2020年8月3日月曜日

マルチ剥ぎ

異様に長かった梅雨が明け、いきなり炎天下の毎日になりました。あっついです。

ついこの間まで大雨が降り続いていたなんてちょっと信じられないような、そんな気さえします。

でも長すぎた梅雨のせいで、いろんな作業が押せ押せになり、溜まっているのは厳然たる事実!

長い梅雨のせいでできなかった作業の中でも、一番やっかいなのはかぼちゃ跡の「マルチ剥ぎ」です。

「マルチ」って、あの畝(うね)の所に張るビニールですね(正確には「マルチング」)。本来、マルチというのは、栽培が終了したら速やかに撤去しなければなりません。なぜって、どんどん草で覆われて、剥ぐのがどんどん大変になっていくんですからね…。

かぼちゃの栽培が終了したのが7月1日、マルチを剥いだのが7月30日。1ヶ月間も放置してしまったわけです。

もちろん、いくら長梅雨といっても、その間にも雨の降らない時はありました。でもマルチ剥ぎというのは地面が乾いていないとやりづらいし、貴重な梅雨の晴れ間には、マルチ剥ぎよりも優先度の高い作業をしました。

だって、既に栽培は終わっているのでマルチを放置しても目に見える損失はありません。 それよりも、栽培中の植物の管理をする方が先ですもんね〜。

しかしそのためにマルチ剥ぎが後回しになり、マルチはどこに張ってるの? っていうくらい草に覆われてしまいました。こうなるともう、鍬で少しずつ草を除去しながらマルチを浮かせていくしかありません。炎天下の中、鍬を振るって、草と格闘して、1時間に1本(1枚)のペースでマルチを剥いでいくのは、本当に堪える作業です。「よくこんな作業を炎天下にやるな〜」と自分でも思います。

農業には大変な作業がいくつもありますが、やっぱり「後片付け(=農業資材の片付け・撤去)」というのが一番大変ですね。植え付けとかその後の管理は、大変とはいえ、お金に繋がりますし、台風対策のようなものを除けば、それほどの肉体的・精神的負担はありません。

ですが、「後片付け」というのは、直接お金に繋がらないし、農業資材は苛酷な環境で破れたり壊れたりしていることもあって、すんなりと片付けられないことも多いです。手間、労力が無駄にかかるわけです。

「後片付け」をバチッとできる人には憧れますね〜。栽培が終わったらすぐに片付けて、圃場にはビニールの切れ端一つないという…。実際、「後片付け」がちゃんとできるというのは、それ以外のことがしっかり出来ている象徴のような気がします。じゃなきゃ、「後片付け」が後回しになるに決まってるんですから。

 …まあ、そんなわけで、長梅雨のせいで無駄に苦労してしまいましたが、かぼちゃのマルチ剥ぎはようやく終わりました。秋かぼちゃの栽培が始まる前に剥ぎ終わってよかった…ということにしておきましょう。

2020年7月22日水曜日

一日中、立ったり座ったり

7月のはじめから、柑橘類のテッポウムシ(ゴマダラカミキリ)防除をやっています。

このブログでもたびたび書いてきましたが、このテッポウムシという虫は、自然栽培だろうが無農薬栽培だろうが、柑橘栽培においては絶対にやっつけないといけない虫です。

この虫は、根元の樹皮の中に卵を産み付けて、それが樹皮の中を食い破りながら成長するので、放っておくと樹の中身がトンネルだらけになってしまい、アッと言う間に枯れてしまうんです。というか私も今まで何本も樹を枯らしてます…。

なお、私は無農薬で柑橘を作っていると標榜していますが、テッポウムシの防除だけは薬剤を散布しております。地域全体で共同防除をすることになっているので、自分だけ農薬をかけなかったら他の人に迷惑になるからです。ちなみに根元に散布するので、果実の方には一切農薬はかかっていません。

でも農薬をかけたら防除は終わりかっていうと、実は全然そうではありません。むしろそれから後の方が本番。

というのは、卵は樹皮の中に産み付けられるので、農薬では完全にやっつけることができないのと、農薬をかけた後にも、順次新しい卵が産み付けられていくからです。なので、私はこの時期、一日中這いつくばって、卵や幼虫を番線(ハリガネ)でプチプチつぶしていくわけです。

最初は卵や幼虫がどこにあるのか全くわからなかったのですが、今ではパッと見ただけで樹皮の中のどこに卵や幼虫がいるかほとんどわかります。なので、最初の頃に比べて作業効率は格段に上がりました!

ところが、今年は随分手間取っております。なぜか?

すっごく膝が痛いんです…(苦笑)

一日中這いつくばっているだけならたぶん大丈夫なんです。でも実際は移動するとき立ち上がるので、立ったり座ったりを繰り返します。これが、膝の関節にも筋肉にもものすごい負担…! 去年まではそんなにきつくなかったのになあ…。これがアラフォーの呪いというやつか。「ぐるぐる、ぐるぐる、グルコサミン」とか言ってる理由がわかりました(笑)

というわけで、ようやく一巡目の終わりが見えてきました。しばらくして、二巡目も行きたいと思います(でも思いの外時間がかかったので、二巡目ができるか怪しくなってきました…)。

2020年7月1日水曜日

春かぼちゃの結果は散々でした

春かぼちゃの収穫、全部終わりました。

結果から言うと、今季は散々な出来でしたね〜…。

過去3年くらいの平均は、完熟230ケース+適熟50ケース=農協出荷280ケースくらいある感じでした。

それが今年、完熟161ケース+適熟25ケース=186ケースだったので、平年より100ケースくらい少ないということになります。随分成績が悪かった!!

原因は、遅霜です。

【参考記事】今の時期にかぼちゃが霜で大被害…!

まあ、遅霜の被害を受けた割には、収穫があってよかったんじゃない? という見方も可能ですね。たぶん潰滅した方もいたでしょうし…。実際、自分の管理は例年に比べて行き届いていた自信があります。

それでも散々な出来になっちゃうのが、天候に翻弄される農業の怖ろしいところ。自分が頑張っても天気に恵まれないとダメなのは、悠久の昔から変わらない農業の真理です。

ちなみに、適熟かぼちゃが少なかったのには、大雨被害もありました。いつもなら50ケースは収穫できる適熟かぼちゃ。それが今年は半分しかなかった。(適熟=完熟まではしてないという意味。)たぶん雨のせい。

実は、1週間ほど前までは、50ケースの収穫を見積もっていました。ところがここへきて、とんでもない豪雨が何日も…。今日畑に行ったら、案の定、腐りまくっていたわけです…トホホ。こんなことになるなら、1週間前に収穫しちゃえばよかったですね(一応、着果からの日数とかあるんですけど)。

ところで、今年初めて試験的に作ってみた品種「栗五郎」かぼちゃ(写真)は、他に比べるとやや成績が良かったです(豊作とは言えないですが、少なくとも霜被害を受けていない)。

まだ食べてはいないんですけど、A品率が高くて、肥大も良好なので、これは将来有望な品種かも!って思いました。秋かぼちゃでは、「栗五郎」を3分の1くらい作ってみようと思っています。

春かぼちゃの結果は散々でしたが、こういうことには慣れているので全く気にはしていません(少しは気にした方がいいけど(笑))。これからは天候に恵まれますように!

2020年6月21日日曜日

超脱する愉しみ

先日、田んぼの草取りをやっています、という記事を書きました。

【参考記事】田んぼの草取りは面倒…でもないんだろうか?
https://nansatz-kurashi.blogspot.com/2020/05/blog-post_20.html

その中で、「一年のうちにたった10日間草取りをすればいいだけ」と書いたんですが、やっとその草取りが終わりました。

10日間どころじゃなく、2週間くらいかかってしまいました(2週間で終わったという意味ではなく、作業日が14日間必要だった、という意味)。作業期間は1ヶ月くらいでした。

5月の半ばから6月の半ばまでの1ヶ月間は、(早期水稲の場合)稲にとっては成長のキモとなる時期です。この頃、葉っぱがわーっと繁っていくわけです。草取りをしながら、日々稲の生長を感じることができました…って本当は、そんなことを感じる間もなくパッと終わった方がいいのですが。

田の草取りは、かなり大変な作業の一つですが、私のように完全に手で取る場合は、大変静かで穏やかな作業でもあります。小雨の降る中、一つひとつ草を抜きながら、2時間かけて田んぼの端から端まで進むのは、大げさに言えば俗世間から離れて超脱するような愉しみもないとは言えません(笑)

いや、実際、俗世間の雑念や雑情報と距離を置くには、田の草取りはかなり効果的じゃないでしょうか。もちろん、この作業のお陰で心がキレイになるとか、物事の本質が見抜けるようになるとか、悟りを開けるとか、そんなことはありませんが…。ただ、しばらくこの狂った世界から離れられる気がしますね。

そんなわけで、現代社会に疲れたら、田の草取りをしてみるのもオススメです。

2020年6月19日金曜日

梅が大不作ですが、今年も南高梅のコンフィチュールとシロップ販売できました

今年は、梅が大変な不作だそうです。

「南薩の田舎暮らし」では、同じ集落出身の梅農家さんから南高梅を仕入れていて、コンフィチュール(ジャム)とシロップを毎年作っています。

5月の初め頃、「今年も仕入れさせて下さいね」と電話したら、「いや、もしかしたら今年はないかもしれん。あった分だけということにさせっくいやい。ごめんな〜」ということでした。

実はこちらも梅の不作は前もってわかっていたので、例年より早めに連絡したのですが、予想以上の不作だった模様…。結局、なんとかこちらの要望分は確保できたということで事なきを得ましたが、単価は例年の3割以上高かったです(それでも市場価格と比べると安いです)。

このあたりでは梅干しは自分で漬けるという人も多いので、例年ですと、この時期はスーパーには梅と赤紫蘇、梅干しを漬ける容器などが並ぶのですが、今年は赤紫蘇や容器ばかりが置いてあって肝心の梅がない、という寒々しい光景が見られました…。

梅の不作は南薩ばかりではなく、本場紀州でも梅が「かつてない不作」という報道がなされています。特に南高梅は「過去最低ではないか」という声も聞かれ、単価の方も過去10年で最高となっているとのこと。何が起こってるんでしょうか…?

ちなみに同じバラ科落葉果樹だと、奄美のスモモも歴史的大不作だそうです。梅もスモモも不作の原因は不明ですが、おそらく暖冬によるものではないかと言われています。今年は花が揃わず、弱い花がズルズル長期間に渡って咲き続けたみたいで、こういう年は不作と決まっているそうな。

もちろん、うちのスモモも大不作で、1kgたりとも収穫できませんでした。なので今年はスモモのコンフィチュールは作れません…。まあこういう年もあるさ…。

そんな今年ですが、梅についてはなんとか例年通りコンフィチュールとシロップを製造できました。かなり人気の商品なのでホッとしました。特に「南高梅とりんご酢のシロップ」は、これがないと夏が越せない! と言ってくれる人までいますからね(笑)夏が越せそうでよかった! ちなみに、上述の通り仕入れ単価は上がっておりますが、お値段は据え置きなのでご安心下さい。

今年もどうぞよろしくお願いします。ご購入はお早めに!

↓ご購入はこちらから
【南薩の田舎暮らし】南薩コンフィチュール「南高梅」
【南薩の田舎暮らし】南高梅とりんご酢のシロップ

※鹿児島では以下の店舗で取り扱っています(2020/6/19現在)
大浦ふるさとくじら館
にいななまる
Sui(天文館 トマルビル1Fのカフェ)
すみとカフェ(出水の本町通り商店街にあるカフェ)

2020年5月20日水曜日

田んぼの草取りは面倒…でもないんだろうか?

田んぼの草取りをやっています。

田んぼというのは、ちゃんと水が入っていればそれほど草が生えるものではありません。

が、水が切れると途端に草ボウボウになってしまうのも田んぼです。他の作業で油断していたら、4日ほど水が切れていた田んぼがあって、気づいたら草だらけになってしまいました。

田んぼを作り始めた頃は、なんとか工夫して草取りしないですむようにしよう、と思っていたのですが、この3年くらいは結局草取りをする羽目になっているので、今年なんかは「もう面倒だから頑張って草取りすればいいや」と諦めモードです。

何が面倒で何が面倒でないんだか、よくわからなくなってきましたね(笑)

私は無農薬・無化学肥料でお米を作っているので除草材は使いませんし、草取りの機械も持っていません。「八反取り(八反押し)」という除草の道具もあって以前使っていたこともあるのですが、これは早く作業が進むという利点はあるものの結構な重労働。結局、「手で取るのが時間はかかっても一番楽だ。道具もいらないし」という結論に到りました。

なので、いろいろ面倒くさがって、結果的に一番面倒な「手で草取り」をやっているという始末…。我ながら不思議です。

しかし、田んぼの草取りというものは、収穫まで延々するものではなくて、私の栽培面積(約50a)なら5月の半ばに10日ほど頑張れば、後はそれほど気にしなくても大丈夫なものです。一年のうちにたった10日間草取りをすればいいだけ、と思うとそれほど大変でもないですよね。やっぱり手で取るのが合理的なのかな…?

ちなみに今日で3日目です。もうしばらく頑張ります。

2020年5月16日土曜日

柑橘の花が多すぎる

ちょっと前のことですが、ゴールデンウイークは柑橘農家にとっては花の時期でもあります。

今年はやや開花が早めでしたが、5月9日くらいまで満開って感じでした。ちなみに今(5月16日)でもチラホラ咲いています。

今年の花はどうだったかというと…、全体的に花が多い。多すぎる!

もちろん花が咲かないよりは咲いた方がいい。そうでないと収穫がありません。でも多すぎるのも考えもの。なぜなら、花がベターっと大量に咲くと、樹が疲れてしまうからです。特に重要な問題は、花がたくさん咲くということは、新しい葉が少ない、ということなのです。

専門的な言葉でいうと、「花芽分化」といって、新芽は花か葉のどちらかに分かれて出来ます。つまり、「花になる芽」が多いということは、「葉になる芽」が少ないことを意味する。花と葉の量はトレードオフの関係にあるわけです。

葉が少なければ、当然光合成ができないわけですから、樹にとって痛手になります。

製造業でいえば、花は果実の原材料のようなもので、葉は工場。原材料がいくらあっても工場が稼働していなければ製品ができないのと一緒で、花が多すぎる時はあまり果実も期待できないのです。

そしてもっと重大な問題点があります。それは、一度樹が疲れてしまうと、回復するのに1年くらいかかるってことです。つまり、来年は確実に不作になる!! 今年の花が多かっただけで来年の不作まで決まってしまうとは…。うーん、シビア。

もちろん、そうなっては困るわけで、毎年ちょうどよいくらいの花を咲かすのが柑橘農家の技術ということになります。あと、大量につぼみが付いてしまった場合は「摘蕾(てきらい)」といって蕾の状態で取り除く。しかし私はまだ花の量の管理については全然ダメです。最近、ようやく手入れの仕方が分かってきたくらいのレベルですからね…。

とはいえ、柑橘園全体で花が多かったわけではないのがせめてもの救いでした。ちなみに冒頭写真はブラッドオレンジの花です(やや花多めですが、これに関してはひどく多くはありませんでした)。今年は初出荷できるといいんですが!