゴーって小玉の方が美味しいんですよ。

当然ですが、とっても美味しいコンフィチュールができました。

こういう経緯で作ったものなので、ほんの少ししか製造していません。そして来年は作れないかもしれません。つまり超限定生産です。天文館のKENTA STOREで販売する予定です(数日後より)。俊夫おじさんの忘れ形見のマンゴー、ぜひご賞味ください。

【参考】
俊夫おじさんについては、この記事にいろいろ書いています。
南薩日乗|突然の訃報に接して

0 件のコメント:

コメントを投稿