2016年12月1日木曜日

生まれ変わった石蔵と丁子屋——石蔵古本市情報

来る12月9日からの「石蔵古本市」の会場は、南さつま市万世の丁子屋さんの石蔵です。

この石蔵、最近リノベーションされまして、いろんな形で利用できるように整備されました。その素敵なリノベーションを見て「是非ここを使わせてもらいたい!」と思ったのが「石蔵古本市」の企画の発端です。

というわけで、会場となる「株式会社丁子屋」とその石蔵についてご紹介いたします。

さて、丁子屋さんといえば、県内では第3位の長寿企業で、なんと創業は享保12年(1735年)だそうで、280年以上の歴史があります。元々は廻船問屋(今で言えば総合商社みたいなもの)を営んでいましたが、幕末に醤油製造を開始、県内では相当な老舗のお醤油屋さんです(もしかしたら一番古いのかも)。

【参考:南薩日乗】丁子屋:廻船問屋が醤油屋になったわけ

長い商売の歴史がある醤油屋さんなので、石蔵以外にも遺産的なカッコイイ建築物が敷地内にはたくさんあるのですが、そのほとんどは今は(利用されていないという意味で)眠った状態です。

今回の会場となる石蔵も、以前はこんな風にほぼ全面がオオイタビ(やっかいな蔓性植物)に覆われて、半ば廃墟化していました。

しかしこの状態でも、立派な建築なのはすぐにわかるような建物で、私はリノベーションされる前からこの存在が気になっていて、「ここで何か面白いことができたらいいなな」と思っていました。

ちなみに、建築は大正時代。本来はもっと大きな倉庫だったのが、道路拡幅のために前面部分が取り壊されているのだそうです。

それがリノベーションされたのが、去年だったか一昨年だったか(あやふやですいません)。それはそれは素晴らしい空間に生まれ変わっています!

リノベーション後に、不思議な縁からピアノが設置され、「石蔵コンサート」も過去2回開かれていますし、時々は講演会のようなものも開催されているようです。

【参考】丁子屋ニュース(2016/8/31の記事)

ちなみに、この「石蔵コンサート」は来年2017年3月4日にも計画されていて、チェロの伊藤悠貴さんという方のリサイタルがあるそうです。楽しみですね!

ところでリノベーションの内容ですが、基本的には石の存在感と立派な梁は活かしつつ、見違えるようにキレイに改装されました。私も驚いたんですが、ちゃんとトイレまで設置しているのが立派です。

外観も(当たり前ですが)こんなにキレイに。

この鉄の扉がちょっと迫力がありすぎる感じかもしれませんが、「石蔵古本市」の当日はこれが開け放たれますので、気兼ねなくご入館ください。

ちなみに、この石蔵は丁子屋本店の向かいにあるのですが、「石蔵古本市」にお越しになりましたらぜひ丁子屋も覗いてみてくださいね。

私のオススメはなんといっても「なごみ酢」! 酢の物なんかつくるのにももちろん使えますし、意外な使い方としてはポテトサラダにこれを使うとものすごく美味しくなります。これうちの常備調味料ですね。

その他、「白だし」もいいですね! もちろん、お醤油屋さんなのでお醤油は言うに及ばずです。鹿児島の甘い醤油の、さらに濃厚な「さしみ醤油」がオススメです。

というわけで、「石蔵古本市」では、古本だけでなく老舗お醤油屋さんと石蔵もご堪能ください。

※丁子屋さんは、第2土曜と日曜日は定休日になってますので、残念ながら12月10日、11日はお休みですのでご注意ください!(日曜定休は知ってましたが、第2土曜もお休みなのはチェックしてませんでした。すいません)

【情報】
「石蔵古本市—万世*丁子屋石蔵」
日時:12月9日(金)-12日(月)10:00-17:00(初日13:00〜、最終日〜15:00)
場所 :南さつま市加世田万世 丁子屋石蔵
参加古書店:あづさ書店 西駅店泡沫(うたかた)古書リゼット(レトロフト内)特価書店つばめ文庫
協力:南さつま市立図書館(12月11日(日)11:00より、会場にて除籍本の無料配布を開催) 
主催:南薩の田舎暮らし
Facebookイベントページでも順次案内を差し上げる予定です。


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