2020年12月30日水曜日

今季はスイートスプリングの販売はありません。来年はいい年にしましょう!

いやー、2020年、散々な年でした。

コロナウイルスことCOVID-19で生活が激変した方も多いと思います。ですが、私の場合はコロナはあんまり関係なく、農業的にダメダメな一年でした。

しかも、まだまだダメダメなのは続きます!というのは、今季は柑橘も不作なんです。

 「おまえのところは毎年不作気味だろ!」という声が聞こえてきそうですね…。確かに、2017年を最後に豊作の年がありません。3年も不作が続いていたらそっちのほうが平常といってもおかしくなさそうです(泣)

それはともかく、例えば昨年15ケースくらい収穫があった「スイートスプリング」が今年はたった1ケースしか収穫がありませんでした。昨年比93%減!?? 何が起こった?

そんなわけで、今季のスイートスプリングの販売を待っていた方もいると思いますが(←昨年、けっこう好評でした!)、残念ながらこれからの販売はございません!! 申し訳ありません…!! なお原因は不明です。

そして、南薩の田舎暮らしの主力商品である「ポンカン」も不作です。こちらは93%減ということはありませんが、それでも2017年に比べると70%減くらい、昨年と比べてもちょっと少ないという、結構な不作です。

原因は、いろいろありますが、少なくとも管理のミスではありません。むしろ管理は例年以上にちゃんと出来たような気がします。ただ、やはり無農薬・無化学肥料(というよりほとんど無肥料)で継続的に作っていく難しさがだんだん出てきた感じがしますね。

一方、比較的豊作なのは「タンカン」です。こちらは、台風の被害(塩害)を受けて、その後若干病気が発生したため、品質はあまりよくありませんが、少なくとも量的には例年並みかそれ以上にあります(まあ元が少ないですけど)。

全部が全部ダメじゃなくてよかったー(笑)

そんなこんなで、しばらくは経営的に厳しい状態が続きそうです。でも、家族揃って健康に新年を迎えられそうなので、まあ全然OKです!! そこが一番です!

それに、いろいろ植えていた苗木たちも、収穫を迎えるフェーズになってきました。不作なのは残念ですが、引き続き前向きに取り組んでいきたいです。来年はいい年にしたいですね!

今年もお世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。

2020年12月24日木曜日

「アグリカフェ南風」でジンジャーエールシロップが買えるようになりました!

今年はコロナ禍のため、イベントがほぼ全くと言っていいほどなかったので、直売の加工品の売り上げはイマイチ(というか激減)でした。

うちのような零細は、結構イベントに依存してますからねー。特に「吹上浜 砂の祭典」がなかったのが大きいです。でもまあ、しょうがない。

一方、卸売りの方は意外と堅調でした。主力商品の「ジンジャーエールシロップ」は、特に宣伝もしてないのにどんどん販路が拡大していきます!

先日、新たに「ジンジャーエールシロップ」を置いてくれるようになったのが、「アグリカフェ南風」。

ここは、今年の9月にオープンしたばかりの新しいカフェ。経営するのは、隣接する農業生産法人「南風ベジファーム」で、南薩で農業+加工+福祉の風雲次的な成長をしているところです。大規模農場を経営し、そこの収穫物を漬物などに加工し、また就労支援事務所ともなっています(=障害のある方が仕事できる)。

【参考】南風ベジファーム
http://www.nanpuu-vege.com/

そんな南風ベジファームがつくったカフェは、もうなんといっても建物に手が込んでいます…!!

この写真ではあまりわからないかもしれませんが、屋根のカーブを見て下さい。建物自体がカーブしているのに、屋根の勾配もグラデーション的に変化していて、複雑な3次元曲線を描いています。施工がむちゃくちゃ大変だったらしい…(笑)

あと、この写真には写っていませんが、外に配置している大きな岩はわざわざ福岡から持ってきたものだそうです。どおりで鹿児島ではあまり見ない花崗岩がごろごろ転がっているわけだ。

そんな「アグリカフェ南風」の方から、「ジンジャーエールシロップをぜひ取り扱いたい」と打診がありました。ホント有り難いです! しかも初回納品からすぐ後に、追加発注がきました。うーん、やっぱり勢いがあるところは売れ行きも違いますね!!

ちなみにここは隣の農園で採れたベビーリーフをふんだんに使ったピザとベーグルサンドが美味しいです。しかもお得。お近くの方はぜひ行ってみて下さい。ついでに屋根のカーブもジックリ見てみて下さい(笑)

それから、今年は南さつま市観光協会が取り組んでいる「南さつまエールギフト」にもとっても助けられました。

これは、「コロナで販路がなくなっちゃった地元事業者を助けよう」ということで、観光協会が販売しているセット商品。その一つに「ジンジャーエールシロップ」を加えて下さいました。

これのお陰で今年を乗り切れたと言っても過言ではないほど、助けられました。観光協会のみなさん、ありがとうございます。

【参考】冬の南さつまエールギフト販売!|南さつま市観光協会
https://kanko-minamisatsuma.jp/event/12998/

「手土産セット(ティータイム)」という2,000円のセットに加えてもらったんですが、これ、別々に中身を買ったら3,000円くらいするんですよね。とにかくお得! 凄く売れ行きがいいのも納得です。

WEBサイトには、注文期間は12月25日までとなっておりますが、年明けもまたやるみたいです。こちらもぜひよろしくお願いいたします。

今年は、コロナ禍のため、夏までは売上がかなり少なく、正直「このままだとどうなるんだ」とびびっておりました。でも捨てる神あれば拾う神ありで、加工品の売り上げに関しては例年並みを維持することができました。

本当に、みなさんのお陰です。ありがとうございます!!

2020年12月15日火曜日

秋かぼちゃは惨敗でした…。まあこんな年もあるさ。

随分ブログの更新をサボってしまいました。

忙しかったのもあります…が、それ以上に困った事情がありました。

というのは、今まで愛用していた古いiPod touchが壊れてしまって、気軽に写真が撮れなくなったのです。

やっぱり、写真がないとブログ記事ってサマにならないですよね、何故か。

え、スマホで撮ればいいじゃん…って思うかも知れませんが、実は私、スマホを持っていません。

ガラケーは持っていますが、写真は画質がとても悪い上に、なんとインターネット契約をしていないため(つまり純粋に電話のみ)、仮に写真を撮ってもそれをどこかにアップロードすることができないのです。つまりデータが取り出せない!

(マイクロSDカードを入れれば取り出せないことはないですが、とてもめんどくさい)

まあ要するに、わざわざカメラを持ち歩かないと農作業風景も撮ることができないわけで、億劫で記事を書いていなかったのです。結局はサボりですね…(笑)

そんなわけで、今日は強い意志を持って(!)カメラを持ち出して写真を撮りました。

ご覧の通り、かぼちゃです。

今日、秋かぼちゃの収穫・出荷が全て終わりました。成績は、一言で言って今年は大失敗! 例年は250ケース以上の収穫がありますが、今年はちょうど100ケースしかなった…。

理由は、台風後の湿害と、台風による定植の遅れです。でも、それ以外の管理は割とちゃんとしていたんです。おかしいな〜。台風後は天候には恵まれましたしね。

実際、周りの農家を見てみても、収穫が遅れた人は多いですが、今年は豊作傾向のようです。こんなに不作なのは自分だけかもしれない。まさに一人負け状態。正直、恥ずかしいです…。

「来年は頑張ります!」と言いたいところですが、実は、来年はもう秋かぼちゃは作付しないかなーと思っています。とにかく、台風に翻弄されるというのが私の性に合っていないし、台風対策(の片付け)には絶対二人必要になるというのが、ネックです。

だから、私にとっては最後の秋かぼちゃだったわけですが、随分結果がショボかったですね。有終の美を飾りたかった…。

今年は何もかもうまくいってませんけど(iPod touchも壊れるし)、まあこんな年もありますね。来年はいい年でありますように!!

2020年11月16日月曜日

シンプル開催の「海の見える美術館で珈琲を飲む会 vol.7」。ありがとうございました。

11月15日(日)、「海の見える美術館で珈琲を飲む会 vol.7」を開催しました。

当日は、お天気にも恵まれ、11月としては暖かい陽気。毎年、天気がいいのがこのイベントのよいところです…!

今年は、コロナ対策…というか、コロナ対策があまり必要にならない規模にしようということで、一切のメディアへの掲載を見送り、チラシも必要最低に留め、SNSのみの告知でした。音楽やアートなどのイベントも特になく、シンプルに「風景と珈琲を楽しもう」という会。

なので、あまりお客さんは来ないだろうとは思っていました。

ではどれくらいお客さんが来たのかというと、ちゃんと計測はしていないのですが、75人〜85人(+子供15人)くらいの来場者だったのではないかと思います。珈琲が80杯出ていることから、おかわりした人、珈琲を飲まなかった人などを考慮して出した数字です。

これは、事前の予想とそれほど違わない人出でした。お越しいただいた皆様、ありがとうございました。

今回は出店も最小限に抑え、「南薩の田舎暮らし」を含めて3店舗でした。

まずは、「石蔵ブックカフェ」を一緒にやっている「つばめ文庫」です。例年、日差しが強くて本が日に焼けるという問題があったので、今年は場所を変えました。ここの方がいいですね!

奥様が差配して、立体的でステキなディスプレイになっていました。私は何かと落ちつかず、ゆっくりと本を見る暇がなかったのですが、やはり風景には珈琲、珈琲には本です。

 

つぎは、坊津の「食堂勝八」。

勝八さんは、最近ずっと谷山イオンで出張販売していて、地元にいないようです。この日(と前日にあった常潤高校文化祭)は久々の地元での販売になった模様。

やはり食べ物があるといいですねー。ピザ買いに来た、と言う方もいらっしゃいました(珈琲は飲まずに(笑))。

というか、逆にピザなかったらどうなってたんだ…という気も。当初は「今回は縮小開催だし、まあ最悪食べ物屋さんなくてもいいやー」と思っていたのですが、やっぱりないとダメだったかもですね…!

最後に、自分たち「南薩の田舎暮らし」です。

今回、どれくらいの人出があるのか全く予想がつかなかったので、どれだけのお菓子を用意すればよいのか迷いました。

結果的には「けっこう多め」だったと思います。

しかし、なぜか今年は「美味しかったからまた買います」とおかわりしてくださる方が多かったように思います。お陰で、お客様が少なかった割には結構売れました。ありがとうございます。

ちなみに、「石蔵ブックカフェ」で販売しているチャームつきの「手作りしおり」や、読書記録ミニノートなどもこちらで販売してみたのですが結構売れました。

いつもあまり売れるものじゃないのに不思議です。風景の力でしょうか? それともディスプレイがよかったのか。わかりません。

なお、しおりの横にちょこんと置いてある緑色のものは、もらった「ツノニガウリ」という野菜(?)です。固い棘に覆われていて、武器に使えそうです。味は、あんまりなくてキュウリみたいと言っていました。まさかこれを横に置いていたお陰で売れたわけではないでしょうね(笑) 

午前中は曇りがちでしたが、午後からはカラッと晴れてきました。

沖秋目島が美しいです。

一方、午後からはお客さんはちょっと少なめになり、かなりゆっくりした時間が流れていました。

音楽もアートも、特別なイベントはないので、人が少なくてちょっと寂しい感じもしました。でも同時に「この風景を前にして、友達とおしゃべりしながら珈琲を飲んでれば、それで十分かもなあ」という気もしました。別に客寄せのための特別なイベントはなくてもいいかもしれない。

今年はコロナのため、縮小開催というかシンプル開催になりましたけど、これも一つの形かなあと思いました。

ところで、今笠沙ではサツマノギクが満開の見頃を迎えています。

野生のものもありますが、多くは地元を中心とした有志の方々が植えたものです。実は昨年、笠沙美術館周辺にサツマノギクを定植した日に私は偶然居合わせました。ご縁ですねー。

定植後、雨が少ない日が続いたので、有志の方が頻繁に水やりを行い、大事に育ててきたということでした。1年でこんなに立派に花が咲いてくれて、感動ですね。この活動に取り組まれてきているみなさんに頭が下がります。何も手を加えない自然の風景もいいですが、花いっぱいの風景もまた貴いです!

そんなわけで、「海の見える美術館で珈琲を飲む」一日が過ぎていきました。

例年、イベント終了後に夕日のスポットに移動して夕日を眺めるのがお決まりなのですが、今年は子どもたちも自分たちもすっかり疲れ切っていたため、そのまま帰りました…。

今回のようにシンプル開催もいいなあと思う半面、準備の手間・費用は例年とほとんど変わらないので、どうせやるならやはりたくさんの人に来てもらった方が実入りもいいです。例年500円徴収している参加料も取りませんでしたしね。ちょっと懐が寂しいのが反省点かもしれません…。まあ、お金のためにやっているイベントではないけど。

とはいえ、無事、開催できて良かった。コロナがあって開催は悩んだけどやってよかった。

たくさんの出会いもありました。毎年来て下さっている方との再開も嬉しいかったです。

例によって、来年またやるかは未定ですが、できたらまた笠沙美術館でお会いしましょう。

2020年10月30日金曜日

「ベルガモット」がめでたく初収穫!

数年前植えた「ベルガモット」が、今年初収穫を迎えました!

ベルガモットとは、アールグレイの香り付けに使うレモンに似た柑橘です。「レモンに似た」と説明はするんですが、実際にはあんまり似てなくて(笑)、あえて言えばダイダイですかねー。

香りはまさにアールグレイで、食欲をそそられるというよりも、精神を沈静させるような香りとでもいうんでしょうか。例えばラベンダーとかは美味しそうな香りじゃないと思うのですが、譬えればそんな感じの系統です。

ちなみに香りは果皮だけにあって、果肉はアールグレイには使いません(もちろんレモンティーみたいに輪切りにして入れても出来ます。でも市販のアールグレイティの茶葉に入っているのは皮のみです)。 しかし果肉ももちろん食べられて、レモンよりちょっと弱い酸味と、後味が残る苦みがあります。でもまあ、ダイダイと同じで、そのまま食べるものじゃないかなと思います。

このベルガモット、あまり日本では生産されていません。というか世界の生産のほとんどがイタリア南部のカラブリア州ということで、「カラブリア以外ではうまくできない」とまことしやかに言われております。

なんでも、アールグレイが世界的に流行した時、いろんな国・地域でベルガモットを栽培しようとした人がいたのですが、結局うまくいかず、カラブリアの一人勝ち状態で、カラブリアのベルガモット農家は立派な御殿を建てられるほど儲かったと言います。

ところが、アールグレイの需要に対して供給が限られていたこと、ベルガモットの価格が非常に高かったことで、化学合成香料の開発が進められ、結局今ではほとんどのアールグレイティは合成香料によって香り付けされております。

ただ、やはり合成香料はちょっと鼻につくというか、はっきり言ってあんまり美味しくないです。私は天然モノのアールグレイが飲みたいのです。そんなことから数年前にベルガモットを植えたんでした。「カラブリア以外ではうまくできない」という事前情報はありましたが、いろいろ工夫すれば大丈夫じゃないかな、という軽い考えで(笑)

結果、「少なくともちょっとは収穫できる」ことが証明できました。経済栽培が成り立つくらいたくさん穫れるのかどうかは、これからの検証になりますが…。少なくとも、台風には弱いことは今年よくわかりました。

【参考】台風10号被害 →ベルガモットが一番被害が大きかったんです
https://nansatz-kurashi.blogspot.com/2020/09/10.html

というわけで、昨日ベルガモットをネットショップで売り出したのですが、なんと2時間くらいで売り切れてしまいました。もともと8kgしかなかったのでそんなに驚くことではありませんが…、それにしてもこんなレアな柑橘をパッと買う人が結構いるんですねー。

お買い上げいただいた皆様、ありがとうございます!

来年は、今年の2倍以上の量が収穫できるのではないかと思います(台風次第だけど)。「欲しかったのに!」という皆様、どうぞ来年までお待ちください!

2020年10月17日土曜日

「古民家ブックカフェ」になるかもしれない空き家の内覧会、を開催します!

 先日のブログ記事でお知らせした、「古民家ブックカフェ」をつくるプロジェクトですが、意外なくらいたくさんの反響がありました。

【参照】もらった家で「古民家ブックカフェ」を作るプロジェクト。一緒にやりませんか?
https://nansatz-kurashi.blogspot.com/2020/10/blog-post.html

「一緒にやってみたい」という人や「とりあえず見てみたい」という人、何人かからご連絡がありました。

そこで、この度、内覧会的なものを開催することといたしました。個別に進めるより、オープンな形でやる方が気軽に参加できる人も多そうですし。

内容は、家の内覧とプロジェクトの説明です。要は「こんなことを考えています」というアイデアの説明ですね。ちょっと内容薄な感じですが、現にそうなんだからしょうがない(笑)

ところで、「古民家ブックカフェ」をつくる、ということで、文字通りDIY的なことを考えた人もいたようです。これは私の説明不足で、DIYでブックカフェを作るのではなくて(一部DIYもするかもしれませんが)、ハード面は工務店さんにリノベーションしていただき、ソフト面の方を一緒に作っていきませんか? という意味でした。

というのは、何しろ立地が大浦ですから、いろいろ工夫しないとお客さんが来ないわけです。建物をリノベーションするのも大変ですけど、この僻地ですとそこを活用していくのはさらに大変だと思います。私としてはここを文化の拠点にしたいという思いはありますけど、ただ本を並べたり音楽をかけたりするだけでは文化の拠点にならないので、「文化的に利用してくれる人」も必要になってきます。

もちろん、「一緒に働きたい!」という人だって営業形態によっては必要かもしれませんし…!

そして、いろんな人の意見やアイデア、ご要望を聞きながら、どんな風にしたら面白い場所にできるか考えたいと思います。

こんなふわっとした感じでもよければ、一緒にやりましょう!

【案内】「古民家ブックカフェ」になるかもしれない空き家の内覧会
日時:11月1日(日)13:30〜15:30
場所:〒897-1201 鹿児島県南さつま市大浦町13647(→Google map
駐車場:久保公民館(→Google map)に駐車してください。公民館〜現地は徒歩4分。なおトイレは公民館のトイレを使って下さい。
内容:建物の内覧+プロジェクトの説明 、コーヒー
申込不要(でもコメント、FBメッセージ等で参加の旨一言もらえると嬉しいです)


※友人の写真家・川田 達也さんがこの家の写真を撮って下さったのでここに掲載します! 

なお川田さんは、入った瞬間、「昔のおばあちゃんちのにおいだ!」と言っていました(笑)








2020年10月11日日曜日

「海の見える美術館で珈琲を飲む会 vol.7」コロナのためシンプルに開催します!

11月15日(日)、今年も「海の見える美術館で珈琲を飲む会」を開催する運びとなりました!

今年は、コロナ禍のため、開催するかどうか、本当に悩みました。というか、ほとんど中止で心づもりしていました。

だって、地域の主立ったイベントは悉く中止です。「砂の祭典」はもちろん、ほとんど地元の人しか来ない「大浦まつり」も中止です。あえて虎の尾を踏む必要もないし。

そんなことで、中止するしかないのか…と思っていた時期に、イベント関係の業界の人に「珈琲を飲む会はやっぱりやらない方がいいですかねー?」と軽く相談してみたんです。

すると、「いや、今はむしろ万全のコロナ対策をした上で、イベントを開催する方がいい雰囲気だよ」と教えてくれました。万全のコロナ対策とは、例えば、入場時の検温、万が一のための連絡先把握等です。

それを聞いて、私は「やっぱり今年は中止するしかないかな」と思いました。なぜって、私は自分自身が一番コロナ対策には「ずっさらしい」(いいかげんな:鹿児島弁)わけです。近所のスーパーに行く時も、しょっちゅうマスクを忘れちゃいます。別にマスクをつけたくないわけではないのですが、農業をしていると人とも会わないし、マスクしなくちゃってのを忘れるんですよね…。

そんな私が、自分が主催するイベントの時だけ「みなさん、コロナ対策は万全にしましょう!」とか言っても、「お前がゆーな!」っていう感じになってしまいます。とてもじゃないけど私の口からはコロナ対策は言えない…!! 身から出たさびです。

かといって、コロナ対策をせずにイベントを開催するというわけにもいきません。飲食店のみなさんや、ちゃんとしたイベント主催者のみなさんが、いろいろ工夫して万全の体制を整え、なんとか前に進もうとしている中ですからねー。もちろん実際に感染者が来てしまうという可能性もゼロではないわけですし。

なので、まあ、今年は「珈琲を飲む会」は中止だな、と思っていました。

なんですが、立て続けに3人くらいから「今年は珈琲を飲む会はいつやるの?」「あの会はコロナで中止しなくていいでしょ、野外イベントだし密でもないし」「ぜひやって!」との声がありました。

最初は私も「いやー、難しいですね〜」とか言っていたのですが、続けて3人からそういう話があると、だんだんその気になってきます。その気になるなという方が無理ですよね(笑)

いろいろ考えた挙げ句、音楽とかアートみたいな人が集まる催しをしないで、シンプルに珈琲と風景だけを愉しむ会にしたら、特別な(検温するとかの)コロナ対策は行わなくても感染を拡大するリスクは少ない——という考えで開催することにしました。

なので、今年の「珈琲を飲む会」は、音楽ライブもありませんし、アート作品の展示もありません(常設展はいつも通り観覧可能)。また、出店も最小限で今のところ古本屋さんのみです(今後の調整次第でピザ屋さんは来るかも)。

でも考えてみれば、「珈琲を飲む会」は「絶景を前にして珈琲を飲んだら美味しい」というのが根幹の会なので、珈琲と風景だけあれば成立するんですよね。これはこれで、ゆったりと愉しめるんじゃないかなと思っています。

また、その結果として、例年は参加費500円を徴収していましたが、今年は参加無料としました(珈琲は別途購入してくださいね)。

そういうわけで、今年は「海の見える美術館で珈琲を飲むだけの会」です。極めてシンプルです。でもそれが逆にいいっていう人もいそうです(笑)

それでは11月15日(日)は、笠沙美術館でお会いしましょう。

 【情報】
海の見える美術館で珈琲を飲む会 vol.7 ←リンク先Facebookイベントページ
日時:2020年11月15日(日)10:00〜16:30
場所:笠沙美術館(南さつま市笠沙町赤生木8666-1)
参加料:無料

 

 



2020年10月9日金曜日

もらった家で「古民家ブックカフェ」を作るプロジェクト。一緒にやりませんか?

藪から棒な話なんですが……、数年前、「家」をタダでもらいました。

親はもちろん、親戚からでもありません。それまで全然知らなかった人からです。

知らない人から家をタダでもらう!? ウソー!! 

というのが普通の感覚だと思います。ありえないですよね(笑)

でも本当なんです。事の発端は、耕作放棄地になっていた畑(というか藪)を借りようとしたことでした。持ち主(当然こちらにいない。大阪在住)とはなんとか連絡が取れたのですが、いろいろあって、「親類縁者、だーれも大浦にいないから、畑も家も、全部君がもらってくれ」という話になりました。

ただ畑を借りたかっただけの話なのに、家をもらうなんて……(動顚)。

「家をタダでもらえるなんてラッキーじゃん!」と都会の方は思うかもしれませんが、この家で育った持ち主ですらいらないと思う家ですからね。最近よく言われる「負動産」(不動産のもじり)というやつで、管理の手間や取り壊しにかかる費用などを考えると損するわけです。

ちなみに、もらった家の第一印象は、「森に包まれてる」(笑)

家自体は道路に面しているんですが、敷地内に大きな樹がたくさん生えていて、まるで森の中に建っている家のようです。

その森の向こうに、家庭菜園のような広さの畑もついています(ただし、今は雑木が生えている)。森の向こうに家庭菜園があるっていうのが面白い。

あと、屋根や外壁が水色に塗装されていて、この色合いが個性的でステキです。それはそうなんですが、だからといって自分で住むわけでもない家をもらってどうしよう??

そんなわけで、私も3年ほど放置していました。

しかし、家内から「あの家はどうするの?」「なんとかしないと」とせっつかれ、二人で中の整理を徐々にはじめました。中は、まだ家財道具がまだワンサカ入っていたし、しかも隙間から野生動物が入り、押し入れに巣を作っていました。当然、家の中は糞があちこちに。まさにカオス…。その当時があまりにカオスすぎて写真を撮っていなかったのですが、今思えばあの時の家の様子をちゃんと記録しておけばよかったですねー。

そして1年以上かけて、今日、ようやく家の中をスッキリさせることができました! 

整理をする前は、空き家バンクに登録して誰かに貸すか、移住者を募ろうかと思っていました。

でも間取り的に家族には狭いし、何より普通の暮らしを送るには大改修が必要になってきそうです。もっと状態のいい空き家が周りにはたくさんあるのに、わざわざお金をかけてこの家に住みたい人がいるだろうか? これを人に貸すのはどうかなぁー、という気持ちになってきたわけです。

そしてこの家の間取りや広さを見てみると、小規模店舗をするのにちょうどいいサイズなんです。そして、最初はあまりにカオスすぎてとても使えないと思っていたのですが、だんだん整理が進んでみると、意外と痛みも少なくて(あくまでも「意外と」!)、古い家っぽいジメっとした感じもありません。

いっそ、自分たちで使った方が面白いんじゃない? だんだんそんな気持ちになってきました。

ここ3年くらい月イチでやっているイベント「石蔵ブックカフェ」、これの発展型として、この家を「古民家ブックカフェ」に改修したら……

まあ、「古民家」っていっても、中途半端な古民家で、黒光りする立派な梁があるわけでもなく、良くも悪くもほのかに昭和の「高度経済成長」を感じさせるつくりです。

例えば、このタイルの流しなんかも、なかなかいいですよね〜!

「高度経済成長」というと、都会でのそれは「文化住宅」(簡単に言うと和洋折衷アパートです)とかをイメージすると思いますが、田舎での「高度経済成長」はちょっと違います。

例えば、このカマドとか。

「高度経済成長より前だよね(笑)」と思うかも知れませんけど、実はこういう形のカマドが普及したのも田舎ではけっこう最近の話で、それまでのカマドはまさに土でつくった効率の悪い(特に煙がひどい)ものでした。

「生活改善運動」といって、それまでの遅れた農村の暮らしを近代化させようという運動が戦前から戦後にかけて行われるのですが、その成果がこのカマドであり、さきほどのタイル張りの流しです。

こうしたものは今から見ると随分古いもののように感じますが、実はせいぜい60〜70年前に普及したものなんですよ。

すみません。つい歴史を語って話が逸れてしまいました(笑)

要するに、 まあ、なかなか味のある家で、ただ汚いだけの家ではない。このまま壊しちゃうのはもったいない。

であれば、「南薩の田舎暮らし」がずっとイベント的にやってきた「カフェ」を主軸にして、本を並べた「ブックカフェ」にしたら面白い!

…ような気がするんですが、大浦という土地を知っている方は分かる通り、そんなに簡単にお客さんが来るような場所ではないですし、我々も既に農業や食品加工に忙しく、ちゃんとできるのか大変心許ない。もちろん改修費用もかなりかかる。

そんなわけで、この半年くらい、改修してブックカフェにすべきなのか、そんなことはしない方がいいのか、夫婦二人で悩んできました…。というか、今でもまだ悩んでいます。

でも、不要品の処分や、家の掃除もかなり進んで、なんとなくイメージも湧くようになってきたので、一応、工務店さんに改修の見積もりを出してもらったり、頴娃に行って「頴娃おこそ会」がやっている空き家再生案件を見させていただいたりしてみました。

そんなこんなで、まだ「よし、やるぞ!!」って感じではないのですが、なんとなく動きだした……雰囲気。

こういう状態なんですが、古民家ブックカフェのオープンに向けて、関わってみたいかもーっていう人がいれば、ありがたいなあって思っています。どうしても、夫婦二人だけだと力不足な部分があるので、何人かでワイワイやりながらだったら、進むかも…?(笑)

あ、もちろん、「そんな物件があるんなら私が店をやります。貸して下さい!」という方がいたら大歓迎です。年間3万円で貸します。そっちの方が手間が省ける(笑)

しかし、近所の「下村広海商店(通称:馬場店)」も閉店し、「中村商店(通称:木戸店)」も閉店。今年は町唯一の病院「吉見医院」も廃業しました。大浦町の空洞化はどんどん進んでいます。今住んでいる人がなんとかしないと、なくなってしまうかもしれない町に私たちはいる。

誰か、一緒にやりたい人いませんか?

※もし「やりたい」って人がいたら、コメント欄、お店の問合せフォームにてご連絡ください。

2020年9月14日月曜日

台風10号被害

アボカド
台風10号、すごい台風でした…。

しかし、報道等でさんざん脅されていた(?)ので、かつてないほどの対策をしていました。雨戸がない窓には板やコンパネを打ち付け、飛びそうなものは全て片付け、万全の体制で臨んだ台風でした。今回はみなさんがそんな感じでした。

実際の台風は事前の予想ほど常識外れの勢力では接近しなかったですし(それでも十分強い勢力!)、万全の対策を行っていたおかげで、家や倉庫、加工所などの家屋にはほとんど全く被害がありませんでした! よかった〜!! 大浦町全体を見ても、それほど大きな被害はなさそうでした。一安心。

もしかしたら潰滅するんじゃないか…? と思っていた植え付け直後のかぼちゃについても、防風のためパスライトという不織布でしっかり養生していたので、意外と被害はありませんでした。

でも、やはり無被害というわけにはいきません…。特に被害が大きかったのは果樹関係です。

まず、アボカドの一番大きな樹が完全に倒伏してしまいました。この樹、数年前の台風で一度倒れながら、持ち直して今では一番大きくなっていたやつでした。

アボカド自体、なかなかうまくいってなくて、これは数少ないちゃんと成長している樹だったので悲しいです。この樹はもう起こすことができないほど大きいし、根っこから浮いているのでダメかもしれません。

ブンタン
次は、ブンタンです。

ブンタンは、数年前植えたものが大きく成長し、今季が初の本格的収穫を迎えようとしていたところです。

でも結構倒れてしまい、倒れていないやつも、半分くらい実が落ちてしまいました…。もちろん倒伏防止のため、太い杭を打って固定していたのですが…。

実は、ブンタンは柑橘の中では防風林になるくらい風に強い方です。でも今ちょうど倒れやすい成長段階(葉っぱはたくさん繁っているのに幹はまだ細い時期)だったのがよくなかったです。

タンカンに倒れてきた木

タンカンは、一本も倒れなかったのですが、横の山の方からドングリの大木が倒れてきて、ちょうどそこにあるタンカンの樹を直撃。

こんな大きな樹が倒れるとはビックリです。どうやら、このドングリの木、中が腐ってウロになっていたみたいです。

しかしタンカンは、ドングリの木による打撃よりも、塩害の方が深刻です。

タンカンは、2018年の台風24号でも大きな塩害を受けたのですが、どうやらタンカンって塩に弱いみたいですね。今年は、2018年の被害からようやく回復して新芽がたくさんでてきたところだったのに、後戻りです。

それにしても、今回の台風は直接海からの風ではなかったし、雨もそれなりに降ったのに、塩害がけっこうあってビックリです。それだけで相当強い勢力だったことが分かります。

ところで、数年前の台風でかなりたくさん倒伏してしまったのが不知火(デコポン)でした。

不知火って、あまり直根(真下に延びる根っこ)がないので風に弱いんです。

というわけで、今回も大きな不知火の樹が倒れてしまいました。

数年前倒れた時は、ユンボ(パワーショベル)を借りて起こしたり、ジャッキで起こしたりしたんですけど、結局そうやって起こしても根っこが浮いちゃってると回復するのは難しいというのが結論です(ずっとグラグラし続けて、次の台風でまた倒れてしまう)。

なので、今回倒れた樹は無理に起こさず、チェンソーで大胆に剪定して、ダメなら植え直すつもりでやってみたいと思います。

最後に、いちばん被害が酷かったやつです。

ベルガモット。

ベルガモットとは、「アールグレイ・ティー」を作るのに使う香酸柑橘です。これも数年前に植えて、今年が初の本格的収穫を迎えるところです。

これももちろん杭を打って固定していましたが、半分くらい倒れてしまいました。正直、ここまで倒れるとは思いもしませんでした。

倒れて初めて気づきましたけど、この木って、柑橘にしてはとっても折れやすいです。「そんな風に折れるか〜普通?」というような倒れ方をしていたのがあります。

実も、1/3くらい落ちてしまいました。でも逆に言えば2/3は残っているので、この残った分を大切に売っていきたいと思います。初収穫なのでどのように販売すればよいのか思案中です。ちょっと特殊な用途の柑橘なので、ちゃんと必要としている人に届けられるよう工夫がいるかもしれません。

10月くらいには販売開始したいと思うので、もうしばらくお待ちください。台風では大きな被害を受けてしまいましたが、気落ちせずやっていきたいと思います。

2020年9月2日水曜日

台風シーズン突入

台風がやってきますね。それも2つ連続して。

特に10号の方は、強力な勢力に発達し、鹿児島県を直撃するコースの予報です。いろんな作物への打撃が心配です。

今の時期は、私は「秋かぼちゃ」を栽培しております。これも台風でダメになるかも…。でも、実は台風が来る前からうまくいっておりません。

種の植え付けまでは、結構順調でした。例年苦労する溝掘りも、雨が少なかったこともあって余裕を持って出来ましたし、播種時期も割合早い方でした。よかった!

しかし! そこからは総崩れです。まず、播いた種から芽が出ない! 今年は田んぼ跡と畑の2ヶ所でかぼちゃを作っておりますが、畑での発芽率は5%もありませんでした。

雨が降らず高温が続いたため、種が煮えて死んでしまったようです。雨を待ってから植えればよかったかもしれません。もちろん、芽が出ないのを確認してから追加でセルトレイに播種して苗を作っていますが、なぜかそれもあまり発芽しておりません。

田んぼの方は一部を除いて90%程度発芽しましたが、補植用につくったセルトレイの方はやはり発芽率が低くて20%程度でした。セルトレイを外に出していたのがいけなかったみたいです。いろいろあるなあ〜。

秋かぼちゃの場合、最初がコケると後から挽回するのは難しいため、すでにやる気が低下しております。そんな中での台風…。もちろん台風対策はバッチリしたいと思いますが、直撃するとなればかなりの被害は避けられないですよね。

それに、大型の台風が直撃すると、かぼちゃよりも果樹への被害が大きくなります。もうかぼちゃは潰滅してもしょうがないですけど、樹への被害があると経営的に大変困ります。

ともかく、せめて台風のコースが少しでも逸れるように祈るだけですね。みなさんにも被害がありませんように!

2020年8月19日水曜日

お米はかなりの不作でしたので、いきなり在庫僅少です。

だいたい、予約分のお米の配送が終わりました。たくさんご予約いただき、ありがとうございました。

それにしても、今年のお米は収量がとっても少なかった。

私は、ほとんど肥料を入れないので、元来普通の田んぼの7〜8割しか収穫がないのですが、今年は6割くらいしかなかった…。過去最低レベルの不作でした。

原因は、やはり日照不足かと思います。6〜7月の2ヶ月間、平年なら350時間くらいある日照時間が、今年は長梅雨のせいで250時間くらいしかなかったようです。マイナス100時間! こうなると、もちろん稲の生育はかなり制限されます。

それで、6月後半には、あまりに生育が悪いので、柄にもなく(!?)追肥をした田んぼがあります。でも、後から考えると、この時期に追肥しても増収効果はあまりなく、それどころかお米の味を落とす逆効果の方が大きかったような気がしますね。失敗!

ちなみに、今年は当初から「増収を狙うぞ!」と決心していたんです。まあ、肥料を多くするとかそういうのではないので、増収って言っても高が知れているのですが。でも草取りを中心として(←というかほとんどそればっかり)、管理には手間をかけていました。

それでも過去最低レベルの不作…。農業っていうのは、思うようにいかないものですねー。まあ、それが当たり前のことなので、別段それで気落ちしているわけではありません(もちろん残念だけど)。

むしろ草取りを頑張ったお陰で、美しい田んぼをつくることができたな、と思っています。やっぱり、田んぼが美しいとお米も美味しいです。自己満足の世界です(笑)

しかし、実際収量がかなり少なかったせいで、お米は予約分だけでほぼ売り切れてしまいました。最後にほんのちょっと残った分があるので、白米5kg入りのみですけど販売いたします。本当に残り僅かですがよろしくお願いいたします。

↓ご注文はこちらから
【発送中】無農薬・無化学肥料のお米(5kg)

2020年8月7日金曜日

送料の改定をしました

申し訳ありませんが、送料の改定をして、一部地域では値上げになりました。

通販は、送料が本当に大きくて、うちの場合、販売しているものの単価があまり高くない(割には、大きなダンボールを使う)こともあって、実は売上総額の35%ほどを占めております。

しかも、私自身もそうですが、Amazonで「送料無料」に慣れている消費者にとっては、1,000円近い送料を負担するのはかなりハードルが高い!

ということで、実際は1,000円以上の送料がかかる地域でも、徴収する送料はかなり割引していました。

例えば、10kgダンボールで送る場合、
中国地方: 935円(実費) ← 650円(ご負担いただいている額)
東北地方:1,485円(実費) ← 1,000円(ご負担いただいている額)
というように、大体の地域で200円〜400円くらいの割引を行っていました。

北海道に至っては、実費が1,950円のところ、1,200円しか徴収していなかったので725円もの割引になっていました。でも北海道にはいいお客さんが多くて(北海道は柑橘類がないですからね!)、たくさんご購入いただけますし、まあいいかな! なんて思っていました。

しかし、やはり消費税が10%に増税されたのもありますし(内税表示なのに値上げしてなかった)、 毎月の配送料金の請求書の金額があまりに大きくて、時には売上の40%近い月があったため、「うーん、これは値上げしないとヤバイ!」となったわけです。

また、今までは、いくつ商品を買っても送料は1箇所分で固定でした。たとえ梱包が2個分になってもですね。「いっぱい買ってくれるんだから、ちょっとくらい割引してもいいか〜」という考えでした(← いいかげん)。

ただ、最近は大量購入してくださるお客様も多くて、その場合、むしろお客様の方から「送料が1つ分じゃ悪いから追加で支払います」とご提案いただくことも多々ありました。

こうなると、むしろ「2個口運賃」の仕組みがない方がお客様にとって不便だし、なにより他のお客様と不公平になってしまいます。そこで、20kgより多くご購入の場合は2個口運賃(運賃2倍)とすることといたしました。

というわけで、新料金表は以下の通りです(内税)。

地域 改訂前(参考) 改訂後
九州 550円 700円
中国 650円 850円
四国 750円 950円
関西 750円 750円
東海・北陸・関東 900円 900円
信越 900円 1150円
東北 1000円 1300円
北海道 1200円 1500円
沖縄 1200円 1200円

要するに、150円〜300円の値上げですね。ただ、関西と関東周辺については、料金を据え置いています。この地域は、元々実費と近いんです。

300円の値上げをしている東北と北海道についても、先ほどの実費を見ていただければ分かる通り、これでも結構値引きしておりますので、ご理解いただければ幸甚です。

なお、配送会社は基本的に「佐川急便」ですが、この春より「ヤマト運輸」も併用しております。これはお客様の方で選ぶものではなくて、こちらの方で差配いたしますのでどうぞご理解下さい(送料が安い方で送っているのではなく、配送の条件によって変えています)。

これまでの説明で分かる通り、今回の送料値上げについては、配送会社の運賃値上げによるものではありません。簡単に言えば、これまでどんぶり勘定でやっていたのを、より実費に近づける改訂を行ったものです…。

そんなわけで、こちらの都合によってお客様の負担が増えることになり申し訳ありません。ですが、送料に見合った、いいものを作っていけるように頑張りますのでよろしくお願いいたします。

2020年8月3日月曜日

マルチ剥ぎ

異様に長かった梅雨が明け、いきなり炎天下の毎日になりました。あっついです。

ついこの間まで大雨が降り続いていたなんてちょっと信じられないような、そんな気さえします。

でも長すぎた梅雨のせいで、いろんな作業が押せ押せになり、溜まっているのは厳然たる事実!

長い梅雨のせいでできなかった作業の中でも、一番やっかいなのはかぼちゃ跡の「マルチ剥ぎ」です。

「マルチ」って、あの畝(うね)の所に張るビニールですね(正確には「マルチング」)。本来、マルチというのは、栽培が終了したら速やかに撤去しなければなりません。なぜって、どんどん草で覆われて、剥ぐのがどんどん大変になっていくんですからね…。

かぼちゃの栽培が終了したのが7月1日、マルチを剥いだのが7月30日。1ヶ月間も放置してしまったわけです。

もちろん、いくら長梅雨といっても、その間にも雨の降らない時はありました。でもマルチ剥ぎというのは地面が乾いていないとやりづらいし、貴重な梅雨の晴れ間には、マルチ剥ぎよりも優先度の高い作業をしました。

だって、既に栽培は終わっているのでマルチを放置しても目に見える損失はありません。 それよりも、栽培中の植物の管理をする方が先ですもんね〜。

しかしそのためにマルチ剥ぎが後回しになり、マルチはどこに張ってるの? っていうくらい草に覆われてしまいました。こうなるともう、鍬で少しずつ草を除去しながらマルチを浮かせていくしかありません。炎天下の中、鍬を振るって、草と格闘して、1時間に1本(1枚)のペースでマルチを剥いでいくのは、本当に堪える作業です。「よくこんな作業を炎天下にやるな〜」と自分でも思います。

農業には大変な作業がいくつもありますが、やっぱり「後片付け(=農業資材の片付け・撤去)」というのが一番大変ですね。植え付けとかその後の管理は、大変とはいえ、お金に繋がりますし、台風対策のようなものを除けば、それほどの肉体的・精神的負担はありません。

ですが、「後片付け」というのは、直接お金に繋がらないし、農業資材は苛酷な環境で破れたり壊れたりしていることもあって、すんなりと片付けられないことも多いです。手間、労力が無駄にかかるわけです。

「後片付け」をバチッとできる人には憧れますね〜。栽培が終わったらすぐに片付けて、圃場にはビニールの切れ端一つないという…。実際、「後片付け」がちゃんとできるというのは、それ以外のことがしっかり出来ている象徴のような気がします。じゃなきゃ、「後片付け」が後回しになるに決まってるんですから。

 …まあ、そんなわけで、長梅雨のせいで無駄に苦労してしまいましたが、かぼちゃのマルチ剥ぎはようやく終わりました。秋かぼちゃの栽培が始まる前に剥ぎ終わってよかった…ということにしておきましょう。

2020年7月22日水曜日

一日中、立ったり座ったり

7月のはじめから、柑橘類のテッポウムシ(ゴマダラカミキリ)防除をやっています。

このブログでもたびたび書いてきましたが、このテッポウムシという虫は、自然栽培だろうが無農薬栽培だろうが、柑橘栽培においては絶対にやっつけないといけない虫です。

この虫は、根元の樹皮の中に卵を産み付けて、それが樹皮の中を食い破りながら成長するので、放っておくと樹の中身がトンネルだらけになってしまい、アッと言う間に枯れてしまうんです。というか私も今まで何本も樹を枯らしてます…。

なお、私は無農薬で柑橘を作っていると標榜していますが、テッポウムシの防除だけは薬剤を散布しております。地域全体で共同防除をすることになっているので、自分だけ農薬をかけなかったら他の人に迷惑になるからです。ちなみに根元に散布するので、果実の方には一切農薬はかかっていません。

でも農薬をかけたら防除は終わりかっていうと、実は全然そうではありません。むしろそれから後の方が本番。

というのは、卵は樹皮の中に産み付けられるので、農薬では完全にやっつけることができないのと、農薬をかけた後にも、順次新しい卵が産み付けられていくからです。なので、私はこの時期、一日中這いつくばって、卵や幼虫を番線(ハリガネ)でプチプチつぶしていくわけです。

最初は卵や幼虫がどこにあるのか全くわからなかったのですが、今ではパッと見ただけで樹皮の中のどこに卵や幼虫がいるかほとんどわかります。なので、最初の頃に比べて作業効率は格段に上がりました!

ところが、今年は随分手間取っております。なぜか?

すっごく膝が痛いんです…(苦笑)

一日中這いつくばっているだけならたぶん大丈夫なんです。でも実際は移動するとき立ち上がるので、立ったり座ったりを繰り返します。これが、膝の関節にも筋肉にもものすごい負担…! 去年まではそんなにきつくなかったのになあ…。これがアラフォーの呪いというやつか。「ぐるぐる、ぐるぐる、グルコサミン」とか言ってる理由がわかりました(笑)

というわけで、ようやく一巡目の終わりが見えてきました。しばらくして、二巡目も行きたいと思います(でも思いの外時間がかかったので、二巡目ができるか怪しくなってきました…)。

2020年7月1日水曜日

春かぼちゃの結果は散々でした

春かぼちゃの収穫、全部終わりました。

結果から言うと、今季は散々な出来でしたね〜…。

過去3年くらいの平均は、完熟230ケース+適熟50ケース=農協出荷280ケースくらいある感じでした。

それが今年、完熟161ケース+適熟25ケース=186ケースだったので、平年より100ケースくらい少ないということになります。随分成績が悪かった!!

原因は、遅霜です。

【参考記事】今の時期にかぼちゃが霜で大被害…!

まあ、遅霜の被害を受けた割には、収穫があってよかったんじゃない? という見方も可能ですね。たぶん潰滅した方もいたでしょうし…。実際、自分の管理は例年に比べて行き届いていた自信があります。

それでも散々な出来になっちゃうのが、天候に翻弄される農業の怖ろしいところ。自分が頑張っても天気に恵まれないとダメなのは、悠久の昔から変わらない農業の真理です。

ちなみに、適熟かぼちゃが少なかったのには、大雨被害もありました。いつもなら50ケースは収穫できる適熟かぼちゃ。それが今年は半分しかなかった。(適熟=完熟まではしてないという意味。)たぶん雨のせい。

実は、1週間ほど前までは、50ケースの収穫を見積もっていました。ところがここへきて、とんでもない豪雨が何日も…。今日畑に行ったら、案の定、腐りまくっていたわけです…トホホ。こんなことになるなら、1週間前に収穫しちゃえばよかったですね(一応、着果からの日数とかあるんですけど)。

ところで、今年初めて試験的に作ってみた品種「栗五郎」かぼちゃ(写真)は、他に比べるとやや成績が良かったです(豊作とは言えないですが、少なくとも霜被害を受けていない)。

まだ食べてはいないんですけど、A品率が高くて、肥大も良好なので、これは将来有望な品種かも!って思いました。秋かぼちゃでは、「栗五郎」を3分の1くらい作ってみようと思っています。

春かぼちゃの結果は散々でしたが、こういうことには慣れているので全く気にはしていません(少しは気にした方がいいけど(笑))。これからは天候に恵まれますように!

2020年6月21日日曜日

超脱する愉しみ

先日、田んぼの草取りをやっています、という記事を書きました。

【参考記事】田んぼの草取りは面倒…でもないんだろうか?
https://nansatz-kurashi.blogspot.com/2020/05/blog-post_20.html

その中で、「一年のうちにたった10日間草取りをすればいいだけ」と書いたんですが、やっとその草取りが終わりました。

10日間どころじゃなく、2週間くらいかかってしまいました(2週間で終わったという意味ではなく、作業日が14日間必要だった、という意味)。作業期間は1ヶ月くらいでした。

5月の半ばから6月の半ばまでの1ヶ月間は、(早期水稲の場合)稲にとっては成長のキモとなる時期です。この頃、葉っぱがわーっと繁っていくわけです。草取りをしながら、日々稲の生長を感じることができました…って本当は、そんなことを感じる間もなくパッと終わった方がいいのですが。

田の草取りは、かなり大変な作業の一つですが、私のように完全に手で取る場合は、大変静かで穏やかな作業でもあります。小雨の降る中、一つひとつ草を抜きながら、2時間かけて田んぼの端から端まで進むのは、大げさに言えば俗世間から離れて超脱するような愉しみもないとは言えません(笑)

いや、実際、俗世間の雑念や雑情報と距離を置くには、田の草取りはかなり効果的じゃないでしょうか。もちろん、この作業のお陰で心がキレイになるとか、物事の本質が見抜けるようになるとか、悟りを開けるとか、そんなことはありませんが…。ただ、しばらくこの狂った世界から離れられる気がしますね。

そんなわけで、現代社会に疲れたら、田の草取りをしてみるのもオススメです。

2020年6月19日金曜日

梅が大不作ですが、今年も南高梅のコンフィチュールとシロップ販売できました

今年は、梅が大変な不作だそうです。

「南薩の田舎暮らし」では、同じ集落出身の梅農家さんから南高梅を仕入れていて、コンフィチュール(ジャム)とシロップを毎年作っています。

5月の初め頃、「今年も仕入れさせて下さいね」と電話したら、「いや、もしかしたら今年はないかもしれん。あった分だけということにさせっくいやい。ごめんな〜」ということでした。

実はこちらも梅の不作は前もってわかっていたので、例年より早めに連絡したのですが、予想以上の不作だった模様…。結局、なんとかこちらの要望分は確保できたということで事なきを得ましたが、単価は例年の3割以上高かったです(それでも市場価格と比べると安いです)。

このあたりでは梅干しは自分で漬けるという人も多いので、例年ですと、この時期はスーパーには梅と赤紫蘇、梅干しを漬ける容器などが並ぶのですが、今年は赤紫蘇や容器ばかりが置いてあって肝心の梅がない、という寒々しい光景が見られました…。

梅の不作は南薩ばかりではなく、本場紀州でも梅が「かつてない不作」という報道がなされています。特に南高梅は「過去最低ではないか」という声も聞かれ、単価の方も過去10年で最高となっているとのこと。何が起こってるんでしょうか…?

ちなみに同じバラ科落葉果樹だと、奄美のスモモも歴史的大不作だそうです。梅もスモモも不作の原因は不明ですが、おそらく暖冬によるものではないかと言われています。今年は花が揃わず、弱い花がズルズル長期間に渡って咲き続けたみたいで、こういう年は不作と決まっているそうな。

もちろん、うちのスモモも大不作で、1kgたりとも収穫できませんでした。なので今年はスモモのコンフィチュールは作れません…。まあこういう年もあるさ…。

そんな今年ですが、梅についてはなんとか例年通りコンフィチュールとシロップを製造できました。かなり人気の商品なのでホッとしました。特に「南高梅とりんご酢のシロップ」は、これがないと夏が越せない! と言ってくれる人までいますからね(笑)夏が越せそうでよかった! ちなみに、上述の通り仕入れ単価は上がっておりますが、お値段は据え置きなのでご安心下さい。

今年もどうぞよろしくお願いします。ご購入はお早めに!

↓ご購入はこちらから
【南薩の田舎暮らし】南薩コンフィチュール「南高梅」
【南薩の田舎暮らし】南高梅とりんご酢のシロップ

※鹿児島では以下の店舗で取り扱っています(2020/6/19現在)
大浦ふるさとくじら館
にいななまる
Sui(天文館 トマルビル1Fのカフェ)
すみとカフェ(出水の本町通り商店街にあるカフェ)

2020年5月20日水曜日

田んぼの草取りは面倒…でもないんだろうか?

田んぼの草取りをやっています。

田んぼというのは、ちゃんと水が入っていればそれほど草が生えるものではありません。

が、水が切れると途端に草ボウボウになってしまうのも田んぼです。他の作業で油断していたら、4日ほど水が切れていた田んぼがあって、気づいたら草だらけになってしまいました。

田んぼを作り始めた頃は、なんとか工夫して草取りしないですむようにしよう、と思っていたのですが、この3年くらいは結局草取りをする羽目になっているので、今年なんかは「もう面倒だから頑張って草取りすればいいや」と諦めモードです。

何が面倒で何が面倒でないんだか、よくわからなくなってきましたね(笑)

私は無農薬・無化学肥料でお米を作っているので除草材は使いませんし、草取りの機械も持っていません。「八反取り(八反押し)」という除草の道具もあって以前使っていたこともあるのですが、これは早く作業が進むという利点はあるものの結構な重労働。結局、「手で取るのが時間はかかっても一番楽だ。道具もいらないし」という結論に到りました。

なので、いろいろ面倒くさがって、結果的に一番面倒な「手で草取り」をやっているという始末…。我ながら不思議です。

しかし、田んぼの草取りというものは、収穫まで延々するものではなくて、私の栽培面積(約50a)なら5月の半ばに10日ほど頑張れば、後はそれほど気にしなくても大丈夫なものです。一年のうちにたった10日間草取りをすればいいだけ、と思うとそれほど大変でもないですよね。やっぱり手で取るのが合理的なのかな…?

ちなみに今日で3日目です。もうしばらく頑張ります。

2020年5月16日土曜日

柑橘の花が多すぎる

ちょっと前のことですが、ゴールデンウイークは柑橘農家にとっては花の時期でもあります。

今年はやや開花が早めでしたが、5月9日くらいまで満開って感じでした。ちなみに今(5月16日)でもチラホラ咲いています。

今年の花はどうだったかというと…、全体的に花が多い。多すぎる!

もちろん花が咲かないよりは咲いた方がいい。そうでないと収穫がありません。でも多すぎるのも考えもの。なぜなら、花がベターっと大量に咲くと、樹が疲れてしまうからです。特に重要な問題は、花がたくさん咲くということは、新しい葉が少ない、ということなのです。

専門的な言葉でいうと、「花芽分化」といって、新芽は花か葉のどちらかに分かれて出来ます。つまり、「花になる芽」が多いということは、「葉になる芽」が少ないことを意味する。花と葉の量はトレードオフの関係にあるわけです。

葉が少なければ、当然光合成ができないわけですから、樹にとって痛手になります。

製造業でいえば、花は果実の原材料のようなもので、葉は工場。原材料がいくらあっても工場が稼働していなければ製品ができないのと一緒で、花が多すぎる時はあまり果実も期待できないのです。

そしてもっと重大な問題点があります。それは、一度樹が疲れてしまうと、回復するのに1年くらいかかるってことです。つまり、来年は確実に不作になる!! 今年の花が多かっただけで来年の不作まで決まってしまうとは…。うーん、シビア。

もちろん、そうなっては困るわけで、毎年ちょうどよいくらいの花を咲かすのが柑橘農家の技術ということになります。あと、大量につぼみが付いてしまった場合は「摘蕾(てきらい)」といって蕾の状態で取り除く。しかし私はまだ花の量の管理については全然ダメです。最近、ようやく手入れの仕方が分かってきたくらいのレベルですからね…。

とはいえ、柑橘園全体で花が多かったわけではないのがせめてもの救いでした。ちなみに冒頭写真はブラッドオレンジの花です(やや花多めですが、これに関してはひどく多くはありませんでした)。今年は初出荷できるといいんですが!

2020年5月9日土曜日

田んぼに水がない

いやー、田んぼに水がありません。

今年はとにかく乾燥してます。この1ヶ月、3日くらいしか雨が降ってません。

田んぼ以前に、川に水が流れていません。それで、私が作っている3ヶ所の田んぼのうち、1つがいつも水不足に陥るところなのですが、今年はもう、田んぼじゃなくて沙漠みたいになってしまいました。

このようにバキバキに地面が割れてしまうと、水を入れてもそこからどんどん水が漏れていってしまうので、なおさら水が溜まらなくなります。うーん、この田んぼは、今年はあまり収穫がなさそうです。ガックリ。

それにしても、こういう時に思うのですが、今話題の「スマート農業」とか「農業でAI」とか、ああいうのって役に立つのかな…って。少なくとも、AIがあっても水は入りませんね。いくら無人の田植機で植えたとしても、一番大事な水の管理にはAIは無力ですよ。

まあ、そういうのは、厳密に温度・湿度が管理されてる硬プラハウスとか、大規模な農場とか、限られた場面で使う技術だとは思いますけどね。だから言いがかりみたいなもんですけど…(笑)

今日は久々に雨が降っていますが、残念ながらそれほどの雨量ではないようです。少しでも田んぼに水が入るといいのですが。

2020年4月26日日曜日

今の時期にかぼちゃが霜で大被害…!

今の時期に、霜の大被害を受けてしまいました…!

例年、最後の霜は4月12日前後です。それ以降は霜の心配はしなくてもいいはず。

それが4月下旬の今になって、ばーっと降っちゃいました。

ちょうど着果時期を迎えていたかぼちゃ。しかも今年はこれまでで一番管理がちゃんとできていたので、豊作間違いなし! と正直期待していました…。


そんなにうまくいかないのが世の中ですね。

霜注意報も出ていなかったんじゃないでしょうか。まあ、完全に油断していたので仮に出ていたとしても注意報見ていなかったので対策はしてなかったでしょうが…。

「やってもーた!」というより、「うそーーん!」って感じです。

あまり驚くことのない私も、久しぶりに畑に行ってびっくりしてしまいました。

ちょうど着果節位(ここらへんにかぼちゃの実をつけさせる)あたりの葉っぱがベラっと煮えています。完全にお亡くなりになっているかぼちゃもチラホラありました。ここまできてこの展開とはなかなか過酷です。

とはいえ、農業をやっていれば自然に翻弄されるのは慣れっこになっています(いいことなのか?)。「まあしょうがない」と2秒で頭を切り換えて、次善の策を考えることにしました。

すでに着果している分もあるので、そこは肥料の力でなんとか肥大させましょう。それから、脇芽が残っている場所については、収穫時期はかなり遅れますけど、また一から芽を伸ばしてみたいと思います。

そろそろかぼちゃの作業も一段落、と思っていたのに、また仕切り直し(というかマイナスからの出発)になってしまいました。でも諦めるのはまだ早いですもんね。

2020年4月19日日曜日

大浦では呑気に田植え

先日、田植えが終わりました!

新型コロナウイルスことcovid-19の影響で世界的に都市が大混乱になっている中、ここ大浦では呑気に(?)田植えが行われています。

たぶん、世界中の田舎(農村地帯)でも、この惨禍の中、同じように種まきがされているんだろうなーと思います。田植えや種まきを自粛する意味もないですからね。人と会うわけでもないし…。

農業って、多くの仕事の中でも収入的には脆弱ですが、こういう時には強いな〜って思います。

けど、別に泰然自若としているわけじゃないです。

例えば、4月初旬の話ですが、夕方になって「明日は霜が降ります」という注意報が出て大変慌てました。生育中のかぼちゃに大被害が生じてしまいますので…。それで暗くなった中、ヘッドライトをつけて防霜シートをかぼちゃに掛けてまわりました。都会の人は霜が降るといっても慌てる人はいないと思いますが、私なんか霜注意報一本で慌てふためいてます…。まあ、仕事によって影響を受けるものは違うってだけの話ですね!

ところで今年の田植えは例年とちょっと変えたことがあります。ちょっとだけ多めに苗を使いました! 「収量がいまいちなんだよな〜」という年が続いているので田植機の設定を変えてみました。これでちょっとでも増収効果があればいいんですが…!

あと、例年非常に成績が悪い田んぼ1枚には、元肥として鶏糞堆肥を僅かに(10aあたり5kgくらい)与えてみました。「無農薬・無化学肥料」を標榜していますけど、実際には無肥料に近いうちの田んぼにしてはこの少量でも貴重な肥料分だと思います。

田植えは毎年同じようなものですけど、ちょっとずつ変えながら試行錯誤ですね。

これからは稲の管理(主に畦草払いと草取り)も忙しくなります。鹿児島県ではコロナウイルスはあまり広まっていませんので、このまま流行せずに終熄し、無事稲刈りを迎えたいものです。

2020年4月16日木曜日

うちのコンフィチュールが「minne's セレクト」に選ばれた!

南薩の田舎暮らしのコンフィチュールとジンジャーエールシロップ、「minne(ミンネ)」で販売開始しました!

https://minne.com/

これまでもインターネットショップをしていたわけですけど、やはり独自ショップは見ていただける機会が少ないので、オシャレなものがたーっくさん売っている「minne」さんでも売るようにしたんです。

というのは、多分言わなくてもわかると思いますが、コロナ対応です…。

毎年コンフィチュールとシロップを売りさばく(!)「吹上浜 砂の祭典」が今年は中止になってしまいました。うちのような小さな店は、こういうイベントに結構依存してますので、その分売上が減ります。

売上は減るのはいいんですが(よくはないけど)、すでに作っているコンフィチュールの在庫が捌けなかったら廃棄しなくてはいけなくなるので、うーん、どうしようかな…、ダメ元で「minne」で売ってみるか! という次第でやってみました。

すると、販売開始から2日で、なんと「金柑とたんかんのコンフィチュール」を「minne's セレクト」に選んでいただきました!

って私も「minne's セレクト」って知らなかったのですが、要するに「minne」のスタッフがよさげなものを選んで 「minne」のトップページに表示してくれるというステキな仕組みです! 「minne」って50万人以上の人が利用しているとかいいますから、そのトップページの価値はすごいですよね。

うちでも、これに選ばれてから閲覧数もぐぐっと伸びて、「お気に入り」とか「フォロー」とかもバンバンつきました!(でも「お気に入り」とか「フォロー」の意味がまだわかってないです) まだ販売実績はちょっとしかないですけど、知ってもらえただけでも「minne」に登録した甲斐がありました!

実は、販売価格は直販サイト(南薩の田舎暮らし)の方がちょっと安くなっているので、このブログをご存じの方はこれまで通りそちらでご購入いただいたらいんですけどね(笑)
 
ちなみに、直販サイトは「カラーミー」というサービスを利用して作っていて、「minne」もこれも同じGMOペパボという会社のサービスです。この会社の社長(佐藤さん)は鹿児島県出身なんですよ。いつも御世話になっています(※個人的な面識はないです)。

というわけで、minneスタッフの方、うちのコンフィチュールを「minne's セレクト」に選んでいただきありがとうございました!

↓minneの「南薩の田舎暮らし」プロフィールページ
https://minne.com/@nansatz/profile

2020年4月3日金曜日

今年の田んぼの土(泥)は素直

田植え前です。

私は田んぼは5反くらい(53a)しか作っていないので田んぼの作業自体はそれほど忙しくないんですが、苗木を植えたり、かぼちゃの世話をしたり、その他もいろいろ重なっているので、やはりこの時期は結構慌ただしいです。

今は代掻きをやっています。代掻きとは、水を入れた田んぼをかき混ぜて泥にしたり、その泥を平らにしたりする作業です。田んぼの作業の中で最も重要な工程です(断言)。

ところで、昨年はこの代掻きに苦戦して、こんなブログを書いていました。

【参考ブログ記事】なんだか奇妙な土の感じの代掻き
https://nansatz-kurashi.blogspot.com/2019/04/blog-post.html

この記事に書いたように、昨年は土がなかなか泥になってくれなくて困ったのですが、今年は逆に極めてすんなりと泥になっていきます。というか、代掻きやる前から既に土が泥化してサラサラになっていました。なんで…?

しかし土なんて、毎年同じに見えるのに、実際は結構違うんですよね。化学性も物理性も…。どうしてなのかは、例によってわからないのですが。

そういえば、今年はなんだか田んぼの作土層が浅いようにも感じました。トラクターの車輪があんまり泥に埋まらない。写真の田んぼは、昔から深田で苦労していたところなんですが、今年は例年より浅いように思います。作土層の厚みなんてそう簡単に変わるもんじゃないと思うんですけど…?

去年はトラクターが田んぼから脱出できなくなったりしたんですが、今年はすんなり出られました。気のせいではなく、やっぱり今年の田んぼの土(泥)は素直です。この調子で素直に豊作になってほしいですね。

2020年3月26日木曜日

オリーブを伐採して「河内晩柑」を植えました

春は定植シーズンです。

世の中は新型コロナウイルスCOVID-19で大騒動となり、大変な状況になっていますが、大浦では穏やかにいつも通りの日常が続いています。こういう時はド田舎にいるのが有り難いですね。

そんなわけで、例年と全く同じようにカンキツの苗木をせっせと植えていました。

今年初めて植えたのが「河内晩柑(かわちばんかん)」(30本)です。

実は、これを植えた圃場は、以前オリーブを植えていたところ。南さつま市がオリーブの栽培を振興するということで私も35本くらい植えていました。ところがあまりうまくいかない!

というのは、「オリーブコクゾウムシ」という害虫がいてこいつらが初夏から木の根元に穴を開けまくり、枯らしてしまうのです。もちろん農薬で防除することはできますし、人力でも(=一匹一匹ほじくり出せば)防除は可能。でもそういうマメな作業は、正直なところ私は苦手なんです。農薬は使いたくないし。

しかもこの害虫はオリーブの本場ヨーロッパにはいない…! ただでさえオリーブ栽培には気候的に不利な日本で、独自の強力な害虫もいるんだから、経済的に成り立つ栽培が可能なんだろうか? うーん、難しそう。

ちなみに南さつま市のオリーブ栽培振興の中心を担っていた寺田農園さんも、オリーブ搾油施設をつくるのを諦めたという話も聞きました。どうもオリーブ栽培は雲行きが怪しい。

そんなわけで、既に害虫でかなり樹が傷んだり枯れたりというのも多かったですし、もう思い切ってオリーブは全部伐採しました。もったいないけど、ものにならなそうなものは諦めるのも肝心…!

そして代わりに植えたのが先述の「河内晩柑」。これはあまりメジャーなカンキツではないです。ブンタンの仲間なんですが、ブンタンとしては小ぶりでサイズはオレンジくらい、「晩柑」と名前がついているとおり5〜6月くらいに収穫する最も晩生の品種です。

柑橘類が不足する初夏の時期に収穫できるのが魅力ですし、私はブンタンに今後力を入れていきたいと思っているので植えてみました。これはオリーブと違ってうまくいくといいんですが…!

苗木の定植が終わったので、次は田植えの準備です。春は忙しいです!

2020年3月22日日曜日

今年の春かぼちゃは(暖冬なのに)薄氷を踏むスタート

もう1ヶ月近く前になってしまいましたが、2月27日に春かぼちゃの苗を植えました。

今年はめったにないような暖冬ですから、霜が降る回数も少なく、例年より1週間程度早く定植しました(でも地域の平均)。

ところが! 油断というのは怖いものですねー。定植後1週間ほどした3月はじめ、霜注意報が出ていることに気づかず、霜対策をせずに朝を迎えてしまいました。

そしたら案の定、一部のかぼちゃ苗の葉っぱは霜で煮えてしまいました…。

被害を受けた苗は、もう死亡かな…と思っていたのですが、1週間くらいして根元の方から新芽が出てきました。これがちゃんと育ってくれて持ち直してくれるといいのですが…!

ちなみに「一部」というのは、全部で約750本ある苗の50本くらいです。もう少し朝の温度が下がったら、全滅だったかもしれません。いやー、図らずも薄氷を踏むようなことをしてしまいました。

しかし逆に言えば、もう少し温度が高かったら、全く被害はなかったわけで、(おそらく)ほんの1℃未満の微妙な温度で生死が分かれました。

というのは、 この写真でわかるように、被害を受けた苗の隣は全然平気で、被害を受けた50本は散在していたんです。

特に温度が下がった区画があったわけではなく、ところどころで被害を受けました。こうしたバラツキがあったのは、たぶん活着(根がちゃんと張っていたか)の差によるものではないかと思います(根がちゃんと張っていれば、植物の中の水分が多いため霜被害を受けづらい)。

だとすれば、霜が降るのが一日二日ずれていたら大被害だったかもしれませんねー。本当にやばかった…! ギリギリ乗り切りました。

ところで、今年は初めて「栗五郎」という品種のかぼちゃを植えてみました。試験的に80本くらい。これは所謂「栗かぼちゃ」で、ホクホクしている品種です。

同じかぼちゃでもこれまでの「えびす」とは苗の時からちょっと違いますね〜。ちなみに「栗五郎」は全く霜被害を受けませんでした。ちょっと寒さに強いんでしょうか? でも偶然かも。

そんなわけで、今年の春かぼちゃもなんとか(全滅せずに!)育っています。豊作でありますように!!

2020年2月13日木曜日

タンカン、鳥に喰われる

や、やってもーた…!

何のことかというと、タンカンを鳥さんに思いっきり喰われてしまいました!!!収穫がほんの5日ほど遅かったようです。

というのは、最も大きな被害をもたらすヒヨドリの場合、果実が十分美味しく熟すまではじっと待っているわけです。グルメな鳥なので。十分に味が出来上がるまでは(糖度が高くなって酸度が低くなるまでは)、ちょっとつつくくらいはするけど、あんまり食べない。

しかし、「これは熟したぞ、うまいぞ、食べ時だ!」となると、集団でわーっと来て好き放題ついばんでいきます。ギョーギョー鳴きながら。まさに宴です。その被害を受けてしまいました。

ただでさえ豊作ではないのに、2〜3割は鳥に喰われてしまいました。ガックリ…!! 5日ほど早く収穫作業をしていたら被害は軽微だったと思うのですが…。毎日見廻りしてなかったのがいけなかった。

でも、普通の企業で、ちょっとしたミスによって2〜3割も売上が減ったら懲戒処分ものでしょう。ところが自営業の農業ですから、自分が困るだけで何のお咎めも無し! 気楽なもんですね〜(本当に気楽なのか…??)。

さらに、実は不知火はもっと酷くて、半分くらい鳥に喰われてしまいました。といっても、不知火はもともとが不作過ぎてたいした収穫がないので、半分喰われたといっても3ケース分くらい。出荷自体を諦めていたのであまり打撃でもないような。

不知火は毎年楽しみにしてくださっているお客様がいるのに、このところ不作続きです。不知火に関しては、無農薬・無化学肥料での栽培法が未だにわかりません。どうしてもうまくいかないですね。ただ、不知火はすごく光がいる植物なんだということがわかってきました。今年はまた工夫してやってみたいと思います。

というわけで、鳥害をかろうじて生き延びたタンカン、販売中ですのでよろしくお願いいたします!!

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【南薩の田舎暮らし】無農薬・無化学肥料のタンカン